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2026年03月14日
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【ハナ ツンデレ風味】
2010年06月03日
お昼休み。恋人のハナと一緒に校庭で飯を食ってると、ふとハナの口元に目が行った。一口一口が小さいくせに沢山ものを口に入れるため、頬が膨らんでいる。一生懸命咀嚼してる姿は可愛いが、なんかリスみてえ。
「? どしました、彰人くん?」
「てっきり人間だと思ってたんだけど、ハナってリスだったんだな」
「……彰人くんの中でどのような会議が行われていたのか全くわかりませんが、人間ですよ?」
「ほう。では、試してみよう」
ハナのほっぺをふにふにする。
「は、はや……ふにふにされてます。そ、それで、どですか? ちゃんと人間って確信が持てましたか?」
「実を言うと、適当に難癖つけてハナに触りたかったんだ」
「あ、彰人くんはえっちです。えっちですが、……彰人くんなら許しちゃいます」
「チクショウ、この生物は可愛いなあ!」
「は、はや……」
なんだかむきゅーっとなってしまったので、勢い余ってハナをぎゅーっと抱きしめたら顔を赤くされた。
「あー可愛い。しかしなんだな、平和ですな」
「だ、抱っこされている現在、私の心臓は平和とは程遠い音を奏でてます。ばくばく言ってます」
「ほう、では実際に聞いてみよう」
「あっ、彰人くん!?」
ハナのうすぺたい胸に耳をあててみる。ドコドコドコドコ中の小人が全力でノックしていた。
「うむ。すげぇ音」
「あ、彰人くん、彰人くん、彰人くん!?」
「あ、うん。俺はここにいるよ。よしよし」
「は、はや……」
ハナの頭をなでてみると、落ち着いたのか、顔が安らいでいった。
「──ではないですっ! あ、彰人くん! こ、こんな昼間から、学校で、こ、こんなえっちなことはダメです!」
「えっちなこと?」
「わ、私のおっぱいに顔を埋めました。恥ずかしくて死にそーです」
「あー、客観的に見るとそう見えるか。……でも、まあ、いいか!」
「ちっともよくないです! ……あ、あの、抱っことかはすっごくすっごく嬉しいですが、そーゆーえっちなのは、そ、その、こゆとこじゃ、ちょっと……」
「言葉の裏を読んでみよう。『家でえろいことをしろ』……その命令、承った!」
「ちっとも言ってないです! ……あ、あの、でも、……そ、そのうち、なら……」
ハナは顔を真っ赤にし、うつむきながら俺の服の袖をちょこんと引っ張った。ああ、もう。
「お前は可愛さで敵を殺す新型の兵器か」
「……あ、彰人くん限定で、そうです。がちゃーん、がちゃーん」
奇怪なロボットダンスもどきを見せられ、俺はどうすれば。
「……何か言ってください」
「今日はいい天気だね」
「……言外にへたと言われました。しょっくです」
「まあそう落ち込むな。ところでハナ」
「はい?」
ハナはこてりと小首を傾げ、俺の言葉を待った。
「唐突だが、ツンデレっぽく振舞って」
「……本当に唐突です。どしてですか?」
「えい」
「きゅっ」
ハナの鼻を摘まむ。ハナは小さく鳴いた後、困ったように眉根を寄せて俺を見つめた。
「こういうわけだ」
「まったく分かりません。……でも、だ、大好きな彰人くんの頼みですから、が、頑張ります」
「極めて嬉しい事を言ってくれる。しかし、鼻声のままだったのでイマイチ感動できなかった」
「勝手な言い分です……」
とりあえず鼻から手を離す。ついでにほっぺを手ですりすりする。
「……えへへ。彰人くん♪」
ハナは俺の手に自分の手をあて、うっとりした顔でつぶやいた。
「じゃ、とりあえずお願いします」
「……も、もちょっとすりすりダメですか?」
「しょうがない。あと7時間だけだぞ?」
「思ったより長かったです! 嬉しい誤算とはこのことです」
実際は3分ほどだったが、ハナのほっぺの感触を堪能した。
「……はぁ。大満足です。……じゃ、その、えっと、ツンデレっての、やってみますね?」
「頑張れ。俺はここで応援してるぞ」
「こほん。……そ、その。……か、勘違いしないでください。彰人くんなんて好きでもなんでもない……こともないです。実を言うと大好きです」
「それはツンデレではないです」
「む、難しーです。至難の業です。で、でも、頑張ります」
再度咳払いをして、ハナは俺を見つめた。
「あ、彰人くんなんて、彰人くんなんて……え、えと、嘘ですけど、大嫌いです」
「前置きが余計です」
