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2026年03月16日
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【ボクっ娘の家にお呼ばれ】
2010年04月26日
料理のレパートリーが増えたので食べてみて、とボクっ娘の家にお呼ばれされた。
「何作れるようになったんだ?」
何か作ってる梓の後姿に問いかける。
「んとね、クリームシチュー。タカシ、シチューって好き?」
「残飯以外ならなんでも食うぞ」
「……なんで素直に好きって言えないかな」
「照れ屋なんだ」
「照れ屋は普通自分でそう言わないよ。……はいっ、できあがり」
梓はテーブルの上に大き目の鍋を置いた。蓋を取ると、中から暖かそうな湯気が立ち昇った。食欲をそそる匂いが部屋に立ち込める。
「おお、うまそうだ。早く食いたいと食欲が訴えております」
「待ってよ、今お皿に入れるから……はい、どうぞ」
制服エプロン姿の梓から皿を受け取り、いただきます。
「……どう?」
「おいしい」
「食べてないじゃん! 食べてから感想言ってよ」
「ずずず……おいしい」
「……ホントかなぁ。タカシってなんでも美味しいって言うから信用ならないよ」
「そんなことないぞ。この間あんまり腹へってティッシュ食ったけど不味かった。あれだけは食わん方がいい」
「言われなくても食べないよ! で、ホントの所、どうなの?」
「ちょっと待ってくれ。ずずずずず……おかわり」
「あははっ、綺麗に食べたね。言わなくても分かっちゃった」
梓は嬉しそうにおかわりを入れてくれた。
「梓って何気に料理うまいよな。お前と結婚する奴は幸せだな」
「そ、そっかな? ……ね、タカシが結婚するとしたら、ボクみたいな子ってどうかな?」
「…………」
なんつー質問をするのだろうか、この娘さんは。
「どしたの? タカシ」
「……こほん。ええとそうな、梓の外見は身長:ちび 体格:ぺたんこ 一人称:ボク となっております」
「……あってるけど、なんだかすごく馬鹿にされてる気がする」(ほっぺぷくー)
「中身は……怒りっぽくてすぐ泣く。子犬みたいにふらふら着いてくる。撫でられるとふにゃふにゃになる」
「……そういう風に言われると、もうちょっと大人にならなくちゃって思うよ」
梓は肩を落として落ち込んだ。
「まぁ、それら全てを複合して……ええと、まぁ、悪くない……かな?」
「……えっ?」
「い、いや、結婚とかよく分からんけど、一緒にいて楽しければいいんじゃないか? その点、梓は一緒にいても嫌どころか楽しいし」
「そ、それってボクと結婚してもいいってこと?」
「なっ! なに言ってんだよお前!」
「た、例えばの話だよ、例えば! 何顔真っ赤にしてんだよ、タカシ馬鹿みたい!」
「う、うっせ! お前こそタコみたいに顔真っ赤だぞ!」
「ぼ、ボクは顔赤くなんかないもん! タカシだけだもん!」
「どう見ても真っ赤だ、真っ赤!」
「うー!」
「がるるるる!」
梓とにらみ合う。
「……そ、そんな話はどうでもいい。シチューが冷めちまうから、食うぞ」
「う、うん、そうだね」
なんだか空々しい空気の中、俺は黙ってシチューをすすった。いつまで経っても梓の顔の赤みは取れず、俺の顔は熱を放っていた。
「何作れるようになったんだ?」
何か作ってる梓の後姿に問いかける。
「んとね、クリームシチュー。タカシ、シチューって好き?」
「残飯以外ならなんでも食うぞ」
「……なんで素直に好きって言えないかな」
「照れ屋なんだ」
「照れ屋は普通自分でそう言わないよ。……はいっ、できあがり」
梓はテーブルの上に大き目の鍋を置いた。蓋を取ると、中から暖かそうな湯気が立ち昇った。食欲をそそる匂いが部屋に立ち込める。
「おお、うまそうだ。早く食いたいと食欲が訴えております」
「待ってよ、今お皿に入れるから……はい、どうぞ」
制服エプロン姿の梓から皿を受け取り、いただきます。
「……どう?」
「おいしい」
「食べてないじゃん! 食べてから感想言ってよ」
「ずずず……おいしい」
「……ホントかなぁ。タカシってなんでも美味しいって言うから信用ならないよ」
「そんなことないぞ。この間あんまり腹へってティッシュ食ったけど不味かった。あれだけは食わん方がいい」
「言われなくても食べないよ! で、ホントの所、どうなの?」
「ちょっと待ってくれ。ずずずずず……おかわり」
