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2024年05月03日
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【ツンデレにエロいこと言うの禁止と言われたら】

2010年05月05日
「タカシさん、貴方もうエッチなこと言うの禁止ですわ」
 いつのもように女生徒に軽いセクハラをして見つかってリナに怒られ、最後の締めくくりにそんなことを言われた。
「馬鹿な! そんなことしたら俺これから先喋れないぞ!」
「それは好都合ですわ。貴方の口から漏れるのは、息だけで充分です」
 鼻を鳴らすリナを強く睨む。睨み返され怖くなって目を逸らす。
「こんにゃろ、ちょっと縦ロールだからっていばりやがって……」
「た、縦ロールはお嬢様の嗜みですわ! うちのメイドがそう言ってたから間違いありません!」
 リナはメイドに騙されていた。面白いから黙っておこう。
「ともかく、いいですわね? 今からそういうことダメです。破った場合……」
 リナは俺を──いや、俺の陰部をじっと見つめた。
「まままさか去勢!?」
「おーっほっほっほ! さぁ、それはその時のお楽しみですわ!」
 思わずズボンの上から男の尊厳を隠す俺に、リナは楽しげに高笑いするばかりだった。
 翌日。俺は陰鬱な感情を持て余しながら登校していた。
「おっはよータカシ! 朝からどしたの? 元気ないよ!」
 馬鹿みたいに元気な梓がしっぽをふりながら寄ってきたのでデコピンしてやる。
「ううううう~! 何すんだよぉ!」
 おでこを両手で押さえ、涙目で俺を睨む梓をほってだらだら歩く。
「はぁ……エロいこと言いたいなぁ」
 ぎゃーぎゃー文句言ってる梓を連れ、しばらく歩いてるとリナに遭遇した。
「おはようございます、梓さん、タカシさん」
「あ、おっはよーリナちゃん! 珍しいね、今日は歩きなんだ」
「ええ、たまには歩かないと健康に悪いですからね。……それにしても、元気ないですわね、タカシさん」
「うっせ。誰のせいだと思ってんだよ」
 高らかにお嬢様笑いを木霊させるリナ。ええいムカつく、足引っ掛けちゃれ。
「きゃっ!」
 リナはいとも容易く転んだ。そして、短いスカートがまくれやけに高そうなシルクのパンツが晒された。
「やはり一日一回はパンツ見ないと落ち着かんな。よいパンツ、よい尻だ」
 しゃがみ込み、リナの尻を拝む。
「……あ、あのタカシ、ボク先に学校行くね。それじゃ!」
 慌てた様子で梓は先に学校へ行ってしまった。
「なんだ、慌てて? まぁいいや、俺は引き続きパンツを……」
 尻に視線を戻すと、怒りに顔をゆがませたリナの顔が。
「……覚悟はよろしくて?」
 なんか手に大きなペンチがあったので全力で逃げ出す。
「お待ちなさい! みんな、タカシを追いかけて! 絶対に逃してはなりません!」
 どこに隠れていたのか、物陰という物影から武装したメイドさんが現れ俺を追いかけてきた。
「畜生、こんなシチュエーションじゃなければメイドさん天国だというのに……!」
 涙を撒き散らしながら、俺は必死に逃げるのだった。