「……む、無理です。言えません。頑張ったけど、無理です」
「そこをなんとか頑張れ、ハナ! 言えなかったら罰としておでこ全開の刑が待ってるぞ!」
「なんとしても言わなければならない理由が出来てしまいました……」
ハナがしょんぼりした。しかし、意を決したように目をくわっと開き、俺を見つめた。
「あ、彰人くんなんて……だ、だ、だ……だいっ嫌いです!」
「ハナに嫌いって言われた!?」
「嘘です、嘘ですよ!? ホントはすっごくすっごく好きですよ!?」
なんとなくショックを受けた風を装ったら、俺の5倍くらいうろたえるハナの姿を見ることができた。
「なんだ。それなら俺と一緒だな」
「え? ……え、えへへ。い、いっしょ。いっしょ、です」
ハナははにかみながら俺の服をそっと握った。
「……ふぅ。なんだかとっても疲れてしまいました。……これというのも、彰人くんが思ってもない事を私に言わせるからです。私、ちょっと怒ってます」
「おや、珍しい」
「そです。めずらしーです。……だ、だから、その罰として、その……だ、抱っこ、いーですか?」
うつむきがちに甘えるハナに、俺は両手を広げておいでおいでするのだった。
すると、二人してチャイムが聞こえないくらい抱っこに耽溺するというオチまでつく始末。
「抱っこの魅力、恐るべし、です……」
「全くだな。もうこれは抱っこ禁止令を出すしかないな」
俺の言葉を聞いた瞬間にハナが泣きそうになったので、禁止令は施行されないことが可決されました。
「? どしました、彰人くん?」
「てっきり人間だと思ってたんだけど、ハナってリスだったんだな」
「……彰人くんの中でどのような会議が行われていたのか全くわかりませんが、人間ですよ?」
「ほう。では、試してみよう」
ハナのほっぺをふにふにする。
「は、はや……ふにふにされてます。そ、それで、どですか? ちゃんと人間って確信が持てましたか?」
「実を言うと、適当に難癖つけてハナに触りたかったんだ」
「あ、彰人くんはえっちです。えっちですが、……彰人くんなら許しちゃいます」
「チクショウ、この生物は可愛いなあ!」
「は、はや……」
なんだかむきゅーっとなってしまったので、勢い余ってハナをぎゅーっと抱きしめたら顔を赤くされた。
「あー可愛い。しかしなんだな、平和ですな」
「だ、抱っこされている現在、私の心臓は平和とは程遠い音を奏でてます。ばくばく言ってます」
「ほう、では実際に聞いてみよう」
「あっ、彰人くん!?」
ハナのうすぺたい胸に耳をあててみる。ドコドコドコドコ中の小人が全力でノックしていた。
「うむ。すげぇ音」
「あ、彰人くん、彰人くん、彰人くん!?」
「あ、うん。俺はここにいるよ。よしよし」
「は、はや……」
ハナの頭をなでてみると、落ち着いたのか、顔が安らいでいった。
「──ではないですっ! あ、彰人くん! こ、こんな昼間から、学校で、こ、こんなえっちなことはダメです!」
「えっちなこと?」
「わ、私のおっぱいに顔を埋めました。恥ずかしくて死にそーです」
「あー、客観的に見るとそう見えるか。……でも、まあ、いいか!」
「ちっともよくないです! ……あ、あの、抱っことかはすっごくすっごく嬉しいですが、そーゆーえっちなのは、そ、その、こゆとこじゃ、ちょっと……」
「言葉の裏を読んでみよう。『家でえろいことをしろ』……その命令、承った!」
「ちっとも言ってないです! ……あ、あの、でも、……そ、そのうち、なら……」
ハナは顔を真っ赤にし、うつむきながら俺の服の袖をちょこんと引っ張った。ああ、もう。
「お前は可愛さで敵を殺す新型の兵器か」
「……あ、彰人くん限定で、そうです。がちゃーん、がちゃーん」
奇怪なロボットダンスもどきを見せられ、俺はどうすれば。
「……何か言ってください」
「今日はいい天気だね」
「……言外にへたと言われました。しょっくです」
「まあそう落ち込むな。ところでハナ」
「はい?」
ハナはこてりと小首を傾げ、俺の言葉を待った。
「唐突だが、ツンデレっぽく振舞って」
「……本当に唐突です。どしてですか?」
「えい」
「きゅっ」
ハナの鼻を摘まむ。ハナは小さく鳴いた後、困ったように眉根を寄せて俺を見つめた。
「こういうわけだ」
「まったく分かりません。……でも、だ、大好きな彰人くんの頼みですから、が、頑張ります」
「極めて嬉しい事を言ってくれる。しかし、鼻声のままだったのでイマイチ感動できなかった」
「勝手な言い分です……」
とりあえず鼻から手を離す。ついでにほっぺを手ですりすりする。
「……えへへ。彰人くん♪」
