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2026年03月16日
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【猫を初めて触るツンデレ】

2010年05月09日
「なぁタカシ。聞いた話によると、猫を飼い始めたそうだな」
 昼休み、飯をもそもそ摂っているとみことに話しかけられた。
「ああ、そうなんだ。もう、もふもふでふかふかで鼻が濡れてて可愛いぞ~。なでるたびに発狂しそうになる」
「そ、そうか。……実は、その、私は猫が少し好きでな。よかったら見せてくれないか?」
「……おまえが猫好き?」
「す、少しだ少し! それほどではない!」
「……それほど、ねぇ」
「も、もうよい! おまえなんかに頼んだ私が馬鹿だった!」
「あー待て待て、……実は、うちの猫は娘さんに撫でられるのが好きなんだ。よかったらそのうち家に来て遊んでやってくれないか?」
「そ、そうか! 仕方ないな、遊んでやるか!」
 手のひらを返したように破顔するみことに、俺はそっとため息をついた。

「な、なぁ、どんな猫なんだ? 可愛いか? 噛んだりしないか?」
「……その質問三回目。ちったぁ落ち着け」
 早速今日遊びたいと言うみことを連れ、俺は自宅への帰路をだらだら歩いていた。
「う……すまぬ。恥ずかしながら、猫を触るのは初めてのことで……幾分緊張しているのかもしれん」
「……みことが緊張。わはははは!」
「なっ、なにが可笑しい!」
「くっ、くくくっ……いや、悪ぃ悪ぃ。ちょっとな、普段のおまえの言動からは信じられない言葉だったんで」
「……ふん。どうせ私は心臓に毛が生えてるほど豪胆だと言いたいのだろう?」
 少し拗ねたように口を尖らすみことに、俺は笑って言った。
「ちげーよ。らしくないけど、女の子っぽくて可愛いって言いたいの」
「だっ、だだ誰が可愛いだ、誰が! 訳の分からんことを言うのはよせ!」
「お、ぼちぼち着くぞ」
「私の話を聞けッ!」
 夕焼けに負けないくらい顔を赤くしてるみことと一緒に玄関をくぐる。
「にゃー」
「お、出迎えご苦労さん」
 ぐるぐるとノドを鳴らす猫を抱え、自室へ向かおうとするがみことが着いてこない。
「どした? 俺の部屋はこっちなんだけど……」
 みことは猫をじっとみつめ、固まったまま動かないでいた。
「これは……可愛いな」
 ほぅ、と濡れた息を漏らす。気のせいか、目が潤んでいるような。
「感動するはいいけど、さすがに玄関先で遊ぶのは勘弁な。俺の部屋に来い」
「わ、分かっている! 偉そうに指図するでない」
 一挙一動を見逃さないためか、猫をじっと見つめたままみことが俺についてくる。猫が怯えたようににゃあと鳴いた。
「んじゃ部屋行くけど、途中でっぱりがあるからそこでこけんなよ」
「……ああ」
 分かってんのかなぁ、ホントに。まぁいいや。
 俺はにゃーと鳴く生き物を抱えたまま部屋へ向かった。
「わきゃ!?」
 変な鳴き声がした。
 案の定、みことが気持ちのいいこけっぷりを発揮していた。パンツ全開、白さが眩しい。
「う、いたた……なんでこんなところにでっぱりがあるんだ?」
「ああ」
「まったく……先に言っておいてくれ」
「ああ」
「……貴様、どこを見ている?」
「ぱんつ」
「き、きき貴様ッ! 乙女のパンツを見るとは何事だッ!」
 しまった、素直さが仇に。
「まぁなんて言うか、その、ナイスパンツ」

