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2019年10月18日
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【ツンデレな妹VSデレデレな姉】

2010年03月29日
「タカくん、お姉ちゃんと一緒にご飯食べよ」
 お姉ちゃんが教室まで来て一緒に弁当を食べようとせがむ。
「や、俺は級友と食べる約束がある故」
「タカくんはお姉ちゃんと友達どっちが大切って言うの!」
「お姉ちゃんに決まってるよ」
 すげー怖い顔で睨まれたので、すかさずへりくだる。
「さすが自慢の弟! ん~、やっぱ弟はいいわね~」
 お姉ちゃんに抱きつかれ、ほっぺをすりすりされる。気分は愛玩動物でやや屈辱的。
「……またやってんの、姉ちゃん」
 げんなりした顔で、俺と一日違いの誕生日を持つ妹がやってきた。
「あっ、カナちゃんも一緒にやる? 一日一回はすりすりしないと落ち着かないでしょ?」
「そりゃ姉ちゃんだけでしょ。あたしは御免ね、こんな奴にすりすりされると思うと気持ち悪くて」
 妹──カナは、俺をじとーっと見た。
「え~? なんで? こんな可愛いのに」
 可愛いかどうか知らんが、公共の場であまりいじくり回さないで欲しい。お姉ちゃんになでられるたび、俺の社会的地位が加速度的に落ちていく気がする。
「もーなんでもいいから飯食おうぜ……早く食わんと時間なくなるぞ」
「あっ、そうだね。それじゃこれ、はいお弁当」
 弁当を机の上に広げていると、見慣れない女生徒が教室の入り口からお姉ちゃんを呼んだ。
「あっ、いっけない! 用事あったんだ……ごめんねタカくん、お姉ちゃん一緒にご飯食べれないよ」
「いや、いいから早く行けよ。呼びに来た人困ってるぞ」
「うー……お姉ちゃん、ちょっと寂しいけど頑張ってくるね!」
 お姉ちゃんは手を振りながら教室を出て行った。
「やれやれ、やかましい人だ」
「とか言って、ホントは嬉しいんでしょ? 身内とはいえ、女の子に優しくされて」
「あの人は優しいと言うか、俺をペットか何かと勘違いしてる」
「あははっ、それホントにあるかも。……で、何一人で食べてんの?」
「友達みんな学食行っちまったし、今更行くの面倒だから」
「……し、しかたないわね。あたしが一緒に食べてあげる」
「ん、そっか? 別にどうでもいいけど」
「食べてあげる! ……感謝しなさいよ」
 なぜ妹と一緒に飯を食うだけで感謝しないといけないのか分からないけど、射抜くような目で見られたのでコクコク頷いておく。
「……へへ、こうやって差し向かいで食べるのって、久しぶりかも」
 何が嬉しいのか知らないが、カナは珍しく終始ニコニコしていた。

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