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2026年03月16日
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【たこちなみん】
2010年05月12日
「……タカシ、最近元気ないね」
「財布を落としたのです。バイト代引き出したところです。俺は今月どうやって生きていけばいいのですか?」
「……ふぅん、ドジだね」
何か考えながらちなみはどこかへ行ってしまったけど、俺はそれどころじゃない。しかたない、親父に無心でもするか。
学校から帰宅後、電話したら「やーいばーかばーか、このドジっ子」と実父に言われた。しかも送金してくれないときた。
親殺しの十字架を背負おうかと半泣きで考えつつぐるるると腹を鳴らしていると、ちなみが家にやってきた。
「インターホンも鳴らさず入ってくるとは膜を失う覚悟は出来てるだろうな……たこさん?」
ちなみはたこの着ぐるみを装着していた。
「たこです。にゅるにゅる」
その擬音語はなにか卑猥な想像を喚起させるのでやめて頂きたい。
「……えっちなことはダメ。穴という穴に突っ込むよ」
「何を!?」
八本ある足をくねらすちなみに、思わず尻を押さえてしまう。俺に受けやら攻めの趣味はない。
「……まぁ冗談はいいとして、財布を落としたタカシはさぞひもじい思いをしていることでしょう」
「ふふ、概ね正解だ」
「……なんで威張ってるんだろ? まぁそういうわけで、ご飯を作りに来てあげました。感謝しなさい」
「そっか、ありがとう。感謝する。入信してもいい」
「……たこ教?」
なかなかありがたくない宗教だ。
「じゃあ、たこ教の教祖として、信者にご飯を振る舞ってあげます」
「なんでもいいから早くしてくれ。腹が減ってそこのティッシュすら美味そうに見えてきた」
「……人間としてのプライドを捨ててる人にご飯を作るのは、ちょっと」
「ちなみが美味そうに見えてきた。食っていいか?」
「……カニバリズムが趣味の人にご飯を作るのは、ちょっと」
「ごめんなさいあと数分で餓死予定ですからもうちょっと優しくしてください」
「……くすり。いいよ、作るからちょっと待ってて。その間に死なないでね」
「鋭意努力します」
かくてテレビを見たり漫画を読んだりつまみぐいに向かい刃物で牽制され半泣きになること数分、待望の料理を持ってちなみがやってきた。
「はーい、お待たせ、たこ焼きでーす」
「ヤター、いただきまーす」
「……ふふ。何も知らず、嬉しそうに(ボソリ)」
「なななななにか変なの入れましたか!?」
不思議、声が震えてるよ。今ならきっと綺麗なビブラートが奏でられるはず。
「ふふっ、入れてないよぉ、……そんなには」
「えーとえーとえーと、俺毒殺されるほどちなみに嫌われてたのか?」
「……くすり。はい、あーん」
俺の問いには答えず、ちなみはつまようじに刺されたたこ焼きを俺に差し出した。
「あーん」
死ぬかもしれんが腹減ってるし可愛い娘さんにあーんってされたしまぁいいや。(0.2秒)
「……ん? これ、ネギか?」
「……正解。確かタカシって野菜嫌いだったよね。ちょっとは野菜も摂らなきゃ」
「なんだ、変なのってコレか。俺はてっきり針でも入れられたものかと」
「……お望みならしてもいいけど。すごいMっぷりだね」
席を立とうとするちなみを必死で押し留める。死ぬのもMと思われるのも勘弁願いたい。
「しかしネギかぁ……うーん、ちなみには悪いがちょっと苦手かも」
「ほら、あーん」
「あーん」
あーんとされると雛鳥の如く簡単に口を開く自分をどうかと思う。むぐむぐ。
「……くすり。簡単だね」
「なんだと! 俺がそんな簡単にあーん」
小学一年生の算数よりも簡単っぽい。
「……くすり。おいしい?」
「うん」
財布は落としたが、まぁ、いいかとちなみの笑顔を見て思った。
「財布を落としたのです。バイト代引き出したところです。俺は今月どうやって生きていけばいいのですか?」
「……ふぅん、ドジだね」
何か考えながらちなみはどこかへ行ってしまったけど、俺はそれどころじゃない。しかたない、親父に無心でもするか。
学校から帰宅後、電話したら「やーいばーかばーか、このドジっ子」と実父に言われた。しかも送金してくれないときた。
親殺しの十字架を背負おうかと半泣きで考えつつぐるるると腹を鳴らしていると、ちなみが家にやってきた。
「インターホンも鳴らさず入ってくるとは膜を失う覚悟は出来てるだろうな……たこさん?」
ちなみはたこの着ぐるみを装着していた。
「たこです。にゅるにゅる」
その擬音語はなにか卑猥な想像を喚起させるのでやめて頂きたい。
「……えっちなことはダメ。穴という穴に突っ込むよ」
「何を!?」
八本ある足をくねらすちなみに、思わず尻を押さえてしまう。俺に受けやら攻めの趣味はない。
