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2025年04月22日
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【日に焼けたツンデレ】
2010年02月14日
いい年して毎日毎日お外で遊んでるせいか、ボクっ娘の肌は小麦色に焼けていい感じだ。
「なので舐めたい。全身余すところなく舐めていい? 特に日焼けの境界線をぺろぺろぺろぺろしたい」
「人の家にやってくるなり変態丸出しな発言するな、この変態ッ!」
「ばか、変態なんだから変態丸出しな発言して当たり前だろ」
「あ、そっか。……え、あれ?」
よし、メダパニ成功。このまま畳み掛けろ。
「だから舐めさせて」
「ダメに決まってるだろ、ばかっ!」
「馬鹿な!? ここは『きゅ~ん……恥ずかしいけど、変態相手なら仕方ないかもだよ。ぺろぺろしてくださいだよ』とか言うターンだろ!?」
「言うわけないだろ! なんだよ、きゅーんって!」
「ばかっぽい鳴き声。類似品にうぐぅ、が、がお……等ある。ほら鳴け、うぐぅとか言え」
「うぐぅ!」
鳴きながら俺の腹を殴るボクっ娘。だが……。
「筋力不足だ。この俺を仕留めるには攻撃力が足りないぞ」
「タカシ、お腹押さえながら言っても説得力ないよ……」
思ったより痛かったです。
「まったく、馬鹿なことばっか言って……だいじょぶ?」
呆れながらも、梓は俺のお腹をさすさすさすってくれた。自分をいじめる奴(俺)相手にも優しくできる梓は、実は凄い奴なのかもしれない。
「無理。脱糞しそう」
「今すぐトイレへGOだよ! ここで漏らしたら殺す!」
実は優しくないのかもしれない。
「嘘です。超回復能力によりお腹痛いモードを脱した俺は、日焼けした生物を鑑賞することにした」
「生物言うな。しかし、なんで全部言葉にするかなぁ……変な生物」
「そっちこそ生物言うな。さて、日頃タンクトップを着て駆け回っていたせいか、梓の肌はまるでスク水の着用後のような日焼けをしている。水に濡らした上で舐めてぇ」
「タカシが気持ち悪い!」
しまった、本性が出た。
「嘘、嘘です。乾いた状態で舐めたい」
「やっぱりタカシが気持ち悪い!」
いかん、本性が隠せない。
「うー……えっちなことしたら怒るよ」
梓は自分の体を抱え、不安そうに俺を見上げた。
「大丈夫、お前に怒られても怖くない」
「それちっともボクが大丈夫じゃないよ!?」
「どうしよう」
「ボクに近寄らなければ万事解決だよ。人間万事塞翁が馬だよ。どういう意味?」
自分で言っておいて意味を知らないボクっ娘。本領発揮だな。よし、俺も本領発揮だ。
「人間がバンジーしたらサイの王が馬になる、つまり頑張ればサイだって馬になれる、人間やってやれないことはない、という意味だ」
「へー……タカシって物知りだね。また一つ賢くなったよ」
梓に嘘を教えるのは楽しいなあ。
「あれ……でも、人間がバンジーして、サイが馬になったんだよね? サイ、頑張ってないし、そもそも人間じゃないよね?」
「人間がサイを馬にしようなんて、おこがましいとは思わんかね」
「なんで本間先生? タカシが突拍子もないこと言って誤魔化そうとするってことは……ひょっとして、嘘ついてる?」
「うん」
「また騙した! もー、タカシはすぐボクのこと騙すから嫌い!」
「嫌いでいいから舐めさせて」
「また話がそこに行った! もー、舐めるとか言うな! ホントに嫌いになっちゃうぞ!」
「む、それは困る」
「じゃ、諦めるが吉だよ。続けるは凶だよ。無理矢理舐めるは大凶だよ」
「つまり、代わりに梓が俺を舐めるのが大吉だな。ほれ、舐めれ。オスっぽい部位を舐めてくれると、とても嬉しいです」
「舐めるわけないよ、ばかっ!」
とても怒られたので、諦めた。
「むー……」
なので、後ろから抱っこするので我慢することにした。
「変な声を出すでない」
「だっ、出してないもん! タカシの鼻息がこそばゆいんだよ、ムズムズするんだよ、蚊も真っ青だよ!」
「その分、梓の顔が真っ赤でバランスが取れてていいですね」
「あ、赤くなんてなってないもん! タカシの目がポンコツになっただけだもん!」
「馬鹿な、ポンコツは目の前の生物だけで充分だというのに……うつったか?」
「馬鹿にすんなあ! もー、嫌い嫌い嫌いーっ!」
俺に抱っこされたまま、梓はじたじたと暴れた。これはとてもいけないので、大人しくさせよう。
「なでなで」
「わふわふ♪」(嬉しそう)
「梓さん、かんたーん」
「うぐ……た、タカシになでられるとなんか言っちゃうんだよ、なんか! ボクのせいじゃないもん、タカシのせいだもん! 簡単じゃないもん!」
無茶理論で俺に罪を被せる梓だった。
