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2017年12月11日
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【ツンデレに俺が将来ハゲたらどうする?って聞いたら】

2010年01月25日
 大谷先生が学校の廊下を歩いていたので声をかけた。
「先生、大谷先生。もしくは子供」
「後半が余計ですっ! 先生は大人なので子供と呼ばれても返事しませんっ!」
「してるじゃん」
「はっ! ……うう、別府くんは策士です。先生を子供呼ばわりすることにより激昂させ、巧みに先生を馬鹿にするなんて……ずるいです!」
「ずるいと言われても」
「それで、なんですか? 先生を馬鹿にするために呼んだんですか?」
「どれだけネガティブなんだよ……そうじゃなくて、相談があるんだ」
「相談!」
 途端、先生の顔が喜びでキラキラ輝きだした。
「先生?」
「相談……それは、信頼できる『大人』のみが受けられるイベント。それが、とうとう先生にも!」
「やっぱいいや」
「別府くん殺生です! 先生を喜ばせておいてやめるなんてあんまりです! いいから先生に相談するのですよ。こー見えても先生、人生経験豊富ですよ?」
「キスは?」
「……ま、まだしたことないです」
「異性と付き合ったことは?」
「……未知の領域です」
「そんな人生経験豊富な先生に相談するのか。すごいな、俺」
「うわーん! 馬鹿にされてます、絶対馬鹿にされてます! そりゃ先生ちっこいですから学生時代からキスとかお付き合いとか周囲の人たちからずっとアウトオブ眼中でしたよ!」
「そう怒るなよ、先生。大丈夫、ちょうど俺がロリコンだから、先生みたいな合法ロリには大喜びだぞ?」
「たった一つの会話で怒る要素がてんこもりですっ!!! そーゆー時はもーちょっとステキに慰めるものですっ! なんですか、合法ロリって!」
「手を出してもお上に叱られない先生みたいな珍獣」
「うわーん! 別府くんのばかー!」
「ああっ、待って先生!」
 先生はぼろ泣きしながら廊下を駆けていった。……ううむ、少しからかいすぎたか。後で謝っておこう。

 放課後、先生に謝るべく職員室に向かう。その途中、偶然にも当の本人を発見した。
「あ、先生」
「……合法ロリに何か御用ですか」
 いかん、まだご機嫌ななめのようだ。
「いや、その。……ごめんなさい」
 おだてて機嫌を直そうとも思ったが、結局素直に謝ることにした。
「むー。……分かりました、今回だけ許してあげます。もうあんなこと言っちゃダメですよ?」
「分かった、思うだけにする」
「思ってもダメですっ!」
「それは無理だ」
「無理!?」
「でだ、先生。相談があるんだけど」
「うー……まあいいです、先生は大人なので不満は胸の内に秘めておきます。ストレスで倒れそうです。……えへん」
 先生は俺をちらちら見た後、誇らしげに胸をそらした。その状態でも膨らみがほぼないってのは、ある種凄いな。
「あの、一応言っておくが、ストレスは別に大人の証じゃないぞ」
「ええっ!?」
 やっぱ子供だ、この生き物。
「うう……ストレスで胃が空きそう、なんて大人の人が言う台詞なのに……。なんでなんですか!?」
「俺に怒られても」
「ぐっすんです。ぐっすんおよよです。……それで、傷心の先生にまだ何か用ですか?」
「ああ、そうそう。実は、相談が。俺の血筋ってハゲが多いんだけど、どうしたらいいんだろうか」
「そんなの先生の知ったこっちゃないです」
「でも、先生も自分の夫がハゲてたら嫌だろ?」
「そりゃ嫌ですけど……おおおお夫!? え、なんで別府くんが先生のお婿さんになってるですか!?」
「しまった、俺の秘密プランが漏洩した。こうなったら秘密を守るべく、先生を殺すしか……!」
「先生と結婚するつもりの人が、先生を殺しちゃ本末転倒ですっ!」
「おおっ、さすがは先生。四字熟語の使い方はばっちりだな! 偉いぞ」(なでなで)
「えへー♪」(満面の笑み)
「…………」
「……はうあっ! ちちち違うですよ!? なでなでなんてちっとも嬉しくないです、ええそりゃもう嬉しくないですとも! だって先生大人ですから!」
「じゃあもう二度としない」
「こういう時にこそ、普段の天邪鬼なところを出してほしいところですっ!」
「わはは。先生は可愛いなあ」(なでなで)
「あぅぅ……お、大人を可愛いとか言うものではないです」
「生徒に頭をなでられ、頬を染めるのも大人のすることではないと思う」
「うっ、うるさいですっ! 別府くんのばか!」
「わはは」
「笑ってますよぉ……てっ、ていうかですねっ、思い出しました! あ、あの、あのあの、別府くんは、先生のことが好きなんですか……?」
 先生は俺の制服の裾をちょこんとつまみ、顔を真っ赤にさせ、あわあわしながら訊ねた。
「秘密プランをあえて漏洩させ、先生を意識させて遊ぶつもりなんて全然なくて、割と好きだよ」
「信憑性が皆無になる情報が漏れまくりですっ!」
「はっはっは。先生は愉快だなあ」
「こちとらちっとも愉快じゃないですっ! 実のところどうなのですかっ!?」
「ううむ、禿げたら嫌だし、今から何らかの対策をしておくべきか……?」
「先生はハゲとか気にしませんから、本当のことを言うべきですっ!」
「なんだ、そっか。いやよかったよかった」
「本当のことを、本当のことをーっ!」
 聞きたいことを聞けたので満足した俺は、足取りも軽く帰途に着くのだった。なんか後ろからちっこいのがぴょこぴょこ着いてきてたような気もしたけど、まあいいか。

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