「……まぁ冗談はいいとして、財布を落としたタカシはさぞひもじい思いをしていることでしょう」
「ふふ、概ね正解だ」
「……なんで威張ってるんだろ? まぁそういうわけで、ご飯を作りに来てあげました。感謝しなさい」
「そっか、ありがとう。感謝する。入信してもいい」
「……たこ教?」
なかなかありがたくない宗教だ。
「じゃあ、たこ教の教祖として、信者にご飯を振る舞ってあげます」
「なんでもいいから早くしてくれ。腹が減ってそこのティッシュすら美味そうに見えてきた」
「……人間としてのプライドを捨ててる人にご飯を作るのは、ちょっと」
「ちなみが美味そうに見えてきた。食っていいか?」
「……カニバリズムが趣味の人にご飯を作るのは、ちょっと」
「ごめんなさいあと数分で餓死予定ですからもうちょっと優しくしてください」
「……くすり。いいよ、作るからちょっと待ってて。その間に死なないでね」
「鋭意努力します」
かくてテレビを見たり漫画を読んだりつまみぐいに向かい刃物で牽制され半泣きになること数分、待望の料理を持ってちなみがやってきた。
「はーい、お待たせ、たこ焼きでーす」
「ヤター、いただきまーす」
「……ふふ。何も知らず、嬉しそうに(ボソリ)」
「なななななにか変なの入れましたか!?」
不思議、声が震えてるよ。今ならきっと綺麗なビブラートが奏でられるはず。
「ふふっ、入れてないよぉ、……そんなには」
「えーとえーとえーと、俺毒殺されるほどちなみに嫌われてたのか?」
「……くすり。はい、あーん」
俺の問いには答えず、ちなみはつまようじに刺されたたこ焼きを俺に差し出した。
「あーん」
死ぬかもしれんが腹減ってるし可愛い娘さんにあーんってされたしまぁいいや。(0.2秒)
「……ん? これ、ネギか?」
「……正解。確かタカシって野菜嫌いだったよね。ちょっとは野菜も摂らなきゃ」
「なんだ、変なのってコレか。俺はてっきり針でも入れられたものかと」
「……お望みならしてもいいけど。すごいMっぷりだね」
席を立とうとするちなみを必死で押し留める。死ぬのもMと思われるのも勘弁願いたい。
「しかしネギかぁ……うーん、ちなみには悪いがちょっと苦手かも」
「ほら、あーん」
「あーん」
あーんとされると雛鳥の如く簡単に口を開く自分をどうかと思う。むぐむぐ。
「……くすり。簡単だね」
「なんだと! 俺がそんな簡単にあーん」
小学一年生の算数よりも簡単っぽい。
「……くすり。おいしい?」
「うん」
財布は落としたが、まぁ、いいかとちなみの笑顔を見て思った。
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【ツンデレに俺ってもてない男だよなって言ったらどうなるの?】
2010年05月11日
高校生にもなって彼女の一人もいない。おかしい、俺の人生予想図にそんな状況は描かれていない。
「なぁかなみ、俺ってモテない男だよな」
「うん。アンタ変だもん」(即答)
よし、死のう。
「待て待て待て! ロープ持ってふらふらどっか行くな!」
「だ、だって、モテたいんだよぅ! 可愛い娘さんとイチャイチャしたいんだよぅ! 生まれ変わってモテるんだよぅ!」
「……この上なく情けなくも、男らしい叫びね」
「うっうっ、イチャイチャしたいよぅ! バカップルと呼ばれ陰口を叩かれたいよぅ!」
「あーもう泣かない! 鬱陶しい」
それでも泣き止まないと殴られたので、必死の思いで涙を止める。
「ったく、男らしくないわねぇ。男なら男らしく、好きな子を自力で射止めなさいよ」
「ふむ、一理あるな」
ごそごそとロッカーを漁り、目当ての品を取り出す。
「……ちょっと待って。やたら鋭利な弓矢を持ってどうするの?」
「射止める」
殴られた。
「殺すつもりなの!?」
「吊り橋効果で動悸ドキドキ、惚れるかと」
「自分を殺そうとする奴に惚れるなんて無理に決まってるでしょ!」
「ダメなら脅すまでだ」
殴られた。
「……ったく、本当に馬鹿ね。で? 好きな子って誰?」
「ん? ……ん~」
「な、なによ。何もったいぶってんの? どうせアンタのことだから、リナとか巨乳の子がいいんでしょ?」
「いや巨乳も悪くないが、ていうかそれ単に体目的じゃん。そうじゃなくてこう、心と心を通わしたいんだよ! ラヴい空気を醸し出したいんだよ! エッチもしたいけど!」
「うっわ、童貞の思考ね。キモい」
「うっうっ……、童貞を馬鹿にするねい! 妄想力は通常の三十倍だぞ!」
あとは概ね平均以下です。
「全く威張れないことに気づいてる?」
「チクショウ! こうなったら今夜の妄想はかなみにしてやる!」
「え……」
「学校帰りに買い食いしたり、一緒に遊びに行ったり、ちょっとイチャイチャする恋人の妄想してやる! 童貞の恐ろしさ、身に染みて感じるがいい!」
