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2026年03月20日
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【タカシとツンデレの精神が頭をぶつけた拍子に入れ替わってしまったら】
2010年02月11日
エドモンド本田に憧れる日々。長年の努力の結果、スーパー頭突きを会得してしまった。(注:身体を水平にしてそのまま水平飛行し、相手に体当たりする技。wikipediaより引用)
早速技を試すべく、テイクオフ。地面と水平に体が飛んでいくその先に、見慣れたちっこいの。
「危ねえっ! よけろ、いずみ!」
「た、タカちゃんが水平に飛んできたあああああ!?」
叫びも空しく、俺の頭部がいずみの頭に超激突。
「うおおおおお……痛え。この技はダメだ」
「はうはうはう……何するねん、タカちゃん! ごっつ痛いやんか!」
「いやはや、失敬。ちょっとした失敗……うん?」
おかしい。目の前にいるはずのちっこいのはちっこくなく、かなりの巨体になっている。それどころか、性別までおかしいような。というか。
「……俺?」
「……なんでウチが目の前におるん?」
二人揃ってしばし沈黙。
「おれがあいつであいつがおれで!?」
「転校生!?」
異口同音とはならなかった。
「アレだ、よくある漫画のパターンだ。頭と頭がぶつかって中身が入れ替わるってアレ」
「なんでそんな落ち着いてるねんな……どないすんねん! タカちゃんがスーパー頭突きなんかするからやで!」
古今転校生ネタがあっても、スーパー頭突きにより入れ替わったのは俺たちくらいだろう。
「じゃ、とりあえず風呂入ってくる」
「あかーん! ウチの身体見る気やろ!」
「見るだけでなく、まさぐる」
「絶対あかん!」
鼻息も荒く俺を止める俺。じゃない、いずみ。……しっかし、なんというか、俺の姿をしたモノがこうも感情を露にしているのを見るのは、妙な気分だな。
「……なんか、ウチが淡々と喋ってるん見るの、変やわ」
いずみも自身の姿に違和感を感じたのか、頬をかきながら妙な笑みを浮かべた。
「さて、冗談はともかく、どうしたものか。映画だとどうやって戻ったっけ?」
「えーと……なんやったっけ。忘れてもーた」
「俺のくせに使えねえなあ」
「そ、そっちこそウチやねんから、もっとしっかりせなあかんやん!」
妙な責任の擦り付け合いが始まった。
「はぁ。しっかし、自分の顔見ててもつまらんな」
「んなこと言われても、しゃあないやん……」
俺の顔をしたいずみが口をとがらせ、非難がましい視線をぶつける。
「やめろ! その所作はいずみのパーツが揃ってこそ萌えるのであり、俺がやっても非常に気持ち悪い!」
「知らんやん、そんなん。ほな、タカちゃんがそーゆーのしたらええやん」
「……なるほど。いずみ、ちょっと携帯で撮影してくれ」
「ええけど……あんま変なことせんといてや。一応、ウチの身体やねんから」
ポケットから携帯を取り出し、いずみは不安そうに構えた。
「よし、いくぞ。……うにゃーん♪」
地面に仰向けになり、満面の笑みを浮かべながら手を猫手にして頬をこしこしする。
「うひゃあああああ!? あかんあかんあかん! やめっ、はよやめーっ!」
「どうだ、実に可愛いであろう。はっはっは。にゃーん」
「はっはっは、やない! もー、みっともないやんか!」
「大サービス。うりゃ」
スカートをまくりあげ、携帯に見せ付ける。
「なな、ななななな!? 何すんねん、あほー!」
思い切り殴られた。信じられないくらい痛え。
「ぐおおおお……お、お前、男の力なんだから、ちょっとは手加減しろ、阿呆」
「えっ、あっ……ご、ごめんなタカちゃん。いっつも思い切り叩いてたから、つい」
心配そうな顔で駆け寄り、俺の頭をなでなでするいずみ。ただし、見た目は俺。
「あー……まるで萌えねえ。これが見た目いずみなら……チクショウ!」
「何を言うてんねん。……でも、確かに自分を慰めるって、変な気分やわ」
「百合に目覚めそうと」
「目覚めへんわ! あほー、タカちゃんのあほー!」
野太い声でタカちゃんの阿呆、と言われても、ちっとも嬉しくねえ。
「身体をまさぐれなかったのが心残りだが、自分の姿を眺めててもちっとも面白くないし、そろそろ戻るか」
「へ? どうやって?」
「どすこい!」
「う、ウチが水平に飛んできた!?」
封印された禁断の技、スーパー頭突きを発射。再び俺の頭をいずみの頭がぶつかる。
「ぐふっ! ……や、やっぱ超痛え」
「はうはうはう……痛い、めっちゃ痛いぃぃ……」
「まるで破瓜した際の台詞のようで興奮しますねウヒヒヒヒ」
「タカちゃんが本性を見せた!」
「失礼なことを言うな。あ、戻ってる」
「え? あー! タカちゃんがウチやのーてタカちゃんに戻てる!」
ややこしいが、その通り。スーパー頭突きにより入れ替わっていた精神が再び入れ替わり、元に戻ったようだ。便利な技だ、スーパー頭突き。一家に一台、スーパー頭突き。
「やっぱアレだな、お前は鑑賞するに限る。うんうん」
見慣れたいずみの顔を見て、心底そう思いながら頭を撫でる。
「まったくもー……タカちゃんが水平に飛んでこーへんかったら、こんなことにならへんかったのに」
「悪かった。もう水平には飛ばない」
どんな約束やねん、と思いながらいずみと指きり。
「あー、しかし、こんなすぐ戻れるのであれば、もうちょっといずみを堪能すればよかったかな。全然身体調べられなかったし」
「まだ言うてるしぃ……そんなウチの身体見たかったん?」
「無論」
「なんでそんな恥ずかしいこと堂々と言うかなぁ……ホンマえっちやなあ、タカちゃん」
