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2017年11月22日
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【ツンデレと一緒に弁当を食べたら】

2012年05月20日
 昼休み、とある人物を探して中庭をぷらぷら歩いてると、目的の人物を木陰で見つけた。
「よっす先輩」
「…………」
 先輩は俺を一瞥しただけで、視線を元に戻してしまった。
 小学生みたいな見た目だが、驚くべきことに年上だ。そんな先輩が足を投げ出し、芝生の上に座り込んでいる。そして、そのちんちくりんな体躯とは正反対の大きな弁当箱を広げていた。
「今日も弁当箱がでけーな。隣いいか?」
「…………」(ぷるぷる)
「許可を得たので座らせてもらおう」
 先輩が『許可なんて出してない』という感じのじとーっとした視線を向けてきたが、気づかないフリをしつつ先輩の隣に腰を下ろす。
「俺も飯を食いに来たんだ。先輩、よければ少し俺の弁当と交換しないか?」
 先輩はしばし逡巡すると、こっくりうなずいた。
「よし、この漬物を生贄に捧げ、先輩のハンバーグを召喚する!」
 先輩が俺の手をかじりだしたので、トレードは拒否されたと見ていいだろう。この先輩は八重歯が異常に尖っており、野生動物に噛まれるが如き痛みなので噛まないで欲しい。
「あいたた……分かった、分かったよ。先輩、どれ食べたい?」
 弁当箱を見せると、先輩は腕を組んでじっくりと考えだした。その隙に先輩の弁当を見る。なんか全体的に茶色い。女の子の食う弁当じゃない気がする。でも美味そうだ。コロッケをひとついただく。
「……? ……っ!!!」
 ばれた。先輩は俺の口元のコロッケを見て、驚愕の表情を浮かべている。
「あ、いや、おいしそうだったので、つい。てへ、ごめりんこ☆」
「…………」
 静かに先輩が涙をこぼした。
「うええっ!? ごっ、ごめん先輩! まさか泣くとは思わなくて! 俺が全面的に悪かった! だからどうか泣き止んで!」
「…………」
「えっ? 弁当全部くれたら許すって? ……いや先輩、流石にそれは……」
「…………」(涙じわーっ)
「分かった、分かったから泣かないでっ!?」
 そう言うなり、先輩はニコーっと笑った。嘘泣きなのか。魔女め。
 とはいえ、言ってしまったものは仕方ない。粛々と先輩に弁当箱を渡す。
「♪」
 先輩はご機嫌な感じで俺の昼飯をもがもがと貪り出した。
「はぁ……なんてこった。折角先輩と一緒に飯を食おうと思ったのに、よもや昼抜きになろうとは……」
 先輩の動きがぴたりと止まった。
「ん? どした先輩?」
「…………」
「え、わざわざ私とご飯食べに来たの、って? あー、うん、まあそのような感じ。結果はけんもほろろだけどな」
 先輩はしばらく黙って何やら考えた後、俺の弁当箱を勢い良くこちらに向けた。慣性の法則により、中の漬物がどういうわけか俺の両目にうまいこと直撃、前が見えねえ。
「目が、目がぁ~!」
「……! ……!」
 痛くて目を開けられないが、何やら先輩が慌てている気配を感じる。
「大丈夫だ先輩。味は抜群だが目に入ると失明する恐れのある添加物を入れた漬物が目に当たってしまったが、大丈夫だ」
 先輩の慌てっぷりが増した気配がする。
「嘘だよ、嘘。今日も先輩は騙されやすくていいなあ」ナデナデ
「…………」(がぶがぶ)
 目を拭いてから先輩の頭をなでたら、復讐とばかりに噛まれた。
「それにしても、よもや慣性の法則アタック(属性:漬物)をしかけてこようとは。今日も先輩は侮れないな」
 ぽふりと先輩の頭に手を乗せつつうんうんうなずいてると、『そんなつもりじゃない』という呟きが耳に届いた。
「で、どしたんだ? 弁当箱をこっちに向けたりして」
「…………」
「え? 一緒に食べる? いやでも先輩、さっき俺の弁当全部よこせって」
「…………」(ぷるぷる)
「いや、ぷるぷるじゃなくて、さっき」
「…………」(ぷるぷる)
「……はぁ。言ってないのな?」
 先輩は無表情にコクコクうなずいた。
「んじゃ、改めて一緒に食うか、先輩?」
 先輩は小さな笑みを浮かべながら、再びコクコクうなずいた。
「相変わらずロリ心を刺激する物体だなあ、これは」ムニムニ
「……! ……!」
 なんか可愛かったので先輩のほっぺを引っ張ったら怒られた。
「ロリ心なんて刺激するはずない? ないすぼでーなお姉さんをいじめるな? 先輩、無乳はないすぼでーではないと何度言ったら」
 先輩の胸は貧乳を通り越して隆起など皆無と言っていいほどつるぺたなので、いつもこのように俺にいじられる。
「…………」(がぶがぶ)
「先輩、痛い」
 そしていつものように俺の背後に回って頭をかじるので、やめてほしい。
「まったく、先輩には困ったものだ」
 戻ってきた先輩を猿もかくやと思える動きで確保し、膝に乗せて抱っこ。しかるのち頭をなでなで。この一連の所作大好きです。
「…………」
「抱っこするな? そうしたいのは山々なんだが、断る」
「…………」
 先輩が普通に絶句した。
「それにしても先輩は可愛いな。娘とかにしてえ」
「…………」
「娘じゃなくて彼女? いやいや、俺と先輩じゃどう見ても親子にしか見えないだろう。あ、大丈夫です、俺には娘萌えも備わっていますから!」
 先輩が俺をクソ虫を見る目で見てきた。
「…………」
 それどころか実際に言われた。
「なんでこの小さいのは見た目は可愛いのにこんな口が悪いかなあ」
 とりあえず復讐とばかりに先輩のほっぺを引っ張る。
「…………」
「触るな変態? そう言うがな、先輩。俺はいつだって先輩を触りたいし、そして変態なのはもう諦めてください」
 先輩の目と口の動きが俺をクソ虫だと言い切る。
「ええい、口の悪いちびっ子め。そんな口が悪いといたづらしないぞ!」
「……! ……」
 一瞬焦った先輩だったが、好都合だったことがばれたようで、死ねと言われた。
「……分かった、俺も男だ。あと7、80年後に死ぬよ」
「…………」
「寿命禁止? なんて厳しい。とりあえず飯でも食いながら俺の死因を探さないか?」
 といった感じで、今日も先輩と一緒に仲良く弁当を食ったのだった。