「なので舐めたい。全身余すところなく舐めていい? 特に日焼けの境界線をぺろぺろぺろぺろしたい」
「人の家にやってくるなり変態丸出しな発言するな、この変態ッ!」
「ばか、変態なんだから変態丸出しな発言して当たり前だろ」
「あ、そっか。……え、あれ?」
よし、メダパニ成功。このまま畳み掛けろ。
「だから舐めさせて」
「ダメに決まってるだろ、ばかっ!」
「馬鹿な!? ここは『きゅ~ん……恥ずかしいけど、変態相手なら仕方ないかもだよ。ぺろぺろしてくださいだよ』とか言うターンだろ!?」
「言うわけないだろ! なんだよ、きゅーんって!」
「ばかっぽい鳴き声。類似品にうぐぅ、が、がお……等ある。ほら鳴け、うぐぅとか言え」
「うぐぅ!」
鳴きながら俺の腹を殴るボクっ娘。だが……。
「筋力不足だ。この俺を仕留めるには攻撃力が足りないぞ」
「タカシ、お腹押さえながら言っても説得力ないよ……」
思ったより痛かったです。
「まったく、馬鹿なことばっか言って……だいじょぶ?」
呆れながらも、梓は俺のお腹をさすさすさすってくれた。自分をいじめる奴(俺)相手にも優しくできる梓は、実は凄い奴なのかもしれない。
「無理。脱糞しそう」
「今すぐトイレへGOだよ! ここで漏らしたら殺す!」
実は優しくないのかもしれない。
「嘘です。超回復能力によりお腹痛いモードを脱した俺は、日焼けした生物を鑑賞することにした」
「生物言うな。しかし、なんで全部言葉にするかなぁ……変な生物」
「そっちこそ生物言うな。さて、日頃タンクトップを着て駆け回っていたせいか、梓の肌はまるでスク水の着用後のような日焼けをしている。水に濡らした上で舐めてぇ」
「タカシが気持ち悪い!」
しまった、本性が出た。
「嘘、嘘です。乾いた状態で舐めたい」
「やっぱりタカシが気持ち悪い!」
いかん、本性が隠せない。
「うー……えっちなことしたら怒るよ」
梓は自分の体を抱え、不安そうに俺を見上げた。
「大丈夫、お前に怒られても怖くない」
「それちっともボクが大丈夫じゃないよ!?」
「どうしよう」
「ボクに近寄らなければ万事解決だよ。人間万事塞翁が馬だよ。どういう意味?」
自分で言っておいて意味を知らないボクっ娘。本領発揮だな。よし、俺も本領発揮だ。
「人間がバンジーしたらサイの王が馬になる、つまり頑張ればサイだって馬になれる、人間やってやれないことはない、という意味だ」
「へー……タカシって物知りだね。また一つ賢くなったよ」
梓に嘘を教えるのは楽しいなあ。
「あれ……でも、人間がバンジーして、サイが馬になったんだよね? サイ、頑張ってないし、そもそも人間じゃないよね?」
「人間がサイを馬にしようなんて、おこがましいとは思わんかね」
「なんで本間先生? タカシが突拍子もないこと言って誤魔化そうとするってことは……ひょっとして、嘘ついてる?」
「うん」
「また騙した! もー、タカシはすぐボクのこと騙すから嫌い!」
「嫌いでいいから舐めさせて」
「また話がそこに行った! もー、舐めるとか言うな! ホントに嫌いになっちゃうぞ!」
「む、それは困る」
「じゃ、諦めるが吉だよ。続けるは凶だよ。無理矢理舐めるは大凶だよ」
「つまり、代わりに梓が俺を舐めるのが大吉だな。ほれ、舐めれ。オスっぽい部位を舐めてくれると、とても嬉しいです」
「舐めるわけないよ、ばかっ!」
とても怒られたので、諦めた。
「むー……」
なので、後ろから抱っこするので我慢することにした。
「変な声を出すでない」
「だっ、出してないもん! タカシの鼻息がこそばゆいんだよ、ムズムズするんだよ、蚊も真っ青だよ!」
「その分、梓の顔が真っ赤でバランスが取れてていいですね」
「あ、赤くなんてなってないもん! タカシの目がポンコツになっただけだもん!」
「馬鹿な、ポンコツは目の前の生物だけで充分だというのに……うつったか?」
「馬鹿にすんなあ! もー、嫌い嫌い嫌いーっ!」
俺に抱っこされたまま、梓はじたじたと暴れた。これはとてもいけないので、大人しくさせよう。
「なでなで」
「わふわふ♪」(嬉しそう)
「梓さん、かんたーん」
「うぐ……た、タカシになでられるとなんか言っちゃうんだよ、なんか! ボクのせいじゃないもん、タカシのせいだもん! 簡単じゃないもん!」
無茶理論で俺に罪を被せる梓だった。
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【雨でずぶ濡れなツンデレ】
2010年02月13日
突然真っ暗になったかと思ったら、次の瞬間空が割れたと思うほどの量の雨が降ってきた。
「すげぇな……」
呆然と窓の外を見てたら、携帯が鳴った。もちろん、携帯電話のことだ。今さら間違える人なんていないだろう。
だが、それとは別の何かを携帯しており、それが鳴った場合、携帯が鳴ったと言っていいのだろうか?
