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2017年09月24日
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【ツンデレと歯医者に行ったら】

2015年06月18日
気のせいだと思うが、なんか歯が痛い。まさか、まさかね。……いやいや、いやいやいや。ない。ないよ。
「だってほらアレだよアレアレ今どき歯痛とか流行らないしそれにほら案外気のせいかもしれないし実はただの口内炎で放っときゃ治るかもしんないし」ブツブツブツ
「……何やらタカシが挙動不審。だがそれはいつものことなので、結果として不服」ムー
 人が必死で自己暗示してるってのに、例のちっこい娘さんがちょこちょこっと俺の席までやってきて俺を馬鹿にする。
「勝手なことを言うない。あ、そうだ。こんにちは」
「……こんにちは」ペコリン
 きちんとお辞儀して挨拶を返すちなみは偉いなあと思ったので、頭をなでてみる。
「…………」ムー
 不満そうな顔をされたが、言葉にまではしていないので、まあ良しとしたのだろう。これ幸いとなでまくる。
「……やめれ」
「はい」
 言葉が出たのでやめる。まあでも満足。
「……で。……虫歯と聞きましたが」
「ひっ。き、気のせいじゃないカナ? そ、そんな放送禁止用語言った覚えはないよ?」
「……放っておくと手の施しようがなくなるが、よろしいか」
「ひぃ。い、いや、まだ慌てるような時間じゃない。大丈夫、しっかり歯磨きすれば治る。たぶん」
「……昔。……遠い昔。……まだ歯医者という職業がなかった時代。……虫歯が原因で、死んだ人もいたとか」
「ひぃぃ!」
「……あまりの痛みに、全身がひきつり鬼と見まごう顔つきだったとか、そんな」
「う、嘘ですよね?」ブルブル
「……はい」
「…………」
「……えいぷりるふーる」ジャーン
 ちげえ。
「……でも、虫歯が原因で死んだ人がいたのは、本当。……なので、タカシも放置して、その轍を踏むといい。……ちなみの、オススメ」ニッコリ
「俺の知り合いが素敵な笑顔で俺に死ねと言ってくる」
「……だいじょぶ。……葬式には顔出す」
「そんな心配はしてねえ! ええい畜生、そこまで言われたら怖くなってきたじゃねえか……」
「……虫歯で死ぬか、麻酔なしドリルの痛みで死ぬか。……どっちにしても、楽しみ」ワクワク
「勝手に麻酔の使用を禁止しないで!」
「……わがまま」ムー
「女じゃなかったら殴ってる」
「…………」ムフー
 満足気な顔が大変にムカつきます。つむじ押してやれ。
「……やめれ」(不満げ)
「嫌です」グイグイ
「…………」ムー

「そんなわけちなみのでつむじを押したら嫌がらせとばかりに学校にいる間中怖い話(虫歯限定)をされ続けガリガリSAN値を削られたので、帰宅後歯医者に来た」
「……来たー」バーン
「そしてなぜいる、ちなみ」ウニウニ
「……ほっぺをうにうにするな」
「嫌です」ウニウニ
「…………」(迷惑げ)
「ああ楽しい」ウニウニ
「……まあ、どれだけ現実逃避しても、歯医者からは逃れられないのだけど」
「ぐぬぬ」
「……ふふ。……ああ、そしてここにいる理由はと言うと。……高校生が歯医者に怯え、泣き叫ぶ様を間近で見たかったから、としか言い様がない」
「なんていい趣味してやがる。あと怯えてはいますが、泣き叫びはしませんよ?」
「えー」(不服)
「この野郎」
 などとちなみと話したりほっぺを引っ張ったりしてると、俺の名が呼ばれた。来た。ついに来た。
「……骨は回収した後、ちゃんと焼却炉に入れておく」
「やめて。ていうか骨は燃えねえ」
「……じゃあ犬にやる。……食中毒になる可能性が9割を超えているので、今のうちに慰謝料よこせ」
「悪魔か」
 ニヤニヤ笑ってるちなみを待合室に置いて、医師の待つ部屋へ。……ん、なんかちなみと話してたら緊張がほぐれたな。まさか、あいつわざと……?