「性欲がなければ人類は子孫を残すことは出来ない。故に、性欲はこの世界に自身の欠片を残すために必要なことなんだ。何一つ恥じることなどない」
「口先ばっか達者になってぇ……」
「そんな性欲が俺に訴えるのです、『目の前のつるぺたをじっくり鑑賞しろ』と。てなわけで、一緒に風呂入ろう」
「誰が入るか、あほー! えっち! タカちゃんのえっち!」
「どうしても嫌?」
「当たり前や! まったくもー、えっちすぎて困るで……」
「しょうがない。さっき録画してもらったいずみの痴態でも見て、無聊を慰めるか」
「へ? ……あー! さっきの携帯! そういや消してへんかった! 見るなあほー!」
「『うにゃーん♪ どうだ、実に可愛いであろう。はっはっは。にゃーん』……いずみさん、かーわいい。うにゃーんだって、うにゃーん」
「消せ、あほー!」
俺から携帯を奪おうと、必死でぴょんぴょん跳ねるいずみだった。
早速技を試すべく、テイクオフ。地面と水平に体が飛んでいくその先に、見慣れたちっこいの。
「危ねえっ! よけろ、いずみ!」
「た、タカちゃんが水平に飛んできたあああああ!?」
叫びも空しく、俺の頭部がいずみの頭に超激突。
「うおおおおお……痛え。この技はダメだ」
「はうはうはう……何するねん、タカちゃん! ごっつ痛いやんか!」
「いやはや、失敬。ちょっとした失敗……うん?」
おかしい。目の前にいるはずのちっこいのはちっこくなく、かなりの巨体になっている。それどころか、性別までおかしいような。というか。
「……俺?」
「……なんでウチが目の前におるん?」
二人揃ってしばし沈黙。
「おれがあいつであいつがおれで!?」
「転校生!?」
異口同音とはならなかった。
「アレだ、よくある漫画のパターンだ。頭と頭がぶつかって中身が入れ替わるってアレ」
「なんでそんな落ち着いてるねんな……どないすんねん! タカちゃんがスーパー頭突きなんかするからやで!」
古今転校生ネタがあっても、スーパー頭突きにより入れ替わったのは俺たちくらいだろう。
「じゃ、とりあえず風呂入ってくる」
「あかーん! ウチの身体見る気やろ!」
「見るだけでなく、まさぐる」
「絶対あかん!」
鼻息も荒く俺を止める俺。じゃない、いずみ。……しっかし、なんというか、俺の姿をしたモノがこうも感情を露にしているのを見るのは、妙な気分だな。
「……なんか、ウチが淡々と喋ってるん見るの、変やわ」
いずみも自身の姿に違和感を感じたのか、頬をかきながら妙な笑みを浮かべた。
「さて、冗談はともかく、どうしたものか。映画だとどうやって戻ったっけ?」
「えーと……なんやったっけ。忘れてもーた」
「俺のくせに使えねえなあ」
「そ、そっちこそウチやねんから、もっとしっかりせなあかんやん!」
妙な責任の擦り付け合いが始まった。
「はぁ。しっかし、自分の顔見ててもつまらんな」
「んなこと言われても、しゃあないやん……」
俺の顔をしたいずみが口をとがらせ、非難がましい視線をぶつける。
「やめろ! その所作はいずみのパーツが揃ってこそ萌えるのであり、俺がやっても非常に気持ち悪い!」
「知らんやん、そんなん。ほな、タカちゃんがそーゆーのしたらええやん」
「……なるほど。いずみ、ちょっと携帯で撮影してくれ」
「ええけど……あんま変なことせんといてや。一応、ウチの身体やねんから」
ポケットから携帯を取り出し、いずみは不安そうに構えた。
「よし、いくぞ。……うにゃーん♪」
地面に仰向けになり、満面の笑みを浮かべながら手を猫手にして頬をこしこしする。
「うひゃあああああ!? あかんあかんあかん! やめっ、はよやめーっ!」
「どうだ、実に可愛いであろう。はっはっは。にゃーん」
「はっはっは、やない! もー、みっともないやんか!」
「大サービス。うりゃ」
スカートをまくりあげ、携帯に見せ付ける。
「なな、ななななな!? 何すんねん、あほー!」
思い切り殴られた。信じられないくらい痛え。
「ぐおおおお……お、お前、男の力なんだから、ちょっとは手加減しろ、阿呆」
「えっ、あっ……ご、ごめんなタカちゃん。いっつも思い切り叩いてたから、つい」
心配そうな顔で駆け寄り、俺の頭をなでなでするいずみ。ただし、見た目は俺。
「あー……まるで萌えねえ。これが見た目いずみなら……チクショウ!」
「何を言うてんねん。……でも、確かに自分を慰めるって、変な気分やわ」
「百合に目覚めそうと」
「目覚めへんわ! あほー、タカちゃんのあほー!」
野太い声でタカちゃんの阿呆、と言われても、ちっとも嬉しくねえ。
「身体をまさぐれなかったのが心残りだが、自分の姿を眺めててもちっとも面白くないし、そろそろ戻るか」
「へ? どうやって?」
「どすこい!」
「う、ウチが水平に飛んできた!?」
封印された禁断の技、スーパー頭突きを発射。再び俺の頭をいずみの頭がぶつかる。
「ぐふっ! ……や、やっぱ超痛え」
「はうはうはう……痛い、めっちゃ痛いぃぃ……」
「まるで破瓜した際の台詞のようで興奮しますねウヒヒヒヒ」
「タカちゃんが本性を見せた!」
「失礼なことを言うな。あ、戻ってる」
「え? あー! タカちゃんがウチやのーてタカちゃんに戻てる!」
ややこしいが、その通り。スーパー頭突きにより入れ替わっていた精神が再び入れ替わり、元に戻ったようだ。便利な技だ、スーパー頭突き。一家に一台、スーパー頭突き。
「やっぱアレだな、お前は鑑賞するに限る。うんうん」
見慣れたいずみの顔を見て、心底そう思いながら頭を撫でる。
「まったくもー……タカちゃんが水平に飛んでこーへんかったら、こんなことにならへんかったのに」
「悪かった。もう水平には飛ばない」
どんな約束やねん、と思いながらいずみと指きり。
「あー、しかし、こんなすぐ戻れるのであれば、もうちょっといずみを堪能すればよかったかな。全然身体調べられなかったし」
