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2026年03月15日
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【ハチちなみん】
2010年05月19日
夏なので暑い。クーラーがぶっ壊れている今、より暑い。窓を開けて少しでも涼を取ろうとしたら、ハチが入ってきた。何とか追い出したら、またハチが入ってきた。ドアから。
「……ハチです。ぶーん、ぶーん」
このハチは、なかなか出て行きそうにない。
「……実は、いい針が見つからなかったんです」
「はは、それは残念だなぁ」
針で刺される恐怖から解放され、俺は笑顔で言った。
「……ですから、これで我慢してください」
そう言って、ちなみは懐から三つほど短い棒を取り出した。そしてそれを組み立て、先に何か尖った物を取り付けると、立派な槍が出来上がった。
「ちょ、ちょっと待ってください。ずいぶんと殺傷能力高そうですよ?」
鋭い穂先が光を反射するのを見て、暑さとは違う汗が流れる。
「……死にたくなかったら、ハチと遊んでください」
俺を槍で脅しながらちなみは言った。ふん、この俺がそんな脅しになど
「なんでもやります」
乗ります。死にたくないし。土下座も辞さぬ構えです。
「……じゃ」
ちなみは槍を投げ捨て、あぐらをかいた俺の膝の上に座った。
「……暑いです」
「あー、クーラーぶっ壊れたからな。てーか、暑いならひっつくなよ」
「……嫌です。その手には乗りません」
そう言って、ちなみは俺に抱きついた。柔らかいのはいいけど、暑いのが堪らん。
「……汗でべとべとです」
「あちーんだよ、いいから離れろ」
「……もっと、私に優しくしてください。……刺しますよ?」
ちなみの視線が投げ捨てられた槍に行くのを感じ、俺は慌ててちなみの頭をなでた。
「……ん、気持ちいいです。……それにしても、暑いですね。……そうだ、お風呂入りましょう。……一緒に」
「んなっ!?」
「……なんでもしてくれるんですよね?」
にまり、と笑うちなみに、俺は乾いた笑いを返すことしか出来なかった。
「……ハチです。ぶーん、ぶーん」
このハチは、なかなか出て行きそうにない。
「……実は、いい針が見つからなかったんです」
「はは、それは残念だなぁ」
針で刺される恐怖から解放され、俺は笑顔で言った。
「……ですから、これで我慢してください」
そう言って、ちなみは懐から三つほど短い棒を取り出した。そしてそれを組み立て、先に何か尖った物を取り付けると、立派な槍が出来上がった。
「ちょ、ちょっと待ってください。ずいぶんと殺傷能力高そうですよ?」
鋭い穂先が光を反射するのを見て、暑さとは違う汗が流れる。
「……死にたくなかったら、ハチと遊んでください」
俺を槍で脅しながらちなみは言った。ふん、この俺がそんな脅しになど
「なんでもやります」
乗ります。死にたくないし。土下座も辞さぬ構えです。
「……じゃ」
ちなみは槍を投げ捨て、あぐらをかいた俺の膝の上に座った。
「……暑いです」
「あー、クーラーぶっ壊れたからな。てーか、暑いならひっつくなよ」
「……嫌です。その手には乗りません」
そう言って、ちなみは俺に抱きついた。柔らかいのはいいけど、暑いのが堪らん。
「……汗でべとべとです」
「あちーんだよ、いいから離れろ」
「……もっと、私に優しくしてください。……刺しますよ?」
ちなみの視線が投げ捨てられた槍に行くのを感じ、俺は慌ててちなみの頭をなでた。
「……ん、気持ちいいです。……それにしても、暑いですね。……そうだ、お風呂入りましょう。……一緒に」
「んなっ!?」
「……なんでもしてくれるんですよね?」
にまり、と笑うちなみに、俺は乾いた笑いを返すことしか出来なかった。
