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2026年03月17日
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【男が買い物中にめんどくさくなって勝手に帰っちゃったら】

2010年04月17日
 ボクっ娘が買い物に行こうと言うので、面倒だが付き合うことにした。
 だけど、寒いし面倒っちいので梓が服見てるスキにそっと帰った。
「……うーん、黙って帰っちゃったけど、梓の奴怒ってないかな?」
「怒ってるよ!」
 服を着替えてたら隣に梓がいたので大変驚いた。驚きのあまり全裸に。
「なんでいちいち服脱ぐんだよ、ばかぁ!」
「や、その、驚いて」
 梓は顔を真っ赤にしつつも、さっき脱ぎ捨てた服を拾って渡してくれた。
「ありがとう。んで、なんで梓がここに?」
 服を着ながら訊ねると、梓は頬を膨らませた。
「さっきの再現するよ! “この服どうかな? 可愛いかな? どうかな、タカ……あーっ、タカシいないッ! さては、帰ったな!” ……以上だよ!」
 梓は怒りながら小芝居をした。
「思わず続きを見たくなるような芝居ですね」
「誰も感想なんて聞いてないよ! なんで帰ったか聞いてるんだよ! ボク、怒ってるんだよ!?」
「なんか小腹空いたな……梓、なんか適当に作って」
「作らないよ! なんで帰ったか、理由を聞いてるんだよ、り・ゆ・う! 英語で言うとリーズンだよ!」
 梓は明らかなカタカナ発音で理由を聞いてきた。
「チチキトクスグカエレって電報が」
「なんで外に出てるのに電報受け取れるんだよ! それに今時電報ってどうかと思うよ!」
「じゃあ、ポチキトクスグカエレって電報が」
「じゃあってなんだよ、じゃあって! しかもポチって、わんわんの名前じゃん! だいたい、タカシわんわん飼ってないじゃん!」
「似たようなのなら飼ってるけどな。犬種はボクっ娘で、名前は梓と言います」
「ボクじゃん! わんわんじゃない、人間だよ! 飼われてないし!」
「……さっきから気になってたんだが、高校生が犬をわんわんと呼ぶのはどうかと」
「な、なんだよぉ……わんわんは、わんわんだろ! わんわん、わんわん、わんわんわん!」
「わんわんうるさい。……しかし、そう吠えてるとまんま犬だな。ほら、なでなでなで」
「あっ、あぅ、な、なでるなよぉ……」
 撫でられると、梓は途端にしおしおになるので愉快であると共に可愛くて困る。ええい、上目遣いで見るな。
「ま、まぁそういうわけです」
「そういうわけかぁ……あ! 全部適当な理由じゃん!」
 しまった、ばれた。
「さぁ、今度こそホントのこと言ってよ!」
「うーん……実は、寒いし面倒だったんで帰ったんだ」
 梓の口が開いた。そして、開きっぱなし。
「……それだけ?」
「概ね」
「何だよそれ! 失礼にも程があるよ! 許さない感じだよ!」
「許す感じに移行してください」
「ダメだよ、ボク怒ってるんだから! こら、テレビ見るな! コタツ入ってせんべいかじるな! お茶すするな! ……だからって吐けとは一言も言ってない!」
 色々と制約が多くて生きにくい世の中です。
「つまり、どうしろと?」
「ちゃんとボクに謝ってよ! “もうしません、許してください”って!」
「しかたない。反省してるようだし、許してやる」
「ボクに謝るの! なんでタカシが許すんだよぉ! ……はぁはぁ」
「大丈夫か? ほら、茶でも飲め」
「う、うん、ありがと……ずずーっ」
「あ、それ俺の反芻した茶だ」
「ぶぶぶーっ!」
 梓は勢いよく茶を吐き出した。
「げほげほ……な、なんてもの飲ませるんだよ、ばかっ!」
「……他に何か言うことは?」
 吐き出された茶は俺の顔面を満遍なく覆いつくした。
「……え、えと、……これでボクをほって帰ったことはチャラにしてあげるよ。よかったね、タカシ♪」
「わーい! ……などと喜ぶと思ったか、このボクっ娘! ええい許さん、ボクっ娘の刑だ!」
「な、なんだよそのボクっ娘の刑って」
「俺の考案した、梓専用の刑。さ、大人しく執行されろ。大丈夫、痛いどころか気持ちいいから」
「気持ちいいって……さては、えっちな刑だな! またボクのおっぱい触る気だろ! 来るな、来るなって、ばかーーーーーーッ!!!」
 ボクっ娘の刑、執行終了。大変楽しかったです。