「……ていうか、買い食いはよくするし、一緒に遊びにも行くし、イチャイチャはしないけど、その、……普段どおりだけど?」
「…………」
「…………」
二人揃って黙ってしまう。かなみの奴はなんだか知らないけど赤面してるし。
「……知らない間にかなみと付き合ってたのか?」
「だっ、誰がアンタなんかと付き合うってのよ!? 身の程知らずも大概にしなさい!」
「よし、イチャイチャしよう。さし当たってポッキーを二人で端から食うというのはどうだ?」
拳が俺の顔面にめり込んだ。
「絶ッッッッッ対やんない!」
「照れるな」
「心底嫌なのよ!」
顔を真っ赤にさせたまま、かなみはドスドスと足音荒く教室を出て行った。
女心は難しい。
「なぁかなみ、俺ってモテない男だよな」
「うん。アンタ変だもん」(即答)
よし、死のう。
「待て待て待て! ロープ持ってふらふらどっか行くな!」
「だ、だって、モテたいんだよぅ! 可愛い娘さんとイチャイチャしたいんだよぅ! 生まれ変わってモテるんだよぅ!」
「……この上なく情けなくも、男らしい叫びね」
「うっうっ、イチャイチャしたいよぅ! バカップルと呼ばれ陰口を叩かれたいよぅ!」
「あーもう泣かない! 鬱陶しい」
それでも泣き止まないと殴られたので、必死の思いで涙を止める。
「ったく、男らしくないわねぇ。男なら男らしく、好きな子を自力で射止めなさいよ」
「ふむ、一理あるな」
ごそごそとロッカーを漁り、目当ての品を取り出す。
「……ちょっと待って。やたら鋭利な弓矢を持ってどうするの?」
「射止める」
殴られた。
「殺すつもりなの!?」
「吊り橋効果で動悸ドキドキ、惚れるかと」
「自分を殺そうとする奴に惚れるなんて無理に決まってるでしょ!」
「ダメなら脅すまでだ」
殴られた。
「……ったく、本当に馬鹿ね。で? 好きな子って誰?」
「ん? ……ん~」
「な、なによ。何もったいぶってんの? どうせアンタのことだから、リナとか巨乳の子がいいんでしょ?」
「いや巨乳も悪くないが、ていうかそれ単に体目的じゃん。そうじゃなくてこう、心と心を通わしたいんだよ! ラヴい空気を醸し出したいんだよ! エッチもしたいけど!」
「うっわ、童貞の思考ね。キモい」
「うっうっ……、童貞を馬鹿にするねい! 妄想力は通常の三十倍だぞ!」
あとは概ね平均以下です。
「全く威張れないことに気づいてる?」
「チクショウ! こうなったら今夜の妄想はかなみにしてやる!」
「え……」
「学校帰りに買い食いしたり、一緒に遊びに行ったり、ちょっとイチャイチャする恋人の妄想してやる! 童貞の恐ろしさ、身に染みて感じるがいい!」
「……ていうか、買い食いはよくするし、一緒に遊びにも行くし、イチャイチャはしないけど、その、……普段どおりだけど?」
「…………」
「…………」
二人揃って黙ってしまう。かなみの奴はなんだか知らないけど赤面してるし。
「……知らない間にかなみと付き合ってたのか?」
「だっ、誰がアンタなんかと付き合うってのよ!? 身の程知らずも大概にしなさい!」
「よし、イチャイチャしよう。さし当たってポッキーを二人で端から食うというのはどうだ?」
拳が俺の顔面にめり込んだ。
「絶ッッッッッ対やんない!」
「照れるな」
「心底嫌なのよ!」
顔を真っ赤にさせたまま、かなみはドスドスと足音荒く教室を出て行った。
女心は難しい。
【プレステちなみん】
2010年05月11日
学校も終わり、楽しい放課後。
よし、今日はとっとと家に帰って、先日買ったひざの上の同居人をしよう。
早足で帰宅し、プレステを起動する。ぽちっとな。
「んっ……今日のタカシはワイルドです」
ボタンを押してもプレステは起動せず、悩ましげな声をあげるばかり。おかしい、連打。
「んっ、あっ、んっ、あぅっ、きゅふっ」
「って、ちなみじゃねえか」
プレステの着ぐるみを着たちなみが、荒い息を吐いていた。
「はぁはぁ……ぷ、プレステちなみです。……はぁはぁ、気がつかなかったんですか?」
「気づいてたけど、乳首を押すいい機会だし」
はい、電源ボタンを押すと銘して乳首を押しました。とても幸せです。
「……最低です。ドエロ魔人です」
「うるさい。で、本物のプレステは?」
「……はぁはぁ、捨てました。二つも同じの持ってても仕方ないですし」
ゴミ箱を見ると、無残にも破壊しつくされたプレステがあった。
「あああああ! なんてことをするのか君は!」
思わず倒置法を使ってしまうくらいショックだ。
「……最近ゲームばっかりして遊んでくれない罰です」
「だからって壊すやつがあるか! 俺のプレステが……」
これは一言申さねばなるまい、とちなみを見ると、口を尖らせていた。
「そんな怒らなくてもいいじゃないですか。……タカシは怒りんぼです」
いや、人の物壊されたら普通怒ります。
「……でもいいです、私の心は広いですから許してあげます」
あれ、許すとかは俺が決めることじゃないの?