「まだ言うてるしぃ……そんなウチの身体見たかったん?」
「無論」
「なんでそんな恥ずかしいこと堂々と言うかなぁ……ホンマえっちやなあ、タカちゃん」
「性欲がなければ人類は子孫を残すことは出来ない。故に、性欲はこの世界に自身の欠片を残すために必要なことなんだ。何一つ恥じることなどない」
「口先ばっか達者になってぇ……」
「そんな性欲が俺に訴えるのです、『目の前のつるぺたをじっくり鑑賞しろ』と。てなわけで、一緒に風呂入ろう」
「誰が入るか、あほー! えっち! タカちゃんのえっち!」
「どうしても嫌?」
「当たり前や! まったくもー、えっちすぎて困るで……」
「しょうがない。さっき録画してもらったいずみの痴態でも見て、無聊を慰めるか」
「へ? ……あー! さっきの携帯! そういや消してへんかった! 見るなあほー!」
「『うにゃーん♪ どうだ、実に可愛いであろう。はっはっは。にゃーん』……いずみさん、かーわいい。うにゃーんだって、うにゃーん」
「消せ、あほー!」
俺から携帯を奪おうと、必死でぴょんぴょん跳ねるいずみだった。
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【何故、自分はかわいいと言われないのか悩むツンデレ(ちなみん以外)】
2010年02月10日
「……私が可愛いと自画自賛しているとでも言うのか」
登校するなりいきなりちなみが詰め寄ってきたので面食らう。
「何の話か、まず俺に話してみたらどうだろう」
「……断る」
それではどうしようもない。仕方ないので頭をなでてやりすごす。
「……ん。もっと」
せがまれたのでさらになでること数分、ようやっと満足したようで、ちなみが口を開いた。
「……そんなことをしている場合ではない。……まったく、タカシときたらすぐに私の頭をなでる。……困ったものだ」
もっとって言ったの誰だったっけ、という視線を向けるが、まるで堪えた様子がない。すげー面の皮。
「……こんなことがあったのです」
話を聞くと、寝てると神が降臨し、「お前以外の娘は可愛いと言われなくて悩んでる。お前は可愛いと言われてよかったね。貧乳? 貧乳ぱぅわーか?」と言ったらしい。
「それは神ではなくて、何か別の存在だと思うます。たぶん、俺に近しい存在」
「……そんなのは、どうでもいい。……問題は、私も可愛いと言われずに悩んでいるというのに、神の野郎、私は除外しやがった。……許すまじ」
おお、ちなみが怒りに燃えている。これは珍しい。
「しかし、本当に悩んでるのか?」
「んんん」
「…………」
普通に否定しやがった。
「……でも、自分を可愛いと思ってる計算高い女だと思われるのも癪だ。……なので、何故、自分は可愛いと言われないのか悩むグループに、私も入れて欲しい」
「可愛い」
「…………」
「ちなみって可愛い」
「……なんでそんなこと言うか」
ちなみの眉根が不満そうに寄った。
「こう言うことにより、可愛いと言われず悩む美少女グループに入れなくなるから」
「……タカシは心底いじわるだ。タカシの発言により、可愛いと言われ慣れてる美少女グループに入らざるを得なくなってしまった」
負けねぇなあ、コイツ。
「……高嶺の花。……私、高嶺の花。……もうタカシには手が届かない」
「届きますが」
ちなみの両脇に手を入れ、持ち上げる。
「……下ろせ」
ぷらーんと手足を投げ出し、やる気なさげにちなみが呟く。年寄りの猫みたい。
「お前軽いなー。ちゃんと飯食ってるか?」
「……下ろせ」
「高いたかーい」
赤ちゃんにするように、ちなみを高く掲げる。
「…………」
すると、不満そうなオーラがちなみ付近から発生した。目尻がきゅっと上がってる。
「……赤子ではないので、嬉しくない」
「俺も、高い高いしても貧乳ゆえの揺れなさが嬉しくない」
「…………」
無言で足をばたつかせ、ちなみは俺の腹を蹴った。
「痛い痛い痛い! 蹴るでない!」
「……揺れる。……信じれば、揺れる」
「物理的に無理。痛い痛い蹴るな!」
あまりに痛いので手を離す。音もなく着地し、ちなみは俺のほっぺを引っ張った。
「……失礼千万丸め」
「船長がやばそうな船の名前ですね」
「……まったく。……失礼なので、私に可愛いと百億万回言うこと。……これ、罰だから」
「馬鹿がよく使う単位ですね」
「……馬鹿に使うから問題ない」
「さては、馬鹿だと思われているな?」
「……いいから、早く言う。……もしくは、なでなで。……1なでなでにつき、10可愛いに換算可能」
「ええと……つまり、10億万回なでなでするのか。お前の頭、磨り減ってなくなりそうだな」
「…………」
不満そうな目つきで見られたので、とりあえずなでておく。
「んー」
満足そうに目が細まったのはいいが、俺は一生をかけてこいつをなでなでするのだろうか。
登校するなりいきなりちなみが詰め寄ってきたので面食らう。
「何の話か、まず俺に話してみたらどうだろう」
「……断る」
それではどうしようもない。仕方ないので頭をなでてやりすごす。
「……ん。もっと」
せがまれたのでさらになでること数分、ようやっと満足したようで、ちなみが口を開いた。
「……そんなことをしている場合ではない。……まったく、タカシときたらすぐに私の頭をなでる。……困ったものだ」
もっとって言ったの誰だったっけ、という視線を向けるが、まるで堪えた様子がない。すげー面の皮。
「……こんなことがあったのです」
話を聞くと、寝てると神が降臨し、「お前以外の娘は可愛いと言われなくて悩んでる。お前は可愛いと言われてよかったね。貧乳? 貧乳ぱぅわーか?」と言ったらしい。
「それは神ではなくて、何か別の存在だと思うます。たぶん、俺に近しい存在」