ハナは俺の手に自分の手をあて、うっとりした顔でつぶやいた。
「じゃ、とりあえずお願いします」
「……も、もちょっとすりすりダメですか?」
「しょうがない。あと7時間だけだぞ?」
「思ったより長かったです! 嬉しい誤算とはこのことです」
実際は3分ほどだったが、ハナのほっぺの感触を堪能した。
「……はぁ。大満足です。……じゃ、その、えっと、ツンデレっての、やってみますね?」
「頑張れ。俺はここで応援してるぞ」
「こほん。……そ、その。……か、勘違いしないでください。彰人くんなんて好きでもなんでもない……こともないです。実を言うと大好きです」
「それはツンデレではないです」
「む、難しーです。至難の業です。で、でも、頑張ります」
再度咳払いをして、ハナは俺を見つめた。
「あ、彰人くんなんて、彰人くんなんて……え、えと、嘘ですけど、大嫌いです」
「前置きが余計です」
「……む、無理です。言えません。頑張ったけど、無理です」
「そこをなんとか頑張れ、ハナ! 言えなかったら罰としておでこ全開の刑が待ってるぞ!」
「なんとしても言わなければならない理由が出来てしまいました……」
ハナがしょんぼりした。しかし、意を決したように目をくわっと開き、俺を見つめた。
「あ、彰人くんなんて……だ、だ、だ……だいっ嫌いです!」
「ハナに嫌いって言われた!?」
「嘘です、嘘ですよ!? ホントはすっごくすっごく好きですよ!?」
なんとなくショックを受けた風を装ったら、俺の5倍くらいうろたえるハナの姿を見ることができた。
「なんだ。それなら俺と一緒だな」
「え? ……え、えへへ。い、いっしょ。いっしょ、です」
ハナははにかみながら俺の服をそっと握った。
「……ふぅ。なんだかとっても疲れてしまいました。……これというのも、彰人くんが思ってもない事を私に言わせるからです。私、ちょっと怒ってます」
「おや、珍しい」
「そです。めずらしーです。……だ、だから、その罰として、その……だ、抱っこ、いーですか?」
うつむきがちに甘えるハナに、俺は両手を広げておいでおいでするのだった。
すると、二人してチャイムが聞こえないくらい抱っこに耽溺するというオチまでつく始末。
「抱っこの魅力、恐るべし、です……」
「全くだな。もうこれは抱っこ禁止令を出すしかないな」
俺の言葉を聞いた瞬間にハナが泣きそうになったので、禁止令は施行されないことが可決されました。
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【ツンデレがどうしても観たくて行った映画がおもいっきり地雷だったらどうなるの】
2010年06月03日
「……かなみさん、ひとつよろしいでしょうか?」
「何よ? あ、ポップコーン買って来て。おごりで」
「(黙殺)どうして俺が映画館にいるのでしょうか?」
「……(無視されたことにやや腹を立てながら)今日はレディースデーだから安いのよ? 知らないの?」
「あいにく俺は股間になんか付いてるので通常料金で……いや、そうじゃなくて、なんで俺まで映画見なきゃいけないんだ? 一人で見りゃいいだろ」
「いっ……いいでしょ!? どうせ休みだからって家でダラダラしてるだけでしょッ!」
「決め付けるなよ。……まぁ、当たらずとも遠からじだけど」
ビー
「あ、映画始まる。ほら、ポップコーン買って来て」
「えー、予告編見たい……」
「いいから!」
「…………」
上映が終わり、近所の喫茶店にて感想会。
「…………」
「…………」
「……あんなのが見たかったのか?」
「ちっ、違っ! 予告編で見たときはもっと面白そうだったの!」
「いやいや、無理しなくていいって。かなみのレベルにぴったりの作品だったな」
「ばっ、馬鹿にしてーーーーーーーーーーーー!」
「ばーか、ばーか」
ひらりひらりと小馬鹿にした踊りを舞う。店員や客の視線がとても辛い。
「そういうこと言ってるんじゃない!」
すごい殴られる。
「しっかしアレだな、おまえも寂しい奴だな」
殴られた顔をさすりながらしみじみと言う。
「な、何よいきなり」
「せっかくの休みに俺なんかと二人で映画か。他に誘う奴いなかったのか?」
「そ、それくらいいるわよ!」
「へぇ~ほぉ~ふぅ~ん」
「私はただタカシと一緒に見たかっただけで!」
「……ほぉ」
「あっ! ち、違う! そうじゃなくて、えっと、……あぅ」
真っ赤になってうつむくかなみに、俺はにっこり笑って言った。
「まぁ映画はアレだったけど、俺はかなみと一緒に休日過ごせて悪くなかったぞ」