「でもよく考えたら、携帯した何か、例えば目覚ましならば、携帯してる目覚ましが鳴ったと言えばいいと思った」
『いきなり意味分かんないし早く出ろ、ばかっ!』
電話に出るなり梓に思った事を言ったら怒られた。
「分かった、今すぐお前のいるところに幽霊を出す」
『電話に出ろって言ってるの!』
「ぬぬぬぬぬ……」
『わっわっわっ! 出すな出すなよ念じるなよ! 怖くないけど! 出たら嫌じゃんか!』
「で、何用だ」
『あ、そだった。もう、タカシと話してたらすぐに脱線しちゃうよ……』
失礼な。
『今さぁ、すっごい雨降ってるだろ? で、雨宿りしてるんだ』
「自宅で? 意味ねー!」
『お店の軒先で! でね、ものは相談なんだけど、傘持ってきてくんない? ボクの家族、今日みんな出かけてていないんだ』
「家族なし……それはつまり、今日処女を捨てるという意味なのだな?」
『NOなのだな! いーから傘持ってこい!』
仕方ないので、優しい俺様は傘を持って梓がいるという店まで出かけることにした。幸いにして近所の店だったので、すぐにぽつねんと軒先に立ってる梓の元に辿り着いた。
「遅いよ! ボク、待ちくたびれちゃったよ」
「たかだか数分だろうに……」
「待ってる方は長く感じるの!」
「待つ身が辛いかね。待たせる身が辛いかね」
「待つ方が辛いよ!」
「お前は一度走れメロスを読んだ方がいい」
「?」
不思議そうな顔すんな。
「まあいいや。しかし、お前びっしょびしょだな」
「だって、急に降ってきたんだもん。雨宿りする場所探してる間に濡れちゃったよ」
梓の全身は雨でずぶ濡れになっており、彼女の短い髪から雫がぽたりぽたりとこぼれていた。首に張り付く数本の髪がなんだか妙な色気をかもし出していて、お兄さんなんだかいけない気分。
「とりあえず、俺の家で風呂入れ。べ、別にえろいことしたいんじゃないんだからねっ!」
「超うさんくさいよ!」
「まあ、冗談はともかく、いつまでも濡れたままじゃ風邪ひくだろ。お前の家ここから割と遠いし、俺の家で服乾かしてから帰った方がいいと思うぞ」
「ん、んー……いいのかな? お邪魔しても」
「ダメだ」
「タカシ矛盾してるよ! 盾と矛だよ! ええと……武器と防具は装備しないと意味がないよ?」
「無理して三回言うな。んじゃ、帰るぞ」
「むー……あれ、ボクの傘は?」
「俺の傘に入ればいいじゃん」
「え……えええええ! 相合傘じゃん! じゃんじゃんじゃん!」
「じゃんじゃんうるさい。家まで5分もかからないんだから、それまで我慢しろ」
「うー……変なことしない?」
「する」
「するなッ!」
「突然ミジンコに変身してコサックダンス踊ったりする」
「そーゆー変なことじゃなくて! ていうか、誰がそんな小ネタ分かるって言うんだよぉ……」
「ほれ、けーるぞ」
「うー……」
渋る梓を傘の中に引き入れ、家に帰る。
「さて! 何のイベントもなく辿り着いてしまったことに深くお詫び申し上げたいが、実はここからが本題。今現在風呂を沸かしており、つまりはこれから盗撮のぞきっくすの時間だ」
「そういうことはボクがいない場所で言え、ばかっ!」
堂々と梓の前で宣言したら怒られた。
「本当、タカシはえっちだよね。なんでボクもこんな奴と友達なんだか……」
「縁は異なもの味なもの、だな。む、風呂が沸いたようだ。ほれ、入ってこい」
「……覗いたりしたら、怒るよ?」
「分かった、覗かない」
「絶対?」
「たぶん」
「絶対って言え!」
「ぜったい」
「……なんかイマイチ信用できないけど、覗かないでよね」
俺に不信を募らせながら、梓は脱衣場に入っていった。さて、俺もやるか。
「ほらな、覗いてないだろ」
「だからって入ってくる奴があるか、ばかっ!」
当然のような顔をして風呂場に入れば大丈夫かなー、と思って全裸で侵入したら、大丈夫ではなかったようで、梓の奴が顔を真っ赤にして洗面器やら石鹸やらを投げてきます。
「まあまあ、落ち着け。大丈夫、俺は貧乳大好きだから馬鹿にしたりしないよ?」
「誰もそんな心配してないッ!」
ぺたい胸を隠し、梓が怒鳴る。
「はふー」
「こら、入るな! はふーじゃない!」
梓の妨害に負けず、浴槽に入る。沸かしたてだけあって気持ちいい。
「昼から入る風呂も乙なものだな」
「ちっとも乙じゃないよ! なんだってタカシなんかとお風呂入らなくちゃいけないんだよ!」
「俺が梓と一緒に風呂に入りたいから」
「う……」
何故か梓がひるんだ。
「……ど、どーせタカシのことだから、女の子だったら誰でもいいんだろ?」
「馬鹿だなあ、そんなわけないだろ」
口を尖らせ、ぽしょぽしょと呟く梓に笑って答える。
「タカシ……それって、それって、ボクのこと……」
「貧乳じゃないと嫌だ」(断言)
「…………」
「その点、お前は文句のつけようがないほどの貧乳、いやえぐれ乳だ。誇っていいぞ」
「…………」
「おや、ぷるぷる震えてますな。まさか尿漏れか!? いかん、風呂内でそれは危険度MAX! 早く洗い場に出てそこで放尿を! あ、なんか目覚めそうで怖い!」
「タカシのばかっ! 誰が貧乳だよえぐれ乳だよおしっこ漏れそうじゃないよッ!」
「いや、貧乳だよ」
怒りのあまり、思わず立ち上がり丸出しになった梓の乳を指して答える。
「ばっ、み、見るなばか、へんたい! えっちえっちえっち!」
慌てて両手で胸を押さえ、梓は浴槽に体を沈めた。とてもとても残念だ。
「桜色のところを吸いたいなあ。ちゅーちゅーって」
