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2026年03月17日
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【バイオハザードをタカシが一緒にいないと出来ないツンデレ】
2010年04月15日
かなみが今更バイオ2を買ったらしい。
「ワゴンセールしててね、すっごい安かったのよ。でもアンタにはやらせてやんない」
「スネ夫か、お前」
「違うわよっ!」
なんてやり取りがあったのが昨日。
「あ、あのね、タカシ? 今日暇? 暇よね? 暇だったら、家に遊びに来てもいいわよ」
「いや、今日は古本屋でだらだら過ごすつもりなんだけ」
「暇よね! 暇だったら、家に来てもいいわよ!」
「……はい、分かりました」
言外に来いと行っているので、仕方なくかなみの家へ。
「なんか飲む? お茶? カルピス? そうめんつゆ?」
「最後のはありえないが……んなことより、なんか用事あるんだろ。なんだ?」
「うぐっ……そ、その、可哀想だからアンタにもゲームやらせてあげようと思ってね。やる? やるでしょ?」
「やんない。んじゃ、俺はこれで」
「待って! ……分かったわよ。一人でやるの怖いの! アンタがやって! これでいい!?」
何を威張っているのだろう、この娘さんは。
「お願いします、は?」
「ぐぐぐ……お、お願いします、タカシさん」
……これは、大変気持ちいい。
「鼻持ちならない娘さんを屈服させるのは途方もなく心地よいなぁ」
「誰が鼻持ちならない娘さんよッ!」
しまった、本音がつい。
「そ、それじゃ俺がやってやろう。それでいいな?」
「ぐ……なんか偉そうだけど、お願い」
ゲーム機の電源を入れ、ゲームスタート。
「で、どこまでやったんだ?」
「……最初のセーブポイントのとこまで」
「なんだ、そんなとこか」
「だ、だって! ……なんか、怖いし」
「かなみが女みたいなこと言ってる」
「最初っから女よッ!」
あんまりいらんこと言うと殴られるので、さくさく進めよう。適当にゾンビを蹴散らしながら進む。
「なんで全部倒さないの?」
「弾がもったいない。有限だから、大事にしないとな」
「ふ~ん……ひっ!」
廊下を歩いてると、舌の長い化け物が天井から降ってきた。
「おおっ、そういやこんなイベントもあったっけ」
「こっ、子供騙しよね!?」
「…………」
「な、なに?」
「……なんで俺の服握ってるの?」
「こっ、これはっ……あ、アンタが怖がるといけないから! 感謝しなさいよ!」
「別に怖くないので、握らなくていいです」
「う……ううううう~! あっそ! じゃあいいわよ!」
かなみは少し怒りながら俺から離れた。気のせいか、少し目が潤んでいるような。
「まぁとにかく、倒すか」
銃弾を数発撃ち込み、化け物を倒す。
「……死んだ? もう動かない?」
「大丈夫だろうと背を向けた瞬間、後ろから襲い掛かってきたりしてな。はっはっは」
「いらんこと言うなっ!」
威勢良く怒鳴りながらも、かなみは涙目だった。
「大丈夫だって、へーきへーき。ほれ、ドア開けるぞ」
「うう……このドア開ける間が嫌。もっとぱっぱって進みなさいよね」
ゾンビたちから逃げながら進むと、狭い通路に出た。
「う~……なんか出そう」
「なんか……尿か? ……それはそれで怖いな」
「違うわよッ! そうじゃなくて、お化わっひゃあ!」
窓から多数の手が伸びてきたのを見て、かなみが奇声を上げた。そして、すかさず俺の腕にしがみつく。
「な、な、なんなのよこのゲーム! 全然怖くないわよ!」
「怖くないなら怒鳴ることないだろ。ほれ、離れる」
「わ、私は怖くないけど、怖くないけど! 傍にいたげる! 断ったら怒るわよ!」
「はぁ、それは構わんが……俺の腕に胸当たってるぞ。いいのか?」
「う、うう、う……い、いいわよっ! サービスよ、サービス! 今を逃したらアンタ一生味わえないだろうし、せいぜい神経を腕に集中させることね!」
「なるほど、それは名案だ」
目をつぶって全神経を腕に集中する。うむ、ささやかながらも柔らかな膨らみが俺の二の腕にふんわりと。
「ちょ、ちょっと、ゾンビ! ゾンビ来てる! 」
意識の外側から何か聞こえてくるような気がしたが、今は腕に意識を集中させねば。
「あっ、ああっ、あああああっ!」
かなみの叫び声に目を開けると、咀嚼音と共にDEAD ENDという文字が躍っていた。
「あ」
「“あ”じゃないわよ! 死んじゃったじゃない!」
「食われたな。はっはっは」
「う……あのしゃぐしゃぐって音、やっぱ食べられた音?」
「そりゃそうだろう。むしゃむしゃ食われたに違いない」
かなみは嫌そうに顔をしかめた。
「ん、ちょい腹減ったな。かなみ、飯食いに行かね? 焼肉とか」
「なんで食べられちゃったの見てお腹空くの!? しかも、よりにもよって焼肉って!」
「む……金ないな。しゃーない、コンビニでなんか買ってくか。じゃ、俺そろそろ帰るな」
「ええっ!? か、帰るの!?」
「そりゃ帰るだろう。それとも、泊まってっていいのか?」
「だ、ダメに決まってるでしょ!」
「そりゃそうだ。じゃな、かなみ。また明日」
「う……また明日」
その夜。眠くなったので寝ようと布団敷いてると、携帯が鳴った。かなみだ。
「はい」
「私わたし、かなみ。怖がってないかなって電話してあげたの。感謝しなさい」
「だいじょぶ、怖くない」
電話を切ると、またかかってきた。
「切るな! いいからなんか適当な話しなさい!」
「俺、眠いんだけど……」
「いいから! ほら、なんかないの?」
「ん~……あ、そうそう。さっきとあるサイトで心霊現象見てな。レポーターの後ろに手が」
「怖いのは、なしっ! いつもみたいに馬鹿な話しなさいよ!」
「眠いんだけど……」
「いいから、ほら」
「ん~……かなみの感じる場所はどこ?」
「教えるか、馬鹿ッ!」
そんなこんなで、結局明け方近くまでかなみにつき合わされた。
「ふぁぁ……日、昇ってきたね」
「うう……ダメだ、もう寝る。おやすみ、かなみ」
「いま寝たら起きれな……ふにゅふにゅ……」
