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2024年03月29日
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【ボクっ娘と一緒に下校したら】

2012年01月20日
 今日の6限は体育だった。超疲れた。
「ふぁ~……」
 俺の隣を歩いてるボクっ娘も同様なのか、あくびなんかしてる。分類上は女のくせにだらしねえな。
「はふー。ね、タカシ。今日は疲れちゃったね?」
「普段ならお前の言うこと全てを否定しているところだが、今回に限って言えば同意せざるを得ない」
「普段も同意してよ! 今日もタカシはヤな感じだよ!」
「いやははは。ところで、今日の女子の体育はマラソンだったようだな」
「あ、うん、そなんだ。もー、ずーっと走りっぱなしで。すっごく疲れちゃったよ」
「さる事情により俺はマラソンしてる女子のおっぱいの揺れ具合をずーっと調べてたんだ。んでその時思ったんだが、お前のおっぱいは一体どこへ旅立ってしまったのだ?」
「ずーっとここに住んでるよ! 永住予定だよっ! 走ろうが何しようがどーせ揺れないよっ! さる事情ってどーせ揺れてるおっぱいが見たかっただけだろっ! 今日も変態っ!」
「ぺたんこが怒った」
「せめて思うだけにしろっ!」
 怒鳴られたので実行しよう。ぺたんこが怒った。
「まったく……疲れてるんだから怒らせるなよな、ばか。ていうか、普通にセクハラだよ?」
「分かった、次から異常なセクハラをする」
「セクハラの方をどうにかしろっ!」
「しまった、異常なセクハラの方法が思いつかない。そも、セクハラが異常なのだから、それをさらに異常にさせるには……一周して、頭なでたりとか?」
「…………」
 どういうことか、梓の視線が何かを期待しだした。しかも、ほんのりと前傾姿勢になっているような。
「なでなで」
「はぅぅ」
 ので、なでたら喜ばれた。
「梓がセクハラを喜ぶ」
「よっ、喜んでないよっ! ちっともだよっ! 言い方があんまりだよっ!」
「なでなで」
「はぅぅ」
「どうにも俺には喜んでいるようにしか見えない」
「あぅぅ……そ、それはともかく、これはセクハラじゃないよ」
「実は俺もそう思ってたんだ」
「じゃあするなっ!」
「梓の頭をなでたくなっちゃったから、適当な理由つけてなでただけなんだ」
「……き、今日もタカシは気持ち悪いね」
 せめて顔の赤さをどうにかしてから言ってください。
「で、でも、ついでだし、もちょっとなでる?」
「いいえ、結構です」
「…………。じゃーいーよっ! 一生ボクの頭なでちゃダメだかんねっ!」
「なでなで」
「って言ってるそばからなでてる!? どんだけ天邪鬼なんだよっ!」
「ふむ。何やら嬉しそうに見えるのは、俺の勘違いなのでしょうか」
「あ、当たり前だよっ! クラッカーだよ! むしろリッツだよ! 不満が満載だよ! あー不幸不幸!」
「そんなそげぶな人みたいなこと言わないでくださいよ」(なでなで)
「……そ、そんなことよりさ。ちょっとだけ、ボクの家来いよな」