「とにかく、今日は私がゲーム機です。どんなゲームでも遊べますよ」
「へぇ? じゃ、これ」
棚からゲームを取り出し、ちなみに差し出す。
「『ひざの上の同居人』? ……普通女の子がいるのにギャルゲーしますか。しかもネコミミ……」
「うっせ。面白いんだぞ」
「……まぁいいです。うぃーんうぃーん、……ええと、にゃー」
「…………」
「にゃー、にゃー」
「…………」
「……以上です」
「えええええ!?」
「……うるさいです」
「え、だって、え? 終わり? にゃーって言っただけじゃん」
「女の子がにゃーにゃー言うゲームなんでしょう? これで充分です」
「違う! ネコミミの娘っ子がにゃーにゃー言って甘えてきたり恋仲になったりするのら!」
興奮のあまり語調がおかしくなった。
「……はぁ、仕方ないです」
ちなみは小さくため息をつくと、着ぐるみを脱ぎだした。
「ええっ、……えええええ!?」
ちなみはプレステの着ぐるみの下に、猫スーツを着込んでいた。そして、ネコミミを装着する。
「……こんな感じです。タカシがやってるゲームなんてお見通しです。どーん、にゃ」
指で撃たれた。心を撃ち抜かれた。
「……猫っ子が甘えたり恋仲になったりするゲームなので、代わりに私がします」
ころん、と猫っぽいちなみが俺の胸に倒れこんできた。
「……にゃ」
上目遣いに“にゃ”とか言われた。ああ、もうダメだ。
ぎゅっと抱きしめ、頭をなでまくる。
「にゃ、うにゃにゃ……」
ああもういいよな、最後までいっちゃってもいいよな?
ちなみの柔らかそうな口に、ち、ち、ちゅーを……!
「おーっす! 遊びに来てやったぞ!」
こんにちは、かなみ。少年漫画のようなタイミングですね。
「3Pする?」
骨折が三箇所で済んだのは、ラッキーだった。
よし、今日はとっとと家に帰って、先日買ったひざの上の同居人をしよう。
早足で帰宅し、プレステを起動する。ぽちっとな。
「んっ……今日のタカシはワイルドです」
ボタンを押してもプレステは起動せず、悩ましげな声をあげるばかり。おかしい、連打。
「んっ、あっ、んっ、あぅっ、きゅふっ」
「って、ちなみじゃねえか」
プレステの着ぐるみを着たちなみが、荒い息を吐いていた。
「はぁはぁ……ぷ、プレステちなみです。……はぁはぁ、気がつかなかったんですか?」
「気づいてたけど、乳首を押すいい機会だし」
はい、電源ボタンを押すと銘して乳首を押しました。とても幸せです。
「……最低です。ドエロ魔人です」
「うるさい。で、本物のプレステは?」
「……はぁはぁ、捨てました。二つも同じの持ってても仕方ないですし」
ゴミ箱を見ると、無残にも破壊しつくされたプレステがあった。
「あああああ! なんてことをするのか君は!」
思わず倒置法を使ってしまうくらいショックだ。
「……最近ゲームばっかりして遊んでくれない罰です」
「だからって壊すやつがあるか! 俺のプレステが……」
これは一言申さねばなるまい、とちなみを見ると、口を尖らせていた。
「そんな怒らなくてもいいじゃないですか。……タカシは怒りんぼです」
いや、人の物壊されたら普通怒ります。
「……でもいいです、私の心は広いですから許してあげます」
あれ、許すとかは俺が決めることじゃないの?
