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2026年03月15日
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【雷が大好きなツンデレ】
2010年05月25日
昼を過ぎたころから空模様が怪しくなって、下校時にはもう大雨だった。
「どうした別府、帰らんのか?」
「傘、持ってきてねー。雨降るなんて聞いてねー」
机に突っ伏しながら、俺の様子を見に来たみことに答える。
「天気予報見なかったのか? 今日の降水確率は90%だと言ってたぞ」
「遅刻しそうなのにテレビなんて見れねーっての」
席を立ち、窓際に立つ。激しく降る雨に、窓が細かく震えていた。
「よく降るな。しっかし、雷でも落ちそうだな……」
俺の言葉に誘われたわけでもないだろうが、稲光が走った。直後、轟音が教室に響く。
「おお、結構近いな。みこと、おまえ雷とか平気……」
みことは、窓にへばりつき、目を輝かせて空を見つめていた。
「…………」
「……みこと?」
「……はぁ~っ。たまらんな」
どこか恍惚とした表情で、みことは呟いた。
「何がたまらいんだ?」
「……! い、いたのか別府!」
明らかに狼狽した様子で、みことは俺の方を振り返った。
「いたもなにも、最初からいるっつーの。で、どしたんだ?」
「なっ、なんでもない! いいから詮索するな!」
「……雷、好きなのか?」
みことの顔が一瞬で赤く染まった。
「わ、悪いか! ……そりゃ、自分でも変な嗜好だとは思うが、こればかりはどうにもできんのだ……」
「……んー、別にいいんじゃないか? 俺も尊大な言葉遣いする変な女が好きだけど、変とは思わんし」
「そ、そうか。……待て。尊大な言葉遣いする変な女って……」
「お、雨上がってきたな。通り雨だったか。んじゃ帰るか、みこと」
「待て! 重大なことなのだ! その変な女とは誰だ、タカシ!」
必死の形相で追いかけてくるみことから逃げるように、俺は教室を出た。
「どうした別府、帰らんのか?」
「傘、持ってきてねー。雨降るなんて聞いてねー」
机に突っ伏しながら、俺の様子を見に来たみことに答える。
「天気予報見なかったのか? 今日の降水確率は90%だと言ってたぞ」
「遅刻しそうなのにテレビなんて見れねーっての」
席を立ち、窓際に立つ。激しく降る雨に、窓が細かく震えていた。
「よく降るな。しっかし、雷でも落ちそうだな……」
俺の言葉に誘われたわけでもないだろうが、稲光が走った。直後、轟音が教室に響く。
「おお、結構近いな。みこと、おまえ雷とか平気……」
みことは、窓にへばりつき、目を輝かせて空を見つめていた。
「…………」
「……みこと?」
「……はぁ~っ。たまらんな」
どこか恍惚とした表情で、みことは呟いた。
「何がたまらいんだ?」
「……! い、いたのか別府!」
明らかに狼狽した様子で、みことは俺の方を振り返った。
「いたもなにも、最初からいるっつーの。で、どしたんだ?」
「なっ、なんでもない! いいから詮索するな!」
「……雷、好きなのか?」
みことの顔が一瞬で赤く染まった。
「わ、悪いか! ……そりゃ、自分でも変な嗜好だとは思うが、こればかりはどうにもできんのだ……」
「……んー、別にいいんじゃないか? 俺も尊大な言葉遣いする変な女が好きだけど、変とは思わんし」
「そ、そうか。……待て。尊大な言葉遣いする変な女って……」
「お、雨上がってきたな。通り雨だったか。んじゃ帰るか、みこと」
「待て! 重大なことなのだ! その変な女とは誰だ、タカシ!」
必死の形相で追いかけてくるみことから逃げるように、俺は教室を出た。