「で」
「……どだった。……ちゃんと歯を削られたか。……歯髄までえぐられたか。……歯にフッ酸を塗布されて狂乱死したか」ワクワク
 歯医者からの帰り、ちなみと一緒にてぽてぽ歩いてるのだが、楽しげな同行者から尋ねられっぱなしで少々困っている。
「ねーよ。どんな拷問だ。ただ、来週も来てくださいねーって」
 ちなみの顔が見る見る輝いていく。いや表情は依然無表情のままだが、雰囲気がね。付き合い長いからなんとなく分かるの。
「……それはつまり、来週こそお楽しみが……?」ワクワク
「おまいはどうしても俺に拷問を受けてもらいたいようだね」ギリギリ
「……びっくり。……タカシのくせに聡いなんて生意気だ」
「この野郎」ムニー
 ちなみのほっぺを引っ張って溜飲を下げる。……まあ本当はそんな怒ってないけど。
「……それで、何時から?」
「ん?」
「来週。……歯医者」
「え、今回のと同じだけど……え? 来週もお前来るのか?」
「……幼女が応援するのだ、喜びこそすれどうして嫌がろうか」
「自分で幼女言うな。いやまあ概ねその通りですけど! ただその幼女の性格がなかなかに毒を含んでましてねェ」
「……ふふん?」
 なんで誇らしげなんだ。よく分からん奴。
「いやまあ来てくれるのは待ち時間に話ができて単純に嬉しいけど、俺の治療中、待ってる間ヒマじゃないか?」
「……い、今か今かとタカシの悲鳴を待ってる。これほど楽しい時間はない」
「拷問確定かよ……。ま、俺はお前と話してたらリラックスできるからいいけどな」
「っ! ……な、何を言ってるのか。わ、私は単にタカシをからかって楽しんでるだけにすぎない。や、やれやれ、これだから童貞はすぐに勘違いして困る」
「いや、別に童貞は関係ないかと」
「な、何を冷静に否定しているのか。まったく、これだからタカシは。まったく、まったく」プイッ
「いやはや。んじゃま、来週も頼むな、ちなみ」ポン
「……ふ、ふん。特別に頼まれてやる。か、勘違いするな、優しい私だから一緒に行ってあげるだからな?」
「へーへー」ナデナデ
「……ふん」
 顔はそっぽを向いたままだったが、頭をなでても嫌がらず、語調も柔らかくなったので、たぶんちなみも俺とそう変わらない気持ちでいるのだろう、と勝手な想像をした。
「……手が止まってるが」ムスーッ
「あ、はい」ナデナデ
「……別になでなでしてほしいとかじゃないから。指摘しただけだから」
「何も言ってねえ」ナデナデ
「……貧乳の乳を揉んでも詮ないから頭をなでる方がマシだ、とタカシが言う」
「マジで言ってねえ!」
「…………」ジトーッ
「冤罪だ! 違う、そんなこと言ってねえ!」
 ちょっと前まで俺の優勢だったのに、あっという間に逆転される俺の日常でした。ちくしょう。

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【ツンデレがしめしめと言ったら】

2014年11月17日
「……ちなみんが現れた。どうする?」
 ちなみんが現れた。どうする?
「……これこれ。どうするか聞いているのです。答えないとは何ごとか」ペシペシ
 オウム返しに陥った自らの思考の迷路でさまよってると、件の人物が俺の頭をぺしぺしと叩く。
「いや、つーか、その。お久しぶりです」フカブカオジギ
 どうして俺の部屋にちなみがいるのはさておいて、一般常識から鑑みて挨拶しておく。
「……む、礼儀正しい。……さては、タカシでは……ない?」
「正解!」パパーン
 どうして俺は無意味な嘘を平気でつくのだろう。頭がおかしいのだろうか。
「……やはり。……では、本当のタカシは目の前の悪鬼に生皮を剥がれ、全身満遍なく塩水をかけられている状況に?」
「想像上とはいえ、どうして拷問に遭っているのか」
「……うーん。生皮をかぶる悪鬼にしろ生皮を剥がれた姿にしろ、タカシは本当に妖怪姿が似合う。いっとーしょー」パチパチ
「ちくしょう。ていうか本物です」
「……いいや。うそだ!」ババーン
 めんどくせえ。
「……確かめてみないと分かりはしない」グニー
「ひはひ」
 なんか頬をひっぱられた。
「……うーん。ここでほっぺを引き千切って、苦しみのあまりのたうち回るなら本物、一瞬にして再生したら偽物」
「なんて下手くそな魔女裁判だ」
「……と、いうわけで、ちぎりたいのだけど」
「嫌です」
「……むー」プクー
 ちなみのほっぺが膨らんだ。かわいい。その欲求が悪魔的でなければ。
「むーじゃねえ。ていうかいうかていうかですね、なんで俺の家にいますか」
 まずその質問をすればよかったが、先の先を取られたので今更ながらリスみたいになってる級友に問いかけてみる。
「……遊びに来た」
「これは分かりやすい質疑応答。いや、質実剛健だっけ?」
「……質実剛健」ウンウン