 顔面を腫れさせながらも、どうにか自室に着く。猫を放すと、慣れたようにベッドに飛び乗った。
「はい、これが俺の部屋。部屋の持ち主はただいま顔が痛いけど、素敵だろ?」
「汚い。掃除したらどうだ」
「面倒なのです」
「はぁ……まったく、タカシらしいな」
「お褒めに預かり恐悦至極」
 肩をすくめてから、みことは猫のそばに寄った。そして、恐る恐る手を伸ばす。
「はぁ……はぁ……」
「みこと、鼻息荒いぞ」
「うるさい!」
 みことの大声に怯えたのか、猫が俺に飛びついてきた。
「あ……」
「おーよしよし。怖かったな」
 俺の胸でにゃーと鳴く猫。
「ず、ずるいぞ! 私にも抱かせろ!」
「ずるいと言われても……猫が勝手に来るんだから仕方ないじゃないか」
 猫のノドをくすぐると、ごろごろと気持ちよさそうにノドを鳴らした。
「あ、ああ……私も、私も撫でたい」
「はぁ……ほれ」
 俺は猫を持ち上げ、みことの前に晒した。
「これなら逃げないだろ。安心してなでろ」
「み、みくびるな! 私一人でこの程度完遂できる!」
「そうか、なら」
「だ、だが、貴様がどうしてもと言うならやってやらんこともない」
「…………。どうしても」
「そっ、そうか! ……では、いざッ!」
 過剰に気合を入れ、みことが震える手を猫の頭にかざす。
「みことみこと、力入りすぎ。握りつぶすつもりか」
「うっ、うるさい! わかっておる! ……はふー、はふー」
 目が血走ってて鼻息荒すぎる。怖い。
 俺の恐怖を感じ取ったのかそれとも動物的本能が察したのか、猫が俺の手から逃れぴゅーっと部屋から出て行ってしまった。
「……き、き、貴様ッ! どうしてくれるッ!」
「俺のせい!?」
「ええいうるさい! 全部貴様のせいだ! こうなったら、触れるようになるまで貴様の家に通うからな! 拒否権はない! いいな!」
 有無を言わさぬ物言いに、俺はこくこくと壊れた人形のように頷くのだった。

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【鶏ちなみん】

2010年05月09日
 朝からコケコケうるさい鶏がいるなぁと思ったら、ちなみだった。
「……にわとりです。こけー」
「なに人んちの前で鳴いてんだよ! 近所迷惑だし恥ずかしいからどっか行け!」
 窓から叫ぶと、ちなみは悲しそうに声を震わせて言った。
「……私、恥ずかしいですか?」
「え、いや、家の前で叫んでるのが恥ずかしいのであって、別におまえが」
「……じゃ、そっち行きます」
 言うが早いか、10秒もせずにちなみが俺の部屋に現れた。
「……にわとりです。こけこっこ」
「帰れ」
「……折角来たのに帰れだなんて、タカシはいじわるです。……新鮮な卵をあげようと思ったのに」
「……産むのか?」
「産みます」
 即答してぽろぽろ卵を産み出した。
「なんでそう無駄に高性能なんだよ!」
「……無駄とか、ひどいです。……みんな、お父さんはいじわるですね」
 ちなみは床に落ちた卵をかき集めて胸に抱き、とんでもないことを言った。
「誰がお父さんだ! 種を仕込んだ覚えはないっ!」
「……みんな、お父さんは認知してくれません。……悲しいですね」
「悲しいピヨ~」「悲しいピヨ~」「悲しいピヨ~」
 卵が割れ、中からちなみにそっくりな顔をしたヒヨコが現れた。
「ああもう、ああ! 何が悲しいピヨだ! ていうかなんでそんな無意味に凄いんだよ!」
「……頑張りました」
 薄い胸を張るちなみを見て、もっと違うことを頑張って欲しいと願わずにはいられない。
「……なんで褒めないんですか?」
「褒めるか!」
「……残念です。折角タカシが褒めてくれると思って頑張ったのに。いーこいーこしてくれると思ったのに」
 そう言って、期待を込めた目で俺をじっと見つめる。胸に抱かれたちなみ(小)も俺をじっと。
「……はぁ。いーこいーこ」
 諦めてちなみの頭をなでる。ああもう、こいつなんでそれだけでこんな嬉しそうな顔すんだよ。
「……はふぅ。タカシのなでなでは堪りません。病み付きです」
 勘弁してください。
「……満足したので今日はとりあえず帰ります。もっとたくさん産めるよう改良してくるので、次はもっともっと頭なでてください」
 俺に喋らせる暇を与えないまま、ちなみは来た時と同様素早く出て行った。
「……これも持って帰れよ」
 俺の周囲で「ぱぱ、ぱぱ」と鳴く小さなちなみを見て、俺は深くため息をついた。