携帯の向こうからかなみの寝息が聞こえてきた。かなみもダウンのようだ。通話ボタンを押し、携帯を切る。そのままの状態で目を瞑る。すぐ寝た。
で、起きたら昼過ぎ。ものすごい遅刻。起こせよ、母さん。「ありゃ、いたの」じゃねえよ。
いまさら多少遅れたところで問題ないので、だらだら登校してるとかなみに会った。
「おまえも遅刻か?」
「う、タカシ……アンタもなのね。ううっ、遅刻なんてしたことなかったのに……」
「あんな時間に寝たら、普通そうなるわな。おばさん起こしてくれなかったのか?」
「お母さん、私が出る前に出勤してるもの。……はぁ」
「ま、たまには遅刻もいいじゃん。のんびり行こうぜ」
「はぁ、お気楽ねぇ。……ま、たまにはいっか」
かなみと並んでぷらぷら歩く。
「ところで、電話してきたのってやっぱ怖いから?」
「ばっ、んなわけないでしょうが!」
「かなみもけっこー女らしいとこあるのな。かーわいー」
馬鹿にしたつもりだったのだが、かなみは顔を真っ赤にして俺を上目遣いに見るのだった。
「……うー、いーじゃん、別に」
「ま、まぁいいんだけど……え、えと、よかったら今日も遊び行こうか? お前一人じゃクリアできないだろうし」
「う、うー……うん」
会話が終わっても、かなみは依然変わらず顔を赤くしたままだし、俺は俺でドキドキしてるし。ああもう、困る。
「ワゴンセールしててね、すっごい安かったのよ。でもアンタにはやらせてやんない」
「スネ夫か、お前」
「違うわよっ!」
なんてやり取りがあったのが昨日。
「あ、あのね、タカシ? 今日暇? 暇よね? 暇だったら、家に遊びに来てもいいわよ」
「いや、今日は古本屋でだらだら過ごすつもりなんだけ」
「暇よね! 暇だったら、家に来てもいいわよ!」
「……はい、分かりました」
言外に来いと行っているので、仕方なくかなみの家へ。
「なんか飲む? お茶? カルピス? そうめんつゆ?」
「最後のはありえないが……んなことより、なんか用事あるんだろ。なんだ?」
「うぐっ……そ、その、可哀想だからアンタにもゲームやらせてあげようと思ってね。やる? やるでしょ?」
「やんない。んじゃ、俺はこれで」
「待って! ……分かったわよ。一人でやるの怖いの! アンタがやって! これでいい!?」
何を威張っているのだろう、この娘さんは。
「お願いします、は?」
「ぐぐぐ……お、お願いします、タカシさん」
……これは、大変気持ちいい。
「鼻持ちならない娘さんを屈服させるのは途方もなく心地よいなぁ」
「誰が鼻持ちならない娘さんよッ!」
しまった、本音がつい。
「そ、それじゃ俺がやってやろう。それでいいな?」
「ぐ……なんか偉そうだけど、お願い」
ゲーム機の電源を入れ、ゲームスタート。
「で、どこまでやったんだ?」
「……最初のセーブポイントのとこまで」
「なんだ、そんなとこか」
「だ、だって! ……なんか、怖いし」
「かなみが女みたいなこと言ってる」
「最初っから女よッ!」
あんまりいらんこと言うと殴られるので、さくさく進めよう。適当にゾンビを蹴散らしながら進む。
「なんで全部倒さないの?」
「弾がもったいない。有限だから、大事にしないとな」
「ふ~ん……ひっ!」
廊下を歩いてると、舌の長い化け物が天井から降ってきた。
「おおっ、そういやこんなイベントもあったっけ」
「こっ、子供騙しよね!?」
「…………」
「な、なに?」
「……なんで俺の服握ってるの?」
「こっ、これはっ……あ、アンタが怖がるといけないから! 感謝しなさいよ!」
「別に怖くないので、握らなくていいです」
「う……ううううう~! あっそ! じゃあいいわよ!」
かなみは少し怒りながら俺から離れた。気のせいか、少し目が潤んでいるような。
「まぁとにかく、倒すか」
銃弾を数発撃ち込み、化け物を倒す。
「……死んだ? もう動かない?」
「大丈夫だろうと背を向けた瞬間、後ろから襲い掛かってきたりしてな。はっはっは」
「いらんこと言うなっ!」
威勢良く怒鳴りながらも、かなみは涙目だった。
「大丈夫だって、へーきへーき。ほれ、ドア開けるぞ」
「うう……このドア開ける間が嫌。もっとぱっぱって進みなさいよね」
ゾンビたちから逃げながら進むと、狭い通路に出た。
「う~……なんか出そう」
「なんか……尿か? ……それはそれで怖いな」
「違うわよッ! そうじゃなくて、お化わっひゃあ!」
窓から多数の手が伸びてきたのを見て、かなみが奇声を上げた。そして、すかさず俺の腕にしがみつく。
「な、な、なんなのよこのゲーム! 全然怖くないわよ!」
「怖くないなら怒鳴ることないだろ。ほれ、離れる」
「わ、私は怖くないけど、怖くないけど! 傍にいたげる! 断ったら怒るわよ!」
「はぁ、それは構わんが……俺の腕に胸当たってるぞ。いいのか?」
「う、うう、う……い、いいわよっ! サービスよ、サービス! 今を逃したらアンタ一生味わえないだろうし、せいぜい神経を腕に集中させることね!」
「なるほど、それは名案だ」
目をつぶって全神経を腕に集中する。うむ、ささやかながらも柔らかな膨らみが俺の二の腕にふんわりと。
「ちょ、ちょっと、ゾンビ! ゾンビ来てる! 」
意識の外側から何か聞こえてくるような気がしたが、今は腕に意識を集中させねば。
「あっ、ああっ、あああああっ!」
かなみの叫び声に目を開けると、咀嚼音と共にDEAD ENDという文字が躍っていた。
「あ」
「“あ”じゃないわよ! 死んじゃったじゃない!」
「食われたな。はっはっは」
「う……あのしゃぐしゃぐって音、やっぱ食べられた音?」
「そりゃそうだろう。むしゃむしゃ食われたに違いない」
かなみは嫌そうに顔をしかめた。
「ん、ちょい腹減ったな。かなみ、飯食いに行かね? 焼肉とか」
「なんで食べられちゃったの見てお腹空くの!? しかも、よりにもよって焼肉って!」
「む……金ないな。しゃーない、コンビニでなんか買ってくか。じゃ、俺そろそろ帰るな」
「ええっ!? か、帰るの!?」
「そりゃ帰るだろう。それとも、泊まってっていいのか?」
「だ、ダメに決まってるでしょ!」
「そりゃそうだ。じゃな、かなみ。また明日」
「う……また明日」
その夜。眠くなったので寝ようと布団敷いてると、携帯が鳴った。かなみだ。