「そうだっけ?」
「……そう」ウンウン
 自分で言っておいてなんだが、どうしても違うような気がしてならない。だが、赤べこみたいになってるちなみが可愛いので黙っていよう。
「……くくく。これで今後タカシは質疑応答のことを質実剛健と言って恥をかくに違いない。しめしめ」
「しめしめと言う時は、対象の人物の目を見つめながら言わないでください」
「……しめしめ」ジーッ
 明らかに馬鹿にされてる。ちくしょう。
「……さて。ひと通りからかって満足したのだけど」
「一方俺は不満顔です」ブスーッ
「しめしめ」ニヤニヤ
「正しい使い方です。ちくしょう」
「ふふ。……じゃ、ゲームしよう、ゲーム」
「あー、桃鉄の続きな。99年はやっぱ長すぎじゃないか?」
「いーから。座る」ポフポフ
「はいはい」
 ちなみがポフポフやってるクッションの上にあぐらをかいて座る。その上にちなみが座る。
「想定外だ!」
「……うるさい」(迷惑げ)
 びっくりして思わず飛び出た俺の台詞に、ちなみは眉をひそめて耳を塞いだ。
「いやいや、いやいやいや! 隣にクッションありますよ? あっちは体温を発しない親切設計ですよ?」
「……貧乳を膝に乗せるのは耐え難い、とタカシは言う」ウルウル
「そんなことは一言も言ってないけれど!」ナデナデ
「……じゃあ?」
「あー。もう。別にこっちとしては何ら不満があるはずもなく。ちなみさえよければ、その」
「……ゲームに夢中になってる隙に、こっそり挿入とかしないなら、いい」
「しねぇよッ! 年頃の娘が挿入とか言うなッ!」ガーッ
「これだから童貞は……」ヤレヤレ
「処女が何か言ってる」ヤレヤレ
「ぐぬぬ」
 ぐぬぬ顔が出たのでドロー。
「ていうかこの話題はお互い苦しいのでやめよう」
「むぅ。タカシ如きに説得されるとは……」
「ごときとか言うな。いーから早くやろうぜ」
「……わかった。……敗者は勝者のいうことをなんでもひとつ聞くこと」
「おっけー」
「……私が勝って、タカシの歯を麻酔抜きで全部引き抜いてやる」
「マフィアか」
「……歯医者です」
「違います」ナデナデ
「……なでるな」ムー
「嫌なら人の膝に乗るな。ここに乗った以上、なでられるのは義務です」ナデナデ
「……すわり心地はいいんだけど、この義務が辛い」ゲンナリ
「俺は尻の感触&なで心地のよさで言うことなしですがね!」ナデナデ
「……まったく、変態で困る。辛い辛い。あー辛い」
「…………」
「……手が止まってるが?」ムー
「……本当に辛い?」
「! ……に」
「に?」
「……にゃー」
「!!!!? ね、ね、ねこちなみんだあ!」(錯乱)
「……ちなみ、ねこだから、分からないにゃー」ニャー
「ええ! それはもう! 仕方ないね! ねこならね!」ナデナデナデ
「……なですぎだにゃー」ニャー
「ええ! ごめんね! ええ!」ナデナデナデ
「……じゃ、ゲームするにゃ」ニャー
「ええ! 今すぐにでも!」ナデナデナデ
「……にゃふー」(ご満悦)
 ちなみのご満悦フェイスに気づいたのは、ちょうどキングボンビーが俺の最後の物件を粉砕した所だった。

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【妹ちなみん】

2014年01月12日
 ちなみが妹になったと言い張る。
「……いや、言い張るとかじゃなくて、本当の話」
 俺の部屋にやってきたちなみが、ベッドに座って足をプラプラさせながら普段と変わりない口調で言った。
「そうだった。親が再婚したんだった。やーい妹」プニプニ
「……ほっぺをぷにぷにされた。……頬の裏に仕込んだ自爆装置の作動を確認。5秒後に爆発する」
「助けてぇ!」(腰砕けになりあわあわしながら)
「……爆発してほしくなかったら、さっきの無駄な揶揄を謝れ」
「すいません妹ができて嬉しさのあまりおかしくなったんです!」(必死)
「…………。……ま、まあ、それなら仕方がない。……た、ただ、タカシはいつもおかしいので、いつも通りとも言えよう。……と、とにかく、自爆装置は止めてやろう」
「はぁ……よかった。でも、なんで自爆装置なんて仕込んでるんだ?」
「……嘘だが?」
「…………。……し、知ってましたよ!? そりゃ自爆装置とかあるわけないじゃないですか! 誰が信じるってんだ! ばーかばーかばーか! 小学生!」
「……やれやれ、酷いものだ。……ただ、最後の小学生というふざけた文句だけは看過できない」
「ちなみって小学生じゃなかったっけ?」
「……同級生だが」
「あー。そういやうちのクラスに小学生がいたな。もしや、そいつが……?」
「……にゃー」(目潰し)
「あああああ」ゴロゴロ
「……床をゴロゴロ転がるのが、兄、か……」ションボリ

