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2019年10月18日
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【ボクっ娘にお前の好きな物を三つあげよって聞いたら】

2010年02月16日
 もうすぐボクっ娘の誕生日だ。いつも適当にプレゼント買っているのだが、今年は何がいいか本人に聞いてみよう。
「なあ少年、おまいの好きなものを三つあげてみてはどうだろうか」
「少年じゃないよ、少女だよっ!」
「そんな瑣末事はいい。ほれ、言え」
「瑣末じゃないのに……ええと、ボクが好きなのはタカ」
「鷹?」
「……じゃじゃじゃ、じゃなくてっ!」
 突然、ボクっ娘の顔がりんごみたいに真っ赤になった。
「何を赤くなっている」
「なってない、なってないよ!? あ、あははっ、気にすんなよ!」
「分かった、全力で気にする」
「何一つ分かってないよこの人!? そ、そんなことよりボクの好きなものだろ? 言うからそっちを気にしてはどうかにゃ?」
「可愛く媚びられてはそちらに気を向けるしかあるまい。ほれ、言え」
 媚ぱぅわーに引き寄せられ、梓の頭をなでなでしながら訊ねる。
「わふわふ♪」(嬉しそう)
「わふわふはいいから」
「うっ、うるさいなあ……タカシになでられると言っちゃうんだよ、なんか」
「じゃあ今後絶対になでない。それがお前へのプレゼントの一つだ。よかったな、梓!」
「……わ、わぁーい」
 地獄に落ちたみたいな顔で喜ぶ梓。
「しかし、お前を喜ばせるのはつまらないのでやっぱやめ。今後もお前の頭をなで続ける」
「えっ……こ、困ったなあ、もー。ほんっと、タカシってばいぢわるで嫌な奴だね♪」
 満面の笑みで俺をなじる梓。変な奴。
「それはそれとして、好きなものを三つ言え」
「えぇと、タカ……じゃ、じゃなくて! もうっ、それはいいの! 学習しろ、ボク!」
「学習とかボクっ娘には無理だ」
「タカシつっこみが冷たすぎるよ! 愛情がないよ、愛情が!」
「代わりにあんぱんならある」
「なんで……?」
 懐から取り出したあんぱんを渡すと、梓は不思議そうな顔をしつつかぶりついた。
「まふっ。あ、おいし」
「俺の非常食。しかし、梓が食べてしまったので非常時にはお前を食べる」
「ボクの知り合いが食人鬼に成り果てた!?」
「いや、性的な意味合いで」
 ややあって、梓の頭から湯気が出た。
「たたたたっ、タカシのえっちえっちえっち! なっ、なんだよ、性的な意味合いって! いや説明しないでよ! タカシのことだから嬉々として事細かに説明するだろうからっ!」
 期待に応える。
「説明するなって言ってるのになんで説明すんだよっ、ばかっ!」
 ド赤面&涙目で梓は俺をぽかぽか叩いた。
「なぜ好きな物を聞くだけでこんな大騒ぎになるのだ……?」
「もーっ! もーっ! もーっ!」
 ぽこぽこ叩かれること数分、梓が落ち着いたのを見計らって口を開く。
「で。そろそろ好きなものを聞きたいのだが」
 これだけ話しても未だに一つも聞き出せないことに、我ながら驚く。どれだけ脱線してんだ。
「えーと……くまさん、かな」
「くま……くまの手……熊手か。ホームセンターに売ってるかな」
「勝手に連想されて熊手が好きな変な子にされた!? 違うよ、ボクが好きなのは熊手じゃなくて、くまさんだよ! 冬眠する方!」
「冬眠する熊手……? バイオの力を駆使すれば、どうにかなるか?」
「バイオとかいいの! くま! 手はいらないの! くまのぬいぐるみとか喜ぶ所存だよ!」
「じゃあ、くまのぬいぐるみ(手なし)を今度プレゼントするよ」
「かっこの中が余計だよっ! 手はいらないってのはそういう意味じゃない! そんなぬいぐるみ嫌だよ、なんか呪われてそうだよ!」
「いやいや、呪われてなんてないぞ。ちょっと夜中に『手……オレの手はどこだ……』って呟きながらうろうろする機能がついてるだけだ」
「それを呪いって言うんだよっ!」
 その後も話は続いたが、結局何一つ決まらなかった。
「ううう……ふつーに話せば5分で済むことが、なんでタカシが相手だと何時間経っても終わらないの?」
「無駄話のしすぎだな。俺と梓、単品なら問題ないが、二人が化学反応を起こすと無駄話が生まれてしまう。いわば、二人の愛の結晶」
「そ、そんな結晶嬉しくないよっ!」
 とか言いながら、ちょっとにやけてる梓だった。

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