「はい」
「私わたし、かなみ。怖がってないかなって電話してあげたの。感謝しなさい」
「だいじょぶ、怖くない」
電話を切ると、またかかってきた。
「切るな! いいからなんか適当な話しなさい!」
「俺、眠いんだけど……」
「いいから! ほら、なんかないの?」
「ん~……あ、そうそう。さっきとあるサイトで心霊現象見てな。レポーターの後ろに手が」
「怖いのは、なしっ! いつもみたいに馬鹿な話しなさいよ!」
「眠いんだけど……」
「いいから、ほら」
「ん~……かなみの感じる場所はどこ?」
「教えるか、馬鹿ッ!」
そんなこんなで、結局明け方近くまでかなみにつき合わされた。
「ふぁぁ……日、昇ってきたね」
「うう……ダメだ、もう寝る。おやすみ、かなみ」
「いま寝たら起きれな……ふにゅふにゅ……」
携帯の向こうからかなみの寝息が聞こえてきた。かなみもダウンのようだ。通話ボタンを押し、携帯を切る。そのままの状態で目を瞑る。すぐ寝た。
で、起きたら昼過ぎ。ものすごい遅刻。起こせよ、母さん。「ありゃ、いたの」じゃねえよ。
いまさら多少遅れたところで問題ないので、だらだら登校してるとかなみに会った。
「おまえも遅刻か?」
「う、タカシ……アンタもなのね。ううっ、遅刻なんてしたことなかったのに……」
「あんな時間に寝たら、普通そうなるわな。おばさん起こしてくれなかったのか?」
「お母さん、私が出る前に出勤してるもの。……はぁ」
「ま、たまには遅刻もいいじゃん。のんびり行こうぜ」
「はぁ、お気楽ねぇ。……ま、たまにはいっか」
かなみと並んでぷらぷら歩く。
「ところで、電話してきたのってやっぱ怖いから?」
「ばっ、んなわけないでしょうが!」
「かなみもけっこー女らしいとこあるのな。かーわいー」
馬鹿にしたつもりだったのだが、かなみは顔を真っ赤にして俺を上目遣いに見るのだった。
「……うー、いーじゃん、別に」
「ま、まぁいいんだけど……え、えと、よかったら今日も遊び行こうか? お前一人じゃクリアできないだろうし」
「う、うー……うん」
会話が終わっても、かなみは依然変わらず顔を赤くしたままだし、俺は俺でドキドキしてるし。ああもう、困る。
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【イライラ棒が出来なくて悔しいツンデレ】
2010年04月15日
「ぐ……ぐぅぅぅぅ! 出来ない、おかしいよコレ!」
ボクっ娘が人の部屋に勝手にやってきて、勝手にパソコンいじって、勝手に怒ってる。
「タカシ、おかしいよ!」
「失礼な。俺は正常だぞ、梓」
ボクっ娘のスカートを横からめくりつつ、真顔で返す。うむ、白。
「そういう意味じゃなくて! ていうか、そういう意味でもおかしいよ! パンツ見るな!」
駄々っ子パンチで応戦してきた梓を適当にあしらいながら、ディスプレイを覗き込む。
「ふむ、イライラ棒か。懐かしいな、昔は全レベルをノーコンティニューでクリアしたものだ」
「えっ、ホント!?」
途端、梓の目が英雄を見るそれに変化した。
「よし、俺がクリアしてやろう」
「わぁ……タカシ、何やってもダメだと思ってたけど、隠れた才能があったんだね!」
褒められているのだが、なぜか落ち込む。
「ええい、とにかくやるぞ」
「わっ、頑張ってね、タカシ!」
マウスを握り、スタートボタンを押す。
「最初はただの道だね。ここは簡単だよ」
「うむ。あ」
壁に当たった。ゲームオーバー。
「失敗したよ! 3秒も経ってないよ! ダメダメじゃん、タカシ!」
「こういうの苦手なんだ」
「最初と言ってること違ってるよぉ!?」
「過去にはこだわらないタチなんだ」
「……はぁ。やっぱりタカシはダメダメだね」
「し、失礼な! 確かにダメかもしれんが、俺は梓と違っておまぬけじゃないぞ!」
「ぼ、ボクはおまぬけじゃないよ! タカシこそ、救いようがなくらい馬鹿じゃないか!」
「ば、馬鹿だと!? ……いかん、怒りでエネルギーを使い尽くし、腹減った。梓、どっか飯食いに行こうぜ」
「……はぁ。いっつもどうり適当だね、タカシ」
そんな、なんでもない休日でした。
ボクっ娘が人の部屋に勝手にやってきて、勝手にパソコンいじって、勝手に怒ってる。
「タカシ、おかしいよ!」
「失礼な。俺は正常だぞ、梓」
ボクっ娘のスカートを横からめくりつつ、真顔で返す。うむ、白。
「そういう意味じゃなくて! ていうか、そういう意味でもおかしいよ! パンツ見るな!」
駄々っ子パンチで応戦してきた梓を適当にあしらいながら、ディスプレイを覗き込む。
「ふむ、イライラ棒か。懐かしいな、昔は全レベルをノーコンティニューでクリアしたものだ」
「えっ、ホント!?」
途端、梓の目が英雄を見るそれに変化した。
「よし、俺がクリアしてやろう」
「わぁ……タカシ、何やってもダメだと思ってたけど、隠れた才能があったんだね!」
褒められているのだが、なぜか落ち込む。
「ええい、とにかくやるぞ」
「わっ、頑張ってね、タカシ!」
マウスを握り、スタートボタンを押す。
「最初はただの道だね。ここは簡単だよ」
「うむ。あ」
壁に当たった。ゲームオーバー。
「失敗したよ! 3秒も経ってないよ! ダメダメじゃん、タカシ!」
「こういうの苦手なんだ」
「最初と言ってること違ってるよぉ!?」
「過去にはこだわらないタチなんだ」
「……はぁ。やっぱりタカシはダメダメだね」
「し、失礼な! 確かにダメかもしれんが、俺は梓と違っておまぬけじゃないぞ!」
「ぼ、ボクはおまぬけじゃないよ! タカシこそ、救いようがなくらい馬鹿じゃないか!」
「ば、馬鹿だと!? ……いかん、怒りでエネルギーを使い尽くし、腹減った。梓、どっか飯食いに行こうぜ」
「……はぁ。いっつもどうり適当だね、タカシ」
そんな、なんでもない休日でした。
【悪の組織の幹部なツンデレと新人ヒーローな男5】
2010年04月15日
このところ本業である学業の方が何かと忙しく、バイトのヒーローをさぼっていたせいでこの街の治安が大変。そんなわけで、今日は久々のヒーローです。何でも、近くの公園で悪さをしているとか。いざ出撃、ヒーロー!
