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2024年03月29日
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【ツンデレとライトセーバー】

2010年05月16日
 かなみが工事現場でおっさんが持ってるピカピカ光る棒を振り回して「ライトセーバーよ!」とか言い出した。
「……かなみ、それライトセーバー違うぞ」
「違う! これはライトセーバー! 私はジュダイの騎士よ!」
 スターウォーズ観たのか。簡単だね。
「どこで拾ったんだ?」
「工事現場のおじさんから奪……じゃない、ヨーダにもらったのよ!」
 そうか。かわいそうにな、おっさん。
「勝負よ、タカシ! 敗者は勝者に一週間服従! いいわね!」
「え、いや、なんで? 俺、武器ないし」
「ええい、ごちゃごちゃうるさい! くらえ!」
 棒を上段に構え、かなみが襲い掛かってきた。女の子を殴る趣味はないので、飛びかかってきたかなみを抱きとめる。
「こっ、こら! 何すんのよ変態!」
「うるさい、暴れるな! ええい柔らかいなぁ!」
「どさくさに紛れて何言ってんのよ馬鹿!」
 暴れるかなみを抱きしめて拘束する。しばらくそのまま暴れていたが、諦めたのか次第に大人しくなっていった。
「うう……フォースが足りない」
「足りないのはおつむだ」
「なんでよ! ……あーあ、もういいわ」
「じゃ、今日から一週間服従な。そーだな、何させようか……」
「……えっちなのは、なしね」
「馬鹿な!?」
「当然でしょ。アンタみたいな変態に許可したら妊娠しちゃうわよ」
「んー……とすると、残るは……アレ、か」
 にんまり笑うと、かなみは怯えて逃げようとしたが俺に抱きしめられているので逃げられない!
「な……なによ、なにするつもりよ」
「……恋人ごっこだ! 今日から一週間、おまえは俺の彼女になれ!」
「え……あ、えと、……し、しょうがないわね! 分かったわ、いいわよ! 彼女になって甘えてあげるわよ!」
 てっきり断られるか殴られるかすると思ったが、意外にもかなみは素直に了承して俺の胸に体を預けた。
 膝枕や一緒にお風呂を、と思ったが、今はとりあえずかなみの心地よい重さを感じてるだけで幸せだった。

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