「!? あ、あんた何言って……」
かなみは顔を上げ、酷く驚いた様子で俺を見つめていた。
「……タカシ」
「何だ?」
「鼻血垂れてるわよ」
言われてみれば鼻に違和感。先ほどの暴行が今にして実を結んだということか。
「これも素敵な思い出だ」
「鼻血が……?」
怪訝そうに、だけどどこか楽しそうに微笑むかなみだった。
そこで調子に乗ってかなみの顔に鼻血をなすりつけたら大変なことになった。
俺が。俺の顔が。
「何よ? あ、ポップコーン買って来て。おごりで」
「(黙殺)どうして俺が映画館にいるのでしょうか?」
「……(無視されたことにやや腹を立てながら)今日はレディースデーだから安いのよ? 知らないの?」
「あいにく俺は股間になんか付いてるので通常料金で……いや、そうじゃなくて、なんで俺まで映画見なきゃいけないんだ? 一人で見りゃいいだろ」
「いっ……いいでしょ!? どうせ休みだからって家でダラダラしてるだけでしょッ!」
「決め付けるなよ。……まぁ、当たらずとも遠からじだけど」
ビー
「あ、映画始まる。ほら、ポップコーン買って来て」
「えー、予告編見たい……」
「いいから!」
「…………」
上映が終わり、近所の喫茶店にて感想会。
「…………」
「…………」
「……あんなのが見たかったのか?」
「ちっ、違っ! 予告編で見たときはもっと面白そうだったの!」
「いやいや、無理しなくていいって。かなみのレベルにぴったりの作品だったな」
「ばっ、馬鹿にしてーーーーーーーーーーーー!」
「ばーか、ばーか」
ひらりひらりと小馬鹿にした踊りを舞う。店員や客の視線がとても辛い。
「そういうこと言ってるんじゃない!」
すごい殴られる。
「しっかしアレだな、おまえも寂しい奴だな」
殴られた顔をさすりながらしみじみと言う。
「な、何よいきなり」
「せっかくの休みに俺なんかと二人で映画か。他に誘う奴いなかったのか?」
「そ、それくらいいるわよ!」
「へぇ~ほぉ~ふぅ~ん」
「私はただタカシと一緒に見たかっただけで!」
「……ほぉ」
「あっ! ち、違う! そうじゃなくて、えっと、……あぅ」
真っ赤になってうつむくかなみに、俺はにっこり笑って言った。
「まぁ映画はアレだったけど、俺はかなみと一緒に休日過ごせて悪くなかったぞ」
「!? あ、あんた何言って……」
かなみは顔を上げ、酷く驚いた様子で俺を見つめていた。
「……タカシ」
「何だ?」
「鼻血垂れてるわよ」
言われてみれば鼻に違和感。先ほどの暴行が今にして実を結んだということか。
「これも素敵な思い出だ」
「鼻血が……?」
怪訝そうに、だけどどこか楽しそうに微笑むかなみだった。
そこで調子に乗ってかなみの顔に鼻血をなすりつけたら大変なことになった。
俺が。俺の顔が。
【昼休み】
2010年06月03日
「かなみ、メシ食おうぜメシ」
「メシメシうるさいわねぇ。ちょっとは待ちなさいよ」
「腹が減ったんだ。メシが食いたいメシがメシメシメシメシメシメシ」
「うるさい!」
怒鳴られたのでシュンとなりつつ弁当をかなみの席に乗せる。
「いただきます」
もしゃもしゃ飯を食ってると、ふと脳裏によぎるものがあった。
「かなみ」
「むぐむぐ……ん?」
真剣な顔つきで、かなみの瞳を見つめながら言った。
「赤ちゃんプレイしよう」
ぶばー、と勢いよく飯粒を俺に飛ばすかなみ。
「な、なに考えてんのよこの変態!」
「したくなった。んなことより、飯粒を飛ばすな」
顔に飛んだ飯粒を拾い食い。
「な、なに食べてるのよ馬鹿!」
「飯粒」
「そうじゃなくて! ああもうこの馬鹿動くな!」
ハンカチで顔を拭われる。
「むぐむぐ……なんか甘いな。かなみ味?」
「う……」
すごい顔で睨まれる。気のせいか拭う手に力がこもっているような……。
「痛い痛い痛い痛い!」
思い切り顔を拭われる。顔が変形するくらい痛い。
「あ、あんたが変なこと言うのが悪いのよ!」
「変なことって?」
「う……そ、その、ええと……」
「?」
かなみは俺の顔を拭うのをやめ、その手を自分の両膝に乗せた。そして上目遣いに、
「……か、かなみ味、……って」
真っ赤な顔で、どうにかそれだけ搾り出した。
「あ、あははは……ま、まぁ、美味しかったしいいじゃん」
「……よくない」
「へ?」
「よくない! あんただけずるい! 私も食べる!」
椅子を吹き飛ばす勢いで立ち上がり、おかしなことを言い出すかなみ。
「な、なにを?」
「……タ、タカシ味のごはん」
「な、なに言ってるんだ?」
「食べるの! 動かないで! いい!? いいわよね! 動いたら結婚してもらうからね!」