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【『ツンデレ』で検索してボクっ娘がヒットしなかったらどうなるの?】
2010年05月18日
「ツ、ン、デ、レ、と……」
「あ、タカシだー。何してんの?」
ふらふらと寄ってきたボクっ娘の頭を抱え、締め上げる。
「いたたたたたた!?」
「暇だからツンデレで検索してみたんだ。……ほぅほぅ、アッパーにダウナー、他にも色々いるなぁ」
「何すんだよぅ!」
俺の魔の手から逃れたボクっ娘は、半泣きで頭を抱えていた。
「ふんふん、老成に尊大、関西に中華と……お? おまえいないな」
「ふぇ?」
「検索してもボクっ娘はヒットしない。おまえはツンデレに認定されてないんだな。うぐぅとか言ってるからだぞ」
「言ってない! そんなことより、ボクにやらせてよ」
梓は俺をどかして、パソコンの前に座った。
「……で、どうやるの?」
「そこの欄に、ツンデレと入れろ。間違えたら爆発するから気をつけろ」
「えええええ!? 待って、ここにいてよ!」
そそくさと梓の範囲外に逃げる。今時パソコンも使えないとは、非常に遊び甲斐がある。
「大丈夫。死にはしない。たぶん」
「たぶんとか言わないでよぉ! だ……大丈夫だよね? ……えい!」
「どかーん!」
「ひゃあああああ! 脅かすなぁ!」
「いや、急に土管と言いたくなったんだ。けして驚かせるつもりはなかった」
「嘘つくなぁ! ……あ、なんか出た。アッパー、ダウナー……うう、ボクっ娘はない」
「いいじゃん。これからはツンデレではなくボクっ娘として生きていくことだな。大丈夫、需要は……まぁ、その、な、わはははは!」
「慰めるなら最後まで慰めろぉ! ううっ、いいもんいいもん。ボクはツンデレじゃないもん。ふん」
「まぁ俺を好きな時点でデレデレだからな」
「な!? ぼ、ぼ、ボクはタカシなんか嫌いだよ! そうだよ、だからツンデレじゃなくてツンツンだったらヒットするよ! 調べないけどね! じゃ!」
真っ赤な顔で逃げていく梓を、俺はぼんやり見ていた。
「あ、タカシだー。何してんの?」
ふらふらと寄ってきたボクっ娘の頭を抱え、締め上げる。
「いたたたたたた!?」
「暇だからツンデレで検索してみたんだ。……ほぅほぅ、アッパーにダウナー、他にも色々いるなぁ」
「何すんだよぅ!」
俺の魔の手から逃れたボクっ娘は、半泣きで頭を抱えていた。
「ふんふん、老成に尊大、関西に中華と……お? おまえいないな」
「ふぇ?」
「検索してもボクっ娘はヒットしない。おまえはツンデレに認定されてないんだな。うぐぅとか言ってるからだぞ」
「言ってない! そんなことより、ボクにやらせてよ」
梓は俺をどかして、パソコンの前に座った。
「……で、どうやるの?」
「そこの欄に、ツンデレと入れろ。間違えたら爆発するから気をつけろ」
「えええええ!? 待って、ここにいてよ!」
そそくさと梓の範囲外に逃げる。今時パソコンも使えないとは、非常に遊び甲斐がある。
「大丈夫。死にはしない。たぶん」
「たぶんとか言わないでよぉ! だ……大丈夫だよね? ……えい!」
「どかーん!」
「ひゃあああああ! 脅かすなぁ!」
「いや、急に土管と言いたくなったんだ。けして驚かせるつもりはなかった」
「嘘つくなぁ! ……あ、なんか出た。アッパー、ダウナー……うう、ボクっ娘はない」
「いいじゃん。これからはツンデレではなくボクっ娘として生きていくことだな。大丈夫、需要は……まぁ、その、な、わはははは!」
「慰めるなら最後まで慰めろぉ! ううっ、いいもんいいもん。ボクはツンデレじゃないもん。ふん」
「まぁ俺を好きな時点でデレデレだからな」
「な!? ぼ、ぼ、ボクはタカシなんか嫌いだよ! そうだよ、だからツンデレじゃなくてツンツンだったらヒットするよ! 調べないけどね! じゃ!」
真っ赤な顔で逃げていく梓を、俺はぼんやり見ていた。