 何やらクイクイと俺の服を引っ張りながら、そんなことを目の前の可愛い娘さんが言うんですの。
「うーん。我慢できるだろうか」
「? 何の話?」
「いやね、なんかやけに可愛いので、お前に襲いかからないよう我慢できるだろうか、という話」
「冷静に説明するなっ!」
「うーむ、正直自信ないが……でも、他人事だし、いいか!」
「いくない! そして酷すぎる! ボクの初めてをそんな簡単にあげられるわけないだろっ!」
「じゃあ、難しくもらうから」
「だから、簡単とか難しいとかの問題じゃないのっ!」
「なぞなぞですか?」
「ちーがーうっ!」
 よく分からなかったので、梓の家で改めて聞いてみることにした。ほら、道端で喋ってても寒いし。
「というわけで梓の家にやってきたわけなんですが、室内だというのに寒いですね」
「さっき暖房つけたばっかだもん。ちょっとは時間かかるよ」
「甘いぞ、梓! おまえんちではそうかもしれないが、我が家……というか、俺の部屋には暖房器具は布団のみ! なので、この程度の寒さなど慣れ親しんでいる!」
「……あの、古い電気ストーブでよかったら、あげよっか?」
 純粋に哀れまれた。これは恥ずかしい。
「それはもうパンチラを偶然にも俺に目撃されてしまい、『おにぃたん、見ちゃやー』と初めての羞恥に頬を染めるようじょくらい恥ずかしい」
「意味が分からないけど、本気で病院を奨めそうになる程度にはヤバさが伝わってきたよ」
「俺は少し口に出す言葉を吟味した方がいいかもしれないね」
「その方が周囲の人のためではあるよね」
「ところで梓、寒いので無遠慮に抱きつきたいがいいか?」
「早速吟味無視!? しかもこの寒さに慣れ親しんでいると言ってたのに!?」
「ばか、慣れてても寒いは寒いんだよ。あと、適当言って女体に触れたいんだよ」
「思考がだだ漏れすぎるよっ! パッキン取り替えろっ!」
「分かった、取り替えるから頬ずりさせてください」
「ちょーお断りだよ! どーしてタカシなんかとそんなことしなくちゃいけないんだよっ!」
「くそぅ、断られた。仕方ない、梓のうすぺたいおっぱいに顔を埋めるので我慢するか。あー残念残念」
「要求がぐれーどあっぷしてるよ! 絶対確実らいじんおーってくらいやらせないよっ!」
「さりげなく言うことにより、成功確率が0%から2%くらいに上がると思ったんだ」
「それ上がってもほぼ無理だよ!」
「ところで、なんでライジンオーって言ったの? あれ言う必要ないよね?」
「いっ、一回クッション挟むなっ! ……恥ずかしーじゃんか」
「うーむ、頬を赤らめるボクっ娘はやたら可愛いなあ。よし、頭なでてやれ!」(なでなで)
「……うー」
「不満そうながらも、何か言うとライジンオーについて言及されるので何も言えずにただなでられるボクっ娘萌え」
「全部分かった上での行為!?」
「さらに言うなら、本当はそんな不満でもないと見た」
「ひっ、人の心読むなっ、ばかっ!」
 ぺけぺけとやたら攻撃力の弱い抗議がきた。こんなの逆に喜ばしいですよ。
「はっはっは。かーわいーい」
「あぅぅーっ!?」
 テンションが上がってしまい、わけもなくボクっ娘のほっぺを引っ張る俺だった。

