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2019年10月15日
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【ツンデレと衝突したら】

2011年08月27日
 俺には尿を保持する内臓があるので、しばらくは尿を体内に維持したまま生活できる。だが、その慢心が全ての始まりだった。そう、俺は膀胱を過信していたのだ。
 簡単に言うと超おしっこ出そう。そんなわけで急いで学校の廊下を走ってたら、曲がり角で誰かにぶつかった。
「きゃっ! いたたたた……」
 紳士たる俺は助け起こしたいところだったが、尿保持内臓が限界を訴えていたのでそのまま放置、滑るようにトイレIN、尿、排出!
 ふひゅーと便所から出ると、リナが怖い顔で待ち構えていました。
「ああ、今なら誰もいないから便器を舐めてもばれないぞ。ただ、以後俺に近寄るな」
「そんなことしませんわっ! そうじゃなくて、貴方! さっきのアレ、どういうことですの!?」
「なんのことですの?」
「マネしないでくださいまし!」
「ジャッジメントですの!」
「真面目に聞きなさいっ!」
 かっこよくポーズを決めたら怒られたので真面目に聞く。
「えーと。何の話ですか」
「何の話ですって!? このわたくしを突き飛ばしておいて、ありえないですわっ!」
「あー。あーあーあー。今理解した。さっきぶつかったのお前だったのな。よし分かった、謝ろう。てへ、ごめりんこ」
「絶対に許しませんわ!!!!!」
 謝罪したら余計に頑なになった。どういうことだ。
「もー許しません、えー許しませんわ! 然るべき処置をとらせていただきますわ!」
「いかん、黒服に俺を襲わせ、俺の内蔵を全部売る気だ!」
「そんなことしませんわっ! 人をマフィアか何かと勘違いしてません!?」
「メキシコあたりのマフィアは超怖いよね」
「知りませんわっ! ……ただ、わたくしも鬼ではありません」
「いやいや、謙遜するな。人の内臓を売り捌くんだ、リナは立派な鬼だ」
「余計な茶々は入れないでいただけますことっ!?」
「任せろ、得意だ」
「…………」
 全く信用してない視線をこちらに送りつつ、リナは話を続けた。
「え、えーと。そう、そうですわ。女性にぶつかっておいて、しかもその女性を放置するだなんて、人のすることではありませんわ。その汚名をそそぐのですから、それなりのことは覚悟してもらう必要がありますわね?」
「あれ、カツアゲ? お嬢様なのに? どうしよう、昼飯代の200円しかないよ」
「違いますわっ! ていうかお金なさすぎですわ! パンとジュースを買ったら終わりですわよ、それ!?」
「いや、それじゃ足りないからパンを二つ買って、飲み物はいつも水にしてるんだ」
「まあ……」
 リナは両手で口を覆い、いたわしげな視線を俺に送った。まっすぐに同情されたら、俺はもうどうすれば。
「い、いや、違いますわ。今はそんなのどうでもいいんですの」
「そうだな、カツアゲの真っ最中だもんな。はい、どうぞ」
「だから、違いますわっ!」
「あぁん」
 俺の200円が払いのけられた。わたわたしながら硬貨を拾う。
「わたわたしないでいただけますことっ!?」
「待て、あと10円足りないんだ。……ああ、あったあった。よかったよかった」
「全く……情けないですわね」
「お前と違って、俺は貧乏なんだよ。じゃあそういうことで」
「だから、まだ話は全く終わってませんわっ!」
「ぐえぇえ」
「きゃっ、汚っ!」
 首を掴んで止められた。そのやり方は運が悪いと死ぬのでやめてほしいです。あと、あんまりだ。
「誰しも首を絞められるとあんな感じになるんです。嫌ならやらないでくれ」
「う、うるさいですわね……偶然手が首に引っかかっただけですわ!」
「めちゃくちゃだな……まあいい、話ってのは?」
「貴方と話してたら脱線しすぎますから、やってほしいことだけ言いますわ」
「失礼な話だ。んで、何だ?」
「え、えーと……ふ、深い意味はありませんわよ?」
「分かった、深読みする」
「ぶん殴りますわよっ!?」
 このお嬢様超怖え。
「き、今日のお昼、特別にわたくしと席を共にすることを許しますわ」
「はい。……はい?」
「だ、だから! ……え、えっと、さっきお昼がパンだけって言ってたから、わたくしの豪勢なお弁当を見せびらかすんですの!」
「ああ、なるほど。それで出た俺の涎を飲み水にするんだな。でも、そんなのしなくても水道から水が出るぞ? リナって変な奴だな」
「貴方だけには言われたくありませんわっ! そんなことするつもりありませんっ!」
「分かってるって。羨まがらせたいだけだろ」
「え? ……そ、そうですわ。そ、それ以外何があると言うんですの!?」
「そうだな。俺に昼飯が貧相で可哀想に思ったから、自分の弁当を分け与えるためにあえて悪ぶったわけないよな」
「ううううう~~~~~~~~っ!!!!!」
 何やら全力で頬をつねられた。
「嫌いですわ! 大っ嫌いですわ! もー今日のお昼の約束もナシですわっ!」
「困ったね」
「ちっとも思ってないですわ!!! もー貴方なんてお金なくって餓死して孤独死しちゃえばいいんですわっ!!!」
「いや、餓死した後に孤独死はできないと思う。なぜなら餓死の時点で死んでるから」
「冷静に訂正しないでいただけますことっ!?」

 で、昼の時間。
「とかなんとか言いながら、俺に弁当わけてくれるリナ超天使」
「うっ、うるさいですわっ! 多すぎて食べられないから残飯を押し付けてるだけですわ!」
 真っ赤な顔でもきゃもきゃ言い訳してるリナだった。

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