「とにかく、今日は私がゲーム機です。どんなゲームでも遊べますよ」
「へぇ? じゃ、これ」
棚からゲームを取り出し、ちなみに差し出す。
「『ひざの上の同居人』? ……普通女の子がいるのにギャルゲーしますか。しかもネコミミ……」
「うっせ。面白いんだぞ」
「……まぁいいです。うぃーんうぃーん、……ええと、にゃー」
「…………」
「にゃー、にゃー」
「…………」
「……以上です」
「えええええ!?」
「……うるさいです」
「え、だって、え? 終わり? にゃーって言っただけじゃん」
「女の子がにゃーにゃー言うゲームなんでしょう? これで充分です」
「違う! ネコミミの娘っ子がにゃーにゃー言って甘えてきたり恋仲になったりするのら!」
興奮のあまり語調がおかしくなった。
「……はぁ、仕方ないです」
ちなみは小さくため息をつくと、着ぐるみを脱ぎだした。
「ええっ、……えええええ!?」
ちなみはプレステの着ぐるみの下に、猫スーツを着込んでいた。そして、ネコミミを装着する。
「……こんな感じです。タカシがやってるゲームなんてお見通しです。どーん、にゃ」
指で撃たれた。心を撃ち抜かれた。
「……猫っ子が甘えたり恋仲になったりするゲームなので、代わりに私がします」
ころん、と猫っぽいちなみが俺の胸に倒れこんできた。
「……にゃ」
上目遣いに“にゃ”とか言われた。ああ、もうダメだ。
ぎゅっと抱きしめ、頭をなでまくる。
「にゃ、うにゃにゃ……」
ああもういいよな、最後までいっちゃってもいいよな?
ちなみの柔らかそうな口に、ち、ち、ちゅーを……!
「おーっす! 遊びに来てやったぞ!」
こんにちは、かなみ。少年漫画のようなタイミングですね。
「3Pする?」
骨折が三箇所で済んだのは、ラッキーだった。
【肩のうしろの2本のゴボウの真ん中にあるスネ毛の下のロココ調の右が弱点なツンデレ】
2010年05月11日
いつか、かなみがコスプレにはまった時があった。そして今、その波が再来した。さらに、ちなみもその波に乗っている。
二人はコスプレ談義をしていた。嫌な予感が止まらなさすぎるのでそっと逃げようとしたら、捕まった。そのまま拉致され、かなみの家へ。
「そんなに新しいコスが見たいの? まったく、タカシは仕方ないなぁ♪」
「むーっ、むーっ、むーっ!(猿ぐつわされて喋れない上ロープでぐるぐる巻きという屈辱に涙が止まらない)」
「……ちょっと、待つ。着替えてくる」
俺を部屋に転がしたまま、かなみとちなみは部屋を出て行った。
芋虫のように部屋をごろごろ転がってると、奇異な衣装に身を包んだかなみとちなみが戻ってきた。
「は~い、お待たせ♪ ほら、褒めて褒めて!」
「むーっ、むーっ、むーっ!(転がった時に猿ぐつわがずれ、呼吸できない様子)」
「……死にかけてないで、褒める」
ちなみが面倒くさそうに猿ぐつわを取ってくれた。
「……ぷはっ。えっと、変。なんで肩の後ろにゴボウが生えてんだ」
殴られた。
「か、かっこいいのよ!?」
「ちなみの方は……なんだ? 髪がカールしてんのか? 変だぞ」
つねられた。
「……このロココ調がかっこいい。タカシの目は腐ってる」
「ああもういいからロープも解け。帰る」
「いいからもっとよく見なさい!」
「うっせ。んなのいいから解けっての。おまえらとのコスプレ3Pえっちはまた今度」
「だ、誰がアンタなんかとそんなことするっての!」
かなみの手が俺の首にためらいなく伸びてきたので、逃げる。
「ちょ、逃げるな! ちなみ、その馬鹿捕まえて!」
「……ん。タカシ、逃げない。じっとしてれば、すぐ済む」
二人して俺を殺す気なので、必死で逃げる。部屋の中央にある小さなテーブルを基点に、三人して追いかけっこをする。捕まると死ぬ。
俺のスピードが速すぎたのか、追いかけられているはずのかなみの背中に勢いよく体当たりしてしまい、二人して転ぶ。
急に止まった俺に対応できず、ちなみも俺の上に転がり込んだ。
「いてて……」
気がつくと、俺はかなみの背中に生えてるゴボウの真ん中に片足を乗せていた。裾がまくりあがり、スネ毛が見える。そして、その下でロココ調のちなみが目を回していた。
「おい、大丈夫か?」
目を回してるちなみを足で触ろうとしたが、ちなみはふいに顔を逸らしてしまった。結果、かなみの背中に足を這わせることに。
「んひゃあぁぁぁ……っ!」
変な声が出た。
