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2025年10月31日
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【素直ヒート 試作】
2013年07月04日
	「おい、そこのテメェ! 私と合体しろォォォォォッッッ!」
	「ひぃ、痴女!?」
	 学校から帰ってる最中、とんでもないのに出くわした。
	「痴女じゃねえ! これは! この叫びは! お前への溢れんばかりの愛が! 私に叫ばせているだけだ! さあ、脱げ! 今すぐ全部脱げェェェェェッッッ!!!」
	「通報していい?」(スマホ片手に震えながら)
	「やめて」
	 詳しく話を聞くと、俺に一目惚れしたとか何とか。
	「はぁはぁ、成る程。眼科を受診することをオススメします」
	「私の視力は左右ともに6.0だ!」
	「お前それサバンナでも同じ事言えんの?」
	「とにかく! 私がお前に惚れていることは、嘘偽りのない真実だァァァァァ!」
	「超うるさい」
	「これは! 私の溢れるパッションが! 魂の律動が! お前への愛が! 言葉となり世界を震わせているだけだ!」
	「ふむー。花のように愛らしい少女に好かれるのは大変喜ばしいことなんだが、精神疾患を患ってる奴が相手となると、話は別だなァ」
	「は、花みたいとか言うな///」
	「なんか急にモジモジしだした! これは可愛い! 直喩した甲斐があった!」
	「う、うー///」
	「ただ、精神疾患のことに対して何の言及もないのは、気づかなかったのか、それともガチなのであえて無視したのか、そのどちらか判明しないとこれ以上踏み込めません」
	「前者に決まっているだろう! 私は正常だ!」
	「しかし、頭がオカシイ奴は決まってそう言うぞ? しかしその場合俺も頭がおかしい奴にカテゴライズされ、更に言うなら世界はそのカテゴリでいっぱいとなり地球滅亡へまっしぐらなので、その説はお断りさせて頂きます」ペコリ
	「お前は面白いな!」
	「…………」
	「ん? どうした?」
	「大抵の奴は、俺がこういう言動をすれば引きつった笑いをして去っていくものだが、お前は変わらないんだな」
	「私には私の信念があり、お前にはお前の信念がある! その信念を、どうして笑い飛ばせようか!」
	「い、いや、そんな御大層なものではないんですが……。ただの趣味というか、クセというか、脊髄反射というかその」
	「たとえ他者がどう思おうとも諦めないその気骨……気に入った! さらに気に入ったぞ! 脱げ! さあ、私に種を仕込めッッ!!!」
	「通報していい?」(二回目)
	「やめて」(二回目)
	 このお嬢さんはすぐに人を裸にしようとするので、それはいけないということをこんこんと説明する。
	「そ、それくらい私にだって分かっている! ただ、私の情熱が、理性を放逐するのだ! 仕方がないのだ! あと、正座もうやめていい?」
	「ダメ」
	「うぐー……」ションボリ
	「はぁ……。しかし、すごい奴と知り合っちゃったなー。タイムマシン使って数十分前に戻ってなかったことにしたいよ」
	「案ずるな! ずっとずっと前からお前の観察は続けていた! 今更多少戻ろうとも、結果は変わらないぞ!」
	「アッパー方向のストーカーかぁー。うあー」
	「観察は完璧、対策も完全! お前好みの女性になっているハズだ!」
	「いや、確かに見た目はどストライクですが、性格がその、ええと、あのー」
	「花丸合格か! 即お嫁さんか! 努力の甲斐があったというものだ! ふふ……ふははははッ!!」
	 嬉しそうに高笑いしているので、どうにも言い辛い。
	「そのくらい頑張ったし、正座やめていい?」
	「ダメ」
	 ちょこんと小首を傾げる所作は鼻血が出そうなほど可愛いが、それはそれ。
	「足が、足がぁ……」(半泣き)
	「まあ、話は分かった」
	「じゃあ嫁か!? 子作りか!? ここでか!?」
	「とりあえず、知り合いからで」
	「普通、こういう時は友達だろう!?」
	「じゃあ、友達で」
	「うんっ! ……む?」
	 何か思案顔だったが、これからヨロシクという名目で握手したら、ニマニマしだしたので、よしとしよう。
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いつも通りニヤニヤしながら読んだけど、いつもとは違う意味でニヤニヤした。
素直クールの反対か・・・
素直クールスレで無茶言ってごめんなさいありがとうありがとう!!!!