「超ド級の変態だ!?」
「いい?」
「ダメに決まってるだろ、ばかっ!」
「じゃあ、揉んでいい? まあ、それくらいならいいよね」
「ダメのダメダメだよッ! もー、タカシのばかばかばか! えっち!」
「吸うも不許可揉むも不許可と……ええい、貴様は不許可星から来た不許可星人か!」
「ふきょきゃ星から来たふきょきゃ星人って何だよ!」
「言えてない」
「い、言えてるよ、言いまくりだよ! ふきょきゃ! ……ちょ、ちょっとタイム!」
梓は向こうを向き、小さな声でふきょきゃふきょきゃと繰り返した。
「よし、言うよ! 不許可星から来たふきょきゃ……!」
梓の顔が残念な感じになった。
「こ、こんなの言えなくても全然へっちゃらだよ! むしろ言える方がおかしいよ!」
「不許可星の不許可星人。ふふん」
「がーっ! 馬鹿にすんなぁ!」
得意そうな顔をしたら梓が怒った。
「んじゃこれ言ってみ。ガスバス爆発ガスバス爆発ガスバス爆発。はい」
「がすばふばふばふばふがふばふばすばふがぶばぶばすはつ!」
「わはははは! ひ、ひでぇ、ひとっつも言えてねえ!」
「タカシのばかぁ!」
「あー……面白かった。んじゃ、言えなかった罰としておっぱいを」
「罰とかなし! ていうか、もう既にタカシと一緒にお風呂に入るという耐え難い罰を受けてるよ!」
「じゃあそれに加えて抱っこしてもいいよね」
「う……ま、まあ、抱っこするだけなら。だ、抱っこまでだからね! それ以上はダメダメだからね! 後ろからじゃないとダメだよ!」
梓は俺に背を向け、肩越しに俺を見た。
「……な、なんだよ。抱っこしないの?」
「抱っこ好きなのな」
「別に好きじゃないなのな! タカシがどーしてもって言うから許可してやってるのな! うにゃうにゃ言ってるとふきょきゃ……ダメって言うよ?」
「ふきょきゃ(笑)」
「タカシのばかぁ!」
ふて腐れた梓をなだめすかして、どうにか抱っこと相成った。
「だからっておっぱい触っていいとは言ってない!」
調子に乗ったら怒られた。
「だから、触るなって言ってるだろ! 揉むなぁ!」
気にせず調子に乗り続けたらさらに怒られた。流石にこれ以上は俺の理性が持たないので止める。というか、もう既にかなりヤバイところまで来ているが。
「タカシのえっちえっちえっち」
止めても梓の呪詛はやまず、肩越しに俺を恨めしそうにずーっと睨んでます。
「梓があまりに魅力的だから、俺の理性が持たなかったんだ」
「……そーゆーこと、さらって言う人って信用できないなー」
「お前が貧乳に過ぎるから、俺の貧乳魂に火が点いたんだ」
「ムカツクからぱんち!」
ぱんちと言いながら俺の手を取り、梓はがぶがぶと噛んだ。
「痛い痛い」
「あむあむあむ。反省した?」
「した」
「したと言ってる最中にボクのおっぱいをもみもみと!? どこが反省してるんだよぉ!」
擬音ががぶがぶからがじがじに移行。ちょっと洒落にならないくらい痛い。
「痛いごめん揉まないからやめてください指千切れる!」
「もうやんない?」
「たぶん」
「あーん」
「絶対! 二度と! 金輪際! 貴様の乳なぞ触れるものか!」
再び噛まれる気配があったので固く誓ったら、梓がちょっとしょんぼりした。
「そ、そこまで言わなくてもいいじゃんか……」
「や、実際にするかどうかはともかく、それくらいの気持ちでってことなのな」
「……そうなのな?」
「なのな」
「……じゃあ、いい。あ、べっ、別に触って欲しいとかそんなのじゃないよ? ホントだよ?」
「言葉を裏読み! 『我が乳を揉め』……よし、任せろ!」
「裏読むなあ! 任せない! 揉むなあ! いったいどれだけボクのおっぱい揉んでるんだよお!?」
浴室に梓の叫びが響き渡った。
「すげぇな……」
呆然と窓の外を見てたら、携帯が鳴った。もちろん、携帯電話のことだ。今さら間違える人なんていないだろう。
だが、それとは別の何かを携帯しており、それが鳴った場合、携帯が鳴ったと言っていいのだろうか?
「でもよく考えたら、携帯した何か、例えば目覚ましならば、携帯してる目覚ましが鳴ったと言えばいいと思った」
『いきなり意味分かんないし早く出ろ、ばかっ!』
電話に出るなり梓に思った事を言ったら怒られた。
「分かった、今すぐお前のいるところに幽霊を出す」
『電話に出ろって言ってるの!』
「ぬぬぬぬぬ……」
『わっわっわっ! 出すな出すなよ念じるなよ! 怖くないけど! 出たら嫌じゃんか!』
「で、何用だ」
『あ、そだった。もう、タカシと話してたらすぐに脱線しちゃうよ……』
失礼な。
『今さぁ、すっごい雨降ってるだろ? で、雨宿りしてるんだ』
「自宅で? 意味ねー!」
『お店の軒先で! でね、ものは相談なんだけど、傘持ってきてくんない? ボクの家族、今日みんな出かけてていないんだ』
「家族なし……それはつまり、今日処女を捨てるという意味なのだな?」
『NOなのだな! いーから傘持ってこい!』
仕方ないので、優しい俺様は傘を持って梓がいるという店まで出かけることにした。幸いにして近所の店だったので、すぐにぽつねんと軒先に立ってる梓の元に辿り着いた。
「遅いよ! ボク、待ちくたびれちゃったよ」
「たかだか数分だろうに……」
「待ってる方は長く感じるの!」
「待つ身が辛いかね。待たせる身が辛いかね」
「待つ方が辛いよ!」
「お前は一度走れメロスを読んだ方がいい」
「?」
不思議そうな顔すんな。
「まあいいや。しかし、お前びっしょびしょだな」
