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2019年10月15日
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【魚が嫌いな男にツンデレが文句を言ったら】

2011年08月17日
 とある休日、朝からのんべんだらりとしていた俺の元へ珍客がやってきた。それも、二人。
「さあ、これを食べてください」
「ぷにっ!」
「……え?」
 俺の前に差し出される、魚。ぴちぴち跳ねてる生魚。
「いや、意味が分からない」
「別府くん、魚が嫌いなんですってね」
「ぷにっ」
「だからこんな頭が悪いんです。魚のDHAを摂取していないのが原因です。コレを食べて、頭がよくなってください」
「ぷにっ!」
「いや、この一連の会話を鑑みるに、どう考えてもお前の方が頭悪いだろ、委員長」
「なんですってえ!」
「痛っ、痛い! そして生臭い!」
 魚で殴打された。それは武器ではないです。
「そしてお前はなんなのだ、ぷに子」
「ぷにー」
 さっきからぷにぷに言って委員長に追随しているフリをしているぷに子のほっぺを引っ張る。
 こやつはぷに国というふざけた名前の国からやってきたぷに子(命名:俺)だ。一説によると姫さんという噂だが、まさかね。
「ぷにちゃんをいじめないでくださいっ!」
 などとぼんやりしながらぷに子をふにふにしてたら、委員長に取られた。
「ぷに、ぷにー!」
 しかし、当のぷに子は俺に向け手を伸ばしている。昔、この国に来たての頃に世話を焼いたせいか、刷り込み的に気に入られている俺だ。
「こらっ、ぷにちゃん! こんなのに触ったら病気になりますよっ!」
「ふふ。酷い扱いだ」
 しかし、それとは真逆に委員長には嫌われている。……まあ、休みだってのにこうしてわざわざ家まで来てくれるのだから、そこまで嫌われていない……のか?
「なんですか。こっち見ないでください。気持ち悪いです」
 訂正。超嫌われてます。
「あんまりにも悲しいのでぷに子と遊ぼう。おいで、ぷに子」
「ぷにーっ!」
「あっ、こらっ!」
 おいでおいでしたら、ぷに子は委員長の拘束を解き、ばびゅーんと飛んできた。がっしと受け止め、頭をなでる。
「ぷにっ、ぷにっ♪」
「ああはいはい、落ち着け」
「ぷににー♪」
「うぐ……そ、そんなことしてる暇があるなら魚を食べなさい、魚っ!」
「もがっ!?」
 突然ぴちぴちと跳ねてる新鮮なお魚を口に突っ込まれた。
「ぷはっ。……あのな。どんな拷問だ」
「知りません! 別府くんのばか!」
「いやいや。人の口の中に魚突っ込む方がよほど馬鹿……というか、常識がないと思うぞ」
「ぷに! ぷににっ!」
 俺と並び、一緒に委員長を攻撃するぷに子。ただ、ぷに語なので普通の人には何言ってんだか分かりゃしないが。
「ぷ、ぷにちゃんまで……別府くんに劣るだなんて、物凄くショックです」
 しかし、委員長と俺はぷに子と付き合いが長いのでぷに語をなんとなく理解できる。そして俺以下はそんなにダメですか。俺まで落ち込みそうだ。
「ぷにー……」
 そして、落ち込む二人に置いていかれたぷに子も落ち込んだ。
「いや、別にお前は落ち込まなくていいだろ」
「ぷに?」
 ぷに子のほっぺをぷにぷにしながら訂正する。
「……ああもうっ! イチャイチャしすぎですっ! 私がいることをお忘れですかっ!?」
 突如委員長が爆発したのでびっくりした。
「いや、イチャイチャって……別に、なぁ?」
「ぷにー♪」
「あああああっ!?」
 なあ、って言ってるのに、ぷに子さんったら空気を読まずに俺に抱きついたりなんかして。頬擦りなんかしたりして(焦)。
「わっ、わざとですか!? わざと私に見せ付けてるんですか!?」
「なんでやねん」
 なんか知らんが涙目になってる委員長にずびしと突っ込みをいれる。
「ううぅ……も、もういいです! 知りません! たあっ!」
 たあの掛け声とともに、委員長が俺の膝にわっさと降って来た。右の膝にはぷに子、左の膝には委員長が住んでおります。
「なんで気がつけば両手に花なの?」
「知りません! 別府くんがこれみよがしにぷにちゃんとイチャイチャするからですっ! 理由なんてないですっ!」
「いやいや。超自分で理由言ってますが」
「うるさいですっ!」
 委員長の目が石川賢ばりにぐるぐるしている。こいつぁマズイ。
「ぷにっ、ぷににっ!」
 そしてコイツこそ理由はないのだろうけど、ぷに子が全力で頬擦りしてきてちょっと痛い。
「あっ! それ、私にも! 私にもしてください!」
「いやいや。別にこれは俺が能動的にしているのではなくて、ぷに子が自分から」
「早くっ!」
「……はい」
 暴走してる委員長に道理を説いても無意味だ。俺は諦めて委員長に頬擦りした。
「ううううぅ……」
「い、委員長? 大丈夫か?」
「なんですかっ! 別に幸せなんかじゃないですっ! もっといっぱいしてくださいっ!」
「…………。はい」
 なんか色々思ったが、頬擦り続行。
「ぷにっ! ぷににっ!」
 と思ったが、何やらぷに子が怒ってる。
「あーと。まさかとは思うが、お前もしてほしいと?」
「ぷにー♪」
 正解らしい。その証拠にほっぺにちゅってされた。
「ああーっ!? わ、私も! 私もそれする!」
「え」
 と思う間もなく、真っ赤の顔が寄ってきて、ほっぺに柔らかくて熱い感触。
「え、えーと。い、委員長?」
「……さ、魚」
「はい?」
「魚! 最近食べてなかったから、私まで別府くんのレベルまで馬鹿になっちゃいました! だから、こんなことやっちゃってるんです! 普段の私ならこんなこと絶対やんないです!」
「あ、ああ、そだな」
 少なくとも、普段の委員長ならもうちょっとマシな言い訳をしているハズ。
「わ、分かればいいんです。今日だけちょっとおかしいだけなんです。ふにふにしてください」
「なんか最後の言葉がおかしいです」
「冷静に指摘しないでくださいっ!」
 委員長が顔を真っ赤にして怒った。
「わはは。委員長かーわいい」
「ううぅぅぅ……別府くんなんて大嫌いです」
「ぷにー♪」
「あっ、ぷにちゃんずるい! 私も!」
 とまあ、なんていうか、なんていうか。暴走って怖いよね。

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