ヒーロー号(自転車)で颯爽と現場にかけつけると、そこではまさに悪事が行われていた。
「わっさわっさわっさ」
訂正。悪事かどうか分からないけど、何か行われていた。
幹の真ん中に顔のついた桜の木の周辺で花見が行われているのだけど……これはどうしたらいいのだろう。一応要請があったのだから行ったほうがいいのだろうか。それとも帰って寝てしまおうか。ハートはどこにつけよかな。
「ん……? あーっ! ヒーロー!」
ハートのつけ場所を悩んでいると、花見客の一人がこちらに走ってきた。……見覚えのある顔だ。
そいつはすごい嬉しそうにこちらに駆け寄り、抱きつこうとしたが、何かに気づいたかのように突然顔を引き締めると、ずびしッと俺に指を突きつけた。
「き、貴様! なんで最近ずーっと現れないんだ! ヒーローなのに悪事を放っておくとは何事か! それでも正義の味方か!」
見覚えのある顔の持ち主、悪の組織の幹部であるみことは怒ったようにまくし立てた。
「ふああああ」
「人が文句言ってる最中に欠伸するなッ! ヒーローだろ、びしっとしろ!」
「や、一応ヒーローという肩書きだけど、ほら。バイトだし」
「バイトでも真面目にやれ! お金貰ってるんだろ!」
「時給760円です」
「思ったより安いんだな……」
「とまれ、久々に会えて嬉しいぞ、みこと」(なでなで)
「うんっ♪」
「…………」
ものすっごい笑顔で肯定され、俺はどうすれば。
「あ、いや、ちがっ!? ち、違う、我は嬉しくない! と、というか、人の頭を気軽になでるなッ! 我は敵だぞ!」
「抱っこしていい?」
「こいつ我の話をひとっつも聞いてないぞ!?」
返事がなかったので肯定と判断、みことの小さい身体を抱き上げる。
「こっ、こらっ、抱っこするな!」
「いやはや、今日も素敵な抱き心地で。ところで、花見してるんだったら俺も混ぜてくれるか? みことと一緒に花見したりあーんしたりされたり膝枕されたりしてえ」
「だっ、誰が貴様なんかと! そ、そんなのより、悪事を止めるのが先だろう!」
「そんなの、誰もやってないじゃん」
「ふふん。だから貴様の目は節穴だと言うのだ。ほれ、あれを見ろ」
みことの指す方を見る。未だ宴会が行われているだけだが、はて。
「楽しそうで何よりだ」
「違うっ! あれこそ我らが誇る悪の怪人、桜男だ! 奴が現れると周囲の人間の勤労意欲は減退し、さらに奴を囲み、花見がしたくてしたくてたまらなくなるのだ! どうだ、恐ろしいだろう?」
「恐ろしいかなあ。楽しそうでいいと思うんだけど」
「恐ろしいのだっ! 考えてもみろ、奴が現れると、その周辺では労働が一切行われなくなるのだ。結果経済は回らなくなり、世界は大混乱に陥るのだ! ふわーっはっはっはっは!」
「はぁ。まあ、たまにはいいと思うけどな。強制的な春休みみたいなもんだ」
「もっと恐怖を感じろッ! 何を受け入れているのだ貴様は!?」
「まあ、花見したら退治するか。みこと、一緒に花見しようぜ」
「あっ、こら、我は貴様なんかと花見なんてしないぞ! 抱っこしたまま連れてくなーッ!」
みことを抱えたまま、宴会場へと向かう。
「こんにちは、ヒーローです。宿敵もいますが、混ーぜーて」
酔っ払い連中だからか知らないが、ものすごい歓迎を受けた。宴会場の一角に案内され、周りを女性に囲まれる。
「あの、ヒーローさんって、悪の怪人を倒しまくってるあのヒーローさん? 」
「他にヒーローがいるかしらないけど、多分俺です」
黄色い歓声が上がり、俺の気持ちも舞い上がる。キャバクラってきっとこんななんだろうなあ。
「ヒーローさん、お酒いかが?」
「未成年なので、お気持ちだけ頂きます」
「たくさん食べてね、ヒーローさん?」
「任せろ、得意だ」
ますますキャバクラってきたなあ、と思っていたら、不機嫌なオーラが抱っこ中の生物付近から発生しだした。
「みこと、どうかしたか?」
「うるさいッ! なんでもないッ!」
じゃあ不機嫌オーラを出さないで欲しいなあと思ってたら、目の前に箸が伸びてきた。その先に、昆布巻きが挟まれている。
「ヒーローさん、あーん♪」
「なんと! ヒーローやっててよかった。あー」
目の前の昆布巻きを食べようと口を開けたら、急に箸が引っ込められた。どうしたのかあーんをしてきた女性を見ると、何か俺を見てすごく怯えている。
……いや、俺じゃなくて、俺が抱っこしているモノを見て怯えている。視線をそちらに向けると、悪の幹部としての力を遺憾なく発揮したDEATH睨みが発動中だった。
「ヒーローさん、あーん♪」
それに気づいていない他の女性が、俺にあーん攻勢を仕掛けてきた。だが、またしても怯えたように箸が戻っていく。効果は抜群のようだ。
「ふ、ふん! やはり貴様は人気がないな。からかわれているに違いない。哀れなものだ。はーっはっはっはっは!」
「よくもまあいけしゃーしゃーと」
「し、知らん! 我は何もしてない!」
「嘘ついてたらヒーローとしての力を全力で用い、お前にちゅーする」
「し、してないけど……ち、ちこっと睨んだ、ような、気が……?」
深くため息を吐く。まったく、折角のあーんチャンスをふいにしおって。まあこれでみこともしないだろう、改めてあーんをしてもらおうと思ったら、周囲に誰もいない?
「皆貴様を恐れて離れていったぞ。まったく、哀れなものだな。はーっはっはっはっは!」
俺じゃなくてお前のせいだろうに、と思ったが、離れてしまったものは仕方がない。一人で飯食おう。
「……ふ、ふん。一人で食う貴様が哀れだから、我が特別に貴様と一緒に食ってやる。感謝しろよ?」
「俺なんかと花見なんてしないのでは?」
「うぐっ! ……そ、その、あれだ。ええと、花見男の特殊能力により勤労意欲が消えうせたので、貴様と戦う気も失せた、のだ?」
「疑問系ですが」
「うっ、うるさいっ! 我と一緒に花見するのかしないのか、どっちだ!?」
「そりゃ、したいに決まってるだろ」
「だ、だったらぐちぐち言うな、ばか」
少し不満そうにそれだけ言うと、みことは置かれている弁当に手を伸ばした。しかし、俺に抱っこという名の拘束を受けているので、あと一息というところで届かなかった。
「おい、我を解放しろ。届かんではないか」
「ああ、だいじょび。何が食いたいんだ?」
「あそこの玉子焼き」
「任せろ」
箸で玉子焼きをつまみ、みことの前に持ってくる。
「……何のマネだ」
「あーんってしろ」
「だっ、誰がするか、誰が! 我は悪の幹部、みことだぞ! どうしてそんなことを、しかもよりにもよって敵である貴様なんかにされなくてはならんのだ!」
「あーん」
「だ、だから、我は誇り高き悪の組織の一員としてだな」
「あーん」
「う……あ、あーん」
三度目で折れたのか、みことは恥ずかしそうにおずおずと口を開けた。そこに玉子焼きを放り込む。
「どだ?」
「もぎゅもぎゅ。……おいしい」
「そか。何よりだ」
「……こ、こんなので貴様なんかに心を許したりしないからなッ! ニコニコするな、ばかっ!」
「じゃあ逆のターン」
「お?」
箸を渡すと、みことは不思議そうな顔をして俺を見たあと、顔を真っ赤にした。
「まっ、まさか我にあーんをしろと言うのか!?」
「さすがはみこと、呑み込みが早くて助かる」
「だっ、断固として断るッ! どうして貴様なんぞにせねばならんのだッ!」
「あ、新技思いついた。ヒーローベアハッグ。説明しよう! ヒーローベアハッグとは」
「いい! 技名で大体想像つく! ……脅迫か? 脅迫なんだな? 正義の味方が悪の幹部を脅迫するのだな?」
なんか半泣きになってて可哀想だが、そんなもので折れる俺様ではない!