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【ボクっ娘に相談したら】

2011年03月23日
 どうにも人肌が恋しい。性欲的な方向ではなく、なんか……なんというか。誰かに傍にいて欲しいというか。ええ、そりゃもちろん女性がいいです!(力強い意見)
「どしたの、馬鹿みたいにぽけーっとしちゃって。帰んないの?」
 放課後、学校で一人ぼんやりそんなことを考えてると、ひょこひょことボクっ娘が寄ってきた。
「うーむ。これも女性扱いしていいものだろうか」
「なんかちょー失礼なこと言われてるよ! ちょー女の子だよ、ちょー! どっからどー見ても女の子だろ!」
「でも、普通の女子は一人称がボクじゃないからなあ」
「そ、それはいいじゃん、別にさ。個性だよ、個性」
「あと、普通の女子は多少なりとも胸に膨らみがあると思う」
「今日もタカシは悪魔だよっ!」
 ほぼ平らな自身の胸を両手で隠し、梓は真っ赤な顔で叫んだ。
「それはそうと梓たん」
「なんだよっ! まだ馬鹿にする気かよっ!」
「いや、事実を指摘しただけで、今日はまだ馬鹿にしてない」
「これで!?」
「今日はこれからお暇ですか? 暇なら俺と遊びませんか?」
「ここまで馬鹿にされてどーして遊ぶなんて思うんだよ! タカシ頭おかしいよ!」
「なんかお前と一緒にいたかったんだが……そっか。残念だな」
 ぴたり、と梓の動きが止まった。いたわしげな表情になってる。しまった。
「……どったの? なんかあったの?」
「何もないです」
「どしてこっち見ないの?」
「前世からの因縁でボクっ娘を見ると石化するんだ」
「さっきまでがっつり見てただろっ! いーからこっち見ろ!」
 ぐいっと顔を持たれ、視線をぶつけられる。まっすぐな視線に耐えられず、視線を逸らす。
「あーっ! 目逸らした!」
「うひゃひゃひゃ。にらめっこ弱いんだ」
「そんなのしてないっ! ……ね、なんかあったの? ボクでよかったら、相談に乗るよ?」
 ……あー。まあいっか。こいつにこんな顔させるより、素直に言った方がマシか。
「ただ人肌恋しいだけだが、そういうことならこいつを騙してえろいことしよう。ええと、女体に触れていないとバナナになっちゃう奇病にかかっちゃったんだ。だから乳を触らせろ」
「もっと騙す努力をしろっ! なんだよ、バナナ病って!」
 もっともな話だ。
「……でも、そっか。辛いことがあったんじゃなくて、ただ寂しくなっちゃっただけなんだね。へへっ、タカシの寂しんぼ♪」
 やたら嬉しそうに人の頬をむいむい引っ張るボクっ娘。だから言いたくなかったんだ。
「じゃ、じゃ、どうする? ボクの家に来る? それともタカシの家?」
「ラブホ」
「えっちなことなんてするわけないだろっ、ばかっ!」
「うぐぐ、バナナ病が進行して全身が甘味になる」
「嘘病気はいいのっ! もー、ボクの家ね! けってい!」
「ぶーぶー」
「ぶーいんぐ禁止!」
 さういうわけで、ボクっ娘の家に一緒に向かうと着いたのでボクっ娘の部屋へ侵入。
「あっ、こら! 勝手に入るなよ!」
「大好きな人の部屋に入れる喜びのために我を忘れちゃったんだ」
「え……えええええっ!? タカシってボクのこと好きなの!? はわ、はわわわわ!?」
「ぐぅぐぅ」
「そうじゃないかと思ったけど、やっぱりボクの話聞かずに人のベッドでぐっすり!?」
「あー、そだ、梓。さっきのはわわ言語をもっかいお願い。ああいう萌え言語は俺の大好物なので大変安らぐのです」
「好きこのんで言ってるわけじゃないよっ! びっくりしたらつい出ちゃっただけだよ!」
「さすがは梓、生まれついての萌えキャラだな。お前が友人でよかったよ」
「萌えキャラなんかじゃないよっ! もー、ボクのことからかってばっかでさ」
 梓はベッドに腰掛けると、寝転ぶ俺の頭を優しくなでた。
「……それで、どう? ちょっとは寂しいのどっか行っちゃった?」
「お前と話してるそんなの思う余裕ねーよ」
「そか……へへっ、そっか♪ ほんとー、タカシはボクにおんぶに抱っこだね♪」
「分かった。いずれ分身の術を会得し、いつかお前におんぶと抱っこを同時に試行する」
「別に物理的にやれって言ってるんじゃないよっ!」
「なんだ、紛らわしい」
「どこをどうとったらそう思うんだよ……まったく、変な奴だよね、タカシって」
 梓はやたら嬉しそうに俺の頭をぐしぐしなでている。
「どした。妙に嬉しそうだけど」
「ボクだけだもんね、タカシのこーゆー性格知ってるの」
「いや、みんな俺の性格が破綻してることくらい知ってるぞ」
「自分で言ってどうすんだよ……じゃなくて、実は寂しがりやなとこだよ♪」
「ぐぅ」
「ぐぅの音を出した!?」
「ていうか勘弁してください。じゃないとお前を犯して殺して埋めて掘り起こしてまた埋める」
「予想以上に怖い!? ていうか最後になんで掘り起こして埋めてるの?」
 思ったより梓は冷静だった。
「気にするな。それよりもふもふさせろ」
「もふもふ?」
「このような感じです」
 梓を後ろから抱きしめ、犬っぽい毛質の髪に顔をつっこむ。
「わ、わ!」
「うーん、犬っぽい」
「女性に対してなんて発言!?」
「でもまあ、実に梓的ですね」
「うぅー……褒められてるのか、けなされてるのか分かんないよ」
「当然けなしてる」
「今日もタカシは悪魔だよ!」
 そんな感じでもふもふしてたら、だいぶ落ち着いてきた。
「ふむ。お前のもふもふぱぅわーのおかげで俺の心も平静を取り戻したようだ。感謝する、梓」
「なんだかわんわんをあてがっても一緒の結果になりそうで、女心がずたずただよ……」
「いや、同時にお前の香りに興奮もしてるから安心しろ」
「そっ、そういうことを真顔で堂々と言うなっ、ばかっ!」
 怒りながらも、ちょっと照れてる梓だった。

