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2019年10月15日
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【吸血鬼ツンデレ】

2010年02月18日
 森をうろうろしてたら迷った。困ったのでさらにうろうろしてたら、怪しげな洋館があったので「きっとここでエロゲ的展開が巻き起こりきゃっきゅうふふに!」と思いつつ入ったら大変なことになった。
「ちゅーちゅーちゅー」
 簡単に言うと、血を吸われてる。具体的に言うと、洋館で出会ったちびっこが俺の首筋に歯を立て、俺にしがみ付いたままちゅーちゅー血を吸ってる。
「ぷはっ。……ふんっ、まずい血だ。だが、数百年ぶりの血だ、残さず吸ってやろう」
「いやいや、いやいやいや! ちげーだろ! ここは『血……ううん、精気を吸っちゃうね、おにーたん♪』だろ! あと首筋じゃなくてそけい部付近から血および白いねばねば液体を吸ってくれると大変嬉しくて俺泣いちゃうかも!」
 ちびっこがあからさまに嫌そうな顔をしたが、気づかない体で。
「……久方ぶりの血が、このような変態のものとは……」
 心底嫌そうな声が聞こえるような気がするが、聞こえない体で。
「それで、あの。血の対価として……いやはや、恥ずかしいなあ。言っていいのかな?」
「この私に条件を突きつけると? ふん、無知とは時として恐ろしいな。……いや、まあいい。暇つぶしにはなるだろう、言ってみろ」
「貴方の幼い肢体を貪りたいですが、よろしいですか?」
「ぶっ!」
「やった、許可が出た! 周囲の迫害にも負けず、ロリコンであり続けてよかった! じゃあ早速」
「まままま待て待て待て! そんなものダメに決まっているだろう、愚か者が!」
 いそいそと服を脱いでると、目の前のちびっこが変なことを言う。
「えええええ! いや、え? ……ああ、聞き違いか」
「ダメと言っている! なぜ貴様なぞに高貴なる私の肉体を差し出さねばならぬ!」
「うーん……おまえってさ、いわゆる吸血鬼だろ?」
「うむ。人間を超越した偉大なる存在の吸血鬼だ」
 腕を組み、無駄に偉そうにふんぞり返る自称吸血鬼。
「つまり、人外にカテゴライズされるわけで。見た目が小学生!素敵!な状態でも、実際は100歳200歳なのでえろいことしても誰にも怒られないじゃん? だからえろいことを」
「だからダメと言っている! だから近づくなと言ってるだろう学習しろ馬鹿め!」
「学習した上でのことだとしたら?」
「性質が悪いぞこの人間!? だから寄るなと言っている!」
 にやにや笑いながら近づくと、ぺけぺけ叩かれた。効果音だけ聞くと女子とのきゃっきゃうふふな光景ですが、実際は牛鬼もかくやと思える程の筋力で殴られているので骨の数本は覚悟しとけよ。
「うーんうーん痛いよう、せっかく合法ロリっ子ときゃっきゃうふふできると思ったのに死にそうだよう」
「もう本当に殺してしまおうか……」
 剣呑な台詞が聞こえてきたのでごろごろ転がって部屋の隅へ退避しようとしてたら、ドアが開いて俺の頭を直撃セガサターン。
「お目覚めでしたか、マスター。……あら?」
「畜生、猿じゃない方のブービートラップだ! 脳がとても痛い!」
 痛さのあまり部屋中をごろごろごろごろ転がる。
「うわっ、転がるな馬鹿! ええいちょっとは大人しくしろ馬鹿!」
「あらあらあら、大丈夫ですか?」
 誰だか知らないが、俺を優しく抱き上げ(おっぱいに顔が埋まりました!)、頭をよしよししてくれたのでとても安らぐ。
「こ、こらアリシア! こんな変態になでなでする必要などない!」
「そんなことはないよ?」
「なんで貴様が答える! こらアリシア、この私がやめろと言っている!」
「でも……」
 アリシアと呼ばれたメイド服の女性が俺を心配そうに見ている。見える、俺にも選択肢が見える!
1:ありがとうお姉さん。貴方のおかげで大分楽になりました。
2:そこの吸血鬼に囚われているんですね、分かります。共に悪の吸血鬼を倒しましょう!
3:おっぱい好きぃ
 ……なんか、3が明らかにおかしい。
「おっぱい好きぃ」
 そして、それを選ぶ俺もおかしい。
「あらあらまあまあ」
 そのリアクションもおかしい。
「待てアリシア! その反応は変だぞ! そこの人間、もうお前帰れ!」
 一番まともなのが吸血鬼ってのはどうなんだろう。そんなことを思いながらアリシアさんのおっぱいにすりすりすりすりする。
「あン……もぅ、ダメよ?」
「いや、ダメなのは自分の事を吸血鬼とか言ってるそこの小さいのだ」
「ダメ言うなッ! 人間、お前はロリコンなのだから、もっと私に興味を持て! アリシアが現れた途端そっちばっかり……お前のことはどうでも良いが、私の女としての矜持が許さんのだ!」
「そう言われても」
「うるさいうるさいうるさいっ! ほら見ろ、うっふーん!」
 吸血鬼はうっふん言いながら片目を勢い良くつむった。
「ペトラアイだと!? いかん、石化する! 助けてアリシアさん!」
「あらあら、大変ね」
 何が嬉しいのか知らないが、アリシアさんがニコニコしながら俺をよしよしするのでとりあえず幸せ。
「違う! 色仕掛けだ! あーもういい加減にしろアリシア! どっか行け!」
「あらあら、残念ね。それじゃマスター、用がありましたら呼んでくださいね」
 アリシアさんはニコニコしたまま部屋から出て行ってしまった。
「あ、アリシアさぁぁぁぁぁぁぁぁぁんッッッッッ!!!!」
「うるさいっ! ええい、アリシアが来るまでは私に夢中だったくせに……ええい、不愉快だ! もういい、殺す」
 吸血鬼がとても怖い形相で近寄ってきた。このままでは殺されてしまう。急いで鞄を漁り、吸血鬼撃退グッズを探すがそんなのないよ!
「お祈りは済んだか?」
「助けて空飛ぶスパゲッティ・モンスター!」
「いや、もうちょっとマシなものに助けを求めた方がいいと思うが……」
 吸血鬼はとても嫌そうな顔をした。この隙に危機を脱する方法を……よし、この案で行こう。
「な、なあ吸血鬼。このまま俺を殺すのは簡単だけど、そうしたらお前のプライドは傷ついたままだよな」
「ふん、命乞いか?」
「いやいやいや。ただ、俺を殺したら、これから先メイドに女の魅力で負けたぺたんこ娘として生きていくんだろうなあと思っただけで」
「ぬ……」
「と言っても、無理だよな。アリシアさんは綺麗だしおっぱい大きいし、女性としての魅力満点。それに引き換えお前は……ぷ、ぷぷーっ!」
「笑うな無礼者! いいだろう、貴様の挑発に乗ってやろうではないか! 見ていろ、貴様を私の魅力で骨抜きにしてくれよう! その後に全身の血を吸い取って殺してくれるわ!」
「分かってくれてとても嬉しいです。じゃあ俺はこれにて」
 部屋から出ようとして、服を掴まれる。
「どこへ行く? 貴様は今日から私の奴隷……ごほん、召使いだ。タダで置くつもりもないからな」
「奴隷って言った!?」
「聞き違いだろう」
 獲物を見るような目つきの吸血鬼に、早まったかにゃーとか思う俺だった。

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