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2019年10月15日
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【男の娘の精霊 最初】

2013年01月06日
 どうも近頃ついてないなあと思ってたら、交通事故に遭った。結果、数日生死の狭間をさまよう羽目に。
 幸運にも生還できたが、その代償かどうかは知らないが、近頃妙なものが見える。

拍手[7回]

「まあ、幻覚だろうが、どうにも困ったものだ。早く治ればいいのに」
「幻覚なんかじゃねーよ。現実だよ。認めろ、馬鹿」
 空中にふわふわと漂っている人型の幻覚が俺に雄弁に語りかける。
「ふむ。言われてみるとそうかもしれない。……よし、これが真実! これが現実!」ズビシッ
「ええっ!? ……い、いや、それならそれでいいんだけどよ。……うー、なんか調子狂うな、コイツ」
「で、貴方は何なのですか。幽霊ですか。美少女幽霊とか好物なので全く問題ないです」
「ちげーよ! ……つか、性別も分かんねーのか、オメーは」
「……え?」
「だから、……あ。言っとくけど、オレ、男だぞ?」
「……えええええっ!? そんな可愛いのに!? 正直そこらの女性が見たら嫉妬で頭がおかしくなるくらい可愛いよ!?」
「……うっせ。わりーかよ。生まれつきだよ。ほっとけ、馬鹿」ブスー
「なるほど男の娘か! やったぁ!」(天まで届けとばかりに快哉を)
「ヤベェ奴だった!!?」
「じゃあ、その、えへへ、恥ずかしいなあ。じゃあキスさせろ。舌絡ませるえげつない方な」
「寄んな変態ッ!」ゲシゲシ
「べぶらはぶら」

「──いーか? オレにゃそーゆー趣味はねーんだ。だから、オレに近寄んな」
 男の娘は俺をべぶらはぶらにした後、あぐらをかいて自分がいかにノーマルかを懇々と説いた。
「はい、可愛いですね」
 だが、俺には効かない。
「コイツ言葉が通じねーのか!? どっかに通訳いねーか!」
「あー、いい匂い」クンクン
「うあっ!? このっ……人の頭を嗅ぐなッ! う~……なんなんだよコイツ……誰か殺してくれよ……」
「実際、一度死にかけました」
「あ、あーあー。そうだ。思い出した。オメー、なんで事故に遭ったか理由分かるか?」
「うーん。たぶんだけど、自分でも気づかない間に誰かの恨みを買ってしまい、明確なる殺意を持って車のアクセルを踏み込まれたから?」
「ちげーよ! 想像とはいえ冷静にそんなこと言えるオメーがこえーよ!」
「なんだ。よかった、死にかけた俺はいないんだね」
「……いや、いるだろ。実際入院してたろ」
「それもそうだ! こいつぁ愉快! わはははは!」
「笑うなっ!」
「すいません」
 なんか怒られた。
「……ったく。あのな、オレは不幸を司る精霊なんだ」
 くっく、と低く笑う男の娘。その頭をなでる。
「なんでだっ!? そーゆータイミングじゃねーだろっ! 今はオメーが胡散臭く思ったり怯えたりするタイミングだっ! つか、頭なでんなっ!」
「あぁん」
 乱雑に振り払われた。悲しい。
「うー……なんなんだコイツは。……と、とにかくだ。オレに狙われた以上、オメーの人生は不幸のオンパレードだ。逃げようと思っても無駄だからな? オレはオメーが死ぬまでずっと憑いてるつもりだからな。くっくっく……」
「つまり、同棲だな。こんな可愛い子と死ぬまでずっと一緒だなんて、俺はなんて幸運なんだ! 人生はバラ色だ!」
「何もかもちげーっ! まず同棲じゃねーし、オレは男だから可愛いとかおかしーし、幸運とかありえねーだろ! オレは不幸の精霊なんだぞ、不幸になりやがれっ!」
「そう言われても」ナデナデ
「だから、頭なでんなッ!」
 この男の娘はどうしてんも頭をなでられるのを嫌がる。一方、この俺はどうしてもなでたがるので、とんでもない勢いで嫌われており、悲しい。
「さて。同棲記念にとりあえずちゅーでもしましょうか」ムチュー
「しねーっつの! 同棲じゃないって言ってるだろーがっ! 男と男がキスなんておかしーだろっ!?」
 むちゅーって顔で近寄ったのに、男の娘は全力で嫌がるばかりでキスしてくれない。
「いや、ほら。可愛いから大丈夫です」
「オレが大丈夫じゃねーんだよっ!」
「成る程確かに大丈夫ではないな。それはそうと、ちゅーを」ムチュー
「寄んな変態っ! テメー絶対殺すからな!」ゲシゲシ
「あぁん」
「ううう……なんでオメーじゃなくて不幸の精霊のオレが不幸になってんだよ……こんなのぜってーおかしいよ……」
「あ! こんなの絶対おかしいよって台詞、なんか聞いたことある! いやあ貴方もアニオタでしたかフヒヒ」
「ちげーよ寄んな仲間と思うな笑うなっ!」
「はい」
「急に無表情!? どういう精神構造してーんだよテメーは!?」
「凡庸を集めた感じです」
「ぜってーちげー!」
「酷いことを言うものだ。確かに妄想の中では学校を占領したテロリストを小指で倒せるほど特別な俺だけど、現実の俺はただの一般人だぞ? 普通を寄せ集めたものがこちら(俺)になります」
「ただ一点、心がおかしーんだよ!」
「こんなに汚れ果てた世界で生きているのに、ガンジーも腰を抜かすほど清廉潔白と。いやぁ、そんな褒められると照れますねウヒヒ」
「脳が異常だって言ってんだよっ!」
「ははっ、まったまた。あ、そうだ。偉いで賞でちゅーしてくれても構わないぞ」ムチュー
「寄んな変態ッ!」ゲシゲシ
「ぶべらはべら」
 半泣きで俺を蹴る男の娘だった。
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Comment
No title
これが、魔物か……。
無題
ホモォ…




え?俺?もちろん大好物です^p^
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