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【憑かれてるツンデレ2】

2010年09月05日
 先日、俺の特殊スキル除霊が発動したため、ボクっ娘に憑り付いていた幽霊が俺に憑り付いた。しかしそれは除霊ではなく依代が変わっただけのような気がするので、俺の特殊スキルは依代変更ということで。
 そんなわけで、俺の部屋には件の幽霊と、あとなぜかボクっ娘もいる。
「で、なんでおまいまでいるんだ」
ぐいいっと梓に指を突きつける。そのままついでにほっぺをぷにぷにする。やーらかい。
「だ、だって、タカシを一人にしたら絶対にこの幽霊にえっちなことするに決まってるもん。そんな悪どいこと、ボクの目が黒いうちはさせらんないよ!」
「つまり、カラコンを買ってこいと言うのだな。何色がいい?」
「買ってこいとなんて言わないのだな!」
「変な返事」
「うがー!」
 梓にがぶがぶ噛まれてると、幽霊がおずおずと俺の服の裾を握ってきた。
「ん? どした?」
「あ、あの……今更ですけど、いいんですか? 私がここにいても」
「人権のないおにゃのこと一つ屋根の下だなんて、考えるだけでニヤけて仕方ないからいいよ」
 幽霊がゆっくりと離れていった。
「うそ、うそです。何もしないっての。だから、気が済むまでここにいなさい」
「…………」
 幽霊はちょっと嬉しそうにこちらに戻ってきた。ので、悪い顔でニヤリと笑う。
「……騙されてますか、私?」
「騙されてるよ! だから、今すぐ成仏すべきだよ!」
 隣から嬉しそうに梓が声をかけた。
「まあ、成仏できるならそうしたほうがいいんだろうけど、自分の部屋に可愛い女の子がいるという現実が崩れるなら成仏しないほうがいいなあ」
「今日も自分勝手だよこの人!」
 幽霊の頭をなでてると、反対側から梓が僕の頬を引っ張ります。
「……ところで、根本的な疑問なんですが、どうして私に触れられるんですか?」
「女体に触りたいという想念が人より優れているから、じゃないかな?」
「「…………」」
 幽霊だけでなく、どうしたことか梓まで引いていた。
「嘘です。いや、そうでもないです。うーん……うん! やっぱりこれは本当です。自分に嘘なんてつけやしねえ!」
「無駄に男らしいよ、ばかっ!」
「……かっこいい、です」
「「ええっ!?」」
 俺と梓が異口同音で驚いた。
「……自分に言い訳しない男性で、かっこいいです」
「自分で言っておいてなんだが、先の発言をかっこいいと感じるのはどうかと思うぞ。よくもまあ今までそこらの悪い狼に食べられなかったものだ」
「……幽霊なので、普通の人は触れないんです」
「なるほどそれもそうか! わはははは!」
「わははじゃないよ! それってタカシだけがこの幽霊さんを襲えるってことじゃんか!」
 梓の言葉に、幽霊はぽっと頬を染めた。
「こら、そこの幽霊! 何を赤くなってんだよ!」
「そう怒るな梓。この幽霊もきっと今まで話し相手もいなくて寂しかったんだ、しばらく話せば成仏するだろう可愛いおにゃのこ幽霊が一緒で嬉しいなあウヒヒヒヒ」
「建前と本音が同居してるよっ、ばかっ!」
 このボクっ娘は人の頭をよく叩くのでひどいと思います。
「うー……しょ、しょがないからボクもここにいる!」
「妙なことを言うのはいつものことだが、今日のボクっ娘は普段よりも妙な発言をするね」
「みょーじゃない! だ、だって、タカシと幽霊さんを二人っきりにしたら、絶対にえっちなことするに決まってるもん! それを監視するため、ボクも今日からここで寝泊りする!」
「そして俺と幽霊が梓の家で寝泊りするのだな?」
「何の意味があって家を交換すんだよ!」
「梓のおじさんとおばさんにばれないように幽霊とえっちをするスリルを味わうため?」
「さいてーやろう撲滅ぱんち!」
 最低野郎撲滅パンチにより、煩悩退散。
「……どきどき、します」
「こらっ、そこっ! ドキドキしない! ボクの目が黒いうちは、えっちなことなんてさせないかんねっ!」
「つまり、カラコンを買って来いと言うのだな。何色がいい?」
「話がループしてるよ、ばかっ!」
 今日も時空のねじれに巻き込まれる俺だった。
「……と、とにかく! 今日からボクもタカシの家に住むからね! これ、めーれーだから!」
「めーざー光線!」
「……ぎゃあー?」
 めーれーとめーざーという響きが似てたので、なんとなくめーざー光線と言いながら手を銃にみたてて幽霊に撃ったら、疑問系ながらも反応してくれたので嬉しい。
「よしよし、偉いぞ」(なでなで)
「……せいかい、でした。ぶい」
「ボクをほっぽって二人で遊ぶなっ!」
 すると、なぜか梓が涙目で抗議してきた。
「じゃあ三人で遊ぼう」
「そ、そゆことじゃなくて、幽霊さんの成仏の方法を探るとか、なんで幽霊になっちゃったか、色々調べることあるじゃんか。そゆのはしないの?」
「梓は遊ばないようなので、幽霊と遊ぼう。何しよっか?」
「……とらんぷ」
「……あー、もうっ! 分かったよ、ボクも遊ぶっ!」
 そんなわけで、三人で徹夜でトランプした。超楽しかった。が。
「うおお……超眠い……」
「徹夜でトランプなんかするからだよ、ばかー……」
「むにゃ……いってらっしゃい……すぴー……」
 半分寝息を立ててる幽霊に見送られ、俺と梓は超あくびを超しながら学校へ向かうのだった超。眠い超。

