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2024年03月19日
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【暇つぶしに学校へ遊びに来たら】

2014年12月27日
 年の瀬ということで、師走の名の通り師も走りまわっているこの時。
「だというのにちっとも走り回りやがらねえこの師! どういうことだコンチクショウ!」グニーッ
「学校が休みなのにわざわざ来てほっぺを引っ張る極悪生徒を誰か逮捕してくだたいっ! あうーっ!」
 ゲームするのも飽きたので学校まで来てちっこい教師こと大谷先生のほっぺを引っ張る。
「くだたい?」グニグニ
「ほっぺを引っ張られてるからちゃんと言えないだけですっ! 手を離してくださいっ!」
「では屏風から虎を出してください」
「今はちっとも一休さんは関係ないですっ!」
「それはどうかな?」
「いーから手を離すのですっ!」ムキーッ
 先生の中の猿力が膨れ上がったので、素直に手を離す俺は聖人認定されてもおかしくないくらい偉いので誰か一億円くらい寄越せ。
「うー……それで、どしたのですか? 宿題でわからないところでもあったのですか? あっ……わざわざ先生に聞きに来たのですか!? それ、すっごく先生っぽい!」キラキラ
「宿題……?」
「初めて聞く単語みたいな反応!?」
「まあ俺には関係ないだろ。それより先生、暇だし遊ぼうよ」
「超関係ありますよ!? むしろ当事者ですよっ! そして先生は忙しいので遊びませんっ!」
「えー? 折角冬休み初日に徹夜して宿題全部片付けてスッキリした俺を先生は放置すると言うのか」
「意外と優秀な生徒だった! そして宿題ってものすごく知ってましたよ!? また先生を騙したんですかっ!?」
「先生に嘘をついたことなんて一度もないっ」キリッ
「なんでそんな真っ直ぐな目で嘘をつけるんですか……?」
 悲しそうな顔をしてたので頭をなでてあげました。
「うー……。宿題を片付けたのは偉いですが、それはそれとして先生は仕事があるのです。邪魔しちゃダメですよ?」
「でも、職員室に入る前にしばらく観察してたけど、椅子に座ったままクルクル回ってたよ」
「うぐっ! ……み、見てたのですか?」
「うぐぅって言った」
「言ってませんっ! そ、それより、質問に答えてくださいっ!」
「うぐぅって言った」
「もー言ったことでいいですからっ! 質問に答えるのですっ!」
「キッチンミトンでたい焼き食え、たい焼き。……そういやあれ何年前のだ?」
「わけのわからないことを言ってないで、質問にーっ!」
 なんか必死になってる様が面白かったので指さして笑ったら大変に怒られた。
「自分の担任教師を指さして笑うって頭おかしいのですっ!」プンプン
「あとで思い出し笑いにすればよかった」
「それはそれで不愉快なのですっ!」
「この子供は面倒臭いなあ」
「子供&めんどくさい!?」
「いや、この衣は粘土臭いなあと言った」
「今日も別府くんは無茶を通しますっ!」
「いや、急に以前行ったそば屋で食った天ぷらの味を捏造したくなって」
「ほら! 辻褄合わせるために捏造になっちゃってますよ!」
「困ったね」
「ちっとも思ってませんっ! もーっ! そろそろ質問に答えるのですっ! 先生の暇つぶし見てたのですかっ!?」
「自分で言っちゃってるじゃん。一部始終見てましたよ」
「うぐぐ……どしてそういう見てほしくない瞬間だけ見ちゃうのですか!? たまたま、ちょこっとだけ、時間が空いたし、他に誰もいなかったので暇を潰してたのですよ? いつもぼーっとしてるんじゃないですよ?」
「分かってる……俺は全部わかってるよ」ウンウン
「あーっ!? それはちっとも分かってない顔ですっ! なぜならすっごく優しい顔でうなずいてるから! そういう反応は逆に失礼ですよ、別府くんっ!」
「ふむ、では……俺は全部わかってるよ」クワッ
「ひっ!」ビクッ
「どうした、先生?」クワッ
「こ、怖……くはないですけど! なんでそーゆー顔をするですかっ!」ブルブル
「優しい顔はダメと聞いたので」
「だからってそーゆー顔は怖がる人もいるかもしんないのでやんない方がいいと思うのですっ! いえ、先生はちっとも怖くないですがっ!」ブルブル
「阿吽像をいめぇじして頂けると幸いです」カッ
「ぴゃあ!? また変わった!?」
「ぴゃあって言った。先生は今日も萌えキャラだなあ」ナデナデ
「怖い顔のまま頭なでなでしないでくだたいっ!」ウルウル
 嗜虐心が満たされたので怖い顔を解除する。つか、変に強張らせて顔が痛え。
「うー……休みの日でも別府くんはいじわるです。あと、先生は萌えキャラとかじゃないです。萌えとか先生とはちっとも関係ない単語なのです」
「ふむ。そこまで言うなら萌えキャラではなくHENTAIキャラにするか」
「変態? 先生はそんな趣味ないですよ?」
「いや、ローマ字でHENTAIと書くんだ。また日本語の変態とは違う意味合いなんだ。家に帰ったら調べてみてくれ」
「はい……?」
「よし、そろそろ帰るか。今日は楽しかったよ、大谷先生。またな」バイバイ
「え、あ、はい。さよならです、別府くん。気をつけて帰るんですよ? 寒いですからちゃんと上着の前を閉めなくちゃダメですよ?」バイバイ
「はいはい」

