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2024年04月19日
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【おばあちゃんの家に行くとおやつに出てくる、仏壇に供えてある四角くて砂糖コーティングの不味いゼリーの商品名が思い出せないツンデレ】

2010年04月05日
「うーんうーんうーん」
 自分の席で漫画読んでたら、ボクっ娘がやってきてうんうん唸りだした。
「便秘だな。尻出せ」
「違うよっ! スカートめくんな!」
 スカートをまくったら怒られた。今日もボクっ娘のパンツは白い。
「じゃあなんだ? 便秘か? 尻出せ」
「だから違うよっ! いちいちスカートめくんな! 犯罪ってこと分かってる!?」
 何度めくってもパンツが白い。大変喜ばしい。
「もー、ばか。……えっとね、こないだおばあちゃんの家行ったんだ」
「ふんふん」
「それでね、おばあちゃんにお菓子もらったんだ。仏壇に供えてたゼリー」
「ほうほう」
「四角くて砂糖のコーティングがしてるやつ。……それの名前がどーしても思い出せないんだ。タカシ、知らない?」
「わははは」
「珍しくちゃんと話を聞いてると思ったら漫画読んでる!?」
「梓あずさ、これ見ろこれ。すげー面白いぞ」
「見ないよっ! ボクの話聞けっ!」
「そう怒るな。漫画を読みつつも話は聞いてたから大丈夫だ」
「本当かなぁ……」
「成長したら大きくなる可能性がないわけでもないから、希望は捨てるな。俺は小さい方が好きだけど」
「そんな話してないっ! タカシのえっち変態ロリコニア!」
 適当言ったら怒られた。ロリコニアって何?
「やっぱり聞いてなかったんだね。……はぁ、もっかい言うよ」
 ため息一つ吐いて、梓はもう一度おばあちゃんゼリーの話をした。
「……ってワケ。タカシ、知らない?」
「知ってる。梓の言うゼリー状の菓子とは、婆さんのエキスを固めたものだ」
「違うよ! 気持ち悪いよっ! 想像しちゃったじゃん!」
「婆さんが風呂に入った後の湯を抽出し、そうして出来たエキスを三日三晩煮詰めると、ゼリー状の菓子“婆寒天”になります」
「ならないよっ! 嘘説明するな、ばかっ!」
「熟女好きには堪らないんじゃないか? 俺は勘弁願いたいけど」
「ボクだって勘弁願いたいよ! もー、タカシは適当ばっかり言って困るよ……」
「俺から適当を取って、一体何が残ると言うのだ!?」
「逆切れされた!?」
 何かショックを受けてる梓をよそに、俺から適当を取ったら何が残るか考える。
「……ふむ、美男子が残るな。うむ、それだけ残れば満足だ」
「変な顔の性犯罪者が残るんじゃないの?」
 真顔で大変失礼なことを言う娘さんのほっぺを引っ張る。
「ひへへへへ! ひはひ、ひはひほ!」
「やあ、愉快な顔だ」
 愉快な顔に満足したのでほっぺから手を放す。
「うー……取れたらどうすんだよぉ!」
「大変だと思う」
「そうじゃなくて! ……うぅ、やっぱ適当だ」
「そうでもないぞ。取れた後のほっぺの保管場所をどこにするか今も考え中だ」
「そんなどーでもいいこと考えてないで、一緒にゼリーのこと考えてよ」
「しかし、ほっぺが! 取れたほっぺのことを考えるとあまりに不憫で、俺にはほっぺを見捨てることなんてできない!」
「取れないから考えなくていいよっ!」
「じゃあ、まずは取る方法から考えよう」
「考えるなッ! いーからゼリーゼリーゼリー! ゼリーのこと考えてよ!」
「おいしいよね」
「そうじゃなくて!」
「……うむ、たまにはゼリーもいいな。梓、帰りにコンビニでゼリー買うぞ」
「え、いやそうじゃなくて、ボクはおばあちゃんちのゼリーのことを……」
「奢ってやるからお前も来い」
「え、ホント? 行く行く行く!」
 おごりという餌をぶらさげることにより、誤魔化すことに成功。……帰ったらゼリーのこと調べるか。

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