 追伸:捕まったけど去勢はされなかったよ。なんか思い出したくもない拷問されたけど。

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【不摂生な男に対してツンデレが一言】

2010年04月29日
 朝ご飯をここ数年食べた記憶がねえ。
「まったく……いつもいつもお腹を鳴らして情けないですわねぇ」
 そんなわけで、午前中は腹減り魔人として近隣の住民を脅かしている(腹の音で)俺に、リナが呆れた様子で声をかけてきた。
「しょうがないだろ、朝は眠いからギリギリまで寝てたいし。その結果朝食を摂る余裕がなくなるのを一体誰が責められようか」
「ワタクシが責められますわ! いつもいつもぐーぐーぐーぐーうるさいんですの!」
 近隣の住民代表であるリナが怒った。
「グーグーだって猫である」
「言いたいだけですわね……」
「そんなわけで、俺の腹の虫は放っておいてくれ」
「何がそんなわけなんですの!? とにかく、うるさくてしょうがないんですの。どうにかしてくださる?」
「うぅむ……俺の胃を切除するか、リナの鼓膜を破るか。どっちがいい?」
「前者でお願いしますわ」
「チクショウ! この女、悩みもせずに選びやがった!」
「当然でしょう? ワタクシの美しき鼓膜と、貴方の何の価値もない胃とでは、比べるのも失礼というものですわ」
「鼓膜に美醜ってあるんですか」
「う、うるさいですわね。物の例えですわ」
「モノノ怪」
「だから貴方、それ言いたいだけですわよね!?」
「そういうわけで、俺はお腹が空いているのです」
「何がそういうわけですの。けど、そうですわね……ええ、確かに何か食べればその騒音も消えるかもしれないですわね」
「何やらよい展開の予感がするぞ!」
「そうですわね。廊下を出てしばらく行ったら男子トイレがありますわ。そこに水道があるので、いくらでも水が飲めますわよ?」
「思てたんと違う!」
「もしくは……そうですわね。校庭に出れば土が山ほどありますわよ?」
「この女、俺をミミズと勘違いしてやがる……! 勘違いしないでよね、霊長類なんだからねっ!」
「どやかましいですわっ!」
 超怒られた。
「はぁ……しょうがない。水飲んでくる」
 確かに毎日毎日腹の音を聞かされては堪ったものではないだろう。これからは一時限目終わったら水を飲んで誤魔化すか。
「お待ちなさいな」
「うん? ……え?」
 リナの差し出す手の先に、小さな弁当箱があった。
「あ、あげますわ。毒なんて入ってませんわよ」
「え? いや……え? ああ、そうか。そう言って実際は入っているオチなのだな」
「……次は入れてさしあげますことですわよ」
 いかん、余計なことを言ったような。
「ていうか、ええと……?」
「え、ええと……あれですわ。ほ、施しですわ! 持てる者は、持たざる者に施すのが当然ですの。だから、他の意味なんてなくってよ?」
「他の意味……?」
「考え込む必要はないことですわよっ! いいから食べなさいな!」
 なんかよく分からんが、食えとのことなので弁当の蓋を開ける。ちっこいおにぎりが二つ入っていた。
「おお、おにぎり。俺が食っていいのか? リナの弁当なんだろ?」
「それで貴方の騒音から逃れられるなら、安いものですわ。それに、ワタクシの分は別に用意してありますの」
「え、てことはこれ、俺のために……?」
「な、なーにを言ってるのですかね、この勘違い男は!? こっ、こんなの、ワタクシのお弁当を作るついでにちょちょいっと作っただけですわよ!? 誰もわざわざ作ったりしてないことですわよ!?」
「何っ、しかも手作りだと!? 俺はてっきりお前の家で雇ってる料理人が作ったものだとばっかり」
「え……あ、あの、ワタクシの手作りだと、何か……?」
 リナは急に不安そうに俺の顔色を窺いだした。いっつも無駄に自信に満ち溢れているくせに、何を不安がっているのか。
「いや、とても嬉しいです」
「なっ!?」
「リナの顔が赤くなった」
「なっ、なってません、なってませんわよ!? ていうか貴方、いちいち説明しないでいただけますこと!?」
「わはは。んで、食っていいのか?」
「え、ええ、どうぞ」
 おにぎりをぱくりと一口。む……具はシャケか。
「ど、どうですの? おいしいですわよね?」
「おいしい。シャケは好きだ」
 リナは安心したように息を吐いた。
「ま、まあ当然ですわね。ワタクシに失敗なんてないですもの! おーっほっほっほっほ!」
「高笑いがとてもうるさい」
「うるさいですわっ!」
 うるさいと指摘したら逆に俺が怒られた。理不尽な。
「もぐもぐごくん。次」
 一つ目のおにぎりを食べ終わり、次のおにぎりに手を伸ばす。今度は……む、昆布?
「ど、どうですの?」
「これもおいしい」
 リナは再び安心したように息を吐いた。
「ワタクシが作る以上失敗はないですが、それに加えて最高級の利尻昆布を使ってるんですの。まずいはずがないですわ。おーっほっほっほっほ!」
「感想を言うと馬鹿みたいな高笑いがついてくるのは強制なのでしょうか」
「うるさいですわっ!」
 また怒られた。
「とまれ、大変おいしかったです。ありがとうリナ、すごく嬉しかった」
 リナに感謝の意を伝えると、リナ内部で何か化学反応が起きたのか、顔がものすごく赤くなった。
「あ、あ、貴方! そんなまっすぐ言うのって、なんかずるいですわ!」
「何で怒られているんでしょうか」
「うっ、うるさいですわっ! ……と、とにかく、気に入ったのなら明日からも作ってきて差し上げてもよくってよ?」
「え、マジで? ……いや、でも迷惑だろうし、折角だけど今日だけでいいよ」
「迷惑と感じているのであれば最初から作りませんわ。貴方はただ馬鹿みたいに“うん”と一言いえばいいんですの」
 なんという傲岸不遜な言いぶり。だが、逆にリナらしい。
「じゃあ、うん。これからもお願いします」
 頭を下げながら、弁当箱を返す。
「引き受けましたわ。……ああ、こんな哀れな人にさえ施しを与えるなんて……ワタクシはなんて素晴らしいのでしょう!」
「しまった、みんな、耳を塞げ! リナの頭が悪いことが露呈してしまう!」
「貴方が一番失礼ですわっ!」
 俺を怒鳴りながらも、リナは大事そうに弁当箱をぎゅっと抱きしめていた。