「あははっ、綺麗に食べたね。言わなくても分かっちゃった」
梓は嬉しそうにおかわりを入れてくれた。
「梓って何気に料理うまいよな。お前と結婚する奴は幸せだな」
「そ、そっかな? ……ね、タカシが結婚するとしたら、ボクみたいな子ってどうかな?」
「…………」
なんつー質問をするのだろうか、この娘さんは。
「どしたの? タカシ」
「……こほん。ええとそうな、梓の外見は身長:ちび 体格:ぺたんこ 一人称:ボク となっております」
「……あってるけど、なんだかすごく馬鹿にされてる気がする」(ほっぺぷくー)
「中身は……怒りっぽくてすぐ泣く。子犬みたいにふらふら着いてくる。撫でられるとふにゃふにゃになる」
「……そういう風に言われると、もうちょっと大人にならなくちゃって思うよ」
梓は肩を落として落ち込んだ。
「まぁ、それら全てを複合して……ええと、まぁ、悪くない……かな?」
「……えっ?」
「い、いや、結婚とかよく分からんけど、一緒にいて楽しければいいんじゃないか? その点、梓は一緒にいても嫌どころか楽しいし」
「そ、それってボクと結婚してもいいってこと?」
「なっ! なに言ってんだよお前!」
「た、例えばの話だよ、例えば! 何顔真っ赤にしてんだよ、タカシ馬鹿みたい!」
「う、うっせ! お前こそタコみたいに顔真っ赤だぞ!」
「ぼ、ボクは顔赤くなんかないもん! タカシだけだもん!」
「どう見ても真っ赤だ、真っ赤!」
「うー!」
「がるるるる!」
梓とにらみ合う。
「……そ、そんな話はどうでもいい。シチューが冷めちまうから、食うぞ」
「う、うん、そうだね」
なんだか空々しい空気の中、俺は黙ってシチューをすすった。いつまで経っても梓の顔の赤みは取れず、俺の顔は熱を放っていた。
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【ツンデレと雪合戦】
2010年04月26日
雪が積もっていたので、通行人めがけ雪玉をぶつけていたら、偶然通りがかったかなみにしこたま怒られた。
「何考えてんのよアンタは!」
「雪合戦。ただ、誰もやり返してこないのが理解に苦しむ」
「アンタがやってんのはただの迷惑行為よ!」
「ところで、そろそろ正座やめていいか? 雪の上に正座ってのは想像以上に辛いんだが」
「アンタは今日そこで一日正座してなさい!」
酷いことを言われたので、雪玉をかなみにぶつける。
「わぷっ、何すんのよ!」
「雪玉女王が怒ったー、それ逃げろー」
すかさず逃げだし、物陰に隠れて雪玉を作る。
「待ちなさい! 今日という今日はみっちり叱って……わぷっ」
物陰からかなみめがけ雪玉発射。みごと顔に命中。
「やーいやーい、雪まみれん」
「……この、馬鹿! 絶対許さないから!」
かなみは地面にしゃがみ込み、雪玉を作っては俺に投げた。しかし俺は華麗なフットワークで全てかわした。
かなみは血が上っているので、スピードはあるがコントロールがなってない。かわすのも簡単だ。
「ぐぎぃぃぃぃ! よけないでよ!」
「下手っぴ」
軽く雪玉を投げる。かなみの真っ赤な顔に命中した。
「わはははは! かなみは顔で受けるのうまいな。……お、ちょっとエッチな発想をしてしまいました」
「そこ動くな! 絶対当てる! その後殺す!」
かなみは一心不乱に雪玉を作っては投げ、作っては投げ、と繰り返すが一向に当たらない。
「ううううう、こんな奴に、こんな奴相手に負けるなんて……悔しいぃぃぃ!」
「勝ち負けなんて二の次さ、楽しければいいのさ」
「その余裕がムカツク! 絶対殺す!」
闘志をみなぎらせ、かなみが大きく足を上げて雪玉を振りかぶった。
「おおっ、パンツ全開! この寒いのにミニスカート履いて、その上パンチラまで見せてくれるなんて……かなみは偉いなぁ」
「見るな、変態ーッ!」
唸りをあげて雪玉が飛んできたようだけど、パンツを網膜に焼き付けるのに忙しくてそれどころではない。
「げはッ!?」
雪にしてはあまりに痛すぎる衝撃に、思わずその場にうずくまる。
「やった、当たった! ふふん、どーよ?」
「う……いててて、おまえこれ中になんか入れたろ!?」
「いしー♪」
「…………」
笑顔が怖いので、抗議できません。
「はぁ、なんかタカシに当てたらすっきりしちゃった。たまには雪合戦も面白いわね」
「それを知ってもらうために、俺は通行人に雪玉をぶつけてたんだ」
「……それは嘘ね」
「えへへぇ」
なんか知らんが殴られたけど、楽しかったので今日は100点!