【オレオレ詐欺】
2010年05月18日
家の電話が鳴った。りーんって。
「はい、別府ですか?」
「……え? あ、いや、おまえタカシ?」
「その可能性は極めて高いですが、今この瞬間記憶喪失になったら俺がタカシである可能性は露と消えるでしょう」
「……まぁ、その馬鹿っぷりはタカシだな。オレ、オレだよ」
灰色の脳細胞が閃いた。これはオレオレ詐欺だ。間違いない。よし、遊んでやれ。
「ああ、佐藤か? 久しぶりだな、元気だったか」
「違う、オレだよオレ! ……久しぶりだし、分かんねぇかな」
「ああ! なんだ佐藤か。久しぶりだな、元気だったか」
「だから違うって言ってんだろ! おまえ人の話聞いてんのか!?」
「聞いてるけど、気にしてない」
「……はぁ。オレだよ、かつみだよ」
かつみと聞き、幼いころ別れた男まさりな少女の姿が浮かぶ。
「ああ、かつみか! 随分と久しぶりだな。どうした? ちんこ生えた報告か?」
「生えねぇよ! ったく、随分と久しぶりだってのに相変わらずだな、おまえは」
「しかし、本当に久しぶりだな。ガキの頃以来だから……ええと……久しぶりだな! かなり!」
「そんなのも計算できねぇのかよ……やっぱ馬鹿なんだな」
「馬鹿にするために電話してきたのか?」
だとしたらかなりの暇人といえるだろう。
「ちげーよ! ……え、ええとな、実はおまえのいる高校に転校することになってな」
「夜逃げか?」
「違う! ……で、でな、そっちのことあんまり詳しくないから……その、おまえに案内してもらえたらって思って、その……な!」
「ああ、そういうことなら任せろ。案内してもらったことを後悔するようなプランを練って待ってるぞ」
「普通に案内しろ! ……と、とにかく頼むぞ! 明日そっち行くから!」
一方的にそう言って、電話は切れた。
しかし、明日か……急な話だが、逆に面白い。
旧友との再会に、俺は心から楽しませてやろうと早速プランを練った。
「はい、別府ですか?」
「……え? あ、いや、おまえタカシ?」
「その可能性は極めて高いですが、今この瞬間記憶喪失になったら俺がタカシである可能性は露と消えるでしょう」
「……まぁ、その馬鹿っぷりはタカシだな。オレ、オレだよ」
灰色の脳細胞が閃いた。これはオレオレ詐欺だ。間違いない。よし、遊んでやれ。
「ああ、佐藤か? 久しぶりだな、元気だったか」
「違う、オレだよオレ! ……久しぶりだし、分かんねぇかな」
「ああ! なんだ佐藤か。久しぶりだな、元気だったか」
「だから違うって言ってんだろ! おまえ人の話聞いてんのか!?」
「聞いてるけど、気にしてない」
「……はぁ。オレだよ、かつみだよ」
かつみと聞き、幼いころ別れた男まさりな少女の姿が浮かぶ。
「ああ、かつみか! 随分と久しぶりだな。どうした? ちんこ生えた報告か?」
「生えねぇよ! ったく、随分と久しぶりだってのに相変わらずだな、おまえは」
「しかし、本当に久しぶりだな。ガキの頃以来だから……ええと……久しぶりだな! かなり!」
「そんなのも計算できねぇのかよ……やっぱ馬鹿なんだな」
「馬鹿にするために電話してきたのか?」
だとしたらかなりの暇人といえるだろう。
「ちげーよ! ……え、ええとな、実はおまえのいる高校に転校することになってな」
「夜逃げか?」
「違う! ……で、でな、そっちのことあんまり詳しくないから……その、おまえに案内してもらえたらって思って、その……な!」
「ああ、そういうことなら任せろ。案内してもらったことを後悔するようなプランを練って待ってるぞ」
「普通に案内しろ! ……と、とにかく頼むぞ! 明日そっち行くから!」
一方的にそう言って、電話は切れた。
しかし、明日か……急な話だが、逆に面白い。
旧友との再会に、俺は心から楽しませてやろうと早速プランを練った。
【ねずみちなみん】
