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2019年10月15日
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【占い師に男との相性は最悪だと言われたツンデレとボクっ娘】

2010年02月19日
 かおるとボクっ娘のふたりと街まで遊びに出かけた。映画見たりカラオケ行ったりしてボチボチ帰ろうと思ってると、声をかけられた。
「もし、そこな若人達。ちょっと占いなどどうかの?」
 声の主は、怪しげな装束に身を包んだ占い師のような爺さんだった。道の片隅に小さな机を配置し、その奥で好々爺とした笑みを浮かべる爺。
「占いだけは信じるなと朝の占いで言ってたから信じてないんだ」
「タカシ、矛盾してるよ?」
「なんだと!? 貴様、俺の矛を馬鹿にするな!」
「あうーっ!?」
「わけわかんねーよ……」
 ボクっ娘のほおを引っ張る俺を、呆れた様子で眺めるかおるだった。
「うー……いーじゃん、占い。ボク、みてもらおーっと」
「『こんなところにいられるか!』そう言い残し、梓は皆のいる部屋から逃げ出して占い師のいる自室に篭もった」
「死亡フラグだ!」
 俺とかおるの連携プレイに、梓が嫌そうな顔をした。
「なんでそういうこと言うかなあ……」
「純然たる善意だ」
「明らかに嘘だよ! いーもん、そんなの気にしないもん。おじいさん、ボクを占ってください」
 そう言って、梓は占い師の前に置かれた椅子に座った。
「はいはい、見料は2000円だよ」
「かおる、ちょっと見張ってろ。梓、少し待ってろ、ライターとガソリン調達してくる」
「ひいいいいっ!? き、今日は特別に100円でいいわい!」
 不思議なことに見料が安くなった。
「……おめー、絶対地獄落ちるぞ」
「地獄にハーレム作るから大丈夫」
 爺さんは「今日は厄日かのう……」とか言いながら、梓の手を調べた。
「あ、あの……タカシの、えっと、そこの男の人との相性って、どうです?」
 梓のこっ恥ずかしい言葉に、かおるの目が細まった。
「へー……」
「な、なんだよ、ボクがタカシとの相性気にしたらいけないのかよ」
「……べっつにー。まー、梓ってタカシのこと好きみたいだし、いいけどさー」
「ぼぼぼぼボクは別にタカシのこと好きじゃないもん! あ、相性が悪かったら嬉しいなーって思っただけだもん!」
「そいつはよかったの。嬢ちゃん、おぬしとそこの物騒な男性との相性は最悪じゃ」
 微笑みながら爺が梓に俺との相性を伝える。
「え……うそ」
 答えを聞いて、梓は泣きそうになっていた。
「へー、よかったじゃん梓。じゃ、オレもいっちょタカシとの相性でも調べてみっか」
 梓を椅子からのかせ、楽しげにかおるが爺に手を見せた。
「ふむ……ほう、嬢ちゃんも相性最悪じゃの」
「え……そ、そっか。まあ、そうだと思ってたけどさ。へへっ、嬉しいな……」
 言葉とは裏腹に、かおるも答えを聞いて泣きそうになっていた。
 爺に見料を払い、テンションだだ下がりの二人を連れて街を歩く。
「…………」
「…………」
 うーむ、会話がない。二人とも死にそうな顔してるし、どうしたものか。
「そう落ち込むな、二人とも。大丈夫、占いなんて当たりゃしないさ」
「べ、別に落ち込んでたりなんてしてないもん。タカシとの相性最悪で、万々歳だもん……」
「そ、そうだぜ。お前との相性が最悪なんて、今年最高のニュースに決まってんだろ……」
 乾いた笑みを浮かべる二人。なんか放っておいたら死にそうなほど元気が無い。
「大丈夫だって。毛なんてその内生えてくるさ」
「そんな話してないよっ!」
「なっ、なんで知ってんだ!?」
 かおるの言葉に、思わず梓と一緒にかおるの顔を見つめる。見る間に赤くなっていくかおるが愉快痛快。
「う、ううう……一生の不覚だぜ……」
「梓も生えてないから気にするな」
「人の秘密をぽんぽん言うなっ、ばかっ!」
 赤い生き物が俺をぺこぽこ叩きます。
「まあアレだ、元気出せ。相性とか気にするな。そもそも、相性が悪かったらこうして一緒に遊んだりしてないだろ」
「……タカシ、ボクらを元気付けるためにわざと……?」
 梓がよく分からん事を言うので、そっぽを向く。
「あ、そーゆーことか。……へへっ、なんだよ、いい奴じゃん、お前って。手段はともかくとして」
「うあっ!?」
 かおるの奴が楽しそうに俺の腕に自分の腕をからませたので、変な声が出た。
「あっ、かおるちゃんずるい! ボクも!」
 そして梓も反対側の手に抱きついてきて困る。
「お、お嬢さん方。あまり引っ付くのはどうかと思いますがね」
「お前ってさ、自分からは平気なくせに、こっちから行くと照れるよな」
「だよねー。タカシって照れ屋さんだもんね」
「ええい、からかうな馬鹿者ども! 元気が出たなら帰るぞ!」
「「タカシきゅんの照れ屋さんー♪」」
「タカシきゅん言うな! 照れ屋とかも言うな! がーっ!」
 結局、家までずっとからかわれ続ける俺だった。

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