「何考えてんのよアンタは!」
「雪合戦。ただ、誰もやり返してこないのが理解に苦しむ」
「アンタがやってんのはただの迷惑行為よ!」
「ところで、そろそろ正座やめていいか? 雪の上に正座ってのは想像以上に辛いんだが」
「アンタは今日そこで一日正座してなさい!」
酷いことを言われたので、雪玉をかなみにぶつける。
「わぷっ、何すんのよ!」
「雪玉女王が怒ったー、それ逃げろー」
すかさず逃げだし、物陰に隠れて雪玉を作る。
「待ちなさい! 今日という今日はみっちり叱って……わぷっ」
物陰からかなみめがけ雪玉発射。みごと顔に命中。
「やーいやーい、雪まみれん」
「……この、馬鹿! 絶対許さないから!」
かなみは地面にしゃがみ込み、雪玉を作っては俺に投げた。しかし俺は華麗なフットワークで全てかわした。
かなみは血が上っているので、スピードはあるがコントロールがなってない。かわすのも簡単だ。
「ぐぎぃぃぃぃ! よけないでよ!」
「下手っぴ」
軽く雪玉を投げる。かなみの真っ赤な顔に命中した。
「わはははは! かなみは顔で受けるのうまいな。……お、ちょっとエッチな発想をしてしまいました」
「そこ動くな! 絶対当てる! その後殺す!」
かなみは一心不乱に雪玉を作っては投げ、作っては投げ、と繰り返すが一向に当たらない。
「ううううう、こんな奴に、こんな奴相手に負けるなんて……悔しいぃぃぃ!」
「勝ち負けなんて二の次さ、楽しければいいのさ」
「その余裕がムカツク! 絶対殺す!」
闘志をみなぎらせ、かなみが大きく足を上げて雪玉を振りかぶった。
「おおっ、パンツ全開! この寒いのにミニスカート履いて、その上パンチラまで見せてくれるなんて……かなみは偉いなぁ」
「見るな、変態ーッ!」
唸りをあげて雪玉が飛んできたようだけど、パンツを網膜に焼き付けるのに忙しくてそれどころではない。
「げはッ!?」
雪にしてはあまりに痛すぎる衝撃に、思わずその場にうずくまる。
「やった、当たった! ふふん、どーよ?」
「う……いててて、おまえこれ中になんか入れたろ!?」
「いしー♪」
「…………」
笑顔が怖いので、抗議できません。
「はぁ、なんかタカシに当てたらすっきりしちゃった。たまには雪合戦も面白いわね」
「それを知ってもらうために、俺は通行人に雪玉をぶつけてたんだ」
「……それは嘘ね」
「えへへぇ」
なんか知らんが殴られたけど、楽しかったので今日は100点!
