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2019年10月15日
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【肩ぐるまして後ろ向きに乗り2本のゴボウを持った歌舞伎顔のタカシ】

2010年04月09日
「ゴボウってうまいよな」
 リナと一緒に昼飯を食ってる時にそんなことを言ったのが、そもそもの間違いだった。
 翌日、俺の家にゴボウが大量に送られてきた。
「どうです? 庶民にはゴボウがお似合いでしてよ」
「……限度、って言葉知ってる?」
「わたくしを馬鹿にしないでくださいます!? 限度──これ以上は超えられないという程度。……どう? 知ってますでしょ?」
 うん、知ってるね。次からはその言葉を日常にも適用してほしいな。
「……なんですの、その顔は。不満ですの?」
「あー……不満、ちうか、こんな食えん」
 俺の部屋に大量に転がるゴボウを見て、こぼす。
「庶民は生でかじると聞きましたが……ほら、お食べなさい」
「食わん。てーか庶民を馬鹿にしすぎだこのブルジョア」
 まるで犬に餌をやるようにゴボウをちらつかせるリナの頭を、軽く殴る。
「な、殴りましたわね? お父様にも殴られたことないのに!」
「また使い尽くされたネタを……ガンダム好きなのか?」
「カンガル? よく分かりませんが……とにかく、お食べなさい!」
 なんとかして俺に生ゴボウを食べさせようと躍起になるリナから逃げる。
「待ちなさい! 待って、お食べなさい……きゃあ!」
 部屋に散乱したゴボウにつまずいたリナを助けようと手を伸ばすが、何をどう間違えたのか、リナの顔が俺の股間にジャストフィットするという奇跡が。
「な、なんですの!? なにが起こりましたの!?」
 意外に怪力なリナは、そのままの状態で、つまり俺を後ろ向きに肩車したまま立ち上がった。俺は混乱のあまり周囲のゴボウを手に取り、固まってしまう。
「うるさいわよ、タカシ。なにやって……」
 騒ぎを聞きつけた母親がやってきた。コマンド?
「……いよーぉ」
 もういいや、歌舞いてやれ。
 
 違うんです。俺のせいじゃないんです。色んな不運が重なっただけなんです。聞いてます? おまわりさん。

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