「は、はい」
あまりの剣幕に、言われた通りじっとする。本当はすごい動きたい。
「……ごはん、もうない」
俺の弁当箱を覗いたかなみが、悲しげにつぶやく。
「早弁は俺の唯一誇れる特技だ」
「うー……」
不満そうに唸るかなみ。困ったなぁ……あ、そうだ。
「かなみ、かなみ」
「あによ……っ!」
不意打ち気味にキスする。
「な、な、な、何すんのよーーーーーーーーーーッ!!」
「俺味」
「へ? ……へ?」
「だから、タカシ味」
照れ隠しにニッ、と笑いかける。
「~~~~~~~~~~!!」
おお、真っ赤だ真っ赤。湯気出てる。
「あ、あんたは、なんでそういうことを平然と……!」
「いや、これでもドキドキしてるぞ、実は」
かなみの手を取り、自分の心臓に当てる。
「……うあ、すごいドキドキしてる」
「な?」
「でも、こんなところでさっきみたいなのは……」
「こんなところ……?」
ふと、周囲を見回す。……うあ。
そういや、ここは教室で、しかも飯時で、半分以上の生徒がここにいるわけで。更に言うなら全員こっちに注目してるわけで。
「「「別府ーーーーーーーーーーー!!!」」」
男子生徒に担ぎ上げられ教室から連れ去られる最中、かなみの呟きが耳に届いた。
「(次は……不意打ちはなしだからね!)」
その言葉があるから、屋上からロープで吊らされてても平気さ。
「メシメシうるさいわねぇ。ちょっとは待ちなさいよ」
「腹が減ったんだ。メシが食いたいメシがメシメシメシメシメシメシ」
「うるさい!」
怒鳴られたのでシュンとなりつつ弁当をかなみの席に乗せる。
「いただきます」
もしゃもしゃ飯を食ってると、ふと脳裏によぎるものがあった。
「かなみ」
「むぐむぐ……ん?」
真剣な顔つきで、かなみの瞳を見つめながら言った。
「赤ちゃんプレイしよう」
ぶばー、と勢いよく飯粒を俺に飛ばすかなみ。
「な、なに考えてんのよこの変態!」
「したくなった。んなことより、飯粒を飛ばすな」
顔に飛んだ飯粒を拾い食い。
「な、なに食べてるのよ馬鹿!」
「飯粒」
「そうじゃなくて! ああもうこの馬鹿動くな!」
ハンカチで顔を拭われる。
「むぐむぐ……なんか甘いな。かなみ味?」
「う……」
すごい顔で睨まれる。気のせいか拭う手に力がこもっているような……。
「痛い痛い痛い痛い!」
思い切り顔を拭われる。顔が変形するくらい痛い。
「あ、あんたが変なこと言うのが悪いのよ!」
「変なことって?」
「う……そ、その、ええと……」
「?」
かなみは俺の顔を拭うのをやめ、その手を自分の両膝に乗せた。そして上目遣いに、
「……か、かなみ味、……って」
真っ赤な顔で、どうにかそれだけ搾り出した。
「あ、あははは……ま、まぁ、美味しかったしいいじゃん」
「……よくない」
「へ?」
「よくない! あんただけずるい! 私も食べる!」
椅子を吹き飛ばす勢いで立ち上がり、おかしなことを言い出すかなみ。
「な、なにを?」
「……タ、タカシ味のごはん」
「な、なに言ってるんだ?」
「食べるの! 動かないで! いい!? いいわよね! 動いたら結婚してもらうからね!」
「は、はい」
あまりの剣幕に、言われた通りじっとする。本当はすごい動きたい。
「……ごはん、もうない」
俺の弁当箱を覗いたかなみが、悲しげにつぶやく。
「早弁は俺の唯一誇れる特技だ」
「うー……」
不満そうに唸るかなみ。困ったなぁ……あ、そうだ。
「かなみ、かなみ」
「あによ……っ!」
不意打ち気味にキスする。
「な、な、な、何すんのよーーーーーーーーーーッ!!」
「俺味」
「へ? ……へ?」
「だから、タカシ味」
照れ隠しにニッ、と笑いかける。
「~~~~~~~~~~!!」
おお、真っ赤だ真っ赤。湯気出てる。
「あ、あんたは、なんでそういうことを平然と……!」
「いや、これでもドキドキしてるぞ、実は」
かなみの手を取り、自分の心臓に当てる。
「……うあ、すごいドキドキしてる」
「な?」
「でも、こんなところでさっきみたいなのは……」
「こんなところ……?」
ふと、周囲を見回す。……うあ。
そういや、ここは教室で、しかも飯時で、半分以上の生徒がここにいるわけで。更に言うなら全員こっちに注目してるわけで。
「「「別府ーーーーーーーーーーー!!!」」」
男子生徒に担ぎ上げられ教室から連れ去られる最中、かなみの呟きが耳に届いた。
「(次は……不意打ちはなしだからね!)」
その言葉があるから、屋上からロープで吊らされてても平気さ。
【実は注射が怖いツンデレ】
2010年06月03日