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【野菜が苦手なツンデレ】

2010年04月28日
 最近仲良くなった先輩と一緒に中庭で昼食を摂っていると、先輩が野菜をさけて食べているのに気がついた。
「先輩、野菜も食べないとダメだよ?」
「…………」
「え、野菜嫌いなの?」
 先輩はコクンと頷いた。無表情でその上極めて小声なので、聞きとるのに修練が必要だ。
「でも、食べないと大きくなれないよ。上級生なのに下級生と間違われるの、嫌でしょ?」
「…………」
「え、大きなお世話? でも、野菜食べてちゃんと栄養とれば背も胸も大きくなるかも痛い痛い痛い」
 先輩は無言で俺のほっぺを引っ張った。気にしていたようだ。
「…………」
「え、本当に食べたら大きくなるかって? そりゃそうさ、食えばその場で背ズギャーン、胸ドカーン、だぞ!」
 先輩は少し考えた後、意を決したようにブロッコリーをフォークで刺した。そして、口の中に入れた。
「…………」
 先輩は泣きそうな顔になった。
「ファイトだ、先輩! 飲み込んじまえば味なんて消えちゃうぞ! ほら、ノド元過ぎればなんとやらって言うし」
「…………」
 先輩は泣きそうな顔のままもぎゅもぎゅと口の中の野菜を噛んだ。噛む度にどんどん泣きそうになるので、見てるこっちがハラハラする。
「…………」
「え、まずい? 出していい? ダメダメダメ! もうちっとだ、頑張れ先輩!」
「…………」
「え、俺が鬼? ひどい? 悪魔? ……なんと言われても出しちゃダメだぞ」
 俺が出すのを許さないと知ると、先輩は恨めしそうに半泣きで俺をじっと見つめた。しかし、これも全て先輩のため。俺は心を鬼にした。
 そして、先輩のノドが動き、飲み込んだのを知った。
「おおっ、やったな先輩! えらいぞ!」
 わしわしと先輩の頭をなでる。先輩は不服そうな表情を浮かべながら、でも嬉しそうに頬を少し染めた。
「…………」
「え、背が伸びない? 胸も大きくならない? そりゃすぐにはならないさ。そう言ったのは先輩に食べさせるためいてててて」
 先輩は不満そうに口をとがらせ、俺のほっぺを引っ張るのだった。

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【鼻炎で鼻水が止まらないツンデレ】

2010年04月28日
 風邪でも引いたのか、先輩が鼻をずるずる鳴らしている。
「先輩、風邪引いた?」
「…………」
「え、鼻炎? 大変だな」
「…………」
「え、かみすぎて鼻が痛い? もうかみたくない? そう言われても、鼻水が出るならかまないとダメだぞ」
「…………」
「え、痛いから嫌? それくらい我慢しないと」
 先輩は不満そうに俺をみつめた。
「…………」
「え、どうにかしろ? どうにか……鼻をかませてやろうか?」
 先輩は小さく頬を膨らませた。子ども扱いされて怒ってるようだ。
「ほら、恥ずかしくないからちーんして」
 ポケットからティッシュをとりだし、先輩の鼻にあてる。
「…………」
「え、子供じゃないから自分でできる? 子供みたいな見た目して何言ってんだいてててて」
 先輩は不満そうに俺のほっぺを引っ張った。
「いーからほら、ちーんしな。誰かにしてもえば、鼻炎もすぐ治るらしいぞ?」
「…………」
「え、本当に治るかって? ……も、もちろんだぞ。俺が嘘言ったことあるか?」
「…………」
「……数え切れないほど、ですか。いやでも、これは本当かもしれないぞ? もし本当なら、この苦しさから解放されるぞ?」
 先輩は少し考えた後、思い切って鼻をかんだ。
「はい、お疲れー。どうだ? すっきりしたか?」
「…………」
「え、すっきりしたけど治ってない? まぁ先輩に鼻をかませるための嘘だからな、許せ」
 先輩は半泣きで俺の腹をぽかぽか叩くのだった。