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【ぶっちゃけありえないくらい性知識が皆無なツンデレ】

2010年05月28日
「よぉボクっ娘、知ってるか?」
「ボクっ娘って呼ぶなって言ってるだろぉ、ばかぁ! ボクには梓っていう名前があるんだからぁ!」
「はいはい。で、だな。実は、男は三ヶ月に一度ちんこが爆発すんだぞ」
「ふ、ふふ~ん、それくらい知ってるよぉ。大変だよね、男って(嘘……爆発するんだ)」
「……(信じるとは思わなかった)実は今日、俺爆発する日なんだよな」
「え! た、大変じゃない! 大丈夫? 血とか出るの?」
「……あー、いや、慣れてるから平気……とか?」
「ダメだよぉ! 保健室行こ、保健室!」
「あ、おい、ちょ!」
 梓に手を引かれ、保健室へ連れて行かれる。
「先生! タカシのち……ちんちんが、爆発するって!」

「うわぁ~ん、タカシのばかぁ! いじめっこ!」
 養護教諭に「あまり梓さんをいじめてはダメよ」と諭され保健室を出た直後、梓がへろへろパンチを繰り出した。
「はっはっはっはっは! 相変わらず馬鹿だな、梓は」
 それを軽く避けながら梓のおでこにチョップする。
「う~、う~! よけるなぁ! チョップも禁止!」
「まぁそんな怒るな。ちょっとしたお茶目だ」
 梓の頭に手を置き、なでる。なでなでなでなで。
「こ、こんなことされただけで機嫌が直ると思ってるの? ボクはそんな単純じゃないんだからね」
 なんて言いながら、梓はニヤニヤしていた。
「……ところでな、実は男は三日に一度は出さないと病気になるという逸話が」
「ふん、もう騙されないからね! ……それで、出すってなにを?」
「……(もう騙されてる)それは」
 梓に男の仕組みを耳打ちする。途端、梓の顔が一瞬にして赤に染まった。
「え、え、え、えっち! 変態! ばかぁ! うー、うー!」
「というわけで、手伝え」
「ヤダヤダヤダ! そういうことするのは結婚してからって……うわ~ん、引っ張んないでよぉ、ばかぁ!」