「な、なに? なにしたの?」
かなみが狼狽した様子でまくしたてた。楽しかったのでもう一度。
「んひゃ……ん……っ!」
「感じたのか?」
「ッ! だっ、誰が感じたってのよ!」
かなみは勢いよく立ち上がり、真っ赤な顔でつばを飛ばしながら叫んだ。
「そこが弱点?」
「あ、アンタって奴は……」
かなみは小さく震えている。いくら友人とはいえ、男に自分の弱点を知られるというのは恥ずかしいものだろう。
「はは、気にするな。たとえかなみの背中が弱いとしても、今までと変わらず友人として接してやろう」
「…………」
「さし当たって、ロープ解いて。そしたら背中攻めてやるから」
「……記憶を失え、この馬鹿!」
気がつくと、目の前に拳のドアップ。
記憶は失わなかったけど、命は失いかけた。
弱点のこと誰かに言ったら同じことするって言われた。怖くて少し尿が漏れた。殴られた。
二人はコスプレ談義をしていた。嫌な予感が止まらなさすぎるのでそっと逃げようとしたら、捕まった。そのまま拉致され、かなみの家へ。
「そんなに新しいコスが見たいの? まったく、タカシは仕方ないなぁ♪」
「むーっ、むーっ、むーっ!(猿ぐつわされて喋れない上ロープでぐるぐる巻きという屈辱に涙が止まらない)」
「……ちょっと、待つ。着替えてくる」
俺を部屋に転がしたまま、かなみとちなみは部屋を出て行った。
芋虫のように部屋をごろごろ転がってると、奇異な衣装に身を包んだかなみとちなみが戻ってきた。
「は~い、お待たせ♪ ほら、褒めて褒めて!」
「むーっ、むーっ、むーっ!(転がった時に猿ぐつわがずれ、呼吸できない様子)」
「……死にかけてないで、褒める」
ちなみが面倒くさそうに猿ぐつわを取ってくれた。
「……ぷはっ。えっと、変。なんで肩の後ろにゴボウが生えてんだ」
殴られた。
「か、かっこいいのよ!?」
「ちなみの方は……なんだ? 髪がカールしてんのか? 変だぞ」
つねられた。
「……このロココ調がかっこいい。タカシの目は腐ってる」
「ああもういいからロープも解け。帰る」
「いいからもっとよく見なさい!」
「うっせ。んなのいいから解けっての。おまえらとのコスプレ3Pえっちはまた今度」
「だ、誰がアンタなんかとそんなことするっての!」
かなみの手が俺の首にためらいなく伸びてきたので、逃げる。
「ちょ、逃げるな! ちなみ、その馬鹿捕まえて!」
「……ん。タカシ、逃げない。じっとしてれば、すぐ済む」
二人して俺を殺す気なので、必死で逃げる。部屋の中央にある小さなテーブルを基点に、三人して追いかけっこをする。捕まると死ぬ。
俺のスピードが速すぎたのか、追いかけられているはずのかなみの背中に勢いよく体当たりしてしまい、二人して転ぶ。
急に止まった俺に対応できず、ちなみも俺の上に転がり込んだ。
「いてて……」
気がつくと、俺はかなみの背中に生えてるゴボウの真ん中に片足を乗せていた。裾がまくりあがり、スネ毛が見える。そして、その下でロココ調のちなみが目を回していた。
「おい、大丈夫か?」
目を回してるちなみを足で触ろうとしたが、ちなみはふいに顔を逸らしてしまった。結果、かなみの背中に足を這わせることに。
「んひゃあぁぁぁ……っ!」
変な声が出た。
「な、なに? なにしたの?」
かなみが狼狽した様子でまくしたてた。楽しかったのでもう一度。
「んひゃ……ん……っ!」
「感じたのか?」
「ッ! だっ、誰が感じたってのよ!」
かなみは勢いよく立ち上がり、真っ赤な顔でつばを飛ばしながら叫んだ。
「そこが弱点?」
「あ、アンタって奴は……」
かなみは小さく震えている。いくら友人とはいえ、男に自分の弱点を知られるというのは恥ずかしいものだろう。
「はは、気にするな。たとえかなみの背中が弱いとしても、今までと変わらず友人として接してやろう」
「…………」
「さし当たって、ロープ解いて。そしたら背中攻めてやるから」
「……記憶を失え、この馬鹿!」
気がつくと、目の前に拳のドアップ。
記憶は失わなかったけど、命は失いかけた。
弱点のこと誰かに言ったら同じことするって言われた。怖くて少し尿が漏れた。殴られた。
【デレデレ焼きもち】
2010年05月11日
色々(この部分に原稿用紙1000枚以上費やしたいが省略)あって、かなみと彼氏彼女の関係になった。
けど、みんなに言うのは恥ずかしいと照れながら上目遣いにかなみが言うので、黙っておくことにした。