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【ツンデレと冬の朝】

2010年04月25日
 冬は寒いので外に出るのが辛い。しかしそれでも行かねばならないのが学生の辛いところだ。
 ポケットに手を突っ込みながら通学路を歩いてると、寒そうに背中を折り曲げて自分の体を抱いてる女生徒がいた。
「おはよ、リナ」
「あ、あら、タカシさんおはようございます。貴方にしては早いですわね」
 声をかけた途端、リナは背中を伸ばし優雅に挨拶を返した。リナらしいというか、なんというか。
「こうも寒いといつまでも布団にいそうでな。事実昨日はそれでとんでもなく遅刻した」
「……そういえば、昼休みに来ましたわね。重役出勤もいいところですわ」
 リナは呆れたように息を吐いた。
「だからこそ、今日は頑張って起きたのだ。褒めて褒めて」
「それくらい当然ですわ。できない方がおかしいです」
「ちぇ」
 吐く息が白い。もう冬も半ばだから仕方ないにしても、こうも寒くては生きる気力が萎えてくる。
「リナ、俺はもうダメだ。後は頼む」
「いきなり何言ってるんですの? ほら、早く行かないと遅刻してしまいますわよ」
「寒いんだ。寒くて体温が上がらないと、俺は冬眠する性質があることに今気づいた」
「また訳の分からないことを……貴方は熊ですか」
「もうダメ、帰って寝る」
 そうと決めれば今日は自主休校。きびすを返して家に戻ろうとしたら、服を引っ張られた。
「何を考えてるんですの? ほら、行きますわよ」
「いーやーだー。寒いから帰るー」
 ずりずりとリナを引きずりながら自宅へゆっくり向かう。
「ダメですわ! あんまり休んでばかりいると留年してしまいますわよ! 私、先生に貴方がサボらないよう見張れと言われてますの」
「うー、じゃあリナが温めてくれ」
「え……えええええ!」
 リナは朝からうるさい。
「温まれば学校に行く気力が湧く学説をここに唱える」
「え、でも、わた、私、そんな破廉恥なこと出来ませんわ!」
 このお嬢様の頭にどんなエロスワールドが展開されてるのか気になるところではあるが、往来で破廉恥と叫ぶ口をどうにかする方が先だろう。
「別に裸になって抱き合えとか言ってないだろ。せいぜい、これくらいだ」
 リナの手を取り、ぎゅっと握る。うむ、ポケットに入れるのに比べ、格段に温かい。なにより、柔らかくて気持ちいい。
「な、ななななな!?」
 見てて不憫になるくらいリナは取り乱した。ああ、目がぐるぐるしてる。
「落ち着けって。おてて繋いで学校行くだけだ」
「こ、このままですの!?」
「このまま」
 にーっと笑うと、リナは不満そうな、でもどこか嬉しそうに口を尖らせた。
「……本当、貴方はずるいですわね。そんな顔されたら、断れませんわ」
「なんだかんだ言って許してくれて、優しいな。リナ」
「や、優しくなんかありません! 貴方が無理やり手を繋ぐから、仕方なく繋いであげてるだけですの! か、勘違いしないでくださる!?」
 顔を赤くしながら、全然信用できない言葉を叫ぶリナと一緒に俺は学校へ向かった。