委員長が学校を休んだので、お見舞いに行きました。
「うーす。調子悪そうだな、委員長」
「あ、別府さん……」
部屋に入る。委員長は布団に入ったまま俺を出迎えた。
「風邪か? 腹出して寝るから」
「うー……お腹いたい」
「(突っ込めないほどしんどいのか)病院で注射してもらえばすぐ治るぞ?」
「! ……別府さん、なに世迷いごと言ってるんですか?」
「よ、世迷いごとって……別に変なこと言ってないだろ? ただ、注射すればって」
「注射ってなんですか注射って。私の体に傷をつけたいのですか? 傷物にするのが別府さんの趣味ですか?」
「ひ、人聞きの悪いことを……」
「大体ですね、注射っていうそれ自体がおかしいんです。肌に針を刺すんですよ? そんなの、拷問以外の何物でもないじゃないですか」
「拷問って、んな大袈裟な……」
「大袈裟なもんですか! 暴行・鞭打ち・鉄の処女・切断・性的虐待、そして注射ですよ! アムネスティ・インターナショナルに怒られますよ!?」
「い、いや、アムなんたらとか知らないし、ていうか注射は別に拷問とかじゃなくて……」
「とにかく! そんな野蛮なことをさせようだなんて、金輪際思わないことです」
「……注射が怖いだけで、そんな無茶苦茶な理論展開しないでも(ボソッ)」
「なっ! だ、誰が注射が怖いと言いましたか!?」
「えっ、な、何が?(ヤバッ、聞こえたか?)」
「こ、怖くなんか全然ないですよ? あんなの、お子様だって鼻歌交じりにできますよ! なんなら今すぐ打ちましょうか? 今ここで!」
「お、落ち着け委員長! 別に怖くてもいいじゃん! どっか弱点あるほうが可愛いし!」
「! ……か、可愛いとか、言わないでください」(半分顔を布団で隠し、真っ赤な顔でむーっとこちらを睨みつつ)
「あ……いや、えと、ごめん?」
「謝られても嬉しくないです! 悪いと思うなら、私の言う事きいてください!」
「な、なんだ? なんでもいいぞ?」
「お、……おなか、さすってください」(超真っ赤な顔)
「うーす。調子悪そうだな、委員長」
「あ、別府さん……」
部屋に入る。委員長は布団に入ったまま俺を出迎えた。
「風邪か? 腹出して寝るから」
「うー……お腹いたい」
「(突っ込めないほどしんどいのか)病院で注射してもらえばすぐ治るぞ?」
「! ……別府さん、なに世迷いごと言ってるんですか?」
「よ、世迷いごとって……別に変なこと言ってないだろ? ただ、注射すればって」
「注射ってなんですか注射って。私の体に傷をつけたいのですか? 傷物にするのが別府さんの趣味ですか?」
「ひ、人聞きの悪いことを……」
「大体ですね、注射っていうそれ自体がおかしいんです。肌に針を刺すんですよ? そんなの、拷問以外の何物でもないじゃないですか」
「拷問って、んな大袈裟な……」
「大袈裟なもんですか! 暴行・鞭打ち・鉄の処女・切断・性的虐待、そして注射ですよ! アムネスティ・インターナショナルに怒られますよ!?」
「い、いや、アムなんたらとか知らないし、ていうか注射は別に拷問とかじゃなくて……」
「とにかく! そんな野蛮なことをさせようだなんて、金輪際思わないことです」
「……注射が怖いだけで、そんな無茶苦茶な理論展開しないでも(ボソッ)」
「なっ! だ、誰が注射が怖いと言いましたか!?」
「えっ、な、何が?(ヤバッ、聞こえたか?)」
「こ、怖くなんか全然ないですよ? あんなの、お子様だって鼻歌交じりにできますよ! なんなら今すぐ打ちましょうか? 今ここで!」
「お、落ち着け委員長! 別に怖くてもいいじゃん! どっか弱点あるほうが可愛いし!」
「! ……か、可愛いとか、言わないでください」(半分顔を布団で隠し、真っ赤な顔でむーっとこちらを睨みつつ)
「あ……いや、えと、ごめん?」
「謝られても嬉しくないです! 悪いと思うなら、私の言う事きいてください!」
「な、なんだ? なんでもいいぞ?」
「お、……おなか、さすってください」(超真っ赤な顔)
【甘いものが好きなツンデレ】
2010年06月03日
授業も終わり帰る準備をしてると、かなみに呼び止められた。
「あんた今日暇? 暇よね? どうせ暇なんだし私につき合わせてあげる」
「いや、今日は古本屋で一日潰そうかと……」
「いいから来なさい!」
ぐい、と首を掴まれる。
「ぐげっ」
万力のような指が喉に食い込む。そのままの状態で引っ張られ、たどり着いた場所は喫茶店。
「ここ……あんた、なに土気色してんの?」
超根性で現世に復帰した俺に対しあんまりな言葉。ここは一つビシッと言ってやらねば!