2010年05月18日
腹が減ったのでおにぎりを作った。しかし、作るそばからおにぎりが消えていくのはどういうイリュージョンなのだろう。
知らぬ間に手品師になったんだなと納得しておにぎりを作り、皿に置く。その皿に、机の下から手が伸びてきた。その手はおにぎりを掴むと、机の下に消えた。
「…………」
嫌な予感を感じながら机の下を見る。……えてして嫌な予感は当たるものだ。
「……むぐむぐ、ねずみです。ちゅーちゅー」
口の端にご飯粒をつけたねずみがいた。
「他人のものを取るのはいけないことだと、親に教わらなかったのか?」
「……ねずみはおにぎりを食べるものですから。おむすびころりん、です」
うん、それなら仕方ない。おにぎり転んでないけどね。
「……むぐむぐ、おいしいです。タカシはおにぎりだけは上手です」
「便所行った後に手を洗わないのが秘訣だ」
「……冗談、ですよね?」
「たぶん。それより、机の下から出ろ。椅子に座れ」
「……不安です」
言葉どおり不安げな面持ちで、それでもちなみは手に持ったおにぎりをぱくりと食べた。
「むぐむぐ……おいしいです。もっと食べたいです」
椅子に座って破願するちなみに、俺はため息をついた。
「もう飯ねぇよ」
ちなみの顔についた飯粒を取り、食べる。
「……わ、食べた」
「誰かに飯取られたから腹減ってんだよ。捨てるのも勿体ないしな」
「……間接ちゅーです。……タカシはえっちです」
ほほを赤らめるな。期待した目で見るな。腹減ってんだよ。……ああ、なんか腹立ってきた。
「その口の中の飯をよこせ! 俺が食う!」
「きゃー(棒読み)」
「あら、タカシいたの。ご飯買ってきたけど……」
うん。嫌な予感は最初からしてたんです。今となっては罠だったんだなって思うんです。だからもう勘弁してください、母さん。結婚とか言わないで。
知らぬ間に手品師になったんだなと納得しておにぎりを作り、皿に置く。その皿に、机の下から手が伸びてきた。その手はおにぎりを掴むと、机の下に消えた。
「…………」
嫌な予感を感じながら机の下を見る。……えてして嫌な予感は当たるものだ。
「……むぐむぐ、ねずみです。ちゅーちゅー」
口の端にご飯粒をつけたねずみがいた。
「他人のものを取るのはいけないことだと、親に教わらなかったのか?」
「……ねずみはおにぎりを食べるものですから。おむすびころりん、です」
うん、それなら仕方ない。おにぎり転んでないけどね。
「……むぐむぐ、おいしいです。タカシはおにぎりだけは上手です」
「便所行った後に手を洗わないのが秘訣だ」
「……冗談、ですよね?」
「たぶん。それより、机の下から出ろ。椅子に座れ」
「……不安です」
言葉どおり不安げな面持ちで、それでもちなみは手に持ったおにぎりをぱくりと食べた。
「むぐむぐ……おいしいです。もっと食べたいです」
椅子に座って破願するちなみに、俺はため息をついた。
「もう飯ねぇよ」
ちなみの顔についた飯粒を取り、食べる。
「……わ、食べた」
「誰かに飯取られたから腹減ってんだよ。捨てるのも勿体ないしな」
「……間接ちゅーです。……タカシはえっちです」
ほほを赤らめるな。期待した目で見るな。腹減ってんだよ。……ああ、なんか腹立ってきた。
「その口の中の飯をよこせ! 俺が食う!」
「きゃー(棒読み)」
「あら、タカシいたの。ご飯買ってきたけど……」
うん。嫌な予感は最初からしてたんです。今となっては罠だったんだなって思うんです。だからもう勘弁してください、母さん。結婚とか言わないで。
【ツンデレに貧乳も良いよって言ったら】
2010年05月18日
ちなみが貧乳に悩んでいるらしい。
「もっと大人っぽくなりたいです……」
自分の胸を見下ろしてはため息をつくちなみに、俺は優しく言った。
「ちなみ、貧乳もいいよ。ていうか貧乳以外はダメダメだよ」