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【ツンデレと一緒にコタツでぬくぬく】

2010年04月17日
 学校帰りにぶらりとちなみの家に寄り、コタツに入りながらなんとなくテレビを見てる。
「……タカシ、面白い?」
 コタツの右隣に入ってるちなみが、さほど興味もなさげに訊ねてきた。
「あんまり面白くない」
「……チャンネル、変える?」
「いや、別にいい。今の時間帯の番組は、どこも似たようなもんだろ」
「……んー」
 それだけ言って、ちなみはミカンの皮を剥いて房を口に入れた。
「……う、すっぱい」
「あ、俺にもミカンくれ」
「……すっぱいよ?」
「いーからいーから。……ん、すっぱいな」
「……言ったのに、なんで食べるかな」
 ちなみはごろんと横になり、ぼんやりテレビを見ていた。
「……う。背中、寒い」
「毛布かなんか取ってこようか?」
「……いや、いい」
 ちなみはコタツに潜り込み、何をするかと思えば俺の股から顔を出した。
「何やってんですか、ちなみさん」
「……寒いから、後ろから抱きしめること」
 ちなみはコタツから上半身だけ出して、ころりと横になった。
「え、いや、でも」
「……いーから、早くする。……毛布取りに行くの、めんどいから。……それとも、怖い?」
「むっ。何が怖いか皆目見当がつきませんな!」
 あからさまな挑発に簡単に乗ってしまう自分の性質を憎く思うような、喜ばしく思うような。とにかく俺も寝転んで、ちなみを後ろから抱きしめる。
「……ん。背中、ぬくぬく」
「俺はお腹ぬくぬく」
「……ん、ダブルぬくぬく。……至福」
 ちなみはこちらに顔を向け、小さく笑った。

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【おはようのちゅー】

2010年04月17日
 おはようございます。新しい朝です。別段希望はありません。
「……ぐぅぐぅ」
 だけど、隣でぐぅぐぅ言ってるちなみを見ると、希望がガンガン湧いてくるからまったく困ったもんです。
「ちなみ、起きれ。朝です朝なのです」
「……ぐぅぐぅ」
「今日は映画行くって昨日言ってたろーが。ほれ、起きれ起きれ」
「……う、うぅん、……ぐぅぐぅ」
 なかなか手強い。……うう、可愛い寝顔しやがって畜生め。
 しかし、今日こそちなみと映画行きたいので、ここは心を鬼に!
「起きるべし! 起きない場合、俺のちゅーが進呈されるぞ」
 ちなみの体がびくりと震えた。そして、とてもわざとらしい寝息が聞こえてきた。
「……起きてる?」
「ぐ、ぐーぐー。ぐーぐーぐー」
 寝ている、らしい。
「寝てると、俺のちゅーが進呈されるぞ。いいのか? ほれ、起きれ」
「ぐーぐー! ぐーぐーぐー!」
 そんな激しい寝息は聞いたことありません。俺の声より大きいってどういうことだ。
「……よし。んじゃ、起きない娘さんには、俺のちゅーを……」
「……どきどき、どきどき」
「起きてるじゃん」
「はっ! ……うう、タカシは策士だ。……ずるい」
 思ったとおり、ちなみは起きていた。口を尖らし、責めるような視線で俺を見つめた。
「何が策士か。ほら、起きたなら顔洗って来い。とっとと準備しないと、映画始まっちまうぞ?」
 促したものの、ちなみは一向に動こうとしない。
「どしたんだ? 映画楽しみにしてたろ?」
「……ちゅー、してもらってない」
 なんて、ちなみは布団に顔を半分隠しながら照れくさそうに言った。
「え、あ、いや、それはなんてーか、そう言えば起きるかなーって……」
「……タカシは嘘つきだ。……するつもりもないのに、ちゅーするとか言った。……私のこと、飽きちゃったんだ」
「いやいやいや! 飽きるとかそんな訳ないだろ! 今だってそのぷりっとした唇にむしゃぶりつきたいと……」
 言ってから、しまったと思った。ちなみの顔がにんまりとした笑顔に変化していく。
「……ちゅー、する?」
「します」
 この笑顔には今後も勝てそうにないなと思いながら、俺は嬉しそうに微笑むちなみに口づけした。

