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2019年10月15日
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【ちなみvsちなねえ】

2010年03月23日
 暇なのでぶらりとちなみの家に遊びに行くと、なんか変な本読んでる。
「ちなみ、その本……あ、いや、やっぱいい」
「……さすがはタカシ、目の付け所が違います。……これは『月刊いもうと』と言って、それはそれは素晴らしい」
「いい。ごめん。俺が悪かった。どっか遊び行こう、全部俺の奢りだぞ」
「……それは嬉しいですが、どうしてそんなに必死なんですか?」
 だって俺の本能がちなみの持つ雑誌に触れるなと、さっきから警鐘を鳴らし続けてるんですもの。
「は、はは、いいからいいから。ほれ行くべ行くべ」
「あっ、そんな急に引っ張ったら……あぅ」
 つるりこてんもにゅもにゅがちゃ。
「……タカくんが来てる予感、てきちゅー。……てきちゅーですが、これはどういうことですか?」
 ちなみに巻き込まれ一緒に転んでると、ドアを開けてちなみの姉、ちなねえが顔を覗かせた。
「や、はは、これはこれはちなねえ、ご機嫌麗しゅう」
「……麗しゅくないです。……私を差し置いて妹とくんずほぐれず……ぬぬ、ずるいです」
「くんずほぐれずって……いや、別にそんなほぐれてなんて」
 なんて軽く笑いながらちなみを見たら、おや顔真っ赤っ赤。
「……うう、どうせ私の胸は触っても気づかないくらいぺたんこです」
 何を言ってんだこの娘さんはと思ったけど、よくよく見たら俺の手がちなみの胸を鷲づかみにしている。
「…………」(無言で手をむにむに)
「……うう、ついでとばかりに私の胸がむにむに揉まれてます」
「ああっ、つい! ていうかお前も何を冷静に実況してるか!」
「……実は、あまり冷静ではないです」
 ちなみは顔を赤らめたまま、困ったように視線をさまよわせた。
「奇遇だな、俺もだ」(再びむにむに)
「あぅっ……た、タカシは混乱を装って私を襲っています。……このままどさくさで初めてを奪われる予感」
「そこまで鬼畜じゃないっ!」
「……なんだ」
 残念なのか。とにかく、いつまでもちなみに覆いかぶさっていては精神衛生上大変よろしくないのでさっさとどく。
「……次は、お姉ちゃんのばんー」
 どいたそばからちなねえに捕獲された。後ろから抱きかかえられ、ほっぺをすりすりされる。
「……うーん、やはりタカくんにすりすりするのはいいです。……タカくん、お姉ちゃん専用の抱き枕になりませんか?」
 何を言ってんだこの姉は、とか思いながらちなみを見ると、ずいぶんと険しい顔。
「……ぬぬ、お姉ちゃんめ、タカシを抱き枕にするとは許しがたいです。タカシは大事な……えと、ええと、……友達、なのです。……今が雌雄を決する時なのです」
 何を一人で盛り上がってんだこの娘さんは、とか思いながらちなねえを見たら、この姉もなんか目が燃えてる。
「……いー度胸です。……すなわちナイス度胸。……胸はナイスではないですが」
 ちなみはひくりとこめかみを引きつらせた。
「……マホカンタです。……まったく同じ台詞をお返しします、歳のわりに胸が悲しいお姉ちゃん」
 ちなねえのこめかみが二度引きつった。
「あ、あのお二人さん、諍いは何も生み出しませんよ? 同じ地球人類、手に手を取って」
「「うるさい」」
 怖いので部屋の隅っこに退避。誰か助けて。
「……お姉ちゃんは、いー大人なんですから、タカシにちょっかいをかけるべきではないです。……タカシは同級生で胸と背が少し小さい、コスプレ好きな女の子が大好きに決まってます」
 おおっ、勝手なこと言ってるちなみの背後に、今までちなみがコスプレした姿が浮かんで見える!