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【流しそうめんとボクっ娘】

2010年05月09日
 暑い。こうも暑くてはボクっ娘をいじめてもすっきりしない。
 というわけでリナを丸め込み、そうめん大会をすることにした。
「では、流しそうめん大会を開催します」
「え? ど、どういうこと?」
「ここから流れてくる素麺をどんどん食べてください。では、開始~」
 ぷっぷくぷーという吹奏楽部のラッパ音と共に、超巨大な素麺流しの上流から素麺が流れてきた。
「わっ、き、来たよ! そーめん!」
「ああ、言い忘れてたけど一番素麺食えなかった奴罰ゲームな」
 梓が取ろうとした素麺を奪いながらそう言った。
「あああああ! ボクのそーめん取った! ……え、罰ゲーム?」
「むぐむぐ……なに、ちょっと処女を喪失するだけだ。軽い軽い」
 言いながら梓が取ろうとした素麺を再び頂く。
「重いよ! すっごく重いよ! ていうかボクのそーめん取るな!」
「むぐむぐ……たまに素麺食うと美味いな。梓、おまえも食えよ」
 言いながら梓の素麺を奪う。
「だから取るなよ! ボクのそーめん!」
 梓が憤慨しながら俺の素麺を奪いにかかった。
「わっ馬鹿、人のとる奴があるか。そこ流れてる素麺取れよ」
 取られないよう梓の頭を左手でホールドしながら右手で素麺をすする。
「タカシがボクの取っちゃうから食べれないんだよ!」
「口移しでいいならやってもいいぞ」
「嫌だよッ!」
「贅沢だなぁ。昔の人はすいとんを喜んで食っていたと言うのに……」
「そーめんが嫌なんじゃなくて口移しが嫌なだけだよ!」
 わーわー言ってる隙をついて梓の前を流れる素麺をかっさらう。
「あああああ! また取った! また!」
「むぐむぐ、うまひ」
 梓の邪魔をしながらしばらく食ってると、ぷっぷくぷーというラッパ音が聞こえた。
「お、終わったみたいだな」
「……結局全然食べれなかった。タカシが邪魔ばっかりするから!」
「じゃあ罰ゲームをば」
 梓のスカートの中に手を突っ込むと、思い切り殴られた。
「な、な、何すんだよ馬鹿ぁ!」
「罰ゲームに処女喪失。軽い軽い」
「重いよ! 誰だよ、こんな犯罪みたいな罰ゲーム考えたの!」
「ああ、俺。リナがぐだぐだぬかしてたけど、乳責めしたら大人しくなったいててててて」
 ぎぅ~っと梓にほっぺをつねられた。
「乳責めって、何やったんだよ!」
「いーから処女を謙譲しろ。それとも、もう非処女か?」
「処女だよッ! ……あ」
 いまさら口を閉じても、自ら大声で周囲に知らせてしまった後なので意味ないよ。
「う、う~~~~~~! タカシぃ! どーしてくれるんだよぉ!」
「案ずるな。今から非処女になれば問題ない」
 梓のスカートの中に手を突っ込むと、思い切り殴られた。
「タカシの馬鹿ッ! ど変態! 特殊趣味! うわ~~~ん!」
「待て梓! 俺はボクっ娘が好みなだけで特殊じゃないぞ!」
 泣きダッシュをかます梓に叫ぶが、返事は当然のように返ってこなかった。
「……ま、罰ゲームなんて冗談なんだけどな」
 どうやって許してもらおうか考えながら、俺は殴られた頬をさすった。

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【タカシに恥ずかしい質問をして、ちゃんと答えないとエロDVDを一枚ずつ叩き割るツンデレ】