「かなみ!」
「何よッ!」
「ごめんなさいなんでもないです」
物凄く怖かったので、思わず条件反射で土下座してしまう。
「な、なに土下座してんのよ。ほら、みんな見てるじゃない、いいから中に入る!」
無理矢理立たせられ、店内へ。店員さんに案内され、席に着く。そしてそのまま注文すべくメニューを開く。
「なに頼む?」
「そうだな……それじゃ」
「たまには甘いの食べたら? これとか」
かなみが指したのは、優に5人分はあるであろう、パーティー用のパフェだった。
「いや、俺甘いの苦手だし、仮に食うとしてもこんなのは……」
「いいわね? コイツはこのミラクルデラックスパフェ、私はコーヒー」
かしこまりました、という言葉を残して店員さんは去ってしまった。
「……あれ?」
「なに馬鹿みたいな顔してんのよ。馬鹿なのは生まれつきだろうけど」
「あ、いや……あれ?」
小首を傾げていると、店員さんがやってきた。手に、なんか凄いのを持ってる。
「お待たせしました、こちらミラクルデラックスパフェになります」
そう言って、凄いのをドスンと俺の前に置いた。かなみにコーヒーを渡し、店員さんは戻って行った。
「……なんだ、これ」
ちょっと一人で食うには多すぎる量のパフェを前に、途方に暮れる。
「ばっかねぇ、そんなの一人で食べれるわけないじゃないの」
これを頼んだのは、目の前で馬鹿にしてる娘さんだったような気がするのは俺の勘違いだろうか。
「しょうがないわね、手伝ってあげる」
俺の手からスプーンをひったくると、かなみは凄い勢いでパフェを口に放り込んだ。
「んん~~~~!!」
至福の表情で次々とパフェの山を崩していくかなみ。手持ち無沙汰になった俺は、彼女の注文したコーヒーに口をつけた。
「まったく、タカシってば自分で食べれないものを注文するなんて、ほんっと馬鹿ねぇ」
俺に悪態を吐きながらもパフェを食べる手は止まらない。
「……なによ、変な顔して」
口にスプーンを入れたまま、かなみが変なこと言い出した。
「失礼な、変なのは生まれつきだ」
「じゃなくて、……なんか、笑ってる」
「ん? ……あ」
口の中に入れるたび嬉しそうに顔を綻ばせるかなみを見て、我知らず微笑んでいたようだ。
「いや、悪ぃ悪ぃ。かなみがあんまり嬉しそうに食ってるから、つい」
「ば、馬鹿にしてんの!? 馬鹿にしてんのね!」
「いや、そんなことは一言も」
「い、いいじゃない私がパフェ食べても! 女の子らしくないって自分でも思ってるけど、別にいいじゃない!」
「俺はかなみのこと、すげー女の子らしいって思ってるけどな」
「な……!」
まるで鳩が豆鉄砲を食らったかのように、かなみは目を見開いて言葉を失った。
「ほらほら、ぼーっとしてないで残り食っちまえ」
再びコーヒーを飲んでいると、ぼそっとかなみが言った。
「わ、私のこと女の子らしいって、言ったわよね」
「ん? ああ、言ったぞ」
「な、なら……」
ずい、と俺の前にアイスの乗ったスプーンを突き出すかなみ。
「私がこう、あ、あーんってやっても、食べれる?」
俺は躊躇なくそのスプーンを口に含んだ。う、甘い。
「当たり前だろ。ほれ、次くれ次」
なんだかぽーっとしてるかなみに催促する。こんなことで機嫌を直してくれるなら、苦手なパフェだろうといくらでも食べれるってもんだ。
「……(ハッ!)だっ、誰がアンタなんかにそんなことするもんですか! ばか、ばーか!」
「んむ、それでこそかなみだ」
俺はにっこり笑ってコーヒーを一口飲んだ。
かなみはばつが悪そうにむぐむぐと口の中で何か呟いていたけど、諦めてパフェを食べていた。
「……食ったな」
「な、なによ、悪い?」
かなみの腹を見る。この小さな体のどこにあの大量のパフェが入ったというのだろうか。
「美味かったか?」
「うん……あ、いや! アンタが食べれないって言うから代わりに食べてあげただけで、別に美味しいとかそういうのは」
「そか。んじゃ、また食べたくなったら付き合ってくれるか?」
「う……」
真っ赤になったかなみは、それでも小さくコクンとうなずいた。
「よし、んじゃまた今度デートしような」
「で、で、で、デート!?」
「あれ、違ったか? 俺は今日のはデートだと思ってたけど」
「ち、違、いやでも、あうあう……」
目をぐるぐる回しながら、かなみは混乱した面持ちであうあうと繰り返していた。
「でも、毎日こんなの食ってたら太りそうだな」
「……え?」
「今日のパフェ、カロリーどんだけあるんだ? もう太りだしたんじゃないか?」
ぷにぷに、とかなみの腹を指でつっつく。柔らかくて気持ちいい。
「…………」
ぷにぷに。ぷにぷにぷに。……いかん、癖になりそうだ。
「この……デリカシーゼロ人間がッ!」
皆様が思っている以上に全身あますところなく殴られ、その痛みに耐え切れず本能が気絶を選択したようです。
「あんた今日暇? 暇よね? どうせ暇なんだし私につき合わせてあげる」
「いや、今日は古本屋で一日潰そうかと……」
「いいから来なさい!」
ぐい、と首を掴まれる。
「ぐげっ」
万力のような指が喉に食い込む。そのままの状態で引っ張られ、たどり着いた場所は喫茶店。
「ここ……あんた、なに土気色してんの?」
超根性で現世に復帰した俺に対しあんまりな言葉。ここは一つビシッと言ってやらねば!