 そんな素敵な出会いを果たした俺たちだったが、普通に顔見知りだったので特別な感情など湧くはずもなく。
「強いて言うなら、同じ屋根の下に住むことになるので着替えやお風呂やトイレを覗けるかなァというわずかな希望を胸に秘めているくらいだ」
「……どうしてそれを私に言うのか。今日もタカシは理解に苦しむ」ウンザリ
「こうして直接対象者に言っておくことにより、ちなみに残るわずかな良心が俺を犯罪行為がしやすいようにドアを少し開けたりしてくれるかなーと思ったんだ」
 ちなみの顔がウンザリから本格的な呆れ顔へ移行していく。
「もしそこまで良心が残っていなかった場合は、覗いていることがばれた際、事前に言っておくことで『まったく、お兄ちゃんってば私がいないとダメなんだからっ☆』という思念を挟み込み、通報を躊躇させるため」
「……はぁー。……話が長いうえ、ただの夢物語とは。……やはりタカシは死んだ方がいい」
「新生お兄ちゃんに酷いことをいうね、この妹は」ナデナデ
「……なでるな」ムスーッ
「聞いた話によると、兄という存在は妹をなで放題らしいよ」ナデナデ
「……そんなことはない」ムスーッ
「楽しいのに」ナデナデ
「……タカシが楽しくなるのと比例して、私の不快感はうなぎ登りだ。……寝てる時に、タカシのパジャマに氷入れてやれ」
「この季節にそれはもはや殺人未遂として逮捕されてもおかしくないぞ」
「……じゃあ、熱湯入れてあげる」
「それは優しさではない」
「……ちゃんと100度だよ?」
「人間が火傷するお湯の温度とか分かる?」
「……実験しないと分からない」
「知的好奇心が旺盛なのはとても結構なことだが、頼むから兄の体で実験しないでくれ」ナデナデ
「……むぅ。……あと、なでるな」
「どうしてもと言うなら、その願い事をきいてやろう」ナデナデ
「……やっぱり、金と名声と永遠の命がいい」
「しまった、“言うことをきく”ではなく、“願い事をきく”なんて言ったために妹の欲望を聞く羽目に! というか、もうちょっと可愛い願い事はないですかね?」
「……かーね。……めーいせい。……えーいえんのいーのち」クイクイ
「くっ……両手でクイクイと服の裾を引っ張られては仕方ない。その願い、叶えよう!」パァァ
「……なんかぱぁぁって言いながら両手をバッて上げた」
「説明しないでください」
「……そして顔を赤らめた」
「ちくしょう」
「……くふふ。……こんな、外から見てる分には愉快なのが兄になったとは。……私の人生、面白くなってきた」
「あー。俺もこんな、外から見てる分には可愛いのが妹になるとは予想だにしなかったよ。むしろ予想谷だよ」
「むしろ……?」
「じゃあ学校でもヨロシクということで。コンゴトモヨロシク。オレサマオマエマルカジリ!」ナデナデ
「……学校で兄妹になったとか言ったら、殺す」
「オレサマオマエマルカジリとか言ったから? 嘘ですよ? 何故なら、俺にカニバリズム的趣味はないから」ナデナデ
「…………」ハァー
「ひゅっ」
「……ちょっとそこ座れ。正座」
「はい」
「……人のため息を吸うな、妖怪」ペチペチ
「すいません、目の前だったので、つい」
「……どうしてタカシはそんなに妖怪なのか。……形式上は私の兄になったのだから、妖怪はほどほどにしてもらわないと困る。……聞いているのか」ペチペチ
「はい、聞いてます。ですから形式上の兄の頭をペチペチしないでください」
「……嫌だ」ペチペチ
「はい」
 おかしい。俺の未来予想によると、兄妹になった瞬間にちなみの妹の才能が開花し『お兄ちゃん、大好きーっ!』となり結婚していたはずなのに、どうして俺は妹の前で正座して、頭をペチペチされているのか。
「……まったく。……これに懲りたら、もう妹のため息を吸わないこと」
「はい。ところでちなみ、これは兄としての言葉なんだが」
「……なに? もう兄貴面してるの?」
「あ、悪い。じゃあ友人としての言葉でもいい。それでも嫌ならクラスメートの言葉でも構わない」
「……まあ、どっちでもいいけど。……なに?」
「俺はいま正座している。そしてちなみは俺の前で立っている、という位置関係だ」
「…………」コクコク
「すると、どうしても俺の頭の位置は低くなり、自然俺の視線も低くなる」
「……だからなに? ……もったいぶらずに早く言え」
「パンツが見えてます」
「……?」
「だから、ちょうど俺の視線上にちなみのしまぱんが存在するため、がっつり見えています。見上げる形になるからね。ちょっと短めのスカートだからね。しまぱんだからね」
「そっ、そういうことは、早く言え、ばかっ」ババッ
 ちなみは素早く座り込み、スカートで先ほどの魅惑の三角ラインを隠してしまった。今はもう見えない素敵なストライプは、それでも俺の脳内シアターで今後連日活躍してくれることだろう。夜のお供とかにね!