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【二人羽織なボクっ娘】

2010年05月27日
 文化祭で、ボクっ娘と二人羽織することになった。放課後、その練習を空き教室ですることになった。
「ちうわけでボクっ娘、前に入れ。俺は後ろで操作するから」
 二人入れるほどの大きな羽織を着て、俺は梓に言った。
「だからぁ、ボクっ娘って呼ぶなって何度も言ってるだろぉ! 梓って名前、覚えてよぉ!」
「いーから前に入れっての。ほれほれ」
「あぅ、引っ張らないでよぉ。うー……」
 梓を羽織の中に入れる。う、ボクっ娘の癖にいい匂いしやがる。
「さて、とりあえず基本としてケーキかな。失敗したときの見た目が面白いし」
「失敗が前提なの? ……まぁ、ケーキおいしいからいいけどさ」
 買っておいたケーキを箱から取り出す。
「あ、ショートケーキ! おいしいよねぇ、ショートケーキ。ボクね、ショートケーキのイチゴ大好きなんだぁ。将来はケーキ屋さんになろうかな?」
 そのケーキにかぶりつく。
「あああああ! 何すんだよぉ! ボクのケーキ食べないでよぉ!」
「いや、うまそうだったから、つい」
 本当は梓をいじめたかっただけだ。
「うわ~ん、ひどいよタカシ! ケーキ返してよ、ケーキケーキケーキ!」
「あーうるさい。つまらんことやってないで、とっとと練習するぞ」
「ヤダ」
「ヤダ、って……」
「タカシ、ボクのケーキ食べちゃったもん。しかも、イチゴまで食べちゃったもん」
「吐こうか?」
「そんなことされても食べられないもん!」
「いや、かなり無理すれば食えるぞ。流動食みたいになってるから噛まなくてもいい。らっきー♪」
「らっきー、じゃないよぉ! ケーキ食べたい、ケーキケーキケーキ!」
「あー分かった分かった。この後おごってやるから、今は練習しようぜ」
「ホント? よっつ食べるからね、よっつ!」
「分かった分かった。ほれ、やるぞ」
 羽織の中に頭をすっぽり入れ、食いかけのケーキを持つ。そして適当にあたりをつけ、梓の顔付近に持っていく。
「あっ、あっ、もうちょい上。あぅ、もっと上だって。上上上!」
 べちゃ、むにむにむに。
「どこにつけてんだよぉ! そこ、おっぱいだよぉ! しかも、揉んでるよぉ!?」
「すまん、わざとだ」
「うー、わざとかぁ。じゃあしょうがない……わざと!?」
「ほらほら、うにゃうにゃ言ってないで続きやるぞ、続き。やる気だせよな」
「おっぱい触られて、しかも怒られた……」
 なぜか凹んでる梓を置いて、箱からもう一つケーキを取り出す。
「あ! もう一個あったんだ! もう、最初から言ってよぉ」
「ほれほれ、今度は真面目にやるからボクっ娘もしっかりやれよな」
「最初から真面目にやってよぉ! それから、ボクっ娘って呼ぶなって言ってるだろぉ!」
 今度こそ梓の顔付近にあたりをつけ、ケーキを持っていく。
「うん、今度はいいよぉ。あ、もうちょっと上。……うん、そこそこそこ!」
 ぱく、はぐはぐはぐ。
「うー、おいしいよぉ。やっぱりショートケーキは、ケーキの王様だよぉ♪」
「なんだ、一発で成功したな。練習の意味なかったかも」
 羽織を脱ぎながら、梓に話しかける。
「あれ? もうやんないの?」
「材料切れ。しかし、手がクリームでべとべとだな……」
「あっ、もったいない!」
 ハンカチで手を拭おうとしたら、梓が指に吸い付いた。
「ちゅっ……ちゅぷ、ちゅ……ん、おいひい」
「……えろ」
「え、えろくなんてないよぉ! クリーム舐めただけだよぉ!」
「分かった分かった、もう帰ろうぜ」
「んー……あ、ケーキおごってよね、ケーキ!」
「げ、まだ食うのか? 一個食ったんだからいいじゃねえか」
「ダメだよぉ! それとこれは話が別!」
「はぁ……しょうがねぇなぁ」
「にひー♪」
 嬉しそうに微笑む梓を連れ、俺たちは教室を出た。

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