 ──大谷家、夜──
「はぁ……まったく、別府くんには困ったものです。冬休みだのにわざわざ学校に来るなんて、どれだけ暇なんですか。……それとも」
「あ、あはは、ないない、ないです、ないですよ///。そ、そいえば何か言ってましたね、えーと……HENTAI、でしたっけ?」
「なんでしょうね。ちょこっと調べてみましょー」カチカチ
「……ひっ!」

 ──別府家──
 自室で存分にほげーとしてたら携帯が鳴った。果たして大谷先生だ。そろそろだと思っていた。
『別府くん別府くん別府くん! どーゆーことですかっ!? パソコンで調べたらなんかえっちな漫画がいっぱい! いっぱい!』
「トラップ」
『先生を罠にかけないでくださいっ!』
「わはは。先生は愉快だなあ」
『こっちはちっとも愉快じゃないですっ! 画面見ないように右上の×押そうと必死ですっ! まったくもうっ! 別府くんはっ!』プンスカ
「おお、こちらまで怒りが届いてきそうだ。怒り……うーん、イカリングが食べたくなった。先生、買ってきて」
『プンプンしてる相手をパシリ扱い!? さらに言うならこっちは先生なのですよ!? イカリングってどこに売ってるんですか!?』
「買うな買うな。冗談だ。イカリングとは言わんが、また今回のお詫びに何かおごるよ」
『そ、そんなの結構です。先生と生徒がおごったりおごられたりするのはダメなのです』
「パフェとかどうだ?」
『行きます』(即答)
「…………」
『……し、仕方ないじゃないですか。パフェには勝てませんっ!』
「クレープとどっちが強い?」
『な、なんて名勝負……!』
「先生は愉快だなあ」
『う、う~……///』
「わはは。んじゃまた明日ね。その時に一緒に食おうな。都合悪かったら連絡くれな」
『え、あ、はい』
 色々考えさせる前に通話を切る。
「……っし。デートの約束成功。やったね」ルンルン
 調子に乗って小躍りしたら本棚の角の野郎が俺の足の小指にクリティカルヒットしたので調子に乗るべきではないなあと思った。

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Comment
無題
大谷先生と番号交換してる時点でタカシ爆ぜろ
無題
ほんといい掛け合いだわこのコンビ
No title
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