「いやはや、言いたかったんだけど、どうしてもパンツから目が離せなくて。とりあえず焼き付け終わったから言った次第です」
「……うー。黙って見てるとか、今日もタカシは卑怯すぐるうえに、えろすぎる。……近く犯される」ペチペチペチ
「この妹は兄を淫獣か何かと勘違いしてやがる。あと、人の頭をペチペチしすぎだ。さすがにちょっと痛え」
「うるさい、ばか。だまれ。しね。はげ」ペチペチペチ
「ええっ、ハゲてる!? まだ高校生なのに!」
「……この連続ペチペチは、毛根に大ダメージとの噂」ペチペチペチ
「助けてぇ!」
「……くふふ。……い、いや違う。さっきのくふふナシ」
「?」
「……うー。……あまり人を楽しませるな、ばか」ムーッ
「特別意識してませんが」
「……う、うるさい。と、とにかく、そ、その。……ば、ばーかばーか」トテテテテ
 何やら妙な捨て台詞を残して、ちなみは部屋から出て行った。……と思ったら、すぐにドアがまた開き、ひょこっとちなみが顔だけ覗かせた。
「どした? 何か忘れ物か?」
「……ま、まあ、そんなもの」
「なんだ? 見られて困るものなら、ちょっと出てるけど」
「……そ、そゆのじゃなくて、えと。……こ、これからよろしく、……お、お兄ちゃん」
「え」
「じゃ、じゃっ!」
 ちなみには似つかわしくない速度で頭が引っ込み、即座にドアが閉められた。
「……ちくしょう。俺の妹は可愛いなあ!」
 ……ドダダダダダ、ガチャッ!
「さっ、叫ぶなっ、ばかっ!」
「あ、はい。すいません」
 なんか真っ赤な顔してる妹に叱られました。

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【たぬきちなみん】

2013年12月06日
「……おっすおらたぬき。……いっちょやってみっか。……ぽんぽこ」
 極めて久しぶりに、俺の部屋に変なのがいる。
「なんだか久しぶりですね」ナデナデ
「……たぬきをなでるとは何事か」
「ダメですか」ナデナデ
「……ダメとは言ってない。……これだからタカシはダメなんだ」
「ややこしい。つまり……どういうことだってばよ?」ナデナデ
「……たぬきをなでることは法律で禁じられているが、ちなみをなでることは禁じられていないので、特別に許可する、ということ」
「俺の知ってる法律と違う」
「……んふ」
 ちなみはよっこらしょっと言いながら俺のベッドにあぐらをかいた。
「若いんだからよっこらSHOTを撃つな」
「……たぬきだから仕方ない」
「便利な免罪符を手に入れたようだな」
「……ぽんぽこ」
 ぽんぽこじゃねえ、と思いながらちなみの頭をなでる。可愛いので仕方がない。
「……ん。……さて、たぬきです」
「はぁ」
「……昔話によると、たぬきは大抵たぬき汁にされている」
「あー……まあ、そうかも。結構な割合で悪者ポジションにいますよね」
「……と、いうことは。……たぬきちなみんも汁物にされておいしくいただかれるの?」
「知らん。お前はおいしくいただかれたいのか」
「……やれやれ。隙あらば性的な話へ持って行こうとする。これだから童貞は困る」
「テメェが先に話を振ったんだろうがっ!」
「……たぬきなのでよくわからない」
 シレーっと、コイツは……。
「言っとくが、別にたぬきは万能じゃないぞ」
「……ぽこー」
「あと、ぽんぽこは鳴き声じゃない」
「……平成狸合戦に騙された」ションボリ
「まあ、いいや。結局どうしたいんだ」
「……まあまあ。結論を急ぐな、若人よ」
「うるせえ同い年」
「……ここはひとつ、たぬきの腹鼓を聞いてはどうかぽんぽこ」
「だからぽんぽこは鳴き声じゃないと……あと、腹鼓と言うが、今日の着ぐるみは全身を覆ったものではなく、耳としっぽを付けただけの簡易包装のようだが、どうやって鼓を打つんだ?」
「……こう」
 ちなみの奴が普通に服をまくり上げた。柔らかそうな可愛らしい腹が映る。
「……あの。もう少し恥じらいというか、そういうものはないんですかねェ……?」
「……?」
 不思議そうな顔で小首を傾げられた。ないらしい。
「……じゃあ、ぽこー」
 自称たぬきの鳴き声を奏でながら、ちなみは自身の腹を叩いた。ぺち。
