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2024年04月27日
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【職員室で騒動を起こしている所をツンデレに見られたら】

2010年03月31日
 ここ数日の猛暑で、死にそう。クーラーもこの間壊れちゃって温風しか出ないし、辛い。
「う~あ~う~。みんな~、おはよー。先生だよーん。……出席取るるー」
「先生、だらけ過ぎです」
 教室に入ると、双海に注意された。
「だって暑いんだもん」
「暑いんだもん、じゃないです! 先生なんですから、もっとしっかりしてください!」
「むー……分かった。しっかし、本当最近暑いよな。みんな、暑いし授業さぼってプール行かない? 先生泳ぐの得意だぞー?」
「教師が率先してサボらせないでくださいっ!」
 叱られたので授業する。ぽやぽやしてたらチャイムが鳴った。
「やたっ、終わった!」
「先生がそういうこと言わないでくださいっ!」
「ご、ごめんなさい」
 やることなすこと全部怒られる。
「……ったく。はい、起立、礼」
 双海の号令で授業終了。職員室に戻り、机に倒れこむ。
「あちー……」
「あははっ、暑そうですね」
 甲高い声に振り向くと、ここの生徒より幼く見える大谷先生がいた。
「こうも暑くちゃ、授業に集中できなくって。大谷先生、なんかいい方法ない?」
「パンツ一丁で授業したら涼しいですよ? ……なーんちゃっ」
「それはいい案だ!」
 早速上下脱いでパンツ一丁になる。うむ、涼しくていい感じ。
「ひゃああああ! せ、先生!?」
「涼しくていいですよ。ほら、大谷先生も!」
「わ、私はいーですよぉ!」
「遠慮は無用! さあ、全部俺に任せて!」
「や、ヤダヤダ! ふえーーーーん!」
「失礼します。先生、ここ……って、何やってんですか!」
 職員室にやって来た双海が駆け寄ってきて、大谷先生を脱がそうとしてる俺を張り倒した。
「いてて……い、いや俺は善意で」
「善意で、じゃないです! 大谷先生泣いてるじゃないですか!」
「ふえーん、奈々ちゃーんっ」
 情けない声で双海に抱きつく大谷先生。ほんとに教師か、この人。
「ああよしよし、泣かないでください先生」
「俺は泣いてないぞ。大人だからな」
「先生じゃなくて、大谷先生ですっ! 馬鹿な方の先生も服着てください、服っ!」
「呼んでるぞ、馬鹿な方の先生」
「え、ワシ?」
「違うっ! パンツ一丁の方っ!」
 通りかかった校長に呼びかけると、双海に叱られた。
「よかったー、ワシじゃなかったー」
「うっさい、ハゲ」
 俺だけ叱られて悔しかったので、校長のつるりと禿げ上がった頭を見ながら言ってやる。
「校長先生になんて口きいてんのよっ! 謝りなさいっ!」
「ハゲの魅力に気づかず申し訳ありませんでした」
「そういうことじゃなくてっ! ……ああもう、ごめんなさい校長先生。この馬鹿に後でよーっく言って聞かせておきますから」
 俺じゃなく双海が校長に謝った。
「うむ、可愛い女の子に謝られていい気分なので許すっ! じゃ、ワシは体育を見学してくるので、これで!」
 ブルマブルマと歌いながら、校長はスキップで職員室を出て行った。
「……この学校ってすげえな」
「……うん」
 思わず双海と頷きあう。
「じゃ、俺も校長に倣ってブルマを視姦してくる」
 そそくさと職員室を出ようとしたら、双海に肩を掴まれた。
「……言いたいことは星の数ほどありますが、とりあえず。服着ろ」
「は、はい」
 すごく怖かったので服を着る。
「次。大谷先生に謝る」
「幼い肢体を気にしていることに気づかず、申し訳ありませんでした」
「違うっ!」
「じゃあ双海は大谷先生が大人の色気でムンムンと、そう言うのだな?」
「え、えと……」
 双海は大谷先生を見下ろした。
「誰がどう見ても年下のはずである双海の方が色気があることに、この職員室全ての人間が心の中で確信していた」
「思っても口に出すな、この馬鹿教師っ!」
「ふええええーんっ!!」
 双海に殴り飛ばされるは、大谷先生に泣かれるは、大変。
「いつつ……ほ、ほらアレだ。昨今はつるぺたの方が需要があるから、大谷先生もそんな泣く必要ないぞ?」
「つるぺたじゃないもん! ちょっとあるもん!」
「はいはい。それにな、大人になったら胸も大きくなるかもしれないから、希望を捨てるな」
「もう大人ですっ! ふえーん、奈々ちゃーん! 先生がいじめるよーっ!」
「先生っ!」
「ごめんなさい」
 双海に叱られたので、大谷先生に謝る。
「うう……もういじめない?」
「幼い恋愛感情が炸裂してしまい、いじめちゃったのです。ごめんな」
 適当言って逃れようとしたら、大谷先生の顔が真っ赤に染まった。
「大谷先生?」
「え、あ、……えへへへへっ♪ なーんだ、そっかー♪ じゃあしょがないねー♪」
 ものすげーニコニコしながら俺に笑いかける大谷先生。
「……な、なぁ双海。どうしちゃったんだ、大谷先生?」
「私が知るわけないでしょうがッ!」
 その一方で急に機嫌を損ねる女生徒が一人。
「え、えーと……あ、チャイム! 授業行かねば! 双海も早く教室戻れよーっ!」
「あ、こら待て馬鹿教師!」
 逃げるように職員室から飛び出す俺だった。

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