「いやなら口移しでも一向に構わないけど。いや、むしろそっちの方が。……よし。みこと、ちょっと」
「どれが食べたい!?」
「最初からそう言えばいいのに。ええと、鶏のから揚げを」
「うう……正義のヒーローが脅迫なんて聞いたことないぞ。……はい。え、えと、……あ、あーん」
みことは体の向きを変え、俺に抱っこされたまま向き合う形になると、箸をこちらに向けた。
「あー」
「は、はい」
口の中にから揚げが入れられる。てっきりそのまま箸を突き立てられると思い、ヒーローバリアーを口内に展開していたのだが、何事もなく箸を引っ込められた。
「お、おいしいか?」
「もぐもぐもぐ。うん、おいしい」
「……も、も一個食うか?」
「食べる」
みことは再びから揚げを取り、俺に向けた。
「あ、あーん?」
「あー」
可愛らしい掛け声に口を開くと、そこにから揚げが入れられた。
「お、おいしい?」
「うん、美味い」
「……そ、そか。……えへ」
ええい。嬉しそうに笑うな。我慢できないじゃないか。
「うわっ!?」
みことを解放し、即座にその膝に頭を乗せる。
「なっ、何を!?」
「必殺、ヒーロー膝枕! 説明しよう、ヒーロー膝枕とは、ヒーローの力で強制的に相手を正座させ、そこに頭を乗せる技である!」
「……なんだ。言ってくれたら普通にしてやったのに」
「え」
「あっ! ……え、えと、ほ、ほら! 今はお休み中だから! 戦う気がなくなってるから! 特別な意味はなくてだな!?」
じーっとみことを見てると、どんどん顔が赤くなっていった。
「う、うう……あ、あんまりこっち見るな、馬鹿者!」
「ぷわっ」
目に手が乗せられた。何も見えない。
「ちょ、ちょっと寝てろ。しばらくしたら起こしてやるから」
「マジで? そのまま俺を一人残して帰ったりしない?」
「…………」
「何か言ったほうが俺の不安を解消させるかと思います」
「ふふっ。冗談だ、ばか。……疲れているのだろう? そのまま休め。ゆっくり休養し、体調が万全になったら、我と正々堂々戦え。それまで休戦だ」
優しく頭がなでられる。そのまま落ちるように、俺は眠った。
どれくらい時間が経ったのだろう。目が覚めると、辺りはすっかり夕暮れになっていた。周辺で騒いでいた人たちも既にいなくなっている。
「……随分と寝ていたな。よほど疲れていたのだな」
しかし、俺の枕になっていた奴はそうではなかったようで、目が覚めても未だぼーっとしている俺の頬を優しくなでている。
「あー、自覚はなかったけど、そうかも。なんか最近忙しくって」
「お前の仕事は身体が資本だ。無理はするなよ?」
「ああ、分かった……って、そういうのを敵に心配されるのもなー」
「それが嫌ならMAXの状態で現れろ」
「次からそうするよ……っと」
みことから離れ、身体を起こす。軽く身体をほぐし、桜男の前に立つ。
「わっさわっさわっさ」
見れば見るほどやる気がなくなってくるが……まあ、怪人だし、一応倒しておくか。
「ん? ……あーっ、貴様、まさか倒す気か!? あ、でも、勤労意欲がなくなるし、ほっといても大丈夫か……?」
「えい、火炎放射器ー」
ぼぼぼぼぼ。
「あぎゃー」
桜男は火に包まれて死にました。
「あーっ!? 倒した!? なんで!? やる気なくなるのに!?」
「やる気とか元から皆無なので。片手間で倒しました」
「う……な、なんかずるい! 人が一生懸命育てた桜男を、よくも! 覚えていろよ!」
「あ、待った。帰るんなら途中まで送ってくよ」
「我は敵だって言ってるだろ! 敵に送られるとかないの!」
「断ったらちゅーの予感」
「……と、途中まで! ……アジトまで行ったら他の連中に見つかっちゃうから、その近くまでなら許してやる。……と、特別だぞ!? 今回だけだぞ!?」
「やった! んじゃ、行くか」
「て、手を繋ぐことまでは許可してない!」
なんかわーわー言ってるみことと一緒に、手を繋いで帰りました。
ヒーロー号(自転車)で颯爽と現場にかけつけると、そこではまさに悪事が行われていた。
「わっさわっさわっさ」
訂正。悪事かどうか分からないけど、何か行われていた。
幹の真ん中に顔のついた桜の木の周辺で花見が行われているのだけど……これはどうしたらいいのだろう。一応要請があったのだから行ったほうがいいのだろうか。それとも帰って寝てしまおうか。ハートはどこにつけよかな。
「ん……? あーっ! ヒーロー!」
ハートのつけ場所を悩んでいると、花見客の一人がこちらに走ってきた。……見覚えのある顔だ。
そいつはすごい嬉しそうにこちらに駆け寄り、抱きつこうとしたが、何かに気づいたかのように突然顔を引き締めると、ずびしッと俺に指を突きつけた。
「き、貴様! なんで最近ずーっと現れないんだ! ヒーローなのに悪事を放っておくとは何事か! それでも正義の味方か!」
見覚えのある顔の持ち主、悪の組織の幹部であるみことは怒ったようにまくし立てた。
「ふああああ」
「人が文句言ってる最中に欠伸するなッ! ヒーローだろ、びしっとしろ!」
「や、一応ヒーローという肩書きだけど、ほら。バイトだし」
「バイトでも真面目にやれ! お金貰ってるんだろ!」
「時給760円です」
「思ったより安いんだな……」
「とまれ、久々に会えて嬉しいぞ、みこと」(なでなで)
「うんっ♪」
「…………」
ものすっごい笑顔で肯定され、俺はどうすれば。
「あ、いや、ちがっ!? ち、違う、我は嬉しくない! と、というか、人の頭を気軽になでるなッ! 我は敵だぞ!」
「抱っこしていい?」
「こいつ我の話をひとっつも聞いてないぞ!?」
返事がなかったので肯定と判断、みことの小さい身体を抱き上げる。
「こっ、こらっ、抱っこするな!」
「いやはや、今日も素敵な抱き心地で。ところで、花見してるんだったら俺も混ぜてくれるか? みことと一緒に花見したりあーんしたりされたり膝枕されたりしてえ」
「だっ、誰が貴様なんかと! そ、そんなのより、悪事を止めるのが先だろう!」
「そんなの、誰もやってないじゃん」
「ふふん。だから貴様の目は節穴だと言うのだ。ほれ、あれを見ろ」
みことの指す方を見る。未だ宴会が行われているだけだが、はて。
「楽しそうで何よりだ」
「違うっ! あれこそ我らが誇る悪の怪人、桜男だ! 奴が現れると周囲の人間の勤労意欲は減退し、さらに奴を囲み、花見がしたくてしたくてたまらなくなるのだ! どうだ、恐ろしいだろう?」
「恐ろしいかなあ。楽しそうでいいと思うんだけど」
「恐ろしいのだっ! 考えてもみろ、奴が現れると、その周辺では労働が一切行われなくなるのだ。結果経済は回らなくなり、世界は大混乱に陥るのだ! ふわーっはっはっはっは!」
「はぁ。まあ、たまにはいいと思うけどな。強制的な春休みみたいなもんだ」
「もっと恐怖を感じろッ! 何を受け入れているのだ貴様は!?」
「まあ、花見したら退治するか。みこと、一緒に花見しようぜ」
「あっ、こら、我は貴様なんかと花見なんてしないぞ! 抱っこしたまま連れてくなーッ!」
みことを抱えたまま、宴会場へと向かう。
「こんにちは、ヒーローです。宿敵もいますが、混ーぜーて」
酔っ払い連中だからか知らないが、ものすごい歓迎を受けた。宴会場の一角に案内され、周りを女性に囲まれる。
「あの、ヒーローさんって、悪の怪人を倒しまくってるあのヒーローさん? 」
「他にヒーローがいるかしらないけど、多分俺です」
黄色い歓声が上がり、俺の気持ちも舞い上がる。キャバクラってきっとこんななんだろうなあ。
「ヒーローさん、お酒いかが?」
「未成年なので、お気持ちだけ頂きます」
「たくさん食べてね、ヒーローさん?」
「任せろ、得意だ」
ますますキャバクラってきたなあ、と思っていたら、不機嫌なオーラが抱っこ中の生物付近から発生しだした。
「みこと、どうかしたか?」
「うるさいッ! なんでもないッ!」
じゃあ不機嫌オーラを出さないで欲しいなあと思ってたら、目の前に箸が伸びてきた。その先に、昆布巻きが挟まれている。
「ヒーローさん、あーん♪」
「なんと! ヒーローやっててよかった。あー」
目の前の昆布巻きを食べようと口を開けたら、急に箸が引っ込められた。どうしたのかあーんをしてきた女性を見ると、何か俺を見てすごく怯えている。
……いや、俺じゃなくて、俺が抱っこしているモノを見て怯えている。視線をそちらに向けると、悪の幹部としての力を遺憾なく発揮したDEATH睨みが発動中だった。
「ヒーローさん、あーん♪」
それに気づいていない他の女性が、俺にあーん攻勢を仕掛けてきた。だが、またしても怯えたように箸が戻っていく。効果は抜群のようだ。
「ふ、ふん! やはり貴様は人気がないな。からかわれているに違いない。哀れなものだ。はーっはっはっはっは!」
「よくもまあいけしゃーしゃーと」
「し、知らん! 我は何もしてない!」
「嘘ついてたらヒーローとしての力を全力で用い、お前にちゅーする」
「し、してないけど……ち、ちこっと睨んだ、ような、気が……?」
深くため息を吐く。まったく、折角のあーんチャンスをふいにしおって。まあこれでみこともしないだろう、改めてあーんをしてもらおうと思ったら、周囲に誰もいない?