【カレーにらっきょうと福神漬けどっちを入れるかでけんかする男とツンデレ】
2010年04月25日
学食でカレーをもそもそ食ってたら、ボクっ娘がやってきた。
「あ、タカシだ。何食べてんの? カレー?」
「カレー。美味しいカレー、素敵なカレー、安っぽい肉とひたひたの飯が最高カレー」
「……学食だもん、仕方ないよね。あ、らっきょうついてないんだ」
「らっきょう? 普通カレーと言えば福神漬けだろう」
「あ! まーたタカシが変なこと言ってる。らっきょうなしでカレー食べるなんて、クリープのないコーヒーみたいなもんだよ!」
「ブラックが好きだから丁度いいな」
「すぐ屁理屈こねる……。ボク、おばさんに言ってらっきょうもらってくるね」
「あ、おい」
梓は料理をテーブルに置いて学食のおばさんの元へ駆けていった。
……ふむ、梓はきつねうどんか。うまそうだな、ちょっともらおう。
「はい、らっきょう……あああああ! 何してんだよ!」
「毒見でござりまする、姫」
「何が毒見だよ! 油揚げ食べちゃったら、何うどんか分からなくなるじゃん!」
「おいしかったよ?」
「そんなの聞いてないよ! もう、タカシのカレー没収! らっきょうかけて食べちゃうもん!」
「馬鹿、らっきょうなんかかけたら食えなくなるだろ!」
梓がカレーを奪おうとするのを必死に妨害しながら、間違いを正してやる。
「美味しくなるよ! 福神漬けなんてまずいよ!」
「漬物を馬鹿にすると漬物の神に漬けられるぞ!」
「漬けられないよ! なんだよ漬物の神って!」
「俺の考えた神。普段は寝てる子供の枕元に黙って立つのが仕事」
「怖いよ! ……あ」
などと言い合いながらカレーを引っ張り合ってると、手元が狂って床に落ちた。
「か、カレーーーーーーーッ!!!!!?」
「……ぼ、ボクのせいじゃないもん。タカシが素直に渡さないのが悪いんだもん」
「……あ~ず~さ~?」
「た、タカシ、怖いよ? お、女の子に手を上げたりしないよね?」
「……安心しろ、俺は紳士だから女子供に手は出さない。……ボクっ娘は別だがな!」
言うと同時に梓のほっぺをひねりあげる。
「あいたたた!? 痛い、痛いよタカシ!」
「何てことしてくれる! もう金ねーから昼抜きだぞ!?」
「ボクのうどん半分あげるから! あげるから離してよーッ!」
「それはありがたい」
手を離すと、梓は痛そうにほっぺをさすさす撫でた。
「うー……。タカシは酷いね、外道だね」
「カレーの恨みは深いんだ。いいからほれ、うどん寄越せ」
「ううううう……半分こだよ?」
梓の箸を使いうどんをすする。おいしい。
「あ、これ間接キスだな」
言うと同時に箸を口に含む。
「く、口に入れた!? ボクもその箸使うのに!」
梓が使ったと気づき、思わず口に入れてしまったがさぁどうしよう。
「や、その、……サービス?」
「とんでもない嫌がらせだよぉ!」
俺のサービスは受け入れられないようだ。
「ううううう……ほっぺ引っ張られるし、らっきょう食べないし、嫌がらせされるし、タカシは最低だよぉ……」
「あー、悪い。新しい箸もらってくるな」
さすがに悪ノリしすぎたと思い席を立とうとしたら、服を引っ張られた。
「どした? そこ持たれてると動けないんだが……」
「……べ、別にいいよ。……その、学食のおばさんに迷惑かけるのもなんだし」
「え、いや、でも」
「いいの!」
梓はそう言って箸を持ち、うどんを食べた。
「……ほ、ほら、平気だもん。間接キスとか、ボク平気だもんね」
平気と笑う梓だが、自分の顔が赤くなっていることに気づいているのだろうか。
「あ、タカシだ。何食べてんの? カレー?」
「カレー。美味しいカレー、素敵なカレー、安っぽい肉とひたひたの飯が最高カレー」
「……学食だもん、仕方ないよね。あ、らっきょうついてないんだ」
「らっきょう? 普通カレーと言えば福神漬けだろう」
「あ! まーたタカシが変なこと言ってる。らっきょうなしでカレー食べるなんて、クリープのないコーヒーみたいなもんだよ!」
