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2024年03月29日
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【ねこミコト×昼×うどん】

2010年05月13日
 ミコトが呪われネコミミに。猫耳のことは二人の秘密。嬉しい。嬉しさのあまり机の上で踊ってしまう。
「……なにを踊っている。おかしくなったのか? ……ああ、おかしいのは元からか」
 通りがかったミコトに馬鹿にされる。猫耳を隠す帽子は着用済みだ。
「失礼な。そうだミコト、飯食おうぜ飯」
「なぜ私が貴様なんかと食わねばならんのだ」
「ミコトが呪わ」
「さ、さあ行こう別府よ! 私は今日は学食だ、ついてくるがよい!」
 汗を垂らしたミコトについて、学食へ。とても混んでて気が滅入る。
「……何をしている?」
「いや、ポケットの中のこの爆弾で人数を減らせないかな、と」
「何を考えている! 寄越せ! ……なんだ、これは」
「ばくだん」
「ヘビ花火ではないか! これのどこが爆弾だと言うのだ!」
「火つけたら爆弾と同じくらいの騒ぎになるぞ。やるか?」
「やらん! まったく、余計なことばかりして。いいから貴様は注文して来い。私は席を確保してくる。ああ、私はきつねうどんを頼む」
「了解」
 ミコトと別れ、注文の列へ並ぶ。そしておばさんにうどんを二つ注文し受け取り、ミコトの待つ席へ。
「ほい、お待たせ」
 ミコトにきつねうどんを渡し、席に着く。
「うむ、ご苦労。……貴様もうどんか」
「お揃いだ。嬉しいだろ?」
「不快だ」
「…………」
 ずばり言い切られる。少し泣く。
「ずずっ……あちっ」
 泣きながらうどんをすすってると、ミコトがうどんの熱さに苦戦しているのに気がついた。
「なんだ、猫舌か?」
「いや、熱いものは平気なのだが……おかしいな。ずずっ……あちちっ」
 ミコトは舌を出し、痛そうに顔をしかめた。
「……猫になったから、か?」
「ね、猫ではない! ずずっ……あちちちっ」
「あーもう無理すんな。ちょい貸せ」
「あっ、おい!」
 俺はミコトのうどんを奪い、息を吹きかけた。
「ふーっ、ふーっ。ほれ、あーん」
「だっ、誰がそんなことするか!」
「ミコトは呪われ、猫の」
「わ、分かった! 分かったから!」
「うむ。ほれ、あーん」
「……あ、あーん」
 ミコトは怒りと羞恥で顔を赤く染め上げ、大人しく口を開けた。その口にうどんを放り込む。
「どうだ? 熱くないか?」
「むぐむぐ……へ、平気だ。だから、もう」
「じゃ、次な。ふーっ、ふーっ」
「ま、まだやるのか!?」
 うどんが空になるまで、俺はミコトにうどんを食べさせ続けた。恥ずかしげなミコトを見れて、とても楽しかった。

 ぐー、ぐー。
「うるさいぞ、別府! 腹の音をどうにかしろ!」
 ミコトに食べさせることに夢中で、自分の分を食べる時間がなくなるとは思いもしなかった。

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