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【タカシの寝てる布団にツンデレが無理やり入ってきたら?】
2010年05月25日
とある休日。俺はいずみと一緒にレンタルビデオ店に来ていた。
「なぁいずみ、これ見ないか?」
「なに? ……ゾンビ? いや、うちは別に怖くないけど、あれやん、タカシが怖いと困るから借りんでええやん。な?」
「つまり怖いのでやめて、と」
「だ、誰が怖いっちゅーねん! ええで、借りよ借りよ! 100本借りよ!」
「そんなに借りなくていい」
片っ端からビデオをレジに持っていこうとするいずみを止め、俺たちはゾンビのビデオを借りて帰宅した。
「……ぜ、全然怖ぁなかったな。へ、へへ、わろてまうで、ホンマ」
カタカタと小刻みに震えるいずみを置いて、ビデオをケースにしまう。
「んー、思ったより面白かったな。さて、ぼちぼちいい時間だな。泊まってくか? 帰るんなら送ってくが」
「き、今日は泊まってく。……言うとくけど、変なことしたら殺すで」
「努力はするが、約束はできない」
「でけへんのかい! ……あーもう、ベタな突っ込みしてもーたやんか。とにかく、変なことしたら怒るで」
いずみがベッドに移動するのを見て、明かりを消す。そして俺もソファに横になる。
「……なぁ、もう寝た?」
「…………」
「な、なぁ、なぁて、寝てもた?」
「…………(ん、呼ばれてる?)」
「……ね、寝てるな? 起きてへんな?」
薄目を開けると、暗闇にぼんやりと人影が動いているのが分かった。その人影はベッドから俺の方へ歩いてきている。
「……起きるなよ~、起きるなよ~」
薄い布団が除けられ、かわりに柔らかい何かが俺の半身にぴたりとくっついた。
「うう、あんな怖いん見たら寝られへんやんか、タカシのアホ……」
顔を俺の右腕に押し当て、いずみは小さく震えている。
「むにゃむにゃ」
寝てると思われてることを幸いに、俺はいずみを抱きしめた。
「ひゃっ! ……ね、寝てるんやな? 寝相やねんな?」
いずみの標準よりも小さめの体を少し強めに抱く。うう、やわこい。
「ほ、ほんまに寝てるん? 起きてへん?」
「……抱き枕、きもちいー」
「な、なんや、抱き枕と勘違いしてるんか……ほなしゃあないな」
いずみの尻をまさぐる。指を押し返す弾力が、たまらなく気持ちいい。
「起きてるやろ!? 絶対起きてるやろ!?」
「そりゃそれだけ騒がれたら起きる」
「このアホ! 乙女の柔肌をなんやと思てんねん! がう!」
腕を思い切り噛まれる。
「そりゃ俺を楽しませるために存在しているとごめんなさい勘弁してください」
全力で腕の肉を噛み千切りにかかったので、慌てて謝る。
「アホ。……で、でも、なんもせぇへんのやったら、一緒に寝てもええよ?」
「いや、そんな自信まったくないから別々に寝よう」
彼女に背を向け、布団を被り直すといずみにのしかかれた。
「ちょっとやったらええから! ちょっとやったら触ってええから、一緒に寝よ?」
「つまりそれは、先端を入れる程度ならいいと?」
思い切り殴られた。
「もうええ! 一人で寝る!」
「ああ待て、冗談だ。……実はさっきのビデオ見て、一人で寝るの怖いんだ。よかったら一緒に寝てくれるか?」
「な、な~んや、しゃあないな。ほな、一緒に寝よか! まったく、ホンマにしゃあないなぁタカシは♪」
言うが早いか、いずみは俺の隣に飛び込んだ。そして、すりすりと俺の腕に顔をこすり付ける。
「ホンマにタカシはお子ちゃまやな~♪ あんな作りもんが怖いなんて、アホみたいや♪」
それはおまえだろ、と言いたいが上機嫌なのでそっとしておいてやろう。
「じゃ寝るか」
「うん♪」