「皆貴様を恐れて離れていったぞ。まったく、哀れなものだな。はーっはっはっはっは!」
俺じゃなくてお前のせいだろうに、と思ったが、離れてしまったものは仕方がない。一人で飯食おう。
「……ふ、ふん。一人で食う貴様が哀れだから、我が特別に貴様と一緒に食ってやる。感謝しろよ?」
「俺なんかと花見なんてしないのでは?」
「うぐっ! ……そ、その、あれだ。ええと、花見男の特殊能力により勤労意欲が消えうせたので、貴様と戦う気も失せた、のだ?」
「疑問系ですが」
「うっ、うるさいっ! 我と一緒に花見するのかしないのか、どっちだ!?」
「そりゃ、したいに決まってるだろ」
「だ、だったらぐちぐち言うな、ばか」
少し不満そうにそれだけ言うと、みことは置かれている弁当に手を伸ばした。しかし、俺に抱っこという名の拘束を受けているので、あと一息というところで届かなかった。
「おい、我を解放しろ。届かんではないか」
「ああ、だいじょび。何が食いたいんだ?」
「あそこの玉子焼き」
「任せろ」
箸で玉子焼きをつまみ、みことの前に持ってくる。
「……何のマネだ」
「あーんってしろ」
「だっ、誰がするか、誰が! 我は悪の幹部、みことだぞ! どうしてそんなことを、しかもよりにもよって敵である貴様なんかにされなくてはならんのだ!」
「あーん」
「だ、だから、我は誇り高き悪の組織の一員としてだな」
「あーん」
「う……あ、あーん」
三度目で折れたのか、みことは恥ずかしそうにおずおずと口を開けた。そこに玉子焼きを放り込む。
「どだ?」
「もぎゅもぎゅ。……おいしい」
「そか。何よりだ」
「……こ、こんなので貴様なんかに心を許したりしないからなッ! ニコニコするな、ばかっ!」
「じゃあ逆のターン」
「お?」
箸を渡すと、みことは不思議そうな顔をして俺を見たあと、顔を真っ赤にした。
「まっ、まさか我にあーんをしろと言うのか!?」
「さすがはみこと、呑み込みが早くて助かる」
「だっ、断固として断るッ! どうして貴様なんぞにせねばならんのだッ!」
「あ、新技思いついた。ヒーローベアハッグ。説明しよう! ヒーローベアハッグとは」
「いい! 技名で大体想像つく! ……脅迫か? 脅迫なんだな? 正義の味方が悪の幹部を脅迫するのだな?」
なんか半泣きになってて可哀想だが、そんなもので折れる俺様ではない!
「いやなら口移しでも一向に構わないけど。いや、むしろそっちの方が。……よし。みこと、ちょっと」
「どれが食べたい!?」
「最初からそう言えばいいのに。ええと、鶏のから揚げを」
「うう……正義のヒーローが脅迫なんて聞いたことないぞ。……はい。え、えと、……あ、あーん」
みことは体の向きを変え、俺に抱っこされたまま向き合う形になると、箸をこちらに向けた。
「あー」
「は、はい」
口の中にから揚げが入れられる。てっきりそのまま箸を突き立てられると思い、ヒーローバリアーを口内に展開していたのだが、何事もなく箸を引っ込められた。
「お、おいしいか?」
「もぐもぐもぐ。うん、おいしい」
「……も、も一個食うか?」
「食べる」
みことは再びから揚げを取り、俺に向けた。
「あ、あーん?」
「あー」
可愛らしい掛け声に口を開くと、そこにから揚げが入れられた。
「お、おいしい?」
「うん、美味い」
「……そ、そか。……えへ」
ええい。嬉しそうに笑うな。我慢できないじゃないか。
「うわっ!?」
みことを解放し、即座にその膝に頭を乗せる。
「なっ、何を!?」
「必殺、ヒーロー膝枕! 説明しよう、ヒーロー膝枕とは、ヒーローの力で強制的に相手を正座させ、そこに頭を乗せる技である!」
「……なんだ。言ってくれたら普通にしてやったのに」
「え」
「あっ! ……え、えと、ほ、ほら! 今はお休み中だから! 戦う気がなくなってるから! 特別な意味はなくてだな!?」
じーっとみことを見てると、どんどん顔が赤くなっていった。
「う、うう……あ、あんまりこっち見るな、馬鹿者!」
「ぷわっ」
目に手が乗せられた。何も見えない。
「ちょ、ちょっと寝てろ。しばらくしたら起こしてやるから」
「マジで? そのまま俺を一人残して帰ったりしない?」
「…………」
「何か言ったほうが俺の不安を解消させるかと思います」
「ふふっ。冗談だ、ばか。……疲れているのだろう? そのまま休め。ゆっくり休養し、体調が万全になったら、我と正々堂々戦え。それまで休戦だ」
優しく頭がなでられる。そのまま落ちるように、俺は眠った。
どれくらい時間が経ったのだろう。目が覚めると、辺りはすっかり夕暮れになっていた。周辺で騒いでいた人たちも既にいなくなっている。
「……随分と寝ていたな。よほど疲れていたのだな」
しかし、俺の枕になっていた奴はそうではなかったようで、目が覚めても未だぼーっとしている俺の頬を優しくなでている。
「あー、自覚はなかったけど、そうかも。なんか最近忙しくって」
「お前の仕事は身体が資本だ。無理はするなよ?」
「ああ、分かった……って、そういうのを敵に心配されるのもなー」
「それが嫌ならMAXの状態で現れろ」
「次からそうするよ……っと」
みことから離れ、身体を起こす。軽く身体をほぐし、桜男の前に立つ。
「わっさわっさわっさ」