そして照れかなみの可愛さにますます惚れたりもした。上目遣いは反則だと思います。
翌日、かなみと手をつないで登校する。通いなれた道もなんだか新鮮に映って楽しい。
「へへ……アンタが恋人になるなんて、正直思ってもなかった」
隣で嬉しそうにはにかむかなみを見てると、今すぐにでもほお擦りしたくなるが我慢。
「ちょ、こ、こんなところでほお擦りなんて……」
我慢できなかった。かなみの柔らかなほっぺにすりすりとほお擦りする。
「ああ、やわかいなぁ。幸せだなぁ」
「ぁう……私も、その、……幸せだけど、外では我慢しよ? 恥ずかしいよ」
「うー……、分かった」
もっとすりすりしたいけど、かなみを困らせるのは嫌なので我慢しよう。
「そんな悲しそうな顔しないの。……帰ったら、いっぱいイチャイチャしよ?」
つん、とおでこを突付かれた。お姉さんぶられて悔しいやら顔がにやけるやら。
などとイチャイチャしながら歩いてると、学校が見えてきた。
「あ……もう着いちゃった。……手、離さないと」
そう言うものの、一向に手が別れる雰囲気はない。
「離さないと困るんじゃないのか?」
「あ……う~、うん。……名残惜しいけど」
不満そうに唸られても困る。俺だって名残惜しいんだから。
なんだか寂しくなった手を持て余しながら、かなみと教室へ。
「……おはよ、タカシ」
「おっすちなみ。相変わらず小さいな」
挨拶してきたちなみの頭をいつものように撫でる。
「……む。小さくない。これから大きくなる」
「高校生になって何言ってんだ。諦め……」
なんか、背後からものすげー殺気がビンビン伝わってくる。恐る恐る振り向くと、かなみが視線だけで殺す勢いで俺を睨みつけていた。
「……なんかしたの?」
ちなみが耳打ちするため顔を近づけると、殺気がさらに強まった。気のせいか、寒気がする。
「あー……ちょっと行って来る」
かなみの席へ向かい、できるだけ笑顔で話しかける。
「や、やぁかなみ。ご機嫌いかが」
「……別に」
なんか知らんが超不機嫌体質になってる。なんでだ?
「おっはよータカシ! なぁなぁ、学校終わったらどっか遊びに行かへん? ウチなぁ、久々にゲーセン行きたいねん」
いずみが俺の肩に腕を回しながらにこやかにそう言った。本能が「キケン、キケン」と叫んでる。
「…………」
ほーら、かなみを見てるだけで冷や汗が出てきたぞ。
「ん? どないしたん、なんや顔色悪いで?」
いずみが俺の顔を両手で挟みこみ、無邪気な目でじっと見つめる。
……う、こいつ、ガサツだけど可愛い顔してんだよな。
「……ん? なんや赤ぁなって。照れたんか?」
「てっ、照れてねえ!」
「なんや、照れんでもええやん。ウブやなぁタカシは」
「う、ウブじゃねえ! 超ハードボイルドだぞ! ブラックコーヒーをこよなく愛する無頼なのさ! 苦くて飲めないけど!」
「あははっ、なんや可愛いなぁタカシは。うりうり」
いずみは調子に乗って俺のほっぺをうにうにと突っついた。
「や、やめろって。可愛いとか言うな。ナイスガイと呼べ」
「うりうり、うりうりうり」
ぷちん。
「ん? なんや変な音せえへんかった?」
本能が「ゲームオーバーだ、坊主」とえらく渋い声で告げた。
「……別府君?」
かなみが何かを抑え付けたような声色で俺に話しかけた。名前がタカシじゃなく、別府というところに恐怖を感じずにはいられない。
「ちなみやいずみと、ずいぶん仲いいわねぇ?」
「あ、いや、その、友達だし、仲いいのはいいけど、その」
あれ、なんで俺慌ててるんだ? 変なこと言ってないのに。
「……そうね、友達だもんね。……でも、恋人ほっといて他の女の子とイチャイチャすんな馬鹿ッ!!!」
「げはぁっ!?」
突き上げるような衝撃が腹に響く。見事なまでのボディーブローだった。吐きそう。
「……恋人?」
芋虫のように床を転がっていると、いずみの問いかけるような声が耳に届いた。
「いっ、いや、その、なんていうか、……う~」
かなみは真っ赤な顔をして困惑したように唸っている。これで公認カップルかな、とかなみのパンツを下から眺めながら思った。
案の定、その日のうちに俺とかなみが恋人同士であるという報が学校中を駆け巡った。
同時に、恋人のパンツを覗いてるのがばれて顔を踏まれた馬鹿という報も流れやがった。畜生。