「……むぅ。ぽんぽこ鳴らない」
 二度、三度と打つが、ぺちぺちと鳴るばかり。そりゃそうだ。
「……鳴んない。……タカシ、やって?」
「俺がやっても鳴らないと思うが……」
 まあ、やれと言われたからやるが。とはいえ、女性を打つなんてできないので、軽く触る程度に抑える。ふに。
「予想を遥かに通り越して柔らかいですね!」フニフニ
「……うう。叩けと言ったのに、タカシのやろう、私のお腹をすべすべふにふにと触りやがる。確実に欲情してる。このまま一気に犯されるに違いない。エロ同人みたいに」
「しねェよ! あと、エロ同人とか言うな」
「……たぬき相手だから、これも獣姦になるの?」
「コスプレは含まれません」
「……よかった。……はっ、しまった。……これで初体験が獣姦でないと安心したタカシは、鼻息荒くして改めて私に襲いかかってしまう」
「お前は襲われたいのか」
「……んんん。ぜんぜん」
 やはり馬鹿にしてるだけかコンチクショウ。
「……じゃあ、ぽんぽこ鳴るまで頑張るので、手伝うように」
「無茶を言いやがる」
 ちなみは俺をベッドに座らせると、その上に乗った。
「この態勢は?」
「……私とタカシが同時に腹鼓を打つことにより、共鳴してぽんぽこ鳴る可能性に掛けてみた。……この態勢は、同時打ちに適した態勢なので嫌々行っている。別にタカシの膝に乗りたいわけではないので、誤解すると奇病で謎液体をまき散らして死ぬので、誤解しないように」
「怖っ!? 何、謎の病原体を打たれるの!?」
「……ぐだぐだ言ってないで、手伝う」
 とても怖いのでちなみの腹を打つ……のは嫌なので、すべすべする。なめらかすべらかで、非常に気持ちいい。
「うう……やはり欲情してるに違いない。おしりになんか固いの当たってるし」
「や、まだまだこんなもんじゃないですよ!?」
「ま、まだおっきくなるの!?」
 混乱するのはよくないなあ、と思いながらはわはわしてるちなみの腹をすべすべしました。

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【ツンデレとプールへ行ったら】

2013年08月14日
 夏なのでプールに行きたい。暑いからね。それだけの理由だからね。別に肌色占有率の変遷とかに興味はなくてね。スク水がどうとかどうでもよくてね。個人的には旧スクが一番好きだけどそれはどうでもよくてね。
「……後半に行くに従って本音が漏れていくのはどういう仕様なのか」
 いつもの半眼がジロリと俺を睨み上げる。今日もちなみは鋭くて困る。というより、気づくと考えをひとりごちている俺に問題がある。
「べ、別に本音というわけではなくてだな……あ」
 軽く声をあげると、ちなみは不思議そうに小首を傾げた。
「こほん。……か、勘違いしないでよねっ! 別に本音なわけじゃないんだからねっ!」
「…………。ばーか」
 たっぷり間をとったあと、ちなみは全力で俺を馬鹿にした。
「否定はできない。だけど、我慢できなかったんだ。どうしてもツンデレ語を使いたかったんだ……!」
「……どうしてタカシはこうも馬鹿なのか。夏か。夏のせいなのか。なら夏のない国へ行って戻ってくるな。迷惑だ」
 言葉以上に迷惑そうなしかめっ面で、犬でも追い払うかのようにシッシってされた。シッシって。
「ウッシッシ。なんちて。うひゃひゃ」
「……そこまで追い詰められてたなんて。……私にできることなら、なんでもやる。……だから、リハビリ、がんばろ?」
 結果としては大成功なのだが、ちなみの哀れみの視線がどうにも辛いよ。つーか、なんだ、リハビリって。

 なんでもやるとか言ってたので、一緒にプールに来てみた。
「も、もちろん水着DEワッショイですからね! プールですから! プールなので水着も変じゃないですから! もちろん将来的には一緒にお風呂に入った時に水抜き穴から手を入れる予定ですから、これは予行演習ということでよろしいでしょうか」
 プールの監視員達からのものすごい熱視線を受けながら、一人ちなみを待つ。女性の着替えは時間がかかるものだ、男たるもの、どっしりと構えていたいものだ。
「さてはて、ちなみはまだかな?」ソワソワソワソワソワソワソワソワ