俺はいずみを抱きかかえて、目をつぶった。彼女の少し高い体温が、とても心地よかった。
「なぁいずみ、これ見ないか?」
「なに? ……ゾンビ? いや、うちは別に怖くないけど、あれやん、タカシが怖いと困るから借りんでええやん。な?」
「つまり怖いのでやめて、と」
「だ、誰が怖いっちゅーねん! ええで、借りよ借りよ! 100本借りよ!」
「そんなに借りなくていい」
片っ端からビデオをレジに持っていこうとするいずみを止め、俺たちはゾンビのビデオを借りて帰宅した。
「……ぜ、全然怖ぁなかったな。へ、へへ、わろてまうで、ホンマ」
カタカタと小刻みに震えるいずみを置いて、ビデオをケースにしまう。
「んー、思ったより面白かったな。さて、ぼちぼちいい時間だな。泊まってくか? 帰るんなら送ってくが」
「き、今日は泊まってく。……言うとくけど、変なことしたら殺すで」
「努力はするが、約束はできない」
「でけへんのかい! ……あーもう、ベタな突っ込みしてもーたやんか。とにかく、変なことしたら怒るで」
いずみがベッドに移動するのを見て、明かりを消す。そして俺もソファに横になる。
「……なぁ、もう寝た?」
「…………」
「な、なぁ、なぁて、寝てもた?」
「…………(ん、呼ばれてる?)」
「……ね、寝てるな? 起きてへんな?」
薄目を開けると、暗闇にぼんやりと人影が動いているのが分かった。その人影はベッドから俺の方へ歩いてきている。
「……起きるなよ~、起きるなよ~」
薄い布団が除けられ、かわりに柔らかい何かが俺の半身にぴたりとくっついた。
「うう、あんな怖いん見たら寝られへんやんか、タカシのアホ……」
顔を俺の右腕に押し当て、いずみは小さく震えている。
「むにゃむにゃ」
寝てると思われてることを幸いに、俺はいずみを抱きしめた。
「ひゃっ! ……ね、寝てるんやな? 寝相やねんな?」
いずみの標準よりも小さめの体を少し強めに抱く。うう、やわこい。
「ほ、ほんまに寝てるん? 起きてへん?」
「……抱き枕、きもちいー」
「な、なんや、抱き枕と勘違いしてるんか……ほなしゃあないな」
いずみの尻をまさぐる。指を押し返す弾力が、たまらなく気持ちいい。
「起きてるやろ!? 絶対起きてるやろ!?」
「そりゃそれだけ騒がれたら起きる」
「このアホ! 乙女の柔肌をなんやと思てんねん! がう!」
腕を思い切り噛まれる。
「そりゃ俺を楽しませるために存在しているとごめんなさい勘弁してください」
全力で腕の肉を噛み千切りにかかったので、慌てて謝る。
「アホ。……で、でも、なんもせぇへんのやったら、一緒に寝てもええよ?」
「いや、そんな自信まったくないから別々に寝よう」
彼女に背を向け、布団を被り直すといずみにのしかかれた。
「ちょっとやったらええから! ちょっとやったら触ってええから、一緒に寝よ?」
「つまりそれは、先端を入れる程度ならいいと?」
思い切り殴られた。
「もうええ! 一人で寝る!」
「ああ待て、冗談だ。……実はさっきのビデオ見て、一人で寝るの怖いんだ。よかったら一緒に寝てくれるか?」
「な、な~んや、しゃあないな。ほな、一緒に寝よか! まったく、ホンマにしゃあないなぁタカシは♪」
言うが早いか、いずみは俺の隣に飛び込んだ。そして、すりすりと俺の腕に顔をこすり付ける。
「ホンマにタカシはお子ちゃまやな~♪ あんな作りもんが怖いなんて、アホみたいや♪」
それはおまえだろ、と言いたいが上機嫌なのでそっとしておいてやろう。
「じゃ寝るか」
「うん♪」
俺はいずみを抱きかかえて、目をつぶった。彼女の少し高い体温が、とても心地よかった。
【牛リナ】
2010年05月24日
牛の鼻が濡れているかどうかでリナと大激論になった。翌日、登校したらリナが牛っぽくなってた。