「ブラックが好きだから丁度いいな」
「すぐ屁理屈こねる……。ボク、おばさんに言ってらっきょうもらってくるね」
「あ、おい」
梓は料理をテーブルに置いて学食のおばさんの元へ駆けていった。
……ふむ、梓はきつねうどんか。うまそうだな、ちょっともらおう。
「はい、らっきょう……あああああ! 何してんだよ!」
「毒見でござりまする、姫」
「何が毒見だよ! 油揚げ食べちゃったら、何うどんか分からなくなるじゃん!」
「おいしかったよ?」
「そんなの聞いてないよ! もう、タカシのカレー没収! らっきょうかけて食べちゃうもん!」
「馬鹿、らっきょうなんかかけたら食えなくなるだろ!」
梓がカレーを奪おうとするのを必死に妨害しながら、間違いを正してやる。
「美味しくなるよ! 福神漬けなんてまずいよ!」
「漬物を馬鹿にすると漬物の神に漬けられるぞ!」
「漬けられないよ! なんだよ漬物の神って!」
「俺の考えた神。普段は寝てる子供の枕元に黙って立つのが仕事」
「怖いよ! ……あ」
などと言い合いながらカレーを引っ張り合ってると、手元が狂って床に落ちた。
「か、カレーーーーーーーッ!!!!!?」
「……ぼ、ボクのせいじゃないもん。タカシが素直に渡さないのが悪いんだもん」
「……あ~ず~さ~?」
「た、タカシ、怖いよ? お、女の子に手を上げたりしないよね?」
「……安心しろ、俺は紳士だから女子供に手は出さない。……ボクっ娘は別だがな!」
言うと同時に梓のほっぺをひねりあげる。
「あいたたた!? 痛い、痛いよタカシ!」
「何てことしてくれる! もう金ねーから昼抜きだぞ!?」
「ボクのうどん半分あげるから! あげるから離してよーッ!」
「それはありがたい」
手を離すと、梓は痛そうにほっぺをさすさす撫でた。
「うー……。タカシは酷いね、外道だね」
「カレーの恨みは深いんだ。いいからほれ、うどん寄越せ」
「ううううう……半分こだよ?」
梓の箸を使いうどんをすする。おいしい。
「あ、これ間接キスだな」
言うと同時に箸を口に含む。
「く、口に入れた!? ボクもその箸使うのに!」
梓が使ったと気づき、思わず口に入れてしまったがさぁどうしよう。
「や、その、……サービス?」
「とんでもない嫌がらせだよぉ!」
俺のサービスは受け入れられないようだ。
「ううううう……ほっぺ引っ張られるし、らっきょう食べないし、嫌がらせされるし、タカシは最低だよぉ……」
「あー、悪い。新しい箸もらってくるな」
さすがに悪ノリしすぎたと思い席を立とうとしたら、服を引っ張られた。
「どした? そこ持たれてると動けないんだが……」
「……べ、別にいいよ。……その、学食のおばさんに迷惑かけるのもなんだし」
「え、いや、でも」
「いいの!」
梓はそう言って箸を持ち、うどんを食べた。
「……ほ、ほら、平気だもん。間接キスとか、ボク平気だもんね」
平気と笑う梓だが、自分の顔が赤くなっていることに気づいているのだろうか。
【お化けが怖いツンデレ】
2010年04月25日
幽霊が俺の部屋に住み着いて困る。
「ねーねー、テレビ見たいから点けて、テレビ」
幽霊がコタツに入ったまま、顎でリモコンを示した。
「うるさい、無駄飯食らい。おまえ物掴めるんだから自分でやれ。俺は寒いからコタツから出たくない」
「だ、誰が無駄飯食らいよッ! たまに掃除とか手伝ってあげてるじゃない!」
「じゃあテレビ点けるのも自分で出来るよな?」
「いーから早くしてよ! 早くしないと暴れて近所から心霊現象の起こる家って噂させるよ?」
脅迫されたので、俺は素直に床に落ちたリモコンを拾い、テレビを点けた。
「怪奇現象スペシャル? また馬鹿みたいなのやってんな」
幽霊に話しかけるが、答えはない。
「どした?」
「……ね、ねぇ、こんなのつまんないし、別の見よ?」
幽霊は小刻みに震えていた。……まさかとは思うが、そういうことなのか?