「……その動きは法に引っかかる。即刻やめるべき」
「お、俺のどっしりとした構えが犯罪だと!? どういう了見……」
 くるりと振り向くと、そこに紺色の人魚がいた。
「……いったいどこにどっしりなんて擬音が存在するのか。……外宇宙にまで探検しても見つからないに決まってる」
 いた。ここに俺の天国が。旧スク天国が今ここに。
「……じ、じろじろ見ない。ばか」
「ああ。あああ。ああああ」
 肩にかけてたパーカーを着られてしまった。うすぺたい乳を隠され、これでは魅惑のデルタ地帯を鑑賞することしかできない。
「まあ、それは、それで」
「……う、うう。一体どこまで変態なら気が済むのか」
「はっ」
 気がつけば、ちなみの下半身に鼻息が届くほど間近に迫り、全力で凝視していた。恥ずかしげな顔でこちらをちらちら見ているちなみが可愛い。
「恐るべきは、スク水の魔力か……!」
「……いや、衆人環視の中、女の子の下半身を凝視できるタカシの精神力の方が恐ろしいと思う」
 成る程ちなみの言う通り周囲は夏休みということで人でごった返しており、さらにこちらをちらちら見つつヒソヒソ囁き合っており、さらにさらに言うならちなみは一見小学生的であり、これはもう完全に俺が変質者。
「ち、ちなみ、友人のちなみ。向こうの人があまりいないプールに行こう、すぐに行こう。楽しく一緒に遊ぶんだねぇー」
「……ちなみに、また、あの白いの飲ませるの?」ウルウル
 はい出た、出ましたよちなみさんの秘技、幼女変化! 子供っぽく振る舞い、俺に致命的ダメェジを与える秘技! 主に社会的に致命的な被害があり、結構な確率で通報されるのでやめてください。
 というわけで、もう何を言っても俺が加害者のイメージは覆そうになかったので、ちなみを脇に抱えて全力ダッシュ。
「お。おお。おおおー」キラキラ
 抱えられたちなみは楽しそうで何よりだが、監視員達が無線で何か連絡をとりあってるのが視界の端に映ってたのがどうにも気にかかる。
「はぁはぁ……。あのなあ、ちなみ。ああいう冗談はお前の容姿と相まって洒落になんねーから、なるべく抑えるようにしてくれませんかねェ……?」
「……善処する」
「この政治家め」
「……秘書がやりました」
「政治家だ!」
「……えっへん」
 よく分からんが胸を張っていばってるちなみの頭をなでつつ、ふと先ほどの発言を思い出す。
「つーか、白いのを飲ませるってなんだ。そんな非道なマネしてねーぞ」
「……前に、タカシの家に行った時に、カルピス飲んだ」
「あー。なんつーベタな」
「……白くてベタベタした液体を、タカシが無理やり私に飲ませた」
「無理やりじゃねえ。おかわりしてたし」
「……普段飲まないから、結構おいしかった。次遊びに行ったら、また出せ。濃いのな、濃いの」
「あー分かった分かった」
 なんとなくちなみをなでながら周囲を見回す。ここはただの大きなプールだ。しかも結構な深さがあるため、人影は先ほどのレジャープールに比べ、あまりない。
「俺なら肩まで浸かる程度で済むが、ちなみのような幼女気質の人間の場合、ものの数秒で頭まで沈み溺れ死ぬこと請け合い」
「……その場合、絶対に道連れにしてやる」
 手近な椅子にちなみのパーカーをかけてから、暗い笑みを浮かべる死神を連れ、件の深いプールへ。
「おお。こりゃ結構深いな。大丈夫か、ちなみ?」
「……へ、へっちゃら」
 と口では言ってるが、常に泳いでいないといけないため、結構大変そうだ。顔にいつもの余裕がない。
「大丈夫か? 他のトコ行くか?」
「へっ、へっちゃらと、言ってる!」
「へーへー。疲れたら早めに言えよ、素早く上から押さえつけるから」
「……今こそ、道連れの時……!」
「うわっ」
 がしっ、とちなみが抱きついてきた。……いや、今の擬音は間違いだ。
 ふにょん、とちなみが抱きついてきた。
「え、ええと、ええぇとだな、その、間違いでなければ、その、俺の、俺様の黄金の右腕にだな、その、ふにょりと柔らか物質的な物が」
「…………」
 ちなみは黙って頬を染めている。困ったような顔で、こちらをちらりちらりと伺っている。そんなの、こちらも困ってますよ!