「……そんなのは、どうでもいい。……問題は、私も可愛いと言われずに悩んでいるというのに、神の野郎、私は除外しやがった。……許すまじ」
おお、ちなみが怒りに燃えている。これは珍しい。
「しかし、本当に悩んでるのか?」
「んんん」
「…………」
普通に否定しやがった。
「……でも、自分を可愛いと思ってる計算高い女だと思われるのも癪だ。……なので、何故、自分は可愛いと言われないのか悩むグループに、私も入れて欲しい」
「可愛い」
「…………」
「ちなみって可愛い」
「……なんでそんなこと言うか」
ちなみの眉根が不満そうに寄った。
「こう言うことにより、可愛いと言われず悩む美少女グループに入れなくなるから」
「……タカシは心底いじわるだ。タカシの発言により、可愛いと言われ慣れてる美少女グループに入らざるを得なくなってしまった」
負けねぇなあ、コイツ。
「……高嶺の花。……私、高嶺の花。……もうタカシには手が届かない」
「届きますが」
ちなみの両脇に手を入れ、持ち上げる。
「……下ろせ」
ぷらーんと手足を投げ出し、やる気なさげにちなみが呟く。年寄りの猫みたい。
「お前軽いなー。ちゃんと飯食ってるか?」
「……下ろせ」
「高いたかーい」
赤ちゃんにするように、ちなみを高く掲げる。
「…………」
すると、不満そうなオーラがちなみ付近から発生した。目尻がきゅっと上がってる。
「……赤子ではないので、嬉しくない」
「俺も、高い高いしても貧乳ゆえの揺れなさが嬉しくない」
「…………」
無言で足をばたつかせ、ちなみは俺の腹を蹴った。
「痛い痛い痛い! 蹴るでない!」
「……揺れる。……信じれば、揺れる」
「物理的に無理。痛い痛い蹴るな!」
あまりに痛いので手を離す。音もなく着地し、ちなみは俺のほっぺを引っ張った。
「……失礼千万丸め」
「船長がやばそうな船の名前ですね」
「……まったく。……失礼なので、私に可愛いと百億万回言うこと。……これ、罰だから」
「馬鹿がよく使う単位ですね」
「……馬鹿に使うから問題ない」
「さては、馬鹿だと思われているな?」
「……いいから、早く言う。……もしくは、なでなで。……1なでなでにつき、10可愛いに換算可能」
「ええと……つまり、10億万回なでなでするのか。お前の頭、磨り減ってなくなりそうだな」
「…………」
不満そうな目つきで見られたので、とりあえずなでておく。
「んー」
満足そうに目が細まったのはいいが、俺は一生をかけてこいつをなでなでするのだろうか。
【ツンデレが寝ぼけて男の布団に潜り込んできたら】
2010年02月10日
みおが遊びに来たので遊んでやったら夜になった。
「帰るのもめんどくせーし、泊めてくれよ。な?」
「俺の超絶いやらし技に耐えれるなら泊めてやろう」
「……折るぞ」
「絶対確実に何もいたしませんので、どうか泊まっていってください」
僕のバナナンを見ながら言われたら、へりくだるしか術はありません。
「最初っからそー言やいいのに……んじゃ、オレ風呂入ってくんな」
部屋から出て行くみおに続いて、俺も出て行く。不審げな様子で俺を見るみおと一緒に風呂場に入ったら、蹴り飛ばされた。
「馬鹿な!?」
「馬鹿はオメーだ、馬鹿。ぜってー覗くなよ。だからって一緒に入るのもナシだぞ。とにかくこの区域から出てけ」
「俺の行動が読まれている」
「うっせーばーかばーかばーか。いーから出てけ」
俺を追い出し、みおは一人で風呂に入りやがった。中から鼻歌とか聞こえてきやがる。
「覗きたいなあ!」
『でっけー声で恥ずかしいこと叫ぶな、馬鹿!』
中からくぐもった叫び声が聞こえてきた。
廊下で待ってても寒いだけなので、部屋に戻ってだらだらテレビ見てたら、みおが戻ってきた。
「ふぃー……いー湯だったぞ」
髪をタオルで乱暴にがしがし拭き、そのタオルを俺に投げつけた。
「それ、洗濯しといてくれよな」
「乙女の要素がないぞ、娘さん」
「うっせーなあ……知らねーよ。ほれ、早く風呂入って来い」
「分かった。みおの残り湯に浸かってくる」
「いらねーこと言うなッ、馬鹿ッ!」
尻を蹴飛ばされた。痛いからみおの残り湯で癒やすとしよう。
「あがったぞー」
ひとっ風呂浴びて戻って来ると、みおの奴は既に寝息を立てていた。俺の布団に寝転がり、刻々と涎を枕に染み込ませている。
「だらしねえなあ……。さて、どこで寝ようか」
俺の布団はみおに取られてしまったし……仕方ない、予備の布団で寝るか。
隣の部屋から布団を取ってきて、自室に敷き、電気を消す。おやすみなさい。
「ん……」
夜、ふと目を覚ますと、隣から気配がする。みおの奴が起きたか?
「……むー」
果たして、みおはむっくら上体を起こし、一度大きくアクビをすると、部屋から出ていった。便所か。
ほどなく、戻ってきたみおは普通に俺の寝床に入ってきてえええええ!?
思わず声を上げそうになり、必死で口を押さえる。やばいやばいやばい。何考えてんだコイツ。いくら女らしくないとはいえ、一応は女だろ。
「ん、んにゃー……」
こんな時に限って変な寝息立てるし! なんだよ、んにゃーって! 猫気取りかコイツ! ちらちら見える八重歯が可愛くてああもう!
「……んぎゅ」
んぎゅ、とか言いながら、みおが抱きついてきた。体が凍りつく。
「……ん、んぅー、……ん」
ごそごそと身体をよじらせ、やがて落ち着いたポジションを見つけたのか、俺の肩に口を寄せ、すやすや寝やがった。
一方こちらは全くと言っていいほど落ち着きません。なんか身体の半分が柔らかいしいー匂いするし口元がむにむにしてるの見るの楽しいしよく見たらみおの奴可愛いし! 嗚呼!
結局眠れたのは、空が白み始めた頃でした。
「……ん、んぁ……ん~ッ! ……ふう。あー、よく寝……ッッッ!!!」
(なっ……なんで別府がオレの横で寝てんだ!?)