2010年05月08日
 散歩してたら薄着の小学生がいたので、思わずもよおし、家に帰りお気に入りのエロDVDで抜こうとしたら、携帯が鳴った。
「あ、あたしだけど、アンタ今暇よね?」
「超忙しい」
「暇ね? 今からそっち行くから」
 そう断言して、一方的に切られた。暇なんて一言も言ってない。
 まあ来るなら仕方ない、エロDVDを元の場所にしまって、ちんこもしまって、と。ぼやぼやしてたら、かなみがやってきた。
「早速だけど、あんた童貞?」
「ぶっ!」
 いきなり何を言うか、この娘さんは。
「なななんでそんなことおまえに言わなくちゃいけないんだよ!」
「……えーと、この辺かな」
「おい、ちょっと」
 かなみは俺の質問に答えることなく、本棚の奥をごそごそ探り出した。……ってそこはエロDVDの隠し場所!
「見っけた。……うわ、ロリものが束で。つくづく変態ねぇ」
「う、うっせい! つーかなんで隠し場所分かったんだよ! なに探り当ててんだよ!」
「いーからさっきの質問に答えなさい。答えないと」
 かなみは手に持ったDVDを叩き割った。
「あああああ!」
「こんなふうに割るから。じゃ、答えて」
「な、なんでこんなことに……」
「もう一枚いく?」
「えっとですね! その! なんちうか!」
「……遅い」
 かなみは別のDVDを叩き割った。
「うあああああ! それはお気に入りの『悶絶わななき少女』! なんつーことを!」
「わななかないでいいから、とっとと答える」
 半分になってしまったわななき少女を胸に抱き、嗚咽する。
「俺の……ひっく、俺の、わななき少女が……。こんなこと、たとえ神が許しても俺が許さなええとですね!」
 すでにかなみが別のDVDを持ってスタンバっていたので慌てる。
「ええと?」
「……ど、童貞……です」
 なんという屈辱だろう。暴力に負けた。
「……そっか。童貞かぁ」
「な、なんだよぅ! 童貞を馬鹿にすんな!」
「あー違う違う。馬鹿にしたんじゃなくて、その」
「その?」
「……まーいいじゃんそんなの。あはははは!」
 かなみが笑いながら手に持ったDVDを叩き割った。
「ああああああ! 割った! かなみが俺の『淫虐少女・悶え泣く』を割った!」
「じゃね。また明日学校で♪」
 なんか知らんが上機嫌に去っていくかなみとは裏腹に、俺は深い悲しみに包まれていた。
「……悪夢だ」
 割られてしまったDVDを胸に抱き、俺は泣いた。

(そっかぁ、タカシってまだ童貞なんだ。てっきりちなみと済ましちゃったと思ってたけど……よかったぁ)
 かなみはスキップしながら家に帰った。

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【雷が怖いツンデレ】

2010年05月08日
 登校する時は曇り空だったものの、下校時、つまり今は土砂降りになっていた。
 残念なことに天気予報は見てこなかったので、俺は傘を持ってきてない。つまりは、教室の窓際で困ったように窓から空を見上げてるみことと同じ境遇なわけだ。
「おまえも同類か?」
「ん? ……ああ、貴様も傘を」
 軽く頷き返し、みことと同様に空を見上げる。空は厚い雲に覆われ、止みそうになかった。
「もう少し小降りになったところを見計らって帰れば、そう濡れずに済むだろう」
「なら、少し待つか。一人なら寂しいところだが、みことと一緒ならむしろ喜ぶことだな」
「そればかりは同意しかねるな」
 相変わらずの厳しい意見に苦笑していると、不意に光が瞬いた。そしてすぐ轟音がした。
「雷か? 近いな」
 ふと、制服の袖が引っ張られる感覚がした。見ると、不安げな表情を浮かべたみことが俺の袖を握り締めていた。
「みこと?」
「……! な、なんでもない」
 途端、弾かれたように袖から手を離した。
「もしかして、雷苦手か?」
「そんなわけないだろう」
 それもそうか、ときびすを返そうとすると、また稲光が走り、ほぼ同時に鼓膜を揺るがす轟音が。
「…………」
 また制服の袖が引っ張られる感覚。見ると、やはり不安げな──いや、泣きそうな表情を浮かべたみことが俺の袖を。
「! な、なんだ! 用がないならどこかへ行くがいい!」
「……んー、残念ながら急用ができた」
 みことの後ろに回り、覆いかぶさるように彼女の体をそっと抱きしめる。
「お、おい!」
「雷が怖いんで、こうしてていいか?」
「……ふ、ふん、情けない奴め。……少しの間だけだぞ」
「了解」
 みことの髪に顔をうずめながら、俺はもうしばらく雷が続くよう小さく祈った。

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