「……もうこんな時間。……今から映画行くの、ちょっとしんどい」
 ちなみとじゃれあってる内に、夕方になってしまった。近くにあった菓子を摘まんだだけなので、腹減った。
「提案です。休みの前日に泊まりに来るのやめないか? 毎回毎回今日と同じような事態に陥ってるような……」
「いや」
 即答だった。
「……寝る前にタカシと一緒の布団で、色々喋る時間、好き。……あの時間なくすの、いや」
「う、うーん……確かに俺もあの時間好きだけどさ、映画観に行けないぞ?」
「……映画も観に行きたいけど、タカシと一緒にイチャイチャしたい。……難しい問題。超難問」
「ま、超難問は置いといて、とりあえず飯でも食いに行くか。どこ行く? 吉野家行くか?」
「……女の子を吉野家に連れて行くのはどうかと思う。……ここは一つ、フランス料理でも」
「ファミレス行こう、ファミレス! 結構うまいよな、ファミレス!」
 慌てて口を挟み、財布のピンチを救う。
「……むぅ。……いいけど、別に。……タカシと一緒なら」
「聞き分けよくて素晴らしい。いい子いい子」
 頭を撫でると、ちなみは不満そうに口を尖らせた。
「……すぐ子供扱いする。……同い年なのに」
「んじゃ、行くか?」
「……ん、行く」
 最後にもう一度頭を撫でると、ちなみは不満そうな、でもどこか嬉しそうに目を細めるのだった。

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水2

2010年04月17日
 自習時間は楽しいな、わぁい。楽しいけど、眠いので寝る。
水「あ、あの、静かに、みんな静かに……」
 しばらく騒音に負けじといびきを奏でていたのだけど、隣から囁くような声が聞こえてきたので目を開ける。
男「んー……なにやってんだ、水っち?」
 声をかけると、水っちが俺の方を向いた。
水「え、えと、みんなに注意してたの。……ほら、わたし委員長だし」
 そういや、いつだったかHRで推薦されてたっけ。気が弱そうだけど、大丈夫か? ……ま、大きなお世話か。
男「んで、みんなに注意してたみたいだけど、効果の程は?」
水「あ、う……」
 耳を澄まさなくても、休み時間と変わらない騒音が耳に届く。効果0っぽい。
男「委員長なのにダメダメだな。委員長失格!」
水「……好きでなったんじゃないもん」
 ずびしと事実を突きつけると、水っちは下を向いて両手の人差し指をつんつんつつき出した。……言い過ぎた?
水「……推薦されただけだもん。……おっきい声だすの苦手だもん。……本当は保健委員とかがよかったもん」
 む、どんどん水っちがインナースペースに引きこもっていく。
男「ええい、過ぎたことをぐちぐち言うない! あと、もんもん言うな!」
水「……もんもんなんて、言ってないもん」
 言ってる。今まさに言ってる。
水「……みんな言うこと聞かないし、キミはいじめるし、……もうやだぁ」
男「あ、いや、いじめるとかそんなじゃなくて、その」
水「うっ、ぐすっ……」
 あれ、泣いてる? ……てーか、俺が泣かした?
男「ああいや違う怒ってるんじゃなくてそのあのごめんなさい俺が悪かったです!」
 泣かせるつもりなんてなかったのに……ああもう、自分が腹立たしい。
水「……うー」
 不満げに涙目で俺を見る水っち。
男「あー、その、……食べる?」
水「飴玉……。ばかにされてる……えぐっ」
 甘味で泣き止ませようとしたら逆効果。ほんに近頃の娘さんは難しいのぅ、ほっほっほ。
男「いや笑ってる場合じゃなくて!」
水「笑ってないもん、泣いてるもん……」
 俺の一人つっこみに律儀に反応する水っち。
男「ええと……その、そのうちいいことあるよ。はっはっは」
水「……超てきとー。……全然心こもってない」
 だって俺の語彙には泣いてる女性を慰める言葉なんて……あ、あった!
男「そんな顔しないで。泣き顔なんて君に似合わないよ? さ、涙を拭いて」
 いかん、自分で自分を殺したい。
水「……ばかみたい」
 お願い、誰か助けて。じゃなきゃ今すぐ俺を殺して。
黄「『さ、涙を拭いて』だって。きゃはははは!」
 黄に聞かれてた。もうやだ。
黄「ねーねー、さっきのも一回言って。『さ、涙を拭いて』……ぷ、ぷぷーっ!」
男「う……うわぁぁん! 貴様、女性のくせに男をいじめるねい! 泣いちゃったじゃねえか!」
水「わ、泣いてるのにいばってる」
 気がつけば水っちの涙は止まっていた。代わりに俺の双眸からとめどなく溢れているが。
黄「『さ、涙を拭いて』……ぷ、ぷぷぷーっ!」
男「うわぁぁん、黄色が俺を陵辱するー!」
黄「あ、コラ! 人聞きの悪いこと言うなーっ!」
 背後から何か聞こえるけど、気のせいだ。傷心の俺は教室から脱し、放浪の旅に出るのだった。
 すぐ教師に見つかって怒られた。戻らされた。
水「おかえり」
男「……ただいま」
 まぁなんか知らんけど水っち泣きやんでるし、いいか。
黄「ねーねーみんなー、モノマネするよー。『さ、涙を拭いて』……ぷ、ぷぷふーっ!」
 だから、黄がみんなを集めて俺を小馬鹿にするのも我慢できるような気がしないような予感がないわけでもない。
男「う、ううう……」
水「あ、また泣いてる。あはは、私以上に泣き虫さんだね、キミ」
 そう言って小さく笑う水っちだった。