「かなみ!」
「何よッ!」
「ごめんなさいなんでもないです」
物凄く怖かったので、思わず条件反射で土下座してしまう。
「な、なに土下座してんのよ。ほら、みんな見てるじゃない、いいから中に入る!」
無理矢理立たせられ、店内へ。店員さんに案内され、席に着く。そしてそのまま注文すべくメニューを開く。
「なに頼む?」
「そうだな……それじゃ」
「たまには甘いの食べたら? これとか」
かなみが指したのは、優に5人分はあるであろう、パーティー用のパフェだった。
「いや、俺甘いの苦手だし、仮に食うとしてもこんなのは……」
「いいわね? コイツはこのミラクルデラックスパフェ、私はコーヒー」
かしこまりました、という言葉を残して店員さんは去ってしまった。
「……あれ?」
「なに馬鹿みたいな顔してんのよ。馬鹿なのは生まれつきだろうけど」
「あ、いや……あれ?」
小首を傾げていると、店員さんがやってきた。手に、なんか凄いのを持ってる。
「お待たせしました、こちらミラクルデラックスパフェになります」
そう言って、凄いのをドスンと俺の前に置いた。かなみにコーヒーを渡し、店員さんは戻って行った。
「……なんだ、これ」
ちょっと一人で食うには多すぎる量のパフェを前に、途方に暮れる。
「ばっかねぇ、そんなの一人で食べれるわけないじゃないの」
これを頼んだのは、目の前で馬鹿にしてる娘さんだったような気がするのは俺の勘違いだろうか。
「しょうがないわね、手伝ってあげる」
俺の手からスプーンをひったくると、かなみは凄い勢いでパフェを口に放り込んだ。
「んん~~~~!!」
至福の表情で次々とパフェの山を崩していくかなみ。手持ち無沙汰になった俺は、彼女の注文したコーヒーに口をつけた。
「まったく、タカシってば自分で食べれないものを注文するなんて、ほんっと馬鹿ねぇ」
俺に悪態を吐きながらもパフェを食べる手は止まらない。
「……なによ、変な顔して」
口にスプーンを入れたまま、かなみが変なこと言い出した。
「失礼な、変なのは生まれつきだ」
「じゃなくて、……なんか、笑ってる」
「ん? ……あ」
口の中に入れるたび嬉しそうに顔を綻ばせるかなみを見て、我知らず微笑んでいたようだ。
「いや、悪ぃ悪ぃ。かなみがあんまり嬉しそうに食ってるから、つい」
「ば、馬鹿にしてんの!? 馬鹿にしてんのね!」
「いや、そんなことは一言も」
「い、いいじゃない私がパフェ食べても! 女の子らしくないって自分でも思ってるけど、別にいいじゃない!」
「俺はかなみのこと、すげー女の子らしいって思ってるけどな」
「な……!」
まるで鳩が豆鉄砲を食らったかのように、かなみは目を見開いて言葉を失った。
「ほらほら、ぼーっとしてないで残り食っちまえ」
再びコーヒーを飲んでいると、ぼそっとかなみが言った。
「わ、私のこと女の子らしいって、言ったわよね」
「ん? ああ、言ったぞ」
「な、なら……」
ずい、と俺の前にアイスの乗ったスプーンを突き出すかなみ。
「私がこう、あ、あーんってやっても、食べれる?」
俺は躊躇なくそのスプーンを口に含んだ。う、甘い。
「当たり前だろ。ほれ、次くれ次」
なんだかぽーっとしてるかなみに催促する。こんなことで機嫌を直してくれるなら、苦手なパフェだろうといくらでも食べれるってもんだ。
「……(ハッ!)だっ、誰がアンタなんかにそんなことするもんですか! ばか、ばーか!」
「んむ、それでこそかなみだ」
俺はにっこり笑ってコーヒーを一口飲んだ。
かなみはばつが悪そうにむぐむぐと口の中で何か呟いていたけど、諦めてパフェを食べていた。
「……食ったな」
「な、なによ、悪い?」
かなみの腹を見る。この小さな体のどこにあの大量のパフェが入ったというのだろうか。
「美味かったか?」
「うん……あ、いや! アンタが食べれないって言うから代わりに食べてあげただけで、別に美味しいとかそういうのは」
「そか。んじゃ、また食べたくなったら付き合ってくれるか?」
「う……」
真っ赤になったかなみは、それでも小さくコクンとうなずいた。
「よし、んじゃまた今度デートしような」
「で、で、で、デート!?」
「あれ、違ったか? 俺は今日のはデートだと思ってたけど」
「ち、違、いやでも、あうあう……」
目をぐるぐる回しながら、かなみは混乱した面持ちであうあうと繰り返していた。
「でも、毎日こんなの食ってたら太りそうだな」
「……え?」
「今日のパフェ、カロリーどんだけあるんだ? もう太りだしたんじゃないか?」
ぷにぷに、とかなみの腹を指でつっつく。柔らかくて気持ちいい。
「…………」
ぷにぷに。ぷにぷにぷに。……いかん、癖になりそうだ。
「この……デリカシーゼロ人間がッ!」
皆様が思っている以上に全身あますところなく殴られ、その痛みに耐え切れず本能が気絶を選択したようです。


