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2017年10月19日
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【アイドルなタカシと一般人のツンデレ】

2010年03月15日
 色々な偶然が重なって、アイドルに祭り上げられた。テレビとかにも出るようになった。毎日忙しくて、あまり寝る時間もない。
「なっ、なんでタカシがここにいるんだよぉ!」
「逃げて来たに決まってるだろうが、ばかちん!」
 あまりにも疲れたので、梓の家にしばらく隠れることにした。
「ばかちん!? ていうか、なんでボクが怒られてるの!?」
「それはまぁ、お約束と言うか、いじられやすい顔をしているからというか、ボクっ娘だからというか」
「ボクっ娘って……いや、そんなことより、そんな所にいたら危ないよ! とにかく上がって上がって!」
 そんな所とは窓であり、今現在窓の外側にヤモリのように張り付いており、落ちると骨折、誰かに見つかると通報される。許可が出たので、部屋に飛び込め。
「やれやれ、怖かった」
「もっと普通に入ってきたらいいのに……それよりさ、こんなとこにいちゃダメだろ? ほら、一応タカシみたいなのでも芸能人なんだし」
「ボクっ娘が冷たい事言って追い出そうとする。傷ついた羽を癒やそうと、一時身を寄せる事すら拒まれるのか!」
「わ、なんかかっこいいっぽいこと言ってる! すごいね、さすがは芸能人だね」
「ふふん、どうだ? 芸能人になればこの程度、すらりすらすら出てくるぞ! もっと聞きたかろ?」
「いや、すごいけど別に……」
「聞きたいよな?」(威圧しつつ)
「き、聞きたいよぅ……」(子犬のようにぷるぷる震えながら)
「ふふん、それでいいのだ。つーわけで、聞きたいならしばらくここに置いてください」
「土下座!? って、ホントにダメだよ。みんな探してるんじゃないの? ……そ、それに、タカシを独り占めなんかしたら、ボク、ファンの子に恨まれちゃうよ」
「え、俺にファンいるの!?」
「いないの!? タカシ、テレビに出まくってるんだから、いるでしょ?」
「……そういや、楽屋に手紙が山ほど届いてて、好きですとか愛してますとか結婚してくださいとか書いてたけど……そうか、あれファンレターか」
「なんだと思ってたんだよ! それ以外ないだろ!」
「いや、なんか電波の人が集団で俺に嫌がらせの手紙を送ってたんだとばかり」
「タカシって、芸能人になっても変なんだね」
 なんだとコンチクショウ。
「……でも、そっか。タカシみたいなのでも、そういうファンレター貰うんだね」
「んーむ……一人くらい食っときゃよかった」
「だっ、ダメに決まってるだろっ! ダメのダメダメだよっ! 食べちゃダメっ!」
「いや、別に物理的にむしゃむしゃ食うってワケじゃなくて、エッチするって意味の食べるだ。安心しろ」
「全然まったくちっとも安心できないっ! エッチとかしちゃダメだよっ! そういうことは、すっ、好きな人としか、しちゃダメなんだからッ!」
「ぶーぶー、いーじゃんちょっとくらい」
「ぶーぶーじゃないっ! 好きでもない子とエッチとか禁止禁止禁止っ!」
「やれやれ、分かったよ。エッチしない」
「はふー……それでいいんだよ、それで」
「代わりに、しばらくここに居させろ」
「う……だ、だからダメだって」
「ダメならファンの子とエッチする。しまくる。そりゃもう阿鼻叫喚の地獄絵図もかくやというほど」
「うぐ……わ、分かったよ! いろよ! い、いてもいいけど、ボクに手だしたら怒るよ!」
「だいじょぶ、つるぺたは趣味じゃないです」
「嘘つけっ! 前にテレビで見たけど、おっぱいちっちゃい子とタカシが一緒に出演してた時、すっごく嬉しそうだったじゃん!」
「な、俺の最重要機密がこうも易々と!?」
「なーにが最重要機密だよ。大体さ、テレビに出る前から、タカシって胸が小さい子好きじゃん」
「ぬぐ、俺の99の秘密が次々と……!」
「何が99の秘密だよ。……ぷっ」
「梓が異性の前でためらいもなく屁を」
「違うよっ! 吹き出したんだよっ! タカシがさ、アイドルになる前と全然変わらないことにちょっと可笑しくなったから吹き出したの!」
「なんだ。それなら普通に吹き出せばいいものを」
「ボクは普通にしたの! タカシが変にしたんだよっ! ……まったく、全然変わってないよ。……本当、ボクと一緒に学校通ってた頃と同じだもん」
 ほんの数ヶ月前までは毎日のように通っていた学校も、近頃はまるで足を向けていない。その頃を思い出したのか、梓は少し寂しそうに笑った。
「……そんな顔すんない。なに、すぐに俺なんて飽きられて、仕事もなくなるって。そしたら、また一緒に学校行けるようになるさ」
「……無理だよ。知んないの? タカシってさ、すっごい人気なんだよ? グッズとかCDとか、人気すぎて売り切れ店続出なんだから。飽きられるなんて、ずっとずっと先……」
「グッズって、これか?」
「え? ……にゃーっ!」
 ベッドに置かれてたタカシくん人形を手に取ったら、ボクっ娘にあるまじき速度で奪われた。
「か、買ってない、買ってないよ!? 朝の4時から並んでない! え、えと……当たった! なんか、雑誌のプレゼントで偶然! いらないんだけど、捨てるのもアレだし!」
「あ……うん」
 あまりにも必死なので、信じてあげる。嘘も時には優しさです。あと、背中に隠してるみたいだけど、全然隠れてません。
「あ、あとCDラックも見るなよ! 理由は特にないけど!」
 CDも買いましたか。や、いいんだけど、友達が俺のCD持ってるってのは、なんか凄く恥ずかしいです。
「別にそんなの買わなくても、お前にだったら生で直接歌ってやるのに……ま、俺の歌なんて聴いてもしょうがな」
「え、えええっ!? い、いいの?」
「……聴きたいの?」
 首がもげる勢いでうなずかれた。
「あー……じゃ、歌おうか? アカペラで悪いが」
「わぁ……タカシの生歌だぁ……」
「じゃ、生タカシが生梓に生歌を生歌います生」
 せっかく歌ってやるというのに、梓が嫌そうな顔をした。