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【ツンデレに「いつか俺の魅力の虜にしてやる」って言ったら】

2010年04月16日
 どっかの国から転校生がやってきた。一目惚れ。
「レミットって言います。まだこっちに来て日は浅いですが、仲良くして……」
「付き合ってください、娘っ子」
「うわっ! な、なにアンタ!? いま自己紹介してるの見て分かんないの!?」
 言われて見れば、その通り。思わず前まで出てきてしまったが、さてどうしよう。
「ええとだな……そう! この燃えたぎる欲望は止められないという理由を今思いついた! というわけで、付き合え」
「嫌に決まってるでしょ! 初対面の相手と付き合えるわけないじゃない!」
「がーん」
 すごすご自分の席に戻り、悲しみのあまり手を眺める。……爪伸びてるな。
「うわ、普通に爪切ってる……先生、アイツなんなの?」
「んー……遠巻きに見てる限り安心だから大丈夫だいじょうぶ。はっはっは」
 先生がとても聖職者とは思えないほど失礼なことを言ってるが、爪を切るのに忙しいので放置。
「ま、まぁいいわ……それで、私の席はどこ?」
「ああ、アレの隣だ。遠巻きに、と言ったそばから悪いが」
「ええっ、アレの!?」
 人のことをアレアレ言うない。失礼にも程があるぞ。
 しかし、それでも嫌そうな顔をしてやってきた転校生を笑顔で迎える。小さな積み重ねが大事だ。
「うわっ、笑ってる……気持ち悪」
「惚れた?」
「惚れるか! 気持ち悪って言ってるでしょ! アンタ耳ついてるの!?」
「……おかしい、俺のエンジェリックスマイルが通用しない」
「何がエンジェリックスマイルよ。下心見え見えのデビルスマイルって感じよ」
「むぅ……ままならん。しかし、いつか俺の魅力の虜にしてやるから待ってろよ」
「無理に決まってるでしょ、ばーか」
「……じゃあ、これならどうだ?」
 そっとレミットの机の上に物を置く。
「お金でどうこうなる話じゃないでしょ! しかも10円って、アンタ私のこと馬鹿にしてない!?」
「今日は300円しか持ってきてないんだ。これ以上払うと昼飯のグレードが下がるから、それが限界」
「……はぁ。無視しよ、無視。それが一番ね」
「…………」
「無視されたからって人の髪いじくるな! 勝手に三つ編みすんな!」
「器用だろ? すごい?」
「褒めてない、怒ってんの! 分かってる? その頭、飾り?」
「んなわけないじゃん、はっはっは」
「うぐぐ……こいつ、マジでムカつく……」
 どうしたことか、凄い勢いで嫌われている気がする。
「まぁとにかく、よろしく」
「よろしくしたくないっ! 先生、場所変えて!」
 癇癪を起こしたようにレミットは叫んだ。
「まーまー。いーじゃん、おまえら面白いぞ? いや、しばらく面白いことなかったし、これはいい暇つぶしになるな」
「うう……先生まで変な奴だぁ。なんてクラスなの……」
 絶望したように机につっぷすレミットだった。
「…………」
「だから、髪いじるなって言ってるでしょ!? ツインテールにしたらいいって話じゃない!」
「なんか落ち込んでるし、サービス」
「巨大なお世話よッ! もう話しかけてこないで!」
 好意を持たれるどころか、話しかけると噛み付かれんばかりに嫌われているような。
 頑張ります。

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