(お、落ち着け、オレ。……えーと、そうだ! 素数を数えんだ! 1、2、3、5……落ち着かねー! 使えねーぞ神父!)
(とっ、とにかくだ。ゆっくり、ゆっくり離れたら、気づかれないで離れられるんじゃねーか?)
(……って、別府の野郎、オレをむぎゅーって抱っこしてやがる! 離れらんねー!)
(……ん? つーか、オレも抱きついてる、別府に抱きついてる! うわうわ、うわうわうわ!)
(……しかし、ぐっすり寝てんなー。……なんでオレが隣で寝てんのに、しかも抱きついてんのに、こんなぐっすり寝てんだ? ……オレばっかドキドキして、馬鹿みてーじゃんか)
(……もーちょっとだけ抱きついたりしても、いーよな? 寝てるし、気づかねーよな?)
(と、とりゃ♪)
「……んー?」
「!!!!!」
(や、ヤバイヤバイヤバイ! なんか言った! 疑問系! 起きた? 起きた?)
「……ぐ、ぐーぐー」
(……ふ、ふー。だいじょぶだったか。焦らせやがって)
(焦らせた罰だ。もーちょっと抱きついてやる。とやっ♪)
「んぐっ……ぐ、ぐーぐー」
(んー♪ 気持ちいー♪ すりすりサイコー。ついでにはむはむしてやれ。はむはむ、はむはむ)
「ぐぅぐぅぐぅ……ッ!」
(むーむー♪)
「ぐーぐー! あーもう、ぐーぐー!」
(むーむー……む? ……喋った?)
「……べ、別府? 起きてんのか?」
「いいえ」
「そ、そっか。……んなわけねーッ!!!」
(起きてたすげー起きてた超絶起きてた別府の野郎起きてたオレがはむはむしてるの全部知られてたッ!!!)
「お、お前なあ! 起きてんならとっととなんか言えよッ!」
「いやはや、その、そうしたいのは山々でしたが、何やら抱きつかれててどうしたものかと思ってたら、すりすりされまして、気持ちよくて! 気持ちよくて!」
「う、あ、あ……」
「なんと言いますか、こう、結婚してえなあと思う程度には幸せでした」
「も、もう喋んな! いーか、ぜってー誰にも言うなよ! 約束だかんなッ!」
「…………。分かった、約束だ!」
「お前ぜってー言う気だろ!?」
「…………。言わないよ?」
「嘘だ嘘だぜってー言うぞコイツ!? オレのイメージがた崩れだー! うわあああん!」
「…………」
「無言で頭を撫でんなあッ!」
(あーもうっ! 撫でられて嬉しいのがムカツクムカツクムカツク! からパンチ!)
「痛え。殴るな」
「うっせーばーかばーかばーか!」
照れ隠しで一方的に殴られる別府に、ちょっと申し訳なく思った。殴るけど。
「帰るのもめんどくせーし、泊めてくれよ。な?」
「俺の超絶いやらし技に耐えれるなら泊めてやろう」
「……折るぞ」
「絶対確実に何もいたしませんので、どうか泊まっていってください」
僕のバナナンを見ながら言われたら、へりくだるしか術はありません。
「最初っからそー言やいいのに……んじゃ、オレ風呂入ってくんな」
部屋から出て行くみおに続いて、俺も出て行く。不審げな様子で俺を見るみおと一緒に風呂場に入ったら、蹴り飛ばされた。
「馬鹿な!?」
「馬鹿はオメーだ、馬鹿。ぜってー覗くなよ。だからって一緒に入るのもナシだぞ。とにかくこの区域から出てけ」
「俺の行動が読まれている」
「うっせーばーかばーかばーか。いーから出てけ」
俺を追い出し、みおは一人で風呂に入りやがった。中から鼻歌とか聞こえてきやがる。
「覗きたいなあ!」
『でっけー声で恥ずかしいこと叫ぶな、馬鹿!』
中からくぐもった叫び声が聞こえてきた。
廊下で待ってても寒いだけなので、部屋に戻ってだらだらテレビ見てたら、みおが戻ってきた。
「ふぃー……いー湯だったぞ」
髪をタオルで乱暴にがしがし拭き、そのタオルを俺に投げつけた。
「それ、洗濯しといてくれよな」
「乙女の要素がないぞ、娘さん」
「うっせーなあ……知らねーよ。ほれ、早く風呂入って来い」
「分かった。みおの残り湯に浸かってくる」
「いらねーこと言うなッ、馬鹿ッ!」
尻を蹴飛ばされた。痛いからみおの残り湯で癒やすとしよう。
「あがったぞー」
ひとっ風呂浴びて戻って来ると、みおの奴は既に寝息を立てていた。俺の布団に寝転がり、刻々と涎を枕に染み込ませている。
「だらしねえなあ……。さて、どこで寝ようか」
俺の布団はみおに取られてしまったし……仕方ない、予備の布団で寝るか。
隣の部屋から布団を取ってきて、自室に敷き、電気を消す。おやすみなさい。
「ん……」
夜、ふと目を覚ますと、隣から気配がする。みおの奴が起きたか?
「……むー」
果たして、みおはむっくら上体を起こし、一度大きくアクビをすると、部屋から出ていった。便所か。
ほどなく、戻ってきたみおは普通に俺の寝床に入ってきてえええええ!?
思わず声を上げそうになり、必死で口を押さえる。やばいやばいやばい。何考えてんだコイツ。いくら女らしくないとはいえ、一応は女だろ。
「ん、んにゃー……」
こんな時に限って変な寝息立てるし! なんだよ、んにゃーって! 猫気取りかコイツ! ちらちら見える八重歯が可愛くてああもう!
「……んぎゅ」
んぎゅ、とか言いながら、みおが抱きついてきた。体が凍りつく。
「……ん、んぅー、……ん」
ごそごそと身体をよじらせ、やがて落ち着いたポジションを見つけたのか、俺の肩に口を寄せ、すやすや寝やがった。
一方こちらは全くと言っていいほど落ち着きません。なんか身体の半分が柔らかいしいー匂いするし口元がむにむにしてるの見るの楽しいしよく見たらみおの奴可愛いし! 嗚呼!