「まあ、その、事故的なものですし、ええと、その」
「……う、うぅ。貧乳のくせにあててんのよをするとか笑止、とタカシは言う」
「言ってねえ!」
「……え、ええと。……一応、私のおっぱいです」
「分かってるよ! 何の謙遜だよ! びっくりしてんだよ!」
「……あまりの小ささに?」
「女体の柔らかさに! あっ」
「…………」
 言わなくていいことを言いました。なぜなら、ちなみの顔がもう目に見えて赤くなっているから、言わなくていいと分かったのです。
「……えろ。タカシのえろ。えろー」
 片手で俺に抱きついたまま、空いてる手でちなみがパシャパシャと俺に水をかけてきた。
「すいません。すいません」
「……このままではプールの中で犯されてしまう。エロ同人みたいに」
「そんな同人見たことねえ。AVではあるが」
 冷静になりました。色々どうでもいい。
「はぁ……何もしてねえのに疲れた。しばらく泳ぐのはいいや、ぷかぷかと漂うことにする」
「……さながらタカシの人生のよう」
「人の人生をクラゲみたく言うない」
「……ふふり」
 薄く笑って、俺の隣にぷかりとちなみが浮く。……が、すぐに沈んでしまう。
「……むぅ。浮かない」
 不満げな顔で、ちなみが浮上してくる。
「脂肪が少ないと浮きにくいらしいな。これは全く関係ないが、おっぱいってのは脂肪の固まりらしいな」
「…………」
 ちなみが無言で自分の胸をぺたぺた触った。心なしか悲しげだ。だがそれも一瞬のことで、こちらを見るとニヤッと笑った。
「……そのおっぱいを、タカシは先程どう評価したっけ?」
「ぐぅ」
 正直ぐうの音も出ないが、悔しいのでぐうの音を絞り出す。
「……ふふり」
 満足げに微笑み、ちなみはさっきと同じように俺の腕に抱きついた。
「お、おい」
「……別に、抱きつきたいわけじゃないもん。……脂肪が少ない、スレンダーな体つきだから、無駄に脂肪がついてるタカシにくっついて、一緒に浮かんでるだけだもん」ギュー
「別に俺はデブじゃないデブー」
「……急にデブ語を駆使しだした。はろはろー」ムニー
「腹を押すない。あ、そだ。浮き輪でも買うか? それなら俺にくっついてなくても浮かぶと」
「いらない」
「え、いや、でも」
「節約は大事。いらない」
「や、そんな高いものでもないし、それくらいなら」
「いらない」キッパリ
「……まあ、そこまで言うなら」
 普段のだらだらとした口調ではなく、はっきりいらないとちなみが言う。経済観念のしっかりした娘さんで感心する。将来はこういうのを嫁にしたいね。貧乳だし。
「ん。いらない。節約大事。ちょー大事」ギュー
「……気のせいか、それ以外の何らかの目的を感じるのだが、気のせいだろうか」
「気のせい。タカシは勘が鈍いのだから、気のせいに決まってる」ギュー
「そうなのだろうか」
「そうなのだ」ムギュー
「先程から抱きつくというよりしがみつくという方が相応しいほどくっつかれてるのだが、それは関係ないのだろうか」
「ない。一切ない。これはただの浮き輪代わりにタカシを利用してるだけ。まったく、すぐ勘違いをする。これだから童貞は困る」
「妄想の中では億を超えるほど女性と交わってますが!?」
「……それで、一体どういう反応を期待しているというのか」
「『超すごい。抱いて』という反応」
「…………。超すごい。抱いて」
 一瞬ものすごい蔑みの視線を受けたが、それでも言ってくれるちなみの優しさに感激するが、それ以上のむなしさに襲われたのでどうにもできない。
「……期待通りの反応なのに、どうして悲しそうなのか」
「よく考えたら全然すごくない上に、こんなので抱いてと言う人間なんて存在しないと気づいたから」
「……当然だ、ばーかばーかばーか。どざえもんになって死ね」
「今この瞬間に僕土左衛門になったら、もれなくお前もぼくドラえもんの妹になるがよろしいか?」
「……脅迫された。……水中でえっちなことをされるに違いない」
「してねぇ」
 などと益体もないことをのたのた言い合いながら、ちなみにしがみつかれたり背中に乗られたりされました。色々柔らかかったです。

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