「おーほっほっほっほっ! 牛ですわ! 牛ですわよ! もー、ですわ!」
「馬鹿」
それだけ言って自分の席に座る。
「なんですのっ!? 昨日の決着がまだですわよ! いいこと? 牛の鼻は乾いてる。間違いなくってよ」
「だーかーら、それはお前の勘違いだっての。牛の鼻は濡れてんだよ。絶対だって」
「なら確認なさい!」
リナは俺の手をとり、自分の鼻を触らせた。
「ほら、いかが? 濡れてないでしょう? わたくしは今、牛なんです。つまり、牛の鼻は濡れてないのですよ!」
なんつー無茶苦茶な理論を組み立てやがるかな、このお嬢様は。鼻つまんでやれ。
「ふひゃー!? はひふふんへふほ!?」
「何言ってるのかわからん。牛だからか?」
「……ふんっ! いきなり何するんですの! まったく、これだから庶民は嫌なんです」
「屁理屈こねるブルジョワよりマシだけどな」
「ブルジョワって誰のこと言ってるんですのーっ!」
「なんか耳かゆいな。耳掻きない?」
「聞いてませんわね! 聞いてらっしゃいませんわね! あと耳掻きは持ってませんわよ!」
いちいち反応してくれるリナは律儀だ。
「いいから負けを認めなさい! 牛の鼻は濡れてない。わたくしの鼻を見れば一目瞭然でしょう!?」
「そういうことなら、れろん」
リナの鼻を舐める。
「ひっ……!」
「これで牛であるリナの鼻は濡れてる。ゆえに、牛の鼻は濡れていることが証明されたな」
「い、い、いきなり何するんですのー!?」
「妖怪鼻舐め。主に女性の鼻を舐める。たまに道端の糞を誤って舐め、死ぬほど落ち込みます」
「何を言ってるんですの! ……はぁ、もういいですわ。なんだか疲れましたわ」
「話は終わったか、別府?」
「ええ」
俺は悪くないはずなのに、ものすごい先生に怒られた。リナは無罪放免って、なんで? 金持ちパワー?
「おーほっほっほっほっ! 牛ですわ! 牛ですわよ! もー、ですわ!」
「馬鹿」
それだけ言って自分の席に座る。
「なんですのっ!? 昨日の決着がまだですわよ! いいこと? 牛の鼻は乾いてる。間違いなくってよ」
「だーかーら、それはお前の勘違いだっての。牛の鼻は濡れてんだよ。絶対だって」
「なら確認なさい!」
リナは俺の手をとり、自分の鼻を触らせた。
「ほら、いかが? 濡れてないでしょう? わたくしは今、牛なんです。つまり、牛の鼻は濡れてないのですよ!」
なんつー無茶苦茶な理論を組み立てやがるかな、このお嬢様は。鼻つまんでやれ。
「ふひゃー!? はひふふんへふほ!?」
「何言ってるのかわからん。牛だからか?」
「……ふんっ! いきなり何するんですの! まったく、これだから庶民は嫌なんです」
「屁理屈こねるブルジョワよりマシだけどな」
「ブルジョワって誰のこと言ってるんですのーっ!」
「なんか耳かゆいな。耳掻きない?」
「聞いてませんわね! 聞いてらっしゃいませんわね! あと耳掻きは持ってませんわよ!」
いちいち反応してくれるリナは律儀だ。
「いいから負けを認めなさい! 牛の鼻は濡れてない。わたくしの鼻を見れば一目瞭然でしょう!?」
「そういうことなら、れろん」
リナの鼻を舐める。
「ひっ……!」
「これで牛であるリナの鼻は濡れてる。ゆえに、牛の鼻は濡れていることが証明されたな」
「い、い、いきなり何するんですのー!?」
「妖怪鼻舐め。主に女性の鼻を舐める。たまに道端の糞を誤って舐め、死ぬほど落ち込みます」
「何を言ってるんですの! ……はぁ、もういいですわ。なんだか疲れましたわ」
「話は終わったか、別府?」
「ええ」
俺は悪くないはずなのに、ものすごい先生に怒られた。リナは無罪放免って、なんで? 金持ちパワー?