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【電車に乗ったら、眠りこけているツンデレに遭遇した】

2010年04月28日
 電車に乗ると、長椅子に座って眠ってる先輩がいた。
「…………」
 近づいて耳をそばだてると、くぴーくぴーという寝息が聞こえた。熟睡してる。よく見ると涎も垂れてる。
「あーもう、だらしねえなぁ。……ほら先輩、起きて起きて」
 ハンカチで涎を拭いてから、先輩の体を揺らす。しかし、小さくむずがるだけで起きようとしない。
「先輩、起きないと幼女と勘違いされて変態にいたづらされるよ」
 先輩の目が少し開いた。
「ていうか、俺がいたづらしたいてててて」
 半覚醒のまま、先輩が俺のほっぺを引っ張った。
「おはよう、先輩」
「…………」
「……おはようくまたん? 違うぞ先輩。俺はくまたんではなく後輩の別府タカシで、ここは電車の中だ」
 俺の言葉に、先輩はきょろきょろと周囲を見渡した。そして、小さく頬を染めて俺を睨んだ。
「…………」
「え、そんなこと知ってる? わざと言った? ……はぁ、そうですか」
「…………」
「え、信じてないだろって? ははは、当たり前じゃん」
 笑顔で先輩の頭をなでると、先輩は頬を染めたまま俺のほっぺを引っ張った。
「で、先輩はどこで降りるつもりだったんだ?」
 先輩は小さな声で駅名を告げた。
「あ~、そこはもうだいぶ前に通過してるな」
 先輩は悲しそうに目を伏せた。
「…………」
「え、俺のせい? もっと早く起こせ? いや、俺さっき乗ったとこだし」
 先輩は不満そうにほっぺを膨らませた。
「んな怒られても……じゃあ、できるだけずっと一緒にいるか? お、なんかつき合ってるみたいで素敵だな。どうだ、先輩?」
 先輩は頬を赤く赤く染めて俺の腕をがじがじ噛むのだった。

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【牛乳の飲めないツンデレ】

2010年04月27日
 先輩と共に中庭で昼食を食べた後、なんとなくだべってると牛乳の話になった。
「…………」
「え、飲めない? まずい? ……だから、かぁ」
 先輩の小さな体をあますとこなく見たのが気に入らなかったのか、ほっぺを引っ張られた。
「いてて……でもさ先輩、牛乳を飲まないからそんな小さいんじゃないか?」
「…………」
「え、小さくない? いやいやいや、小さいって。それは否定したらダメだろ、事実なんだから」
 先輩は気に入らないことがあると、すぐ俺のほっぺを引っ張るので困る。ほら、今も。
「先輩、俺にも痛覚があるんだからほっぺを引っ張るのはやめた方がいいぞ」
「…………」
「なに、うるさい? 知ったことか? ……ダメだぞ、人に酷いことなんかしちゃ」
 痛みは自身が体験しなければ理解できない。俺は先輩のほっぺを軽く引っ張った。
「…………」
 先輩は涙目で俺をじっと見た。……いかん、この目で見られると全部許したくなってしまう。
 しかし、先輩自身が理解してくれるまで、この手を離すわけには!
「…………」
「……やめろクソ虫、って言った?」
 先輩は涙目のままコクコク頷いた。俺は最高の笑顔で先輩のほっぺを思い切り引っ張った。
 俺より年上の人が全力で泣き出した。
「うわっ、見てアレ。別府くん、子供泣かしてるよ」
「別府マジサイテー」
 中庭にいる他の生徒たちが微妙に聞こえる声でヒソヒソと話を始めた。
「ち、違うぞ皆の集! この人は一見子供だけど、実は俺より年上なんだ!」
 しかし、評判が地の底まで落ちた俺の言葉を信用する者は誰もおらず、皆口々に俺の悪口を言いながら校舎に戻って行った。
「う、ううう……なんでこんなことに……」
 膝をついてうな垂れていると、肩を軽く叩かれた。顔を上げると、先輩のにこやかな笑顔があった。
「……嘘泣き?」
 笑顔でコクコク頷く先輩の頭に、俺はチョップするのだった。

拍手[6回]

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