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【ツンデレに「やぁ、我が愛しのかなみ」って言ったら】

2010年04月18日
 廊下を歩いてると、かなみを見つけた。よし、からかおう。
「やぁ、我が愛しのかなみ。じゅっていむ」
 そのまま背後から抱きしめる。ついでに乳揉んでやれ。むにむに、もにゅんもにゅん。……もにゅんもにゅん?
 振り向いたその娘は、おかしなことにリナっぽかった。
「いきなり何するんですの!」
 リナは羞恥に頬を染めつつ、思い切り俺の頬をビンタした。
「あ、いや、その……おっぱい大きいですよ?」
「知ってますわ!」
 リナは顔を真っ赤にしながら両手で胸を覆い隠した。改めて見ると、かなみと違いでっかい。哀れ、つるぺたかなみ。
「ええと、ごめんなさい。かなみと間違えました。なんか後姿似てて」
「髪の色が全く違うじゃありませんの!? わたくし、金髪ですわよ!」
「時々光の明暗しか認識できなくなるんだ。昆虫みたいに」
「もうちょっとマシな言い訳を考えておくことですわね!」
 リナが俺の頭を鷲づかみし、割りにかかった。もげる前に慌てて謝罪する。
「すすす、すいません! たぶん、よく見ないでやったんだと思います!」
 謝罪の言葉を聞き、やっとリナは手を除けてくれた。
「まったく……。それより、抱きついてきた時、変なこと言いませんでしたこと?」
「気のせいだ!」
「……確か、“愛しのかなみ”とか、なんとかって」
 力いっぱい否定したのに、リナは軽く無視して俺を焦らせた。
「い、いや、その、だな。俺が言ったのは“糸師のかなみ”。つまり、俺の糸の師なんだ」
「なんですの? 糸の師って」
「あやとりの師。目指せ、のび犬」
「……嘘ですわね」
「そんなところさ! わはははは!」
 笑って誤魔化すと、思い切り頬をつねられた。
「……はぁ。つまり、貴方はかなみさんが愛しいのですわね。まったく、かなみさんも貴方のような方に好かれて災難ですわね」
 口調は軽いが、リナの顔色はどこか冴えない。一体どうしたのだろう。
「いや、別に愛しくはないぞ。ただ、大事な友人であるのは確かだ。無論、目の前にいる娘さんもな」
「……わたくしも?」
「当然だろ。ま、リナが俺をどう思ってるかは知らないけど、俺は勝手に大事な友人と思ってる」
 リナは嬉しいような悲しいような、そんな微妙な笑みを見せた。
「……そうですの。大事な、友人……」
 噛み締めるように一言一言リナは呟いた。
「あ、そうだ。乳を揉んでしまったことだし、恋人に昇格しませんか?」
「なななっ、なんで貴方なんかと恋人にならなくちゃならないんですこと!? ふ、不愉快ですわ!」
 リナは腕を組み、激しく俺を睨みつけた。怒りのためか、やけに顔が赤い。
「そして年がら年中乳を揉んだり乳を吸ったりしましょう」
「やっぱりそれですの!? セクハラですわよ!」
「大丈夫、俺の乳も揉んだり吸ってもいいから。男女平等って素敵だよね」
「そんな平等お断りですわ!」
 そりゃそうだ。俺も揉まれるよりも揉みたい真剣(マジ)で。
「それにしてもでっかいな……ありふれた質問で悪いが、揉んでいいか?」
「質問じゃありませんわよ!?」
 乳を弾ませながらリナは叫んだ。……ううん、それにしてもでっかい。
「リナ、も一回揉ませて」
「なんでですの!? ぜっっっったい、嫌ですわ!」
「じゃあ吸わせて」
「尚更お断りですわッ!」
「んじゃ、教室行こう」
「……はい?」
「いや、とっとと行かないと授業遅れるぞ?」
 リナは毒気を抜かれたかのように、力なくため息をついた。
「……貴方を相手にすると、なんだか疲れますわ」
「その分、俺は誰と話しても楽しいぞ。教師除く。奴ら、俺を見るといっつも説教しやがるんだ。なんでだろうな?」
「……はぁ」
 リナはなんだかやりきれないため息をつきながらも、大人しく教室に向かった。
 俺も後に続こうとしたら、一部始終を見ていた生徒の通報によりやってきた先生に捕まった。
 言い訳無用、職員室にて説教開始。……やっぱり楽しくない。