【イカちなみん】
2010年05月24日
「……あの、困る。……あの」
あくびしながら登校してると、ちなみの声が聞こえた。
「おーっす、おはよちなみ。何が困る……ん」
イカの格好をしたちなみが、何十匹という猫に取り囲まれていた。にゃーにゃーうるさい。
「……あ、タカシ。……早く助ける」
「……えーっと、何やってんだ?」
「……猫に……からまれた」
そう言ってる今も、猫がイカの足に噛み付いている。
「……困った。……猫、好きなのに」
「しかし、すごいな。十本の足全部に噛みついてんのか? 猫まみれだな」
「……これ、足は本物のイカ使ってる。……猫が食べたら、腰抜かす」
「いや、大丈夫だ。単に消化が悪くて腹壊した猫見て、昔の人が腰を抜かしたと勘違いしたらしいぞ。ただの迷信だ」
「呼んだカ?」
突然、俺の脇からメイシンが現れた。
「うおっ! なんつータイミングで出てくんだよ! メイシン違いだ! ……しかし、おまえまだチャイナ服か。エロいな」
「エロくない! エロい思う方がエロいネ! それより猫、可愛いネ。猫、猫~♪」
「食うなよ」
「食べないネ! 中国人なんでも食べる思たら大間違いネ! 中国で父さん食べてたけど」
メイシンの家には近づかないよう心に誓う。
「……えい」
顔に猫を貼り付けられた。その猫がまた爪を立てるわけで大変痛い。
「なにすんだよ!」
猫をはがしながら怒鳴ると、ちなみは不満そうに口を尖らせた。
「……私のことほっといてメイシンさんとイチャイチャしない。……早く助ける」
「だっ、誰がメイシンなんかとイチャイチャしてるってんだ!」
「そ、そうネ。ワタシ、タカシなんて興味ないネ。ホントホント」
「……ふん。……いいもん。このまま学校行く」
猫を多数引き連れて、ちなみが学校へ向け発進した。
「待て待て待て! そのまま学校行ったら大騒ぎになるぞ!」
そして怒られるのはたぶん俺。畜生。
「しかし、これ猫取り除くの無理だぞ。剥がすそばから取り付いてるし」
「そうネ……ちょと無理ぽいネ」
メイシンと二人してちなみから猫を除去するが、状況は芳しくない。剥がすたびに手噛まれるし。俺だけ。
「もう脱げ。イカ着ぐるみで注意を逸らしてる間に急いで学校へ行くしかない」
「……無理。……この下、水着」
「なんでだよっ!?」
「今日、体育が水泳だからネ。ワタシも着てるよ、ホラ」
メイシンが制服をずらし、水着を見せた。スク水の魔力で一瞬正気を失うが、超頑張って理性を保つ。
「てーかおまえら下に水着着てくるって、小学生か」
ちなみとメイシンからダブルつっこみを受ける。メイシンのつっこみが妙に痛い。謎の中国拳法め。
「いててて……しょうがねえだろ、いいから脱げ!」
ちなみの着ぐるみに手をかけ、無理やり脱がす。
「いーやー、やーめーてー」
「ええい、じたばたすんなこのアマ!」
「助けてー、お母さーん」
「た、タカシやめるね! こんな道端でなんてことするネ! 大変ネ!」
メイシンがどっか行ったけど、それどころじゃない。今はちなみを脱がせるのが最優先だ!
「うう……せめて、優しくして……」
「へっへっ、随分としおらしくなったじゃねぇか。なぁ?」
隣にいる青っぽい制服に身を包んだおっさんに話しかける。
「キミ、ちょっと署まで来てもらおうか」
あれ? 俺、善意でやったんだよ? そこでしたり顔してるメイシンさん、どう思う?
