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2019年10月15日
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【ツンデレに味噌汁作ってくれって言ったら】

2010年02月01日
 ……プロポーズ? まあいいや、言うぞ!
「梓、俺に味噌汁を作ってくれ」
「もー既に作ってるじゃん」
 しまった、今は食事中であり、現在俺がわっしわっし食ってる飯はすべて梓手製のものでありうめえ!
「あ、おかわりってコト? あー、またワカメ残してる。ちゃんと食べないとダメだよ?」
「ワカメを食うと髪が伸びるんだ。1秒で10mくらい」
「知らない間にタカシが妖怪に!? ていうかワカメ食べたら髪が伸びるって迷信だよ?」
「なんだ。なんでもいいや、おかわり」
 梓に茶碗を渡し、その隙に作戦を練り直す。このタイミングで言っても味噌汁をただ足されるだけなので、鍋に味噌汁がなくなってから言おう。
「……む? しかし、それではさらに追加で味噌汁が作られるだけでは? そんな飲みたくないぞ」
「何を一人でぶつくさ言ってるの? 変なの。まあいっつも変だけど」
 味噌汁のおかわりを俺に渡しながら、梓が俺を変人扱いする。
「いやな、ちょっと味噌汁関連で支障が起こりまして」
「師匠?」
「そう、師匠」
 間違ってるときこそ強くうなずけと昔恩師に教わったので、忠実に行う。
「味噌汁の師匠……赤だし?」
 梓の中では赤だしは味噌汁の上位らしい。
「すし屋とかで食うよな」
「おいしーよね。あ、晩におすし屋さん行こっか? タカシのおごりで」
「心の中がお前への恨み言でいっぱいだけど、普段色々世話になってるから別にいいよ」
「前置きが超余計だよっ! そんなこと言われたら行けないよっ!」
「だいじょうぶ、表面には出さないよう細心の注意を払うから」
「余計怖いよっ! もーいいよ、なんか作るよ。チャーハンとか」
「別にいいけど……お前チャーハン好きだなあ。ウッチャン?」
「違うっ! 簡単だから作るだけだよっ! 作ってもらってて文句言うなっ、ばかっ!」
 ぶちぶち言いながらも晩飯まで作ってくれる梓はいい奴だと思う。よし、この感謝を表に出してみよう。
「いつもありがとうな、梓」
「な、なんだよ、いきなり。気持ち悪いなあ」
「や、なんだかんだ言って、いい奴だなあって思って。俺みたいなひねくれ者相手に優しくしてくれるのって、おまえくらいだし」
「え、あ、……そ、そーだよ! もっとボクに感謝しろよ!」
 一瞬どうしたものかとうろたえた後、梓は胸を張って偉そうにした。しかし、慣れてないのか顔が赤い。
「分かった、ボクっ娘教を作って信者を募るから待ってろ。お布施でうはうはだぞ?」
「感謝の方向性が違うっ! そ、そじゃなくてさ、……そ、その、お買い物に一緒に行くとか、映画に行くとかさ。……で、デートとかじゃなくてね!?」
「分かった、一緒に出かけてる最中に『デートじゃない! これはデートじゃない!』と叫べばいいんだな?」
「タカシ頭おかしいよ!?」
「故意犯なんだ」
「性質が悪いよこの人!?」
 梓はがっくりうなだれてしまった。……あー、いかんな。梓といると、ついふざけてしまう。
「じゃあ、味噌汁を作ってくれ」
「さらにこの上味噌汁まで作れとな!? どこまで勝手なんだよこの人!?」
「これからずっと」
「毎日!? なんて大変……え?」
「そう、毎日」
「……え、えええええっ!?」
 梓が超うるせえ。
「そ、それって、ぷ、ぷ、ぷ」
「プレパラート」
「違うっ! そじゃなくて、その、……ぷ、プロポーズ?」
「いや、ただ純粋に俺に飯を作り続けろと言う命令」
「みらくるちょっぷっぷ!!!」
 何かが逆鱗に触れたのか、大変奇妙なチョップを俺の頭脳に繰り返し炸裂させる梓。
「返せー! 乙女のドキドキを返せー!」
「もぐもぐ……食事中に暴れてはいけませんよ、梓さん?」
「誰のせいで暴れてると思ってるんだよ、ばかーっ!」
 もしゃもしゃ飯を食う俺の頭をチョップしまくる梓だった。

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