結局眠れたのは、空が白み始めた頃でした。
「……ん、んぁ……ん~ッ! ……ふう。あー、よく寝……ッッッ!!!」
(なっ……なんで別府がオレの横で寝てんだ!?)
(お、落ち着け、オレ。……えーと、そうだ! 素数を数えんだ! 1、2、3、5……落ち着かねー! 使えねーぞ神父!)
(とっ、とにかくだ。ゆっくり、ゆっくり離れたら、気づかれないで離れられるんじゃねーか?)
(……って、別府の野郎、オレをむぎゅーって抱っこしてやがる! 離れらんねー!)
(……ん? つーか、オレも抱きついてる、別府に抱きついてる! うわうわ、うわうわうわ!)
(……しかし、ぐっすり寝てんなー。……なんでオレが隣で寝てんのに、しかも抱きついてんのに、こんなぐっすり寝てんだ? ……オレばっかドキドキして、馬鹿みてーじゃんか)
(……もーちょっとだけ抱きついたりしても、いーよな? 寝てるし、気づかねーよな?)
(と、とりゃ♪)
「……んー?」
「!!!!!」
(や、ヤバイヤバイヤバイ! なんか言った! 疑問系! 起きた? 起きた?)
「……ぐ、ぐーぐー」
(……ふ、ふー。だいじょぶだったか。焦らせやがって)
(焦らせた罰だ。もーちょっと抱きついてやる。とやっ♪)
「んぐっ……ぐ、ぐーぐー」
(んー♪ 気持ちいー♪ すりすりサイコー。ついでにはむはむしてやれ。はむはむ、はむはむ)
「ぐぅぐぅぐぅ……ッ!」
(むーむー♪)
「ぐーぐー! あーもう、ぐーぐー!」
(むーむー……む? ……喋った?)
「……べ、別府? 起きてんのか?」
「いいえ」
「そ、そっか。……んなわけねーッ!!!」
(起きてたすげー起きてた超絶起きてた別府の野郎起きてたオレがはむはむしてるの全部知られてたッ!!!)
「お、お前なあ! 起きてんならとっととなんか言えよッ!」
「いやはや、その、そうしたいのは山々でしたが、何やら抱きつかれててどうしたものかと思ってたら、すりすりされまして、気持ちよくて! 気持ちよくて!」
「う、あ、あ……」
「なんと言いますか、こう、結婚してえなあと思う程度には幸せでした」
「も、もう喋んな! いーか、ぜってー誰にも言うなよ! 約束だかんなッ!」
「…………。分かった、約束だ!」
「お前ぜってー言う気だろ!?」
「…………。言わないよ?」
「嘘だ嘘だぜってー言うぞコイツ!? オレのイメージがた崩れだー! うわあああん!」
「…………」
「無言で頭を撫でんなあッ!」
(あーもうっ! 撫でられて嬉しいのがムカツクムカツクムカツク! からパンチ!)
「痛え。殴るな」
「うっせーばーかばーかばーか!」
照れ隠しで一方的に殴られる別府に、ちょっと申し訳なく思った。殴るけど。
【ボクっ娘は男がまだ寝てると思っているようです】
2010年02月10日
なんかボクっ娘が遊びに来たので遊んだら夜になったので泊めた。
明けて翌日。朝なので起きようかでも眠いなあとまどろんでたら、何やらがさごそとボクっ娘付近から物音が。
「ふわあああ~……あふ。おあよー、タカシ」
ねぼすけなボクっ娘にしては珍しく、俺より先に起きたようだ。よし俺も負けじと起きようと思うが、まぶたの野郎が俺の意思に反して開こうとしない。
「おあよー、おあよーってば。朝ご飯食べよーよ」
ゆさゆさとボクっ娘に揺さぶられる。徐々に意識が覚醒していく。よし、起きる。起きるぞ。
「zzz……」
「うー、zが出るばかりで起きない……」
自分が思う以上に俺という存在は頑ななようで、zを出すばかりでまぶたが開く様子がない。つか眠い。休みなんだからもっと寝させろ。
「……寝てる、んだよね?」
そうです。寝てます。だからほっとけ。昼になれば起きるから。
「……えいっ」
ぼふっ、という軽い音と共に、俺のすぐ隣に何かが寝転んだような感覚。
「えへへー♪ そいねー♪」
やたら嬉しそうな声が隣から聞こえまする。
「……ふへー♪」
人が操る言葉以外の何かを発しながら、梓が俺の頬をつんつんとつつく。たぶん。目つぶってるから分からんが。
「……もちょっとやってもだいじょぶかな? だいじょぶだよね?」
あまりだいじょぶではない、とこっちが言う前に何か柔らかいものが俺の体をぎゅっと包み込んだ。
「はふ~……。あー、しゃーわせ」
耳元から聞きなれた奴の声がすることから、たぶん抱きしめられてる。胸元に当たる控えめすぎる柔らかい感覚はアレか。アレなのか。
「あー。うー。一生こうしてたいにゃー」
「しかし、それでは日常生活を送るための行為全てが困難ではないかと愚考する次第です」
このままでは俺の理性がメルトでダウンするので、なんでもない風を装いながら梓に話しかける。
「あー、そかもしんないねー。でも、しゃーわせだからしょーがないのだー。……あり?」
ほにゃほにゃの笑顔を崩し、不思議そうな顔で俺を見つめる梓。
「どうかしたか?」
「え、えっと……あれ? ……起きてる?」
「寝てる」
「起きてるじゃん! すっごい目開いてる! しかもめちゃめちゃ会話してる!」
「そういう人なんだ」
「そんな人いないっ! ていうか離れろっ、ばかっ!」
「しかし、俺は抱きつかれているので、俺から離れるというのはとても難しいのです」
「うっ、うっさい!」
ばばばっと手を解き、梓は慌てて俺から離れた。赤い顔で俺を睨んでいる。
「う~……お、起きてるなら起きてるって言えよなっ!」
「起きてる」
「言うのが遅いっ!」
「起きてる」(0.1秒)
「そういうことじゃないの! 分かってるくせに! タカシのばか!」
「馬鹿だと!? 許せぬ発言! 罰として俺が寝てると勘違いしての痴態全てを友人らに一言一句違わず伝える!」
