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2019年10月15日
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【ボクっ娘と肉まんをはんぶんこして食べたら】

2010年02月21日
「んー……くはぁぁぁぁ」
「もー、でっかいアクビしてぇ……だらしないなあ」
 ボクっ娘と一緒に帰ってる最中、全身を伸ばしてアクビしたら、ボクっ娘が生意気にも俺をたしなめる。
「仕方ないだろう、こうも暖かいとアクビの一つも出る」
「あー、最近暖かいもんね。ボクも授業中とか、ついうとうとしちゃうよ」
「この暖かさは、ボクっ娘の脳内環境が外に漏れ出たんだろうな。迷惑な話だ」
「ボクの脳内がぽかぽかお花畑って言いたいんだろっ! タカシの悪口ましーん!」
「おっ、自分の事をよく分かってるな。偉いぞ」(なでなで)
「わふわふ♪ ……はうっ! な、なでんなよっ! タカシになでられたら、なんかわふわふ言っちゃうんだよ!」
「やーい萌えキャラ」
「萌えキャラ違うっ!」
 そんな感じでいつものように梓をいじってたら、コンビニの前を通りがかった。
「梓さん、肉まん食べません?」
「ません! 今けんかのまっさいちゅーだよ! 普通に誘うな!」
「喧嘩のつもりは毛頭ないが……まあいいや。ほら入るほら入る」
「あぅっ、押すなよ! もー、強引だなぁ……」
 梓の背中を押してコンビニに入る。そしてそっと俺だけ抜け出し、店外から梓の様子を眺める。
「ま、いーや。ねータカシ、何買うの? ……あれ? タカシ?」
 きょろきょろと店の中を見回す梓。んむ、馬鹿っぽくて実に愉快。あ、目があった。
「もー! なんで店の外にいるんだよ!」
 梓はぷりぷりしながら出てきた。
「ちょっと透き通った爺さんが俺を呼ぶんだよ」
「タカシ見えちゃいけないものが見えてるよ!?」
「よく見たら腹の辺りから臓物のようなものが出てたような……」
「どっ、どうせ嘘だろ! 知ってるもんね、ボクを怖がらせよーとしてることくらい!」
「嘘だといいんだが……」
「そっ、そーゆー思わせぶりなこと言ってボクを怖がらせるの禁止禁止禁止っ! ほら、いーからコンビニ入る!」
 今度は梓に押されて俺が店内へ。
「梓、臓物のこぼれた爺さんに気をつけろ。黄泉路を共にする羽目になるぞ」
「う、嘘でもそーゆー怖いこと言うな、ばかっ!」
 適度に怖がらせたので満足。肉まん買って店を出る。
「うー……」
 そして、周囲を警戒してるボクっ娘が俺の後をついてくる。
「そう怖がるでない。俺の嘘だってことくらい気がついてるだろ?」
「それはそれとして、なんか怖いんだよっ!」
「大丈夫。もし爺さんが襲ってきたら、俺、絶対に梓のこと、放って逃げるから」
 梓の手を握り、真剣な目で訴えかける。
「た、タカシ……ボク、嬉し……ん? え、逃げるの!? ボク放って!?」
「だって怖いじゃん、臓物撒き散らしながら走ってくる爺なんて」
「そこはタカシが『絶対に梓のこと守るから』とかかっくいーこと言って、ボクが感動する場面だろ!」
「無茶を言うない。お化けとか怖いだろ」
「うー……まあいいや。もし本当にボクが困ってたら、タカシは絶対ボクを助けてくれるって知ってるもん」
「随分と高い評価されてんな。俺、何かお前の弱み握ってたっけ?」
「違うよ。今までの経験からそう判断したんだよ」
 そう言って、梓は優しい笑みを浮かべた。……ええい、この娘は。
「ふん。騙されてるとも知らずに」
「……タカシ、相変わらず褒められるの苦手だねぇ。顔、真っ赤だよ?」
「うるさい。黙ってたら肉まんやるから黙ってろ」
「あ、はんぶんこしてくれるの? やっぱタカシは優しいね」
「だから、こんなつまらんことでイチイチ褒めるでない、ばかちん」
 誤魔化すように梓の頭をやや乱暴になでる。
「やー、なでんなよぉ♪」
「嬉しそうにするでない、ばか」
 肉まんを半分に割って、梓に渡す。
「えへ、ありがとね。まふっ、まぐまぐ……ん、たまに食べるとおいしいね」
「まったく関係ないが、中国産の餃子で大騒ぎが起きたな」
「コンビニに中国産の材料は使ってないって張り紙してたよ? それに、もしこれで原因で死んでも、タカシと一緒だからへーきだよ♪」
 ちっとも笑顔を崩してくれない梓を腕に絡ませながら、一緒に帰宅した。

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