 歌い終わった。んむ、そこそこの出来かと。
「はぅ……」
 が、梓はトリップしっぱなしで帰ってきてない。
「梓たん、終わりましたよ? 聞こえてますか?」
「……んにゅ? ……はっ、……え、えと、まぁまぁだったね」
「まーなー。歌、そんな上手くないし」
「そんなことないっ! すっごい素敵だったよっ! 聞き惚れちゃうくらい!」
「…………」
「……はうあっ! ちっ、違くて! そ、そういう意見の人もいるんじゃないかって思ったりしたり、その……あぅ」
「……ひょっとしてさ、梓って、俺のファン?」
「そそそっ、そんなわけないよっ! 自意識かじょーマンが出現だよ! 自衛隊に出動要請だよ! びびびびびーっ!」
「お嬢ちゃんいくつ?」
 びびびーと言いながら落ちてたリモコンをOnOffするお嬢ちゃんに優しく訊ねる。
「タカシと同い年だよっ! どうせ子供っぽいよっ!」
「いやはや、お前も変わらんな」
「ふん、ふん。そんな数ヶ月で変わったりしないよ」
「だな。……あー、なんか安心した」
「へ?」
「ずっとこっちにいなかったから、俺の知ってる梓はいなくなってると勝手に思ってて。でも、梓は昔のままで、俺の知ってる子供っぽくも優しい梓のままで、安心した」
 言いながら、梓の頭をやさしくなでる。
「う……た、タカシってさ、……真顔でそういうこと言うからさ、……ず、ずるいと思う」
 恥ずかしいのか、梓は顔を真っ赤にして言った。
「そういうことって……ああ、おっぱい触らせてって台詞か。いや、自分でもかっこいい台詞かと」
「そんなこと言ってないだろっ! その台詞のどこにかっこいい要素があるんだよ! ……あれ? ひょっとして、自分の言った台詞で照れてる?」
「全然まったくちっとも意味が分からん! 意味が分からんので追求は不可!」
「タカシってば、アイドルになっても照れ屋さんなんだねぇ。まったく、困ったちゃんだね♪」
 梓の奴がにっこり笑って俺を見るのでああもう困る。
「困ったちゃんは眠いので寝る! お休み!」
「あ、うんいいけ……あっ、コラ、床で寝るなんてダメだよ! 布団で寝ないと疲れ取れないよ!」
「いや、布団一個しかないし、俺が使うと梓が」
 で、色々協議した結果。
「た、タカシ、もっとそっち行けよ。こっち狭いんだよ」
「ぬ、ごめん。それより梓、あまりつるぺたいものをすりつけるな」
「つっ、つるぺたいってなんだよ、つるぺたいって!」
 一緒に寝ることになってなんか女の子の甘い匂いとか腕に感じるふにふにしたのとか寝れるか。
「……うー、なんかタカシの顔、えっちぃ顔だよ」
「超気のせいだ!」
「……言っとくけどね、ボクが寝てる間に触ったり、ち、ちゅーしたりしたら、怒るからね」
「なんだ、怒るだけか」
「超! 怒るから! 触るのもちゅーも禁止だよっ!」
 超怒られては敵わないので、理性を総動員して触らないでおこうと決意。俺、頑張るよ!
 ……が、梓の柔らかな身体は腕に当たってるし常時甘い匂いがするし口唇が半開きで妙にエロいし寝言で俺の名前呼んだりするしまさに蛇の生殺し。死ぬゼ。

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