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2019年10月18日
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【自分の名前が気に入らないツンデレにそんなことないよ俺は好きだよって言ったら】

2010年01月28日
 ボクっ娘と一緒に帰宅中、不意に件の娘がため息をついてるのにきずいた。
「せいやっ! せいやあっ!」
「うわあああ!? なになに、何事!?」
「いや、気づいたと言おうとしたのだけど、変換を誤って築いたと言ってしまったので、仕方なく梓の頭に煎り豆を築きあげてる最中です」
「色々ダメだよこの人!?」
 全くその通りと思ったので、煎り豆砦の建築は中止する。果てしなく防衛力なさそうだし。
「まったくもー……どしたの、その豆」
「おやつ。家から持ってきた」
「タカシはへーわだねぇ……一個ちょーだい」
「いいぞ。はい、あーん」
「…………」
 梓は無言で俺から豆をひったくり、口の中に入れた。
「なんて酷い奴だ」
「あーんなんてするわけないだろ、ばかっ!」
「いや、する。特に歯医者とかでならしまくる」
「誰でもそうだよ、そんなの!」
「なんだ。それよりだな、梓の人。何か悩み事があるなら俺に言え。解決は期待するな」
「まるで話そうと思えない前置きを言うな、ばかっ! ……いちおー言うけど」
 言うのか。
「……あのね、ボクって名前、梓っていうじゃん?」
「初耳だ」
「タカシさっきから梓あずさって言ってるじゃんか! ふつーに受け答えしろよ!」
「任せろ、得意だ」
「…………」
 俺がこう言うと、誰が相手でも大概ジト目で見られます。
「……まあいいや、タカシだし。あのね、ボク梓って名前があんまり好きじゃないんだ」
「なんだと!? じゃあ俺はタカシって名前が異常に嫌いだ。その名を聞いただけでも虫唾が走るのに、その名を俺が持っているせいで常に虫唾が走り、故に体が痒い」
「なんで無駄に対抗すんだよっ!」
「だが実際は昨日体を洗うの面倒だから洗っておらず、そのせいで体が痒い」
「うるさいっ! 今はボクが悩み事を話すターンなの!」
 叱られたので黙る。
「……えーと。あ、そーそー。ボクの名前の話だ。タカシはどう? ボクの名前」
「あずにゃんって名前なら既に婚姻届を出してるが、梓という珍妙な名前のせいで基本的には心の中は恨み言でいっぱいだ」
「珍妙なのはあずにゃんって名前の方だし、なんで梓って名前だけで恨まれてるんだよっ! ていうかボケは一回につき一つにしろっ! つっこみが大変だよっ!」
 何について怒られているんでしょうね。
「冗談はさておき、俺は梓って名前好きだよ」
「ふぇっ!?」
「そう、笛」
「何が!?」
 そんなものは俺にだって分からない。
「そ、それよりさっき! す、す、す、好きって! タカシ、好きって言った!」
「いや、言ってない」
「堂々と嘘つくなっ! ど、どしよ……うわわ、心臓ばくばく言ってる」
「あー……何か勘違いしているようなので一応訂正しておきますが、名前の話ですよ、好きって言ったの」
「へ? ……え、えと、そんなの分かりまくりだもん。わざとだもん。タカシを騙しただけだもん」
 羞恥のためか、梓は顔を真っ赤にして俺を見た。
「……でも、そっか。タカシはボクの名前好きなんだ。ねー、そんな好きならさ、特別にボクの名前呼ぶの許可してあげる。いっぱい呼んでいーよ?」
「梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓梓」
「怖い怖い怖いっ! なんで無表情で連呼すんだよっ!」
「ごめん。次から携帯に非通知で真夜中に連呼する」
「それだけで一本ホラー映画作れそうなくらい怖いよっ! もっと普通に言えっ!」
「わーったよ。……こほん、梓」
 優しく呼びかけてみると、梓の顔がほにゃーっと蕩けた。
「え、えへ、えへへ……えへへへっ♪ ねーねー、もっかい呼んでもいーよ?」
「いえ、一度で充分です」
「言っていーってばさ。ほらほら」
「いや、だから」
 充分と言ったのに、何度も何度も何度も呼ばされた。その度ほにゃーっとなるので、こちらも思わずほにゃーっとなりそうで大変でした。

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可愛すぎワロスwwwww
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