「……そんなことはないです。……タカくんはあれで結構ドジなところがあるから、姉さん女房がいいに決まってます。……それも、色々な技術を持ってる、例えば召還術ができる女性がいいに決まってます」
 今度はちなねえの背後に……月刊お姉ちゃんが見える。でかでかと『弟を洗脳する百の手段』とか書いてあってもうやだ。
「「……で」」
 突然二人がこっちを向いたので失禁しそう。
「「……どっち?」」
「こっち」
 そばにあった熊のぬいぐるみを抱きしめたら、二人に頬をぎぅぅぅぅっと引っ張られた。
「……真面目にやるべきです」
「……まったくです。……タカくん、真面目にしないと、すりすりしてあげませんよ?」
 別に望んでしているわけでもないんだけどなぁ、とか思ってたらちなみが俺の服の裾をくいくい引っ張った。
「……わ、私を選べば、ねこちなみんが現れる予感。……にゃーにゃーです」
「にゃ、にゃーにゃー?」
「……にゃーにゃー」
 なんだか分からないが大変心惹かれる提案に、心揺れる揺れる揺れまくる。
「……お、お姉ちゃんを選べば、なんでも召還しまくりです。……世界征服も滅亡も、お望みのままですよ?」
 ちなねえなら本当にやりそうなので、放っておくのは怖い。だがしかし、ちなねえを選べばにゃーにゃーが……!
「……にゃあ」
「こっち!」
 気がつくと、小さくにゃあと鳴くちなみに抱きついて頭なでまくってて。
「……うぅ、タカくんがお姉ちゃんを捨てた。……こんな世界、壊しちゃいましょう」
「待って待って違うごめんやめてちなねえ!」
 ちなねえが慣れた手つきで空中に怪しげな魔法陣を描き出したので、慌てて止める。……が、慌てすぎたせいか足が滑り、ちなねえを巻き込み転ぶ。
「あいたた……ご、ごめん。大丈夫か、ちなねえ」
「……あ、あの、タカくん、お姉ちゃんの、お姉ちゃんのおっぱい……」
「おっぱい? 大丈夫、小さいよ」
「そ、そうじゃなくて、そうじゃなくて……さ、さわってるの」
 なるほど、確かにちなねえのおっぱいを俺の無骨な手がこう、鷲づかみに。
「ちなねえ、これデジャブって奴だよね。なんかつい最近もこんなことがあったような」(むにむに)
「うっ、あうっ……た、タカくん、揉んでる、揉んでるよぉ」
「気のせいだ!」(むにむにむに)
 顔を赤く染めるちなねえの言を、強く言い切ることによって封じる。
「ふぅっ……そ、そんなことないよ、そんなことないよぉ」
 しかしちなねえもそんなことで誤魔化されるはずもなく、涙目のままイヤイヤと顔を振った。
「ほらアレだ、危機に瀕すると本能がどうにかなってえっちしたくなるってアレってことで一つ」(むにむに、むにむに)
「うぅ、あぅ、……た、タカくん、さわり方がえっちだよぅ」
「ふはははは、気のせいだ!」
「…………」
 興奮するあまり、一人放っておかれた子がいたのを忘れてた。その娘さんが絶対零度もあわやと思えるほどの冷気をまとわせた視線を俺に向けてまして。
「じ、冗談はこのくらいにしようね、ちなねえ?」
 必死でちなねえに目配せして、話を合わせるようにやってるのに、
「はぁはぁ……はぁはぁ……」
 ちなねえときたら肩で荒く息をするばかりで俺の話なんてちっとも。
「あ、あは……あはは」
「……まったく、タカシの無節操ぶりには、困ったものです」
 世界を救ったと思ったら、今度は俺の命が大変ぴんち。
「……タカシは一度、自分の立場というものを確認した方がいいです」
 世界でも稀な拷問、猫我慢という奇拷問を受けた。猫まみれだった。

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