見れば見るほどやる気がなくなってくるが……まあ、怪人だし、一応倒しておくか。
「ん? ……あーっ、貴様、まさか倒す気か!? あ、でも、勤労意欲がなくなるし、ほっといても大丈夫か……?」
「えい、火炎放射器ー」
ぼぼぼぼぼ。
「あぎゃー」
桜男は火に包まれて死にました。
「あーっ!? 倒した!? なんで!? やる気なくなるのに!?」
「やる気とか元から皆無なので。片手間で倒しました」
「う……な、なんかずるい! 人が一生懸命育てた桜男を、よくも! 覚えていろよ!」
「あ、待った。帰るんなら途中まで送ってくよ」
「我は敵だって言ってるだろ! 敵に送られるとかないの!」
「断ったらちゅーの予感」
「……と、途中まで! ……アジトまで行ったら他の連中に見つかっちゃうから、その近くまでなら許してやる。……と、特別だぞ!? 今回だけだぞ!?」
「やった! んじゃ、行くか」
「て、手を繋ぐことまでは許可してない!」
なんかわーわー言ってるみことと一緒に、手を繋いで帰りました。
【ツンデレが男とスーパーに行ったら】
2010年04月14日
備蓄が尽きそうなので、姉さんと一緒に買い物に行くことになった。
「買い物くらい一人で行きなさいよねぇ……もう、私忙しいのに」
「気のせいか、部屋でせんべい食ってたように見えましたが」
「気のせいよ」
断言しやがった。このクソ姉め、炊事洗濯全部俺に押し付け、自分はせんべい片手に優雅に読書か!
「姉さん、炊事とか交代制にしない?」
「ダメよ。本当は私が全部やってあげたいけど、タカくんのためにならないから涙を呑んでタカくんにやらせてるのよ?」
「……姉さん、とてもとても嘘くさいです」
「あら、私の言うこと信じられないの? 久しぶりにお仕置きかしらね♪」
「ぼく、炊事洗濯大好きさ! だからお仕置きだけは!」
嬉々としてポシェットから怪しげな器具を取り出す姉に、慌てて謝る。
「はぁ、最初っからそう言えばいいのに」
「すいませんでした」
「まぁいいわ。ほら、入るわよ」
近所のスーパーに入り、適当な物を買い物カゴに入れていく。
「タカくん、あんまりインスタント食品ばっかり買ったらダメよ。体に悪いわ」
「大丈夫だって、俺頑丈だから」
「だれもタカくんの心配なんてしてないわよ。私の体を心配してるの」
「……そっスか」
「お肌に悪いから、少しだけね」
そう言って、姉は自分の好みのインスタント食品だけカゴに残し、後は全部戻してしまった。
「姉さん、レトルトカレー食べたい……」
「ダメよ、辛いの嫌いだもの」
ダメ元で言ってはみたが、やっぱりダメだった。たまにはボンカレー食いたい。
「甘口食えばいいじゃん」
「ダメよ。大人の女性が甘口食べてるなんて誰かに知られたら、恥ずかしいわ」
「……胸は子供のクセに」
「……何か言った、タカくん?」
極めて小声で言ったのに、姉の耳に届いてしまったようだ。
「気のせいです、美しく優しいお姉様」
「あら、そうかしら? ……タカくん、人の身体的欠陥をけなすなんて、間違ってるよね?」
「ま、まったくです! で、でも、俺は別に……」
「『乳小さき者は人に在らず』なんて、タカくんも随分なこと言うわね」
言ってない。さすがにそこまで思ってないし、思っても言えない。
「大体ね、言うほど私小さくないわよ。タカくんが勘違いしてるだけよ」
「そ、その通りです、お姉様」
「もうちょっとでBに届くし、毎日豊胸トレーニングしてるし、すぐDにまでなるわよ」
「いや、それはさすがに無理かと……」
思わず本音が口をつく。姉の顔に笑みが張り付いた。
「ね、姉さん、違うんだ。今のはその、ええと!」
「……うふふ、今日はどんなお仕置きにしようかな~♪」
にこやかにポシェットを漁る姉に、どうしようもないことを悟る。
……だがしかし! 諦めたらそこで終わりだ。粘れ、俺!
「で、でも、小さい方がいいこともあるよね? 走るとき邪魔にならないし、匍匐前進も楽だし!」
「今日はスペシャルコースがいいのね、タカくん」
いかん、状況がさらに悪化した。
「お、俺は小さい方が好きだよ! 姉さんの小ぶりな胸、大好きさ!」
……って、これじゃ逆効果じゃん! 小さいの気にしてるのに、なに言ってるかな俺は! 確かに小さい方が好きだけど、今言うことじゃないだろ!
恐る恐る姉を見る。姉さんは困ったように息を漏らした。
「まったく、しょうがない子ね」
「え、それじゃ……」
「大まけにまけて通常コースにしてあげる。よかったね、タカくん」
「わぁい! ……え、でもそれって結局お仕置きされるってことじゃ……」
「ほら、買い物続けるわよ。ぼーっとしないの」
とにかく、よく分からないけど機嫌が直ってよかった。
ただ、やっぱりお仕置きされた。何度やられても恥ずかしいやら悔しいやらもうお婿に行けない。畜生。
「大丈夫よ。その時は、私がもらってあげるわよ」
器具を片付けながら、冗談とも本気ともとれることを言う姉さんだった。
「買い物くらい一人で行きなさいよねぇ……もう、私忙しいのに」
「気のせいか、部屋でせんべい食ってたように見えましたが」
「気のせいよ」
断言しやがった。このクソ姉め、炊事洗濯全部俺に押し付け、自分はせんべい片手に優雅に読書か!