あくびしながら登校してると、ちなみの声が聞こえた。
「おーっす、おはよちなみ。何が困る……ん」
イカの格好をしたちなみが、何十匹という猫に取り囲まれていた。にゃーにゃーうるさい。
「……あ、タカシ。……早く助ける」
「……えーっと、何やってんだ?」
「……猫に……からまれた」
そう言ってる今も、猫がイカの足に噛み付いている。
「……困った。……猫、好きなのに」
「しかし、すごいな。十本の足全部に噛みついてんのか? 猫まみれだな」
「……これ、足は本物のイカ使ってる。……猫が食べたら、腰抜かす」
「いや、大丈夫だ。単に消化が悪くて腹壊した猫見て、昔の人が腰を抜かしたと勘違いしたらしいぞ。ただの迷信だ」
「呼んだカ?」
突然、俺の脇からメイシンが現れた。
「うおっ! なんつータイミングで出てくんだよ! メイシン違いだ! ……しかし、おまえまだチャイナ服か。エロいな」
「エロくない! エロい思う方がエロいネ! それより猫、可愛いネ。猫、猫~♪」
「食うなよ」
「食べないネ! 中国人なんでも食べる思たら大間違いネ! 中国で父さん食べてたけど」
メイシンの家には近づかないよう心に誓う。
「……えい」
顔に猫を貼り付けられた。その猫がまた爪を立てるわけで大変痛い。
「なにすんだよ!」
猫をはがしながら怒鳴ると、ちなみは不満そうに口を尖らせた。
「……私のことほっといてメイシンさんとイチャイチャしない。……早く助ける」
「だっ、誰がメイシンなんかとイチャイチャしてるってんだ!」
「そ、そうネ。ワタシ、タカシなんて興味ないネ。ホントホント」
「……ふん。……いいもん。このまま学校行く」
猫を多数引き連れて、ちなみが学校へ向け発進した。
「待て待て待て! そのまま学校行ったら大騒ぎになるぞ!」
そして怒られるのはたぶん俺。畜生。
「しかし、これ猫取り除くの無理だぞ。剥がすそばから取り付いてるし」
「そうネ……ちょと無理ぽいネ」
メイシンと二人してちなみから猫を除去するが、状況は芳しくない。剥がすたびに手噛まれるし。俺だけ。
「もう脱げ。イカ着ぐるみで注意を逸らしてる間に急いで学校へ行くしかない」
「……無理。……この下、水着」
「なんでだよっ!?」
「今日、体育が水泳だからネ。ワタシも着てるよ、ホラ」
メイシンが制服をずらし、水着を見せた。スク水の魔力で一瞬正気を失うが、超頑張って理性を保つ。
「てーかおまえら下に水着着てくるって、小学生か」
ちなみとメイシンからダブルつっこみを受ける。メイシンのつっこみが妙に痛い。謎の中国拳法め。
「いててて……しょうがねえだろ、いいから脱げ!」
ちなみの着ぐるみに手をかけ、無理やり脱がす。
「いーやー、やーめーてー」
「ええい、じたばたすんなこのアマ!」
「助けてー、お母さーん」
「た、タカシやめるね! こんな道端でなんてことするネ! 大変ネ!」
メイシンがどっか行ったけど、それどころじゃない。今はちなみを脱がせるのが最優先だ!
「うう……せめて、優しくして……」
「へっへっ、随分としおらしくなったじゃねぇか。なぁ?」
隣にいる青っぽい制服に身を包んだおっさんに話しかける。
「キミ、ちょっと署まで来てもらおうか」
あれ? 俺、善意でやったんだよ? そこでしたり顔してるメイシンさん、どう思う?