「いやいやいや、たまにはこういうのを見るのも一興かと」
「わ、私ちょっと幽霊の会合に行ってくるね」
「……幽霊のくせに怖いのか?」
ふらふら出て行こうとする幽霊の後姿に呟きかける。
「こ、怖いわけないじゃないの! 怪奇現象そのものの私がそんなわけ、ねぇ?」
「じゃー見よ」
「う、ぐ、……ううううう、いいわよ、見てあげるわよ!」
巧みな話術で幽霊をコタツに引っ張り込み、一緒にテレビを見る。
「ほう、リカちゃん電話の話か。結構有名だよな」
「う、う?」
最初はコタツの右側に座っていた幽霊だけど、気づいたら俺の脇に寄って来ていた。
「……なんで寄って来てんの?」
「き、来てない。気のせい」
「……そうか?」
幽霊はコクコクコクと頷いた。
「……まぁいいや」
テレビに目を戻すと、少女がリカちゃんからの電話に怯えるシーンが描かれていた。
「……こ、子供騙しね」
幽霊はぷるぷる震えながら俺を見上げた。よく見ると目じりに涙が溜まってる。
「まぁ、こういうのに演技力を求める方が酷な話だと思うが……それはそうと、なんで俺の腕抱きしめてんの?」
「さ、サービス。アンタもてないから、サービスで抱きしめてあげてんの。だ、だから、いいよね?」
「……はぁ」
必死の形相でサービスとか言われても信用ならないが、まぁいいか。
テレビの方もぼちぼちクライマックスのようで、度々かかってくるリカちゃんからの電話に恐怖する少女が映されていた。
「こ、こんなので怖くなるのなんて子供うっきゃあああああ!!!」
テレビで電話が鳴ったのと同時に、家の電話が鳴った。
「あれ、こんな夜中に誰だろ」
コタツから出て受話器を取ろうとしたら、服を引っ張られた。見ると、幽霊が必死に俺の服を引っ張っていた。
「だっ、ダメッ! リカちゃんからの電話よ!」
「……いや、あの」
「ダメったらダメ! 殺されちゃうわよ!? アンタに憑りついていいのは、私だけなんだから!」
俺はぼうっと幽霊を見ていた。しばらくそのままでいると、電話は鳴り止んだ。
「……よ、よかった。リカちゃん、諦めてくれた……」
心底力が抜けた、という感じで幽霊はへたりこんだ。
「……あの、現実と虚構について色々教えてあげたいところなんだが、それより」
幽霊は不思議そうに小首を傾げた。
「……俺に憑りついていいのはお前だけってのは、その」
幽霊の半透明な顔が赤くなった。
「な、なんでもない! 気のせい! 耳の迷い!」
「いや、でもさ。ところで耳の迷いってなに?」
「うるさい、うるさい、うるさい! だいたいアンタがこんな変な番組見せるのが悪いんだから!」
幽霊は顔を赤くしたまま捲し立てるのだった。
「ねーねー、テレビ見たいから点けて、テレビ」
幽霊がコタツに入ったまま、顎でリモコンを示した。
「うるさい、無駄飯食らい。おまえ物掴めるんだから自分でやれ。俺は寒いからコタツから出たくない」
「だ、誰が無駄飯食らいよッ! たまに掃除とか手伝ってあげてるじゃない!」
「じゃあテレビ点けるのも自分で出来るよな?」
「いーから早くしてよ! 早くしないと暴れて近所から心霊現象の起こる家って噂させるよ?」
脅迫されたので、俺は素直に床に落ちたリモコンを拾い、テレビを点けた。
「怪奇現象スペシャル? また馬鹿みたいなのやってんな」
幽霊に話しかけるが、答えはない。
「どした?」
「……ね、ねぇ、こんなのつまんないし、別の見よ?」
幽霊は小刻みに震えていた。……まさかとは思うが、そういうことなのか?