ドン引きされた。おかしい、嘘は言ってないのに。
「……タカシは、ロリコンさんですか?」
「まぁ、つるぺたを求めると、どうしてもそっちに流れてしまうな。ちっちゃい子でも可だが、胸がないなら誰でも……おや?」
なぜか犯罪者を見るような目で見られている。おかしい。
「……よく分からんのだが、俺は何かまずいことを言っているのか?」
「……そんなのも分からないのですか。やっぱり馬鹿ですね」
「ええい馬鹿にしおって! そんなに貧乳が嫌なら悪の巨乳になってしまえ!」
雄叫びと共にちなみの極めて薄い胸をもむ。……薄い、つーかぺたんこだ。もむのも一苦労。
「…………」
「ん? どうした震えて。感激で泣けてきたなら、俺の胸を貸ぐげぇ」
周囲の女子生徒たちがよってたかって俺に殴る蹴るの暴行を加えた。何がそんなに気に食わないと言うのだ。
結局、パンツ一丁で屋上の網から吊るされることで許された。大したことなくてよかった。
「……タカシはお馬鹿さんです」
ゆらりゆらりと揺れてると、ちなみの声が頭上から聞こえた。
「おお、ちなみか。ちょうどよかった、助けてくれ」
「……質問に答えてくれたら、助けてあげます」
「いいぞ。なんでも答える。性の目覚めはTVでやってた」
「そんなものは聞きたくありません。……その、貧乳が好きって、本当、ですか……?」
「無論だ。そんなことで嘘をつくわけないじゃないか」
「……じゃ、じゃあ、私の胸も、その……」
「当然、その範疇に入る。ほれ、答えたぞ。助けてくれ」
「……ありがとうございます。じゃ」
そんな声と、屋上のドアが閉まる音が無常にも響いた。
「え? あれ? ちなみさーん? 助けてくれないのー? 俺、明日までこのまま?」
結局一日そのまま過ごした。でも、翌日ちなみを見るとなんだかふっきれた顔してたから、まぁいいかと思った。
「もっと大人っぽくなりたいです……」
自分の胸を見下ろしてはため息をつくちなみに、俺は優しく言った。
「ちなみ、貧乳もいいよ。ていうか貧乳以外はダメダメだよ」
ドン引きされた。おかしい、嘘は言ってないのに。
「……タカシは、ロリコンさんですか?」
「まぁ、つるぺたを求めると、どうしてもそっちに流れてしまうな。ちっちゃい子でも可だが、胸がないなら誰でも……おや?」
なぜか犯罪者を見るような目で見られている。おかしい。
「……よく分からんのだが、俺は何かまずいことを言っているのか?」
「……そんなのも分からないのですか。やっぱり馬鹿ですね」
「ええい馬鹿にしおって! そんなに貧乳が嫌なら悪の巨乳になってしまえ!」
雄叫びと共にちなみの極めて薄い胸をもむ。……薄い、つーかぺたんこだ。もむのも一苦労。
「…………」
「ん? どうした震えて。感激で泣けてきたなら、俺の胸を貸ぐげぇ」
周囲の女子生徒たちがよってたかって俺に殴る蹴るの暴行を加えた。何がそんなに気に食わないと言うのだ。
結局、パンツ一丁で屋上の網から吊るされることで許された。大したことなくてよかった。
「……タカシはお馬鹿さんです」
ゆらりゆらりと揺れてると、ちなみの声が頭上から聞こえた。
「おお、ちなみか。ちょうどよかった、助けてくれ」
「……質問に答えてくれたら、助けてあげます」
「いいぞ。なんでも答える。性の目覚めはTVでやってた」
「そんなものは聞きたくありません。……その、貧乳が好きって、本当、ですか……?」
「無論だ。そんなことで嘘をつくわけないじゃないか」
「……じゃ、じゃあ、私の胸も、その……」
「当然、その範疇に入る。ほれ、答えたぞ。助けてくれ」
「……ありがとうございます。じゃ」
そんな声と、屋上のドアが閉まる音が無常にも響いた。
「え? あれ? ちなみさーん? 助けてくれないのー? 俺、明日までこのまま?」
結局一日そのまま過ごした。でも、翌日ちなみを見るとなんだかふっきれた顔してたから、まぁいいかと思った。