「だって、急に降ってきたんだもん。雨宿りする場所探してる間に濡れちゃったよ」
梓の全身は雨でずぶ濡れになっており、彼女の短い髪から雫がぽたりぽたりとこぼれていた。首に張り付く数本の髪がなんだか妙な色気をかもし出していて、お兄さんなんだかいけない気分。
「とりあえず、俺の家で風呂入れ。べ、別にえろいことしたいんじゃないんだからねっ!」
「超うさんくさいよ!」
「まあ、冗談はともかく、いつまでも濡れたままじゃ風邪ひくだろ。お前の家ここから割と遠いし、俺の家で服乾かしてから帰った方がいいと思うぞ」
「ん、んー……いいのかな? お邪魔しても」
「ダメだ」
「タカシ矛盾してるよ! 盾と矛だよ! ええと……武器と防具は装備しないと意味がないよ?」
「無理して三回言うな。んじゃ、帰るぞ」
「むー……あれ、ボクの傘は?」
「俺の傘に入ればいいじゃん」
「え……えええええ! 相合傘じゃん! じゃんじゃんじゃん!」
「じゃんじゃんうるさい。家まで5分もかからないんだから、それまで我慢しろ」
「うー……変なことしない?」
「する」
「するなッ!」
「突然ミジンコに変身してコサックダンス踊ったりする」
「そーゆー変なことじゃなくて! ていうか、誰がそんな小ネタ分かるって言うんだよぉ……」
「ほれ、けーるぞ」
「うー……」
渋る梓を傘の中に引き入れ、家に帰る。
「さて! 何のイベントもなく辿り着いてしまったことに深くお詫び申し上げたいが、実はここからが本題。今現在風呂を沸かしており、つまりはこれから盗撮のぞきっくすの時間だ」
「そういうことはボクがいない場所で言え、ばかっ!」
堂々と梓の前で宣言したら怒られた。
「本当、タカシはえっちだよね。なんでボクもこんな奴と友達なんだか……」
「縁は異なもの味なもの、だな。む、風呂が沸いたようだ。ほれ、入ってこい」
「……覗いたりしたら、怒るよ?」
「分かった、覗かない」
「絶対?」
「たぶん」
「絶対って言え!」
「ぜったい」
「……なんかイマイチ信用できないけど、覗かないでよね」
俺に不信を募らせながら、梓は脱衣場に入っていった。さて、俺もやるか。
「ほらな、覗いてないだろ」
「だからって入ってくる奴があるか、ばかっ!」
当然のような顔をして風呂場に入れば大丈夫かなー、と思って全裸で侵入したら、大丈夫ではなかったようで、梓の奴が顔を真っ赤にして洗面器やら石鹸やらを投げてきます。
「まあまあ、落ち着け。大丈夫、俺は貧乳大好きだから馬鹿にしたりしないよ?」
「誰もそんな心配してないッ!」
ぺたい胸を隠し、梓が怒鳴る。
「はふー」
「こら、入るな! はふーじゃない!」
梓の妨害に負けず、浴槽に入る。沸かしたてだけあって気持ちいい。
「昼から入る風呂も乙なものだな」
「ちっとも乙じゃないよ! なんだってタカシなんかとお風呂入らなくちゃいけないんだよ!」
「俺が梓と一緒に風呂に入りたいから」
「う……」
何故か梓がひるんだ。
「……ど、どーせタカシのことだから、女の子だったら誰でもいいんだろ?」
「馬鹿だなあ、そんなわけないだろ」
口を尖らせ、ぽしょぽしょと呟く梓に笑って答える。
「タカシ……それって、それって、ボクのこと……」
「貧乳じゃないと嫌だ」(断言)
「…………」
「その点、お前は文句のつけようがないほどの貧乳、いやえぐれ乳だ。誇っていいぞ」
「…………」
「おや、ぷるぷる震えてますな。まさか尿漏れか!? いかん、風呂内でそれは危険度MAX! 早く洗い場に出てそこで放尿を! あ、なんか目覚めそうで怖い!」
「タカシのばかっ! 誰が貧乳だよえぐれ乳だよおしっこ漏れそうじゃないよッ!」
「いや、貧乳だよ」
怒りのあまり、思わず立ち上がり丸出しになった梓の乳を指して答える。
「ばっ、み、見るなばか、へんたい! えっちえっちえっち!」
慌てて両手で胸を押さえ、梓は浴槽に体を沈めた。とてもとても残念だ。
「桜色のところを吸いたいなあ。ちゅーちゅーって」
「超ド級の変態だ!?」
「いい?」
「ダメに決まってるだろ、ばかっ!」
「じゃあ、揉んでいい? まあ、それくらいならいいよね」
「ダメのダメダメだよッ! もー、タカシのばかばかばか! えっち!」
「吸うも不許可揉むも不許可と……ええい、貴様は不許可星から来た不許可星人か!」
「ふきょきゃ星から来たふきょきゃ星人って何だよ!」
「言えてない」
「い、言えてるよ、言いまくりだよ! ふきょきゃ! ……ちょ、ちょっとタイム!」
梓は向こうを向き、小さな声でふきょきゃふきょきゃと繰り返した。
「よし、言うよ! 不許可星から来たふきょきゃ……!」
梓の顔が残念な感じになった。
「こ、こんなの言えなくても全然へっちゃらだよ! むしろ言える方がおかしいよ!」
「不許可星の不許可星人。ふふん」
「がーっ! 馬鹿にすんなぁ!」
得意そうな顔をしたら梓が怒った。
「んじゃこれ言ってみ。ガスバス爆発ガスバス爆発ガスバス爆発。はい」
「がすばふばふばふばふがふばふばすばふがぶばぶばすはつ!」
「わはははは! ひ、ひでぇ、ひとっつも言えてねえ!」
「タカシのばかぁ!」
「あー……面白かった。んじゃ、言えなかった罰としておっぱいを」
「罰とかなし! ていうか、もう既にタカシと一緒にお風呂に入るという耐え難い罰を受けてるよ!」
「じゃあそれに加えて抱っこしてもいいよね」
「う……ま、まあ、抱っこするだけなら。だ、抱っこまでだからね! それ以上はダメダメだからね! 後ろからじゃないとダメだよ!」