「いやいやいや、たまにはこういうのを見るのも一興かと」
「わ、私ちょっと幽霊の会合に行ってくるね」
「……幽霊のくせに怖いのか?」
ふらふら出て行こうとする幽霊の後姿に呟きかける。
「こ、怖いわけないじゃないの! 怪奇現象そのものの私がそんなわけ、ねぇ?」
「じゃー見よ」
「う、ぐ、……ううううう、いいわよ、見てあげるわよ!」
巧みな話術で幽霊をコタツに引っ張り込み、一緒にテレビを見る。
「ほう、リカちゃん電話の話か。結構有名だよな」
「う、う?」
最初はコタツの右側に座っていた幽霊だけど、気づいたら俺の脇に寄って来ていた。
「……なんで寄って来てんの?」
「き、来てない。気のせい」
「……そうか?」
幽霊はコクコクコクと頷いた。
「……まぁいいや」
テレビに目を戻すと、少女がリカちゃんからの電話に怯えるシーンが描かれていた。
「……こ、子供騙しね」
幽霊はぷるぷる震えながら俺を見上げた。よく見ると目じりに涙が溜まってる。
「まぁ、こういうのに演技力を求める方が酷な話だと思うが……それはそうと、なんで俺の腕抱きしめてんの?」
「さ、サービス。アンタもてないから、サービスで抱きしめてあげてんの。だ、だから、いいよね?」
「……はぁ」
必死の形相でサービスとか言われても信用ならないが、まぁいいか。
テレビの方もぼちぼちクライマックスのようで、度々かかってくるリカちゃんからの電話に恐怖する少女が映されていた。
「こ、こんなので怖くなるのなんて子供うっきゃあああああ!!!」
テレビで電話が鳴ったのと同時に、家の電話が鳴った。
「あれ、こんな夜中に誰だろ」
コタツから出て受話器を取ろうとしたら、服を引っ張られた。見ると、幽霊が必死に俺の服を引っ張っていた。
「だっ、ダメッ! リカちゃんからの電話よ!」
「……いや、あの」
「ダメったらダメ! 殺されちゃうわよ!? アンタに憑りついていいのは、私だけなんだから!」
俺はぼうっと幽霊を見ていた。しばらくそのままでいると、電話は鳴り止んだ。
「……よ、よかった。リカちゃん、諦めてくれた……」
心底力が抜けた、という感じで幽霊はへたりこんだ。
「……あの、現実と虚構について色々教えてあげたいところなんだが、それより」
幽霊は不思議そうに小首を傾げた。
「……俺に憑りついていいのはお前だけってのは、その」
幽霊の半透明な顔が赤くなった。
「な、なんでもない! 気のせい! 耳の迷い!」
「いや、でもさ。ところで耳の迷いってなに?」
「うるさい、うるさい、うるさい! だいたいアンタがこんな変な番組見せるのが悪いんだから!」
幽霊は顔を赤くしたまま捲し立てるのだった。
【ツンデレと冬の朝】
2010年04月25日
冬は寒いので外に出るのが辛い。しかしそれでも行かねばならないのが学生の辛いところだ。
ポケットに手を突っ込みながら通学路を歩いてると、寒そうに背中を折り曲げて自分の体を抱いてる女生徒がいた。
「おはよ、リナ」
「あ、あら、タカシさんおはようございます。貴方にしては早いですわね」
声をかけた途端、リナは背中を伸ばし優雅に挨拶を返した。リナらしいというか、なんというか。
「こうも寒いといつまでも布団にいそうでな。事実昨日はそれでとんでもなく遅刻した」
「……そういえば、昼休みに来ましたわね。重役出勤もいいところですわ」
リナは呆れたように息を吐いた。
「だからこそ、今日は頑張って起きたのだ。褒めて褒めて」
「それくらい当然ですわ。できない方がおかしいです」
「ちぇ」
吐く息が白い。もう冬も半ばだから仕方ないにしても、こうも寒くては生きる気力が萎えてくる。
「リナ、俺はもうダメだ。後は頼む」
「いきなり何言ってるんですの? ほら、早く行かないと遅刻してしまいますわよ」
「寒いんだ。寒くて体温が上がらないと、俺は冬眠する性質があることに今気づいた」
「また訳の分からないことを……貴方は熊ですか」
「もうダメ、帰って寝る」
そうと決めれば今日は自主休校。きびすを返して家に戻ろうとしたら、服を引っ張られた。
「何を考えてるんですの? ほら、行きますわよ」
「いーやーだー。寒いから帰るー」
ずりずりとリナを引きずりながら自宅へゆっくり向かう。