「姉さん、炊事とか交代制にしない?」
「ダメよ。本当は私が全部やってあげたいけど、タカくんのためにならないから涙を呑んでタカくんにやらせてるのよ?」
「……姉さん、とてもとても嘘くさいです」
「あら、私の言うこと信じられないの? 久しぶりにお仕置きかしらね♪」
「ぼく、炊事洗濯大好きさ! だからお仕置きだけは!」
嬉々としてポシェットから怪しげな器具を取り出す姉に、慌てて謝る。
「はぁ、最初っからそう言えばいいのに」
「すいませんでした」
「まぁいいわ。ほら、入るわよ」
近所のスーパーに入り、適当な物を買い物カゴに入れていく。
「タカくん、あんまりインスタント食品ばっかり買ったらダメよ。体に悪いわ」
「大丈夫だって、俺頑丈だから」
「だれもタカくんの心配なんてしてないわよ。私の体を心配してるの」
「……そっスか」
「お肌に悪いから、少しだけね」
そう言って、姉は自分の好みのインスタント食品だけカゴに残し、後は全部戻してしまった。
「姉さん、レトルトカレー食べたい……」
「ダメよ、辛いの嫌いだもの」
ダメ元で言ってはみたが、やっぱりダメだった。たまにはボンカレー食いたい。
「甘口食えばいいじゃん」
「ダメよ。大人の女性が甘口食べてるなんて誰かに知られたら、恥ずかしいわ」
「……胸は子供のクセに」
「……何か言った、タカくん?」
極めて小声で言ったのに、姉の耳に届いてしまったようだ。
「気のせいです、美しく優しいお姉様」
「あら、そうかしら? ……タカくん、人の身体的欠陥をけなすなんて、間違ってるよね?」
「ま、まったくです! で、でも、俺は別に……」
「『乳小さき者は人に在らず』なんて、タカくんも随分なこと言うわね」
言ってない。さすがにそこまで思ってないし、思っても言えない。
「大体ね、言うほど私小さくないわよ。タカくんが勘違いしてるだけよ」
「そ、その通りです、お姉様」
「もうちょっとでBに届くし、毎日豊胸トレーニングしてるし、すぐDにまでなるわよ」
「いや、それはさすがに無理かと……」
思わず本音が口をつく。姉の顔に笑みが張り付いた。
「ね、姉さん、違うんだ。今のはその、ええと!」
「……うふふ、今日はどんなお仕置きにしようかな~♪」
にこやかにポシェットを漁る姉に、どうしようもないことを悟る。
……だがしかし! 諦めたらそこで終わりだ。粘れ、俺!
「で、でも、小さい方がいいこともあるよね? 走るとき邪魔にならないし、匍匐前進も楽だし!」
「今日はスペシャルコースがいいのね、タカくん」
いかん、状況がさらに悪化した。
「お、俺は小さい方が好きだよ! 姉さんの小ぶりな胸、大好きさ!」
……って、これじゃ逆効果じゃん! 小さいの気にしてるのに、なに言ってるかな俺は! 確かに小さい方が好きだけど、今言うことじゃないだろ!
恐る恐る姉を見る。姉さんは困ったように息を漏らした。
「まったく、しょうがない子ね」
「え、それじゃ……」
「大まけにまけて通常コースにしてあげる。よかったね、タカくん」
「わぁい! ……え、でもそれって結局お仕置きされるってことじゃ……」
「ほら、買い物続けるわよ。ぼーっとしないの」
とにかく、よく分からないけど機嫌が直ってよかった。
ただ、やっぱりお仕置きされた。何度やられても恥ずかしいやら悔しいやらもうお婿に行けない。畜生。
「大丈夫よ。その時は、私がもらってあげるわよ」
器具を片付けながら、冗談とも本気ともとれることを言う姉さんだった。
水1
2010年04月14日
弁当忘れた。金もない。さて、どうしよう。
黄「あれ? どったの、ご飯食べないの?」
黄色がパンをかじりながら楽しげによってきた。……こいつ、分かってて言ってるな。
男「貴様のパンをよこせ!」
黄「よっと。にゅふふふふ、あまいねー。そんな腕じゃ私のパンは奪えないよ?」
男「じゃあこれで」
近くで不安そうに様子を窺っていた水色の弁当を奪う。
水「あ……」
黄「アンタ、何してんのよ! 水ちゃんのお弁当取るなんて、人非人じゃないの!?」
水「い、いいの黄ちゃん。……ご飯ないとお腹空くもんね? わたし、もういっぱい食べたから、後は食べてもいいよ」
男「う……」
いっぱい食べたと言っているが、ご飯の一角がなくなっているだけだ。おかずに手をつけた様子は見られない。
黄「こんな奴のために我慢するなんて……なんていい子なのっ!」
水「あ、あぅ……」
黄色が水色を抱きしめ、ほっぺをすりすりした。とてもいい光景だけど、水色の顔が真っ赤なので止めさせよう。
男「お嬢さん方。大変麗しい光景ですが、これ以上は俺の安全弁が崩壊する恐れがあるのでやめれ」
黄「崩壊したらどうなるの?」
男「俺もすりすりに参加する」
ちょうど崩壊したので、水色の空いてるほっぺにすりすりする。……うぉぉ、とろけるほど気持ちいい。
水「あ、あぅぅ……」
黄「ちょっと、水ちゃん嫌がってるじゃないの! やめなさいよ!」
男「嫌がってるのはおまえにすりすりされてるからだ! 仮に俺が嫌がられてるとしても、こんな気持ちいい行為やめられるか!」
水「う、あぅ、気持ちいいって……あぅぅ」
黄「嫌なのはコイツにすりすりされることで、私はいいもんねー、水ちゃん?」
男「そんなことないよな? ……ていうか、大丈夫か? 顔真っ赤だけど……」
水「う、うう……ぷしゅー」
目をぐるぐる回転させて、水色がぶっ倒れた。
黄「ああっ、水ちゃん、水ちゃーん!」
俺と黄色は慌てて水色を保健室に連れて行くのだった。
黄「あれ? どったの、ご飯食べないの?」
黄色がパンをかじりながら楽しげによってきた。……こいつ、分かってて言ってるな。
男「貴様のパンをよこせ!」
黄「よっと。にゅふふふふ、あまいねー。そんな腕じゃ私のパンは奪えないよ?」
男「じゃあこれで」
近くで不安そうに様子を窺っていた水色の弁当を奪う。
水「あ……」
黄「アンタ、何してんのよ! 水ちゃんのお弁当取るなんて、人非人じゃないの!?」
水「い、いいの黄ちゃん。……ご飯ないとお腹空くもんね? わたし、もういっぱい食べたから、後は食べてもいいよ」
男「う……」
いっぱい食べたと言っているが、ご飯の一角がなくなっているだけだ。おかずに手をつけた様子は見られない。
黄「こんな奴のために我慢するなんて……なんていい子なのっ!」
水「あ、あぅ……」
黄色が水色を抱きしめ、ほっぺをすりすりした。とてもいい光景だけど、水色の顔が真っ赤なので止めさせよう。
男「お嬢さん方。大変麗しい光景ですが、これ以上は俺の安全弁が崩壊する恐れがあるのでやめれ」
黄「崩壊したらどうなるの?」
男「俺もすりすりに参加する」
ちょうど崩壊したので、水色の空いてるほっぺにすりすりする。……うぉぉ、とろけるほど気持ちいい。
水「あ、あぅぅ……」
黄「ちょっと、水ちゃん嫌がってるじゃないの! やめなさいよ!」
男「嫌がってるのはおまえにすりすりされてるからだ! 仮に俺が嫌がられてるとしても、こんな気持ちいい行為やめられるか!」
水「う、あぅ、気持ちいいって……あぅぅ」
黄「嫌なのはコイツにすりすりされることで、私はいいもんねー、水ちゃん?」
男「そんなことないよな? ……ていうか、大丈夫か? 顔真っ赤だけど……」
水「う、うう……ぷしゅー」
目をぐるぐる回転させて、水色がぶっ倒れた。
黄「ああっ、水ちゃん、水ちゃーん!」
俺と黄色は慌てて水色を保健室に連れて行くのだった。