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【肩ぐるまして後ろ向きに乗り2本のゴボウを持った歌舞伎顔のタカシ】

2010年04月09日
「ゴボウってうまいよな」
 リナと一緒に昼飯を食ってる時にそんなことを言ったのが、そもそもの間違いだった。
 翌日、俺の家にゴボウが大量に送られてきた。
「どうです? 庶民にはゴボウがお似合いでしてよ」
「……限度、って言葉知ってる?」
「わたくしを馬鹿にしないでくださいます!? 限度──これ以上は超えられないという程度。……どう? 知ってますでしょ?」
 うん、知ってるね。次からはその言葉を日常にも適用してほしいな。
「……なんですの、その顔は。不満ですの?」
「あー……不満、ちうか、こんな食えん」
 俺の部屋に大量に転がるゴボウを見て、こぼす。
「庶民は生でかじると聞きましたが……ほら、お食べなさい」
「食わん。てーか庶民を馬鹿にしすぎだこのブルジョア」
 まるで犬に餌をやるようにゴボウをちらつかせるリナの頭を、軽く殴る。
「な、殴りましたわね? お父様にも殴られたことないのに!」
「また使い尽くされたネタを……ガンダム好きなのか?」
「カンガル? よく分かりませんが……とにかく、お食べなさい!」
 なんとかして俺に生ゴボウを食べさせようと躍起になるリナから逃げる。
「待ちなさい! 待って、お食べなさい……きゃあ!」
 部屋に散乱したゴボウにつまずいたリナを助けようと手を伸ばすが、何をどう間違えたのか、リナの顔が俺の股間にジャストフィットするという奇跡が。
「な、なんですの!? なにが起こりましたの!?」
 意外に怪力なリナは、そのままの状態で、つまり俺を後ろ向きに肩車したまま立ち上がった。俺は混乱のあまり周囲のゴボウを手に取り、固まってしまう。
「うるさいわよ、タカシ。なにやって……」
 騒ぎを聞きつけた母親がやってきた。コマンド?
「……いよーぉ」
 もういいや、歌舞いてやれ。
 
 違うんです。俺のせいじゃないんです。色んな不運が重なっただけなんです。聞いてます? おまわりさん。

拍手[7回]