「な……なんておっそろしーこと考え付くんだよ!? タカシ悪魔だよ! ていうか痴態言うなっ!」
「それが嫌なら朝ごはんを俺に作るのだな。ふふ……ふわーっはっはっは!」
「あ、お腹空いたんだね。何がいーい? パン? ごはん?」
普段俺を餌付けしているクセが出たのか、梓のテンションが普通に戻った。
「ごはん。玉子焼きが食べたい」
「ん、分かったよ。卵あったかなあ……」
「なかったら産め」
「ボク哺乳類!」
「カモノハシも哺乳類だが、卵を産む。頑張ればお前もできる!」
「頑張らない! なんだって朝から変なことばっか言うかなぁ……」
「たぶん、起き抜けに抱きつかれて気分が高揚してるからじゃないかな?」
「まっ、混ぜっ返すなっ、ばかっ! せっかく忘れてたフリしてたのにい! もー、タカシのばかぁ!」
真っ赤な顔で俺をぺけぽけ叩く梓だった。
明けて翌日。朝なので起きようかでも眠いなあとまどろんでたら、何やらがさごそとボクっ娘付近から物音が。
「ふわあああ~……あふ。おあよー、タカシ」
ねぼすけなボクっ娘にしては珍しく、俺より先に起きたようだ。よし俺も負けじと起きようと思うが、まぶたの野郎が俺の意思に反して開こうとしない。
「おあよー、おあよーってば。朝ご飯食べよーよ」
ゆさゆさとボクっ娘に揺さぶられる。徐々に意識が覚醒していく。よし、起きる。起きるぞ。
「zzz……」
「うー、zが出るばかりで起きない……」
自分が思う以上に俺という存在は頑ななようで、zを出すばかりでまぶたが開く様子がない。つか眠い。休みなんだからもっと寝させろ。
「……寝てる、んだよね?」
そうです。寝てます。だからほっとけ。昼になれば起きるから。
「……えいっ」
ぼふっ、という軽い音と共に、俺のすぐ隣に何かが寝転んだような感覚。
「えへへー♪ そいねー♪」
やたら嬉しそうな声が隣から聞こえまする。
「……ふへー♪」
人が操る言葉以外の何かを発しながら、梓が俺の頬をつんつんとつつく。たぶん。目つぶってるから分からんが。
「……もちょっとやってもだいじょぶかな? だいじょぶだよね?」
あまりだいじょぶではない、とこっちが言う前に何か柔らかいものが俺の体をぎゅっと包み込んだ。
「はふ~……。あー、しゃーわせ」
耳元から聞きなれた奴の声がすることから、たぶん抱きしめられてる。胸元に当たる控えめすぎる柔らかい感覚はアレか。アレなのか。
「あー。うー。一生こうしてたいにゃー」
「しかし、それでは日常生活を送るための行為全てが困難ではないかと愚考する次第です」
このままでは俺の理性がメルトでダウンするので、なんでもない風を装いながら梓に話しかける。
「あー、そかもしんないねー。でも、しゃーわせだからしょーがないのだー。……あり?」
ほにゃほにゃの笑顔を崩し、不思議そうな顔で俺を見つめる梓。
「どうかしたか?」
「え、えっと……あれ? ……起きてる?」
「寝てる」
「起きてるじゃん! すっごい目開いてる! しかもめちゃめちゃ会話してる!」
「そういう人なんだ」
「そんな人いないっ! ていうか離れろっ、ばかっ!」
「しかし、俺は抱きつかれているので、俺から離れるというのはとても難しいのです」
「うっ、うっさい!」
ばばばっと手を解き、梓は慌てて俺から離れた。赤い顔で俺を睨んでいる。
「う~……お、起きてるなら起きてるって言えよなっ!」
「起きてる」
「言うのが遅いっ!」
「起きてる」(0.1秒)
「そういうことじゃないの! 分かってるくせに! タカシのばか!」
「馬鹿だと!? 許せぬ発言! 罰として俺が寝てると勘違いしての痴態全てを友人らに一言一句違わず伝える!」
「な……なんておっそろしーこと考え付くんだよ!? タカシ悪魔だよ! ていうか痴態言うなっ!」
「それが嫌なら朝ごはんを俺に作るのだな。ふふ……ふわーっはっはっは!」
「あ、お腹空いたんだね。何がいーい? パン? ごはん?」
普段俺を餌付けしているクセが出たのか、梓のテンションが普通に戻った。
「ごはん。玉子焼きが食べたい」
「ん、分かったよ。卵あったかなあ……」
「なかったら産め」
「ボク哺乳類!」
「カモノハシも哺乳類だが、卵を産む。頑張ればお前もできる!」
「頑張らない! なんだって朝から変なことばっか言うかなぁ……」
「たぶん、起き抜けに抱きつかれて気分が高揚してるからじゃないかな?」
「まっ、混ぜっ返すなっ、ばかっ! せっかく忘れてたフリしてたのにい! もー、タカシのばかぁ!」
真っ赤な顔で俺をぺけぽけ叩く梓だった。
【猿っぽい男とツンデレ】
2010年02月10日
猿っぽくなれという電波を受信したので、今日から猿。
「うきー」
「何をする愚弟!」
ということで、猿らしく姉のスカートをめくったら酷い折檻を受けた。
「待って姉の人、違うんです。ちょっと猿の話を聞いてはくれまいか」
「意味が分からん! 簡潔に説明しろ。納得のいく理由なら、半殺しで許してやろう」
つまり、ダメなら全殺しなのですね。
「電波を受信したら人→猿だったので、スカートをめくったのです」
「……大丈夫、姉がついている。頑張って一緒に治そう。絶対に見捨てたりしないからな。ずっとずっと一緒だからな」
姉は俺の手を取り、優しく微笑んだ。何かとてつもない勘違いをされている悪寒。
「頭の病気と思われてますか」
「いや、確信している。さ、病院へ行こう」
このままでは今までの日々とおさらばになりそうだったので、猿ぱぅわーを遺憾なく発揮し姉から離脱、そのまま脱兎。
「あっ、こら待て弟!」
「猿なのに兎とはこれ如何に」
「何の話だ!」
猿の力(思い込み)により通常の1.1倍という尋常ならざる力を発揮できる俺こと猿だが、如何せん姉の最強無敵なポテンシャルには遠く及ばず、あっという間に捕まった。
