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2019年10月18日
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【ツンデレにしっぽを触らせてくれって言ったら】

2010年07月01日
 放課後。普通の学生であれば部活動に、それに所属していない者は羽を伸ばせる時間だ。俺は後者にカテゴライズされる人間であるはずなのだが、今日も会長の奴隷として生徒会室に監禁されてます。
「そして疲れた俺は寝る」
「寝るな、阿呆。寝るなら仕事を終えてからにしろ、阿呆。早く死ね阿呆」
 会長に押し付けられた仕事を一人で必死にこなした俺を、会長は優しく労わるわけでもなく、ただただ罵倒した。なんて酷い奴だ。
「ぬ? ……なんじゃ、その目は」
「生まれつきです」
「目つきの悪い奴よのぉ。それだけでも恐れられているというのに、いつも無表情じゃから、誰からも恐がられているのじゃぞ?」
「俺ほど人畜無害な奴はいないというのに、酷い話だと思わないか」
「人畜無害、のぉ……」
 会長は俺を頭の先から足のつま先まで遠慮なくじろじろ見た。
「まあ、そうじゃの。見た目よりも中身の方がよほど酷いからの、貴様は」
「悪だ。俺の目の前に悪がいる。滅さなければ……!」
「ほほう。ワシに勝負を挑むか。勇気と蛮勇を履き違えておるようじゃが、どこで命を賭けるかは個人の自由じゃ。ほれ、構えよ」
 会長が愉快そうに口角を吊り上げると同時に、スカートの裾からふわりとしっぽが姿を現した。
 会長の正体は狐の妖怪であり、その中でも結構な力を持ってる存在らしい。いや、本人の談だからどこまで本当なのか知らないけど。
 そんなわけで戦ったりなんてしたらほぼ間違いなく負けるというかこちらが滅されるので、論外だ。ていうか、それ以前に女の子に手をあげるとか超嫌いなのでやらないけど。
「とぅー」
 ちうわけで戦いを忌避すべく、会長のしっぽをもふっと触る。
「ふひゃっ!? ち、違う、戦う、戦うと言ったのじゃ! 誰も触れとは言ってないのじゃ!」
「もふもふもふ」
「こやつ今日もワシの話を聞いておらぬ!? ええい、何を一心不乱に人のしっぽをもふもふしとるか!」
「なー会長、しっぽ触っていい?」
「聞く前にすでに触っておる! 触るどころか、顔を埋めておる!」
「会長のしっぽは触ると気持ちいいし、真っ白な毛が一本一本つやつやしてて、すごく綺麗だよね。売ったら結構な金になりそうだよね」
「こやつワシより悪魔度が高いのじゃ!?」
 妖怪より悪魔っぽいのか、俺。
「まあ、売らないけど。このしっぽは俺だけのものだから!」
「だっ、誰が貴様のものじゃ、たわけ! ワシのものに決まっておろう!」
「じゃあ会長は俺のものだ!」
「──っ!? そっ、そっ、そんなわけあるか、愚か者っ!」
 会長は顔を真っ赤にして俺をべしべし叩いた。会長は妖怪なのでその破壊力たるや泣きそうになりそうだが、しっぽをぶりゅぶりゅ振ってるので、その意味を考えると嬉しい。
「おおぅ、しっぽが右へ左へ大移動だ。捕まえにくくて困るぜ」
「だっ、だから触るでないと言っておろう!」
 会長は俺をむぎゅーっと押して、しっぽから遠ざけた。
「ふぅ……まったく。よいか? しっぽは狐にとって大切なものなのじゃ。そうやたら触ってよいものではないのじゃぞ?」
「そうなのか。じゃあ、今後は触るたびに申し訳ないと思うようにするよ」
「何の解決にもなってないのじゃ! ええい、貴様はもうワシのしっぽに触れてはならぬ!」
「やれやれ。そこまで嫌がられては仕方がない。会長のぺたーんとしたおっぱいで我慢するよ。あーあ、俺は巨乳フェチだからそんなぺったんこには興味ないんだけどなあ」
「ダメに決まっているであろう、阿呆!」
「何ィ!? 本当は貧乳フェチで、会長のおっぱいが俺の好みにジャストフィットしてるのを看破されないため、思ってもいない事を言って巧みにその胸に触ろうとしたのに、それすらも不許可と!?」
「わ、ワシの胸の大きさなどどうでもよいであろう、阿呆!」
「でもしっぽがブンブンしてるので、あながち嫌ではなかったのだね」
「わひゃ!? みっ、見るな、阿呆!」
 会長は両手で自分のしっぽを押さえつけ必死に動きを止めようとしたが、その程度では止まる気配すらなかった。
「う、うぬぬぅ……! ええい、見るな、こっちを見るなあ!」
「恥ずかしそうなだし、俺も負けじと尻でも振ろうか?」
「明らかにワシを馬鹿にしておるな、貴様!?」
「そんなつもりはないのに。まあ見て欲しくないなら、見ないよ」(ふにふに)
「だからと言ってワシの耳をふにふにするのを許可した覚えはないっ!」
 目を逸らしつつ、会長の頭から飛び出てる狐の耳をふにふにしたら怒られた。
「しょうがない。今日のところは抱っこだけで我慢するよ」
 会長を一度抱き上げ、先に俺が椅子に座り、その俺の上に会長を下ろす。
「誰がそんなものを許可した!? あっ、こら、頭をなでるな!」
「ぐーぐー」
「明らかな嘘寝息じゃっ! 人の頭をなでながら寝る奴などおらんっ!」
「小さいからかどうか知らないけど、会長は体温が高いので、冷房のよく効いたこの部屋で抱っこすると気持ちいいよね」
「知らんっ! ええい、なでるなと言ってるであろうっ! こやつの頭についてるのは飾りかや!?」
 がうがう怒りながらも、えらい勢いでしっぽを振ってる会長だった。

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すこい
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