けど、みんなに言うのは恥ずかしいと照れながら上目遣いにかなみが言うので、黙っておくことにした。
そして照れかなみの可愛さにますます惚れたりもした。上目遣いは反則だと思います。
翌日、かなみと手をつないで登校する。通いなれた道もなんだか新鮮に映って楽しい。
「へへ……アンタが恋人になるなんて、正直思ってもなかった」
隣で嬉しそうにはにかむかなみを見てると、今すぐにでもほお擦りしたくなるが我慢。
「ちょ、こ、こんなところでほお擦りなんて……」
我慢できなかった。かなみの柔らかなほっぺにすりすりとほお擦りする。
「ああ、やわかいなぁ。幸せだなぁ」
「ぁう……私も、その、……幸せだけど、外では我慢しよ? 恥ずかしいよ」
「うー……、分かった」
もっとすりすりしたいけど、かなみを困らせるのは嫌なので我慢しよう。
「そんな悲しそうな顔しないの。……帰ったら、いっぱいイチャイチャしよ?」
つん、とおでこを突付かれた。お姉さんぶられて悔しいやら顔がにやけるやら。
などとイチャイチャしながら歩いてると、学校が見えてきた。
「あ……もう着いちゃった。……手、離さないと」
そう言うものの、一向に手が別れる雰囲気はない。
「離さないと困るんじゃないのか?」
「あ……う~、うん。……名残惜しいけど」
不満そうに唸られても困る。俺だって名残惜しいんだから。
なんだか寂しくなった手を持て余しながら、かなみと教室へ。
「……おはよ、タカシ」
「おっすちなみ。相変わらず小さいな」
挨拶してきたちなみの頭をいつものように撫でる。
「……む。小さくない。これから大きくなる」
「高校生になって何言ってんだ。諦め……」
なんか、背後からものすげー殺気がビンビン伝わってくる。恐る恐る振り向くと、かなみが視線だけで殺す勢いで俺を睨みつけていた。
「……なんかしたの?」
ちなみが耳打ちするため顔を近づけると、殺気がさらに強まった。気のせいか、寒気がする。
「あー……ちょっと行って来る」
かなみの席へ向かい、できるだけ笑顔で話しかける。
「や、やぁかなみ。ご機嫌いかが」
「……別に」
なんか知らんが超不機嫌体質になってる。なんでだ?
「おっはよータカシ! なぁなぁ、学校終わったらどっか遊びに行かへん? ウチなぁ、久々にゲーセン行きたいねん」
いずみが俺の肩に腕を回しながらにこやかにそう言った。本能が「キケン、キケン」と叫んでる。
「…………」
ほーら、かなみを見てるだけで冷や汗が出てきたぞ。
「ん? どないしたん、なんや顔色悪いで?」
いずみが俺の顔を両手で挟みこみ、無邪気な目でじっと見つめる。
……う、こいつ、ガサツだけど可愛い顔してんだよな。
「……ん? なんや赤ぁなって。照れたんか?」
「てっ、照れてねえ!」
「なんや、照れんでもええやん。ウブやなぁタカシは」
「う、ウブじゃねえ! 超ハードボイルドだぞ! ブラックコーヒーをこよなく愛する無頼なのさ! 苦くて飲めないけど!」
「あははっ、なんや可愛いなぁタカシは。うりうり」
いずみは調子に乗って俺のほっぺをうにうにと突っついた。
「や、やめろって。可愛いとか言うな。ナイスガイと呼べ」
「うりうり、うりうりうり」
ぷちん。
「ん? なんや変な音せえへんかった?」
本能が「ゲームオーバーだ、坊主」とえらく渋い声で告げた。
「……別府君?」
かなみが何かを抑え付けたような声色で俺に話しかけた。名前がタカシじゃなく、別府というところに恐怖を感じずにはいられない。
「ちなみやいずみと、ずいぶん仲いいわねぇ?」
「あ、いや、その、友達だし、仲いいのはいいけど、その」
あれ、なんで俺慌ててるんだ? 変なこと言ってないのに。
「……そうね、友達だもんね。……でも、恋人ほっといて他の女の子とイチャイチャすんな馬鹿ッ!!!」
「げはぁっ!?」
突き上げるような衝撃が腹に響く。見事なまでのボディーブローだった。吐きそう。
「……恋人?」
芋虫のように床を転がっていると、いずみの問いかけるような声が耳に届いた。
「いっ、いや、その、なんていうか、……う~」
かなみは真っ赤な顔をして困惑したように唸っている。これで公認カップルかな、とかなみのパンツを下から眺めながら思った。
案の定、その日のうちに俺とかなみが恋人同士であるという報が学校中を駆け巡った。
同時に、恋人のパンツを覗いてるのがばれて顔を踏まれた馬鹿という報も流れやがった。畜生。