「まったく……大丈夫だぞ? 病院は治してくれるところだから、怖くなんてないんだぞ? それに、姉がついている。全部姉に任せろ」
優しく頭をなでられると、病気もいいかもと思ったが、よく考えると病気でもなんでもないのでこのままでマズイ。
「うきー」
「だから、何故私のスカートをめくる!」
最後の猿力を奮い、姉のスカートをめくる。
「しまぱん」
「言うなッ!」
「…………」
「無言でスカートの中に顔を突っ込むな、愚弟ッ!」
いっぱい叩かれた。
「はっ! ……俺はいったい何をしていたのだろうか。まるで長い夢から覚めたような気分だ」
「何っ!? 治ったのか!?」
衝撃により病気が治ったフリ作戦開始。
「なんだかしましまの人に助けてもらったような、そんな気がする」
「……私のパンツの効力で治ったのか?」
しまぱんにそんな効果は御座いません。
「しかし、何事も治りかけが肝要だ。……お、弟のためだ。ほら」
ぴらり、と姉はスカートを自分の手でまくりあげた。青と白の眩いコントラストの下着が露になる。
「な、何をしているのですか、姉の人!」
「ち、治療の一環だ。……ど、どうだ? 治ったか?」
いけない、とてもいけない! そう思うのだけど、羞恥に染まる姉の顔を、そして何よりぷるぷる震える姉の下着姿に目を逸らすことができない。
「全く治らない! なので直接触れたい! お尻ふにふにしたい! あと、ちゅーとかしたい!」
「…………」
「で、どう? 治療の一環なのでそれも止む無しですよね? ウヒヒヒヒ」
「……嘘っぽい。本当に病気だったのか?」
「!!!!! ……え、ええと、その、……病気ダヨ?」(汗だらだら)
「私の目を見て言えるか?」
「も、もちろん!」
「なら」(じーっ)
「…………」(ついっ)
「目を逸らしたぞ! やっぱり嘘か! 姉に嘘をつくなんて許さないぞ!」
「いや、怖かったから直視できなかっただけです」
「それはそれで失礼だ、弟!」
「パンツ見せてくれるなら謝る」
「……お前は色々間違ってるので、この姉が根性を叩きなおしてやる。ありがたく思うんだな」
「勘弁してください」
そう言ったのに、根性叩き直された。ついでに嘘もばれた。より一層根性を叩き直された。死にそう。
「うきー」
「何をする愚弟!」
ということで、猿らしく姉のスカートをめくったら酷い折檻を受けた。
「待って姉の人、違うんです。ちょっと猿の話を聞いてはくれまいか」
「意味が分からん! 簡潔に説明しろ。納得のいく理由なら、半殺しで許してやろう」
つまり、ダメなら全殺しなのですね。
「電波を受信したら人→猿だったので、スカートをめくったのです」
「……大丈夫、姉がついている。頑張って一緒に治そう。絶対に見捨てたりしないからな。ずっとずっと一緒だからな」
姉は俺の手を取り、優しく微笑んだ。何かとてつもない勘違いをされている悪寒。
「頭の病気と思われてますか」
「いや、確信している。さ、病院へ行こう」
このままでは今までの日々とおさらばになりそうだったので、猿ぱぅわーを遺憾なく発揮し姉から離脱、そのまま脱兎。
「あっ、こら待て弟!」
「猿なのに兎とはこれ如何に」
「何の話だ!」
猿の力(思い込み)により通常の1.1倍という尋常ならざる力を発揮できる俺こと猿だが、如何せん姉の最強無敵なポテンシャルには遠く及ばず、あっという間に捕まった。
「まったく……大丈夫だぞ? 病院は治してくれるところだから、怖くなんてないんだぞ? それに、姉がついている。全部姉に任せろ」
優しく頭をなでられると、病気もいいかもと思ったが、よく考えると病気でもなんでもないのでこのままでマズイ。
「うきー」
「だから、何故私のスカートをめくる!」
最後の猿力を奮い、姉のスカートをめくる。
「しまぱん」
「言うなッ!」
「…………」
「無言でスカートの中に顔を突っ込むな、愚弟ッ!」
いっぱい叩かれた。
「はっ! ……俺はいったい何をしていたのだろうか。まるで長い夢から覚めたような気分だ」
「何っ!? 治ったのか!?」
衝撃により病気が治ったフリ作戦開始。
「なんだかしましまの人に助けてもらったような、そんな気がする」
「……私のパンツの効力で治ったのか?」
しまぱんにそんな効果は御座いません。
「しかし、何事も治りかけが肝要だ。……お、弟のためだ。ほら」
ぴらり、と姉はスカートを自分の手でまくりあげた。青と白の眩いコントラストの下着が露になる。
「な、何をしているのですか、姉の人!」
「ち、治療の一環だ。……ど、どうだ? 治ったか?」
いけない、とてもいけない! そう思うのだけど、羞恥に染まる姉の顔を、そして何よりぷるぷる震える姉の下着姿に目を逸らすことができない。
「全く治らない! なので直接触れたい! お尻ふにふにしたい! あと、ちゅーとかしたい!」
「…………」
「で、どう? 治療の一環なのでそれも止む無しですよね? ウヒヒヒヒ」
「……嘘っぽい。本当に病気だったのか?」
「!!!!! ……え、ええと、その、……病気ダヨ?」(汗だらだら)
「私の目を見て言えるか?」
「も、もちろん!」
「なら」(じーっ)
「…………」(ついっ)
「目を逸らしたぞ! やっぱり嘘か! 姉に嘘をつくなんて許さないぞ!」
「いや、怖かったから直視できなかっただけです」
「それはそれで失礼だ、弟!」
「パンツ見せてくれるなら謝る」
「……お前は色々間違ってるので、この姉が根性を叩きなおしてやる。ありがたく思うんだな」
「勘弁してください」
そう言ったのに、根性叩き直された。ついでに嘘もばれた。より一層根性を叩き直された。死にそう。