「ダメですわ! あんまり休んでばかりいると留年してしまいますわよ! 私、先生に貴方がサボらないよう見張れと言われてますの」
「うー、じゃあリナが温めてくれ」
「え……えええええ!」
リナは朝からうるさい。
「温まれば学校に行く気力が湧く学説をここに唱える」
「え、でも、わた、私、そんな破廉恥なこと出来ませんわ!」
このお嬢様の頭にどんなエロスワールドが展開されてるのか気になるところではあるが、往来で破廉恥と叫ぶ口をどうにかする方が先だろう。
「別に裸になって抱き合えとか言ってないだろ。せいぜい、これくらいだ」
リナの手を取り、ぎゅっと握る。うむ、ポケットに入れるのに比べ、格段に温かい。なにより、柔らかくて気持ちいい。
「な、ななななな!?」
見てて不憫になるくらいリナは取り乱した。ああ、目がぐるぐるしてる。
「落ち着けって。おてて繋いで学校行くだけだ」
「こ、このままですの!?」
「このまま」
にーっと笑うと、リナは不満そうな、でもどこか嬉しそうに口を尖らせた。
「……本当、貴方はずるいですわね。そんな顔されたら、断れませんわ」
「なんだかんだ言って許してくれて、優しいな。リナ」
「や、優しくなんかありません! 貴方が無理やり手を繋ぐから、仕方なく繋いであげてるだけですの! か、勘違いしないでくださる!?」
顔を赤くしながら、全然信用できない言葉を叫ぶリナと一緒に俺は学校へ向かった。
ポケットに手を突っ込みながら通学路を歩いてると、寒そうに背中を折り曲げて自分の体を抱いてる女生徒がいた。
「おはよ、リナ」
「あ、あら、タカシさんおはようございます。貴方にしては早いですわね」
声をかけた途端、リナは背中を伸ばし優雅に挨拶を返した。リナらしいというか、なんというか。
「こうも寒いといつまでも布団にいそうでな。事実昨日はそれでとんでもなく遅刻した」
「……そういえば、昼休みに来ましたわね。重役出勤もいいところですわ」
リナは呆れたように息を吐いた。
「だからこそ、今日は頑張って起きたのだ。褒めて褒めて」
「それくらい当然ですわ。できない方がおかしいです」
「ちぇ」
吐く息が白い。もう冬も半ばだから仕方ないにしても、こうも寒くては生きる気力が萎えてくる。
「リナ、俺はもうダメだ。後は頼む」
「いきなり何言ってるんですの? ほら、早く行かないと遅刻してしまいますわよ」
「寒いんだ。寒くて体温が上がらないと、俺は冬眠する性質があることに今気づいた」
「また訳の分からないことを……貴方は熊ですか」
「もうダメ、帰って寝る」
そうと決めれば今日は自主休校。きびすを返して家に戻ろうとしたら、服を引っ張られた。
「何を考えてるんですの? ほら、行きますわよ」
「いーやーだー。寒いから帰るー」
ずりずりとリナを引きずりながら自宅へゆっくり向かう。
「ダメですわ! あんまり休んでばかりいると留年してしまいますわよ! 私、先生に貴方がサボらないよう見張れと言われてますの」
「うー、じゃあリナが温めてくれ」
「え……えええええ!」
リナは朝からうるさい。
「温まれば学校に行く気力が湧く学説をここに唱える」
「え、でも、わた、私、そんな破廉恥なこと出来ませんわ!」
このお嬢様の頭にどんなエロスワールドが展開されてるのか気になるところではあるが、往来で破廉恥と叫ぶ口をどうにかする方が先だろう。
「別に裸になって抱き合えとか言ってないだろ。せいぜい、これくらいだ」
リナの手を取り、ぎゅっと握る。うむ、ポケットに入れるのに比べ、格段に温かい。なにより、柔らかくて気持ちいい。
「な、ななななな!?」
見てて不憫になるくらいリナは取り乱した。ああ、目がぐるぐるしてる。
「落ち着けって。おてて繋いで学校行くだけだ」
「こ、このままですの!?」
「このまま」
にーっと笑うと、リナは不満そうな、でもどこか嬉しそうに口を尖らせた。
「……本当、貴方はずるいですわね。そんな顔されたら、断れませんわ」
「なんだかんだ言って許してくれて、優しいな。リナ」
「や、優しくなんかありません! 貴方が無理やり手を繋ぐから、仕方なく繋いであげてるだけですの! か、勘違いしないでくださる!?」
顔を赤くしながら、全然信用できない言葉を叫ぶリナと一緒に俺は学校へ向かった。