梓は俺に背を向け、肩越しに俺を見た。
「……な、なんだよ。抱っこしないの?」
「抱っこ好きなのな」
「別に好きじゃないなのな! タカシがどーしてもって言うから許可してやってるのな! うにゃうにゃ言ってるとふきょきゃ……ダメって言うよ?」
「ふきょきゃ(笑)」
「タカシのばかぁ!」
ふて腐れた梓をなだめすかして、どうにか抱っこと相成った。
「だからっておっぱい触っていいとは言ってない!」
調子に乗ったら怒られた。
「だから、触るなって言ってるだろ! 揉むなぁ!」
気にせず調子に乗り続けたらさらに怒られた。流石にこれ以上は俺の理性が持たないので止める。というか、もう既にかなりヤバイところまで来ているが。
「タカシのえっちえっちえっち」
止めても梓の呪詛はやまず、肩越しに俺を恨めしそうにずーっと睨んでます。
「梓があまりに魅力的だから、俺の理性が持たなかったんだ」
「……そーゆーこと、さらって言う人って信用できないなー」
「お前が貧乳に過ぎるから、俺の貧乳魂に火が点いたんだ」
「ムカツクからぱんち!」
ぱんちと言いながら俺の手を取り、梓はがぶがぶと噛んだ。
「痛い痛い」
「あむあむあむ。反省した?」
「した」
「したと言ってる最中にボクのおっぱいをもみもみと!? どこが反省してるんだよぉ!」
擬音ががぶがぶからがじがじに移行。ちょっと洒落にならないくらい痛い。
「痛いごめん揉まないからやめてください指千切れる!」
「もうやんない?」
「たぶん」
「あーん」
「絶対! 二度と! 金輪際! 貴様の乳なぞ触れるものか!」
再び噛まれる気配があったので固く誓ったら、梓がちょっとしょんぼりした。
「そ、そこまで言わなくてもいいじゃんか……」
「や、実際にするかどうかはともかく、それくらいの気持ちでってことなのな」
「……そうなのな?」
「なのな」
「……じゃあ、いい。あ、べっ、別に触って欲しいとかそんなのじゃないよ? ホントだよ?」
「言葉を裏読み! 『我が乳を揉め』……よし、任せろ!」
「裏読むなあ! 任せない! 揉むなあ! いったいどれだけボクのおっぱい揉んでるんだよお!?」
浴室に梓の叫びが響き渡った。
【ボクッ娘に「お前は俺の犬だからな」って言ったら】
2010年02月13日
犬が欲しいけど母が動物アレルギーなので飼えない。
「だから今日からお前は俺の犬。決定」
「その決定待った! なぜならばボクはわんわんではないから!」
そんな訳でボクっ娘に栄誉ある役を授けたのだけど、どういうわけか怒った顔をしている。
「犬。さんはい」
「う……うるさいなあ。わんわんはわんわんだよ! わんわんわん!」
「早速わんわん言うとは、犬の自覚充分だな。これからの調教もその調子で頑張るンだ!」
「頑張らないンだ! ていうか女の子に調教とか言うな、ばかっ!」
「ええっ、男の子に調教するの!? ……あ、想像したらそんな悪くない! 普段からボクボク言う奴を相手してるから?」
「ボクのせいにするなっ、ばかっ!」
普段からボクボク言う奴が怒った。
「まあそう怒るな」(なでなで)
「わふわふ♪」(嬉しそう)
「このように、なでられる=喜ばしい生物は犬なのでお前は犬」
「ううう……なんでタカシになでられると喜んじゃうんだろ……」
がっかり感が強い梓だった。
「じゃ、とりあえず尿をする箇所を教えるから覚えろ。間違えたら殺す」
「もう調教する段に入ってる!? ていうか罰が怖すぎるよ!」
「トイレは人間用のところで頑張れ。で、寝る場所がここ」
「寝る場所って……そこ、タカシのベッドじゃん」
「ペットと一緒に寝るのって素敵だよね」
「タカシのことだからボクにえっちなことするに決まってるよ! お断りだよっ!」
「優しくするよ?」
「嫌に決まってるだろ!」
「やらしくするよ?」
「超嫌に決まってるだろっ!」
断り文句がパワーアップした。
「納得したところで次。散歩は朝と夕方の二回、登校前と帰宅後に行う」
「納得してないのに……あの、散歩って、タカシと一緒?」
「ああ」
「……散歩だから、手とか繋ぐ?」
「ああ」
「……しょ、しょうがないなあ。嫌だけど、タカシの遊びに付き合ってあげるよ」
口調だけ渋りながら、梓は頬を染めた。
「あ、そうだ。散歩の際、風邪などひかないよう注意しろよ」
「風邪って……いま夏だよ?」
「全裸だから夏でもひくだろ」
「全裸!? 外だよ!?」
「犬に服着せるのって可哀想だろ」
「わんわん“役”だろ! 明らかにボクの方が可哀想だよ!」
「全裸の奴と手繋いでるんだぞ? 知り合いだと思われる俺の方が可哀想だ」
「知り合いを全裸にして外に連れ出すなっ、ばかっ!」
「分かった。全裸にするのは家の中だけにする」
「それでいいんだよ。……あれ?」
気づいてない内に話を進める。
「後は……エサか。犬って何食うんだろ。ニワトリの頭?」
「怖いよ、怖すぎるよ!」
「梓、お前は何の頭が好き?」
「なんで頭限定なの!? 女の子は主にケーキとかパフェとか甘いのが好きなものなの!」
「女性だからって全員が全員甘味が好きとは思わんが」
「知らないの? 女の子は砂糖菓子でできてるんだよ? だから、常に甘いものを補充してないと壊れちゃうんだよ」
ちょっと偉そうに梓が講釈を垂れる。
「じゃあエサは砂糖でいいか」
「調味料じゃん! 加工された品がいいよ! ケーキとか! ケーキ食べたいケーキ! あ、なんかホントに食べたくなった! ケーキケーキケーキ! タカシ買ってきて!」