【ツンデレにこれって間接キスだよなって言ったら】
2010年05月24日
昼飯にパンを買ったのはいいが、ジュースを買う金がない。しかたないのでパンだけ食ってると、かなみがジュースを飲みながらこっちにやってきた。
「アンタなにパンだけ食べてるの? ジュース買うお金ないの?」
「貧乏学生にそんな高級なもんは買えん。……バイト代入るの、放課後なんだよ」
「じゃあ今が一番お金ないんだ。アハハハ、カワイソ」
心底馬鹿にした笑い声をあげ、かなみはジュースを飲んだ。
「……そうね。『かなみ様、哀れな私にどうかお恵みを』って言ったら、ちょっとあげてもいい」
「かなみ様哀れな私にどうかお恵みを」
一瞬の躊躇もなく言い切る。土下座も忘れるな。
「……なんかホントに哀れになってきた。ほら、半分しかないけどあげるわよ」
「おおおおお! 予想以上にいい奴だったんだな、かなみって」
かなみの手から素早く紙パックを受け取り、ストローに口をつける。
「あ、そういやこれって間接キスだよな」
「え? ……な、なな、あ、アンタ何言ってんのよ! バッカじゃないの! ホント馬鹿ね! ばか、ばーか!」
顔を真っ赤に染め、かなみは狼狽した様子でまくしたてた。
「か、かか、間接キスなんかで喜んじゃって。ホント、タカシってばお子ちゃまよね~!」
見ていて可哀想になるくらい真っ赤なままで、かなみはツインテールを揺らしながら必死に言葉を並べた。
「別に喜んじゃいないが……とにかくサンキュな、かなみ。よかったらパン半分食うか? 間接キスだけど」
「いらないわよっ!」
「残念」
ずちゅーっとジュースを飲み干す。捨てようと席を立つと、かなみに止められた。
「わ、私が捨ててってあげるから、それ、貸しなさいよ」
「え、いや別に自分で捨てるから……」
「いいから貸しなさいっ!」
俺の手からジュースをひったくると、かなみはえらい勢いで教室を出て行った。
「捨てないのか……?」
「……間接キス、だって。バッカみたい。……へへへ♪」
誰もいない屋上で、かなみは紙パックを見つめてはニコニコ笑っていた。
「アンタなにパンだけ食べてるの? ジュース買うお金ないの?」
「貧乏学生にそんな高級なもんは買えん。……バイト代入るの、放課後なんだよ」
「じゃあ今が一番お金ないんだ。アハハハ、カワイソ」
心底馬鹿にした笑い声をあげ、かなみはジュースを飲んだ。
「……そうね。『かなみ様、哀れな私にどうかお恵みを』って言ったら、ちょっとあげてもいい」
「かなみ様哀れな私にどうかお恵みを」
一瞬の躊躇もなく言い切る。土下座も忘れるな。
「……なんかホントに哀れになってきた。ほら、半分しかないけどあげるわよ」
「おおおおお! 予想以上にいい奴だったんだな、かなみって」
かなみの手から素早く紙パックを受け取り、ストローに口をつける。
「あ、そういやこれって間接キスだよな」
「え? ……な、なな、あ、アンタ何言ってんのよ! バッカじゃないの! ホント馬鹿ね! ばか、ばーか!」
顔を真っ赤に染め、かなみは狼狽した様子でまくしたてた。
「か、かか、間接キスなんかで喜んじゃって。ホント、タカシってばお子ちゃまよね~!」
見ていて可哀想になるくらい真っ赤なままで、かなみはツインテールを揺らしながら必死に言葉を並べた。
「別に喜んじゃいないが……とにかくサンキュな、かなみ。よかったらパン半分食うか? 間接キスだけど」
「いらないわよっ!」
「残念」
ずちゅーっとジュースを飲み干す。捨てようと席を立つと、かなみに止められた。
「わ、私が捨ててってあげるから、それ、貸しなさいよ」
「え、いや別に自分で捨てるから……」
「いいから貸しなさいっ!」
俺の手からジュースをひったくると、かなみはえらい勢いで教室を出て行った。
「捨てないのか……?」
「……間接キス、だって。バッカみたい。……へへへ♪」
誰もいない屋上で、かなみは紙パックを見つめてはニコニコ笑っていた。


