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2019年10月15日
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【なでなで】

2010年01月25日
 休み時間、教室でぼやーっと過ごしてたら、突如『小さい子を可愛がれ』という天啓が。
 天啓なら仕方ないので、誰かいないかと探してたら、丁度いいところにちっこい娘さんがむすーっとした顔をしてこちらに歩いてきたので、ひっ捕まえてみる。
「……離せ」
 向こうから歩いてきたちなみが俺に両ワキを持たれ、ぷらーんとしたまま偉そうにつぶやく。
「提案があるのです」
「……断る」
「まあ聞いてみるだけ聞いてみろ。突如小さい系の生物を愛でたくなったその折、タイミングよくこっちに来たお前に白羽の矢が立ったという寸法だ」
「……私は小さくない」
「俺に持ち上げられてる時点で小さいとは思わんかね」
「……ふん。……私は別にタカシに愛でられたくない」
「別に挿れたりしないよ?」
「……まあ、既にタカシには嫌と言うほどされているし」
「人聞きの悪いこと言うなッ! してねぇよッ!」
『聞いた? 別府くん、嫌がるちなみちゃんに無理やり……』
『やだ、別府くんエロテロリスト……』
 遠巻きに俺たちを見ていた聴衆がこれ見よがしに嫌なことを言う。ていうかエロテロリストて。懐かしいな。
「あ、あははははー、やだなぁちなみ。俺とちなみの間にそんなことあるはずないだろ?」
「……もう肉棒は嫌だ」
 とりあえずちなみを抱えたまま、キャーとかいう声のあがる教室からダッシュで逃げる。たどり着いた空き教室に入り、鍵をかける。
「はぁはぁ……お前なあ! 無茶苦茶言うなッ!」
「……これでタカシの社会的地位は壊滅的だ」
 嬉しそうなちなみが大変むかちゅく。
「はぁ……なんだって可愛がるだけでこんなことになんだよ」
「……やはり肉棒の餌食か。さよなら、膜」
 ちなみのどたまにチョップを落とす。
「……痛い」
「女の子がそういうこと言うなッ!」
「……やれやれ。いったいどこまで女の子に幻想を見れば気が済むのか」
 とりあえずちなみのほっぺをむにーっと引っ張る。
「……ひはひ」
「はぁ……もういいか。とりあえず、最初の目的だけでも済ますか」
 ほっぺから手を離し、ちなみの頭をなでなでする。
「……?」
 ちなみは視線を俺の手に向け、その後俺の顔に向けた。
「ん、ああ。とりあえずな。可愛がりたかったので、可愛がったのです」
「……なるほど。可愛がられた」
 なでなでを完了したので、手をどける。
「……まあ、そう言わずに」
 どかした手を、ちなみはむんずと掴んで自分の頭に乗せた。
「……もっとなでなでしても、寛大な私は許す予感」
「いや、もう充分ですので」
 手をのけようとするが、すごい力で握られており、動かせない。
「……こんな機会でもなければ、タカシは今後女の子をなでなでする機会なぞあるわけがない。さあ、嫌というほどすればいい」
「いやいや、別にその程度の機会はあるかと」
「……早くしないと、服を脱いで叫ぶこと請け合い」
「いやはや、ちなみは可愛いなあ!」
 脅迫に屈し、半ばヤケクソ気味にちなみの頭をなでる。
「わ、わわ。……困った、告白された」
「してねえ!」
「……もっと優しくなでないと、叫ぶこと請け合い」
「ええい、面倒くせえなあこの姫さんは!」
「……あと、ずっと一緒にいたいなあ、とか、大好きだなあ、とか言え」
「…………」
「な、なに。……べ、別に私がそう思ってるとかじゃなくて。……思ってないし。そんなの。全然」
 ちなみは珍しく早口になりながら、俯いてぶちぶち口の中でつぶやいた。耳が赤え。
「あー……いやはや。うん、やっぱ可愛い」
「……うう。どうして最終的にはタカシが主導を握っているのか。……悔しさのあまり血尿が出そうだ」
「出すなッ!」
 相変わらず耳が赤い生物をしばらくなでなでしてました。

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