だだっ子のようにケーキをせがむので、しぶしぶ買ってきた。
「うー……おいひい♪ これが毎回食べれるなら、ボク本当にタカシのわんわんになってもいいよ?」
「俺の財布が悲鳴をあげているので却下」
「うー……残念だよ。まあ、ケーキ食べれたからいいや♪」
嬉しそうにおごりケーキをぱくつく梓だった。
「だから今日からお前は俺の犬。決定」
「その決定待った! なぜならばボクはわんわんではないから!」
そんな訳でボクっ娘に栄誉ある役を授けたのだけど、どういうわけか怒った顔をしている。
「犬。さんはい」
「う……うるさいなあ。わんわんはわんわんだよ! わんわんわん!」
「早速わんわん言うとは、犬の自覚充分だな。これからの調教もその調子で頑張るンだ!」
「頑張らないンだ! ていうか女の子に調教とか言うな、ばかっ!」
「ええっ、男の子に調教するの!? ……あ、想像したらそんな悪くない! 普段からボクボク言う奴を相手してるから?」
「ボクのせいにするなっ、ばかっ!」
普段からボクボク言う奴が怒った。
「まあそう怒るな」(なでなで)
「わふわふ♪」(嬉しそう)
「このように、なでられる=喜ばしい生物は犬なのでお前は犬」
「ううう……なんでタカシになでられると喜んじゃうんだろ……」
がっかり感が強い梓だった。
「じゃ、とりあえず尿をする箇所を教えるから覚えろ。間違えたら殺す」
「もう調教する段に入ってる!? ていうか罰が怖すぎるよ!」
「トイレは人間用のところで頑張れ。で、寝る場所がここ」
「寝る場所って……そこ、タカシのベッドじゃん」
「ペットと一緒に寝るのって素敵だよね」
「タカシのことだからボクにえっちなことするに決まってるよ! お断りだよっ!」
「優しくするよ?」
「嫌に決まってるだろ!」
「やらしくするよ?」
「超嫌に決まってるだろっ!」
断り文句がパワーアップした。
「納得したところで次。散歩は朝と夕方の二回、登校前と帰宅後に行う」
「納得してないのに……あの、散歩って、タカシと一緒?」
「ああ」
「……散歩だから、手とか繋ぐ?」
「ああ」
「……しょ、しょうがないなあ。嫌だけど、タカシの遊びに付き合ってあげるよ」
口調だけ渋りながら、梓は頬を染めた。
「あ、そうだ。散歩の際、風邪などひかないよう注意しろよ」
「風邪って……いま夏だよ?」
「全裸だから夏でもひくだろ」
「全裸!? 外だよ!?」
「犬に服着せるのって可哀想だろ」
「わんわん“役”だろ! 明らかにボクの方が可哀想だよ!」
「全裸の奴と手繋いでるんだぞ? 知り合いだと思われる俺の方が可哀想だ」
「知り合いを全裸にして外に連れ出すなっ、ばかっ!」
「分かった。全裸にするのは家の中だけにする」
「それでいいんだよ。……あれ?」
気づいてない内に話を進める。
「後は……エサか。犬って何食うんだろ。ニワトリの頭?」
「怖いよ、怖すぎるよ!」
「梓、お前は何の頭が好き?」
「なんで頭限定なの!? 女の子は主にケーキとかパフェとか甘いのが好きなものなの!」
「女性だからって全員が全員甘味が好きとは思わんが」
「知らないの? 女の子は砂糖菓子でできてるんだよ? だから、常に甘いものを補充してないと壊れちゃうんだよ」
ちょっと偉そうに梓が講釈を垂れる。
「じゃあエサは砂糖でいいか」
「調味料じゃん! 加工された品がいいよ! ケーキとか! ケーキ食べたいケーキ! あ、なんかホントに食べたくなった! ケーキケーキケーキ! タカシ買ってきて!」
だだっ子のようにケーキをせがむので、しぶしぶ買ってきた。
「うー……おいひい♪ これが毎回食べれるなら、ボク本当にタカシのわんわんになってもいいよ?」
「俺の財布が悲鳴をあげているので却下」
「うー……残念だよ。まあ、ケーキ食べれたからいいや♪」
嬉しそうにおごりケーキをぱくつく梓だった。
【ボクっ娘が告白と勘違いしたら】
2010年02月12日
こんにちは、今日もボクっ娘に餌付けされる俺です。
「なんでいっつもボクがタカシなんかにご飯作らなきゃいけないんだよ……」
「たぶん、放っておかれると餓死からじゃないかな?」
「分かってるなら自分でどうにかする努力しろっ!」
とか言いつつも、俺に飯をよそってくれる梓はいい奴だと思う。
「いただきます」
「おあがりなさい。まったくさぁ、今はいいけど、こんなじゃ将来困るよ?」
「むしゃむしゃ……何がだ?」
「ほら、……いつまでもボクが側にいる保障があるわけじゃないんだし」
少し寂しそうに、梓は焼きたての魚を箸でつついた。
「……そうか? 俺にはずっとお前が側にいるようなヴィジョンしか浮かばないんだが」
「え……えええええっ!? そそそっ、それって……それって、それって!」
突然梓が超うるせえ。
「いや、よく考えたら徐々にうるさくなる奴なんていないよな。はっはっは。ご飯おかわり」
「おかわりとかはどーでもよくて! ……あ、あの、それってさ、そーゆーことなの?」
俺の大事すぎる用事をどうでもいい扱いし、梓はよく分からないことを言い出した。
「そうだ」
分からない時は肯定しておけという恩師の教えを思い出し、強くうなずく。
「は、はぅぅぅぅ……」
梓が沸いた。湯気出てる、湯気。
「よく分からんが、おかわりくれ」
「う、うん! ……はい、あなた。なんちゃって! なんちゃって!」
なんか盛大に照れながら転がりまわってますよ。テンションについていけない。いや、負けるな俺! 全力でテンションを上げろ!
「ウヒヒヒヒヒヒヒヒ! ウヒ、ウヒヒヒ!」
よし、全力でひかれた。
「なんか分からんが、落ち着け」
「言われなくても落ち着いたよ。むしろ落ち込んだよ……」
なんでやねん。
「うー……早まったかなあ。でも、こーゆー変なところも好きだしなぁ……ちょっとずつ減らしてもらえばだいじょぶかな?」
「告白された」
「しっ、してないよっ! ボクが先にされたの!」
「? 何を言ってるのだろうか、この娘は」
「言ったじゃん! じゃんじゃんじゃん! ずっと側にいてくれって!」
「もぐもぐ……言ったかなぁ……ずずーっ、ん、みそ汁ダシ変えたか?」
「ううん、お味噌の種類変えたの。どう? おいしい?」
「おいしい。前のも好きだけど」
「そっか、よかった♪ ……じゃなくてえ!」
さっきまでニコニコしてた奴が突然力強くテーブルを叩いたので、びっくりした。
「告白したじゃんかあ! さっき! ずっと側にいるびじょんがどーとかって!」
「む? むぅ……あ、ああ、言ったな」
「ほれ見たことか!」
何がだ。
「いや、それと告白とどう繋がるのだ。ツナガル☆バングル」
「繋がりまくり☆ばんぐりまくりだよっ! つまり、ボクにずっと側にいてほしいってことだろ? それもー告白だよ!」
「ばんぐりまくりって何?」
「そんなところに食いつくなっ! それ言い出したらタカシが先に言ったツナガル☆バングルの方が意味分かんないよっ!」
「じゃあ説明してやる。ツナガル☆バングルとは、俺が以前体験版で遊んだゲームで、割と面白かったような記憶がある」
「そんな説明のーせんきゅーだよっ! ていうかいうかていうかさ、……あの、告白のつもりじゃなかったの?」
こっくりうなずくと、梓の顔が赤やら青やらになって大変愉快。
「……た、タカシはさ、さっきまでのやりとり、忘れたよね?」
「俺が誰かの弱みをたやすく忘れるような聖人君子に見えるか?」
「……忘れないと、もータカシにご飯作ってやんない」
「лиёЩбЯгф」
「日本語は忘れなくていいの!」
「なんだ。ま、アレだ。兵糧攻めに遭っては敵わないので、とりあえず忘れてやろう」
「なんでそんな偉そうなんだよ……」
「好かれてる側だから」
「わ、忘れろって言ってるだろ、ばかっ!」
真っ赤な顔でみそ汁をばしゃばしゃかけてくる梓だった。ていうか超熱い。やめてください。
「なんでいっつもボクがタカシなんかにご飯作らなきゃいけないんだよ……」
「たぶん、放っておかれると餓死からじゃないかな?」
「分かってるなら自分でどうにかする努力しろっ!」
とか言いつつも、俺に飯をよそってくれる梓はいい奴だと思う。
「いただきます」
「おあがりなさい。まったくさぁ、今はいいけど、こんなじゃ将来困るよ?」
「むしゃむしゃ……何がだ?」
「ほら、……いつまでもボクが側にいる保障があるわけじゃないんだし」
少し寂しそうに、梓は焼きたての魚を箸でつついた。
「……そうか? 俺にはずっとお前が側にいるようなヴィジョンしか浮かばないんだが」
「え……えええええっ!? そそそっ、それって……それって、それって!」
突然梓が超うるせえ。
「いや、よく考えたら徐々にうるさくなる奴なんていないよな。はっはっは。ご飯おかわり」
「おかわりとかはどーでもよくて! ……あ、あの、それってさ、そーゆーことなの?」
俺の大事すぎる用事をどうでもいい扱いし、梓はよく分からないことを言い出した。
「そうだ」
分からない時は肯定しておけという恩師の教えを思い出し、強くうなずく。
「は、はぅぅぅぅ……」
梓が沸いた。湯気出てる、湯気。
「よく分からんが、おかわりくれ」
「う、うん! ……はい、あなた。なんちゃって! なんちゃって!」
なんか盛大に照れながら転がりまわってますよ。テンションについていけない。いや、負けるな俺! 全力でテンションを上げろ!
「ウヒヒヒヒヒヒヒヒ! ウヒ、ウヒヒヒ!」
よし、全力でひかれた。
「なんか分からんが、落ち着け」
「言われなくても落ち着いたよ。むしろ落ち込んだよ……」
なんでやねん。
「うー……早まったかなあ。でも、こーゆー変なところも好きだしなぁ……ちょっとずつ減らしてもらえばだいじょぶかな?」
「告白された」
「しっ、してないよっ! ボクが先にされたの!」
「? 何を言ってるのだろうか、この娘は」
「言ったじゃん! じゃんじゃんじゃん! ずっと側にいてくれって!」
「もぐもぐ……言ったかなぁ……ずずーっ、ん、みそ汁ダシ変えたか?」
「ううん、お味噌の種類変えたの。どう? おいしい?」
「おいしい。前のも好きだけど」
「そっか、よかった♪ ……じゃなくてえ!」
さっきまでニコニコしてた奴が突然力強くテーブルを叩いたので、びっくりした。
「告白したじゃんかあ! さっき! ずっと側にいるびじょんがどーとかって!」
「む? むぅ……あ