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2019年10月15日
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【ツンデレに妹欲を見咎められたら】

2011年01月22日
 なんかもう超妹が欲しい。超。どうしよう。
「……近頃のタカシは目つきが尋常ではない。簡単に言うと、鼻息が荒い。ふがーふがーって。迷惑だ」
 などと、クラスメイトのちなみに頭をぺしぺし叩かれる程度には俺のダメさが周囲に伝播しているようだ。
「電波が伝播している。なんちて。うひゃひゃ」
「……ぴっぴっぴっ」
「手馴れた様子で119って押さないで!」
「……ぴっぴっぴっ?」
「違う、9を0にしろという話ではない! 何を『これでいい?』って顔をしてるか!」
 つむじをぐりぐりぐりーっと指で押したら、不満げな顔をされた。
「……折角タカシのために電話してやろうとしたのに。なんて酷い奴なんだ。タカシは地獄行きに違いない」
「仮にそうなったとしても、地獄の鬼(幼女)にいたづらするから平気さ」
「おおお。……タカシの性欲は次元を超越している」
 なんか賞賛された。
「……でも、そうしたら地獄で働いている人たちが可哀想なので、タカシが死ぬと魂まで消滅することにする。決定」
「人の運命を勝手に決めるねい。閻魔か」
「……魂まで消滅していい?」(小首をこてりと傾げながら)
「はい! ……ああっ、しまった! 思わず自ら肯定を! チクショウ、この娘自分の武器を知ってやがる!」
「……どうしてタカシはそんなに簡単なのか」
「いやね、聞いてくださいよちなみさん。いま俺はとても妹が欲しくて、その最中であったがために妹的雰囲気を配合しているちなみにそのような可愛らしい所作をされるとお兄さん矢も盾もたまらず首肯しちゃいますよ?」
「……全体的に頭が悪い」
 なかなか的を射ている。チクショウ。
「……でも、どうしてそんなに妹を?」
「なんかちっちゃい子が好きなんです」
「……これは困った。タカシの頭の悪さがとどまるところを知らない」
 口を開けば開くだけ俺のダメさが広がっていく。
「……はっ。そういえば私は小さかった。このままではタカシに妹にされそうだ」
「なんて台詞だ」
「……でもまあ、長い人生妹になるのも経験かもしれない。条件次第でタカシの妹になってやってもいい」
「すげぇ! 何もしてないのにトントン拍子で俺の都合どおりに! で、その条件ってのは?」
「……とりあえず、死んで」
「無理です」
「……ダメだ、この兄使えねえ」
「この妹は俺の想像する妹と違う! 妹ってのは『お兄ちゃん♪』って甘ったるいバカみたいな台詞を吐く生物なんだ!」
「……馬鹿にしているように聞こえる。タカシは本当に妹に恋焦がれているのか」
「当たり前だろ。よし、ちなみ。お前が本当に妹という責務に耐え得るか実験だ。一度俺にお兄ちゃんと言ってみろ」
「……お兄ちゃん」(デスボイス)
 膝から崩れ落ちる。そりゃねえよ神様。
「……お兄ちゃん大好き」(デスボイス)
「勘弁してください! いつもの萌え声でどうかひとつ!」
「……タカシは死んだ方がいい」
 声は戻ったが台詞も戻った。
「ああもう! 何一つ俺の思い通りになりやしねえ! 俺はただ妹にお兄ちゃん大好きって言ってもらって頭なでたりなでられたりそりゃもううへへへへ」
「……これはいけない。タカシの気持ち悪さが危険域を突破している」
 想像の中の妹の頭をなでていたら、ちなみが虫か何かを見ているような目でこちらを見ていることに気づいた。
「おほん。……で、結局妹になってくれるのか?」
 できるだけ冷静さを装いながら居住まいを正す。
「……あんな醜態をさらす生物の妹とか絶対無理」
 ぐぅの音も出やしねえ。
「はぁ……ま、しょうがない。妹ではないが、これで妹分を補給しよう」(なでなで)
「……無理だと言っているのにタカシは人の頭をなでて愉悦に浸っている。タカシは人の嫌がることを喜ぶ悪魔に違いない」
「と言いながら満更でもない顔をするちなみだった」
「……などと勝手なことを言うタカシは死んだ方がいいと思う」
 なんて酷いことを言いながらも、ちなみは俺の手を振り払うことなく、ただなでられていた。
「なんだかんだ言って、ちなみって超いい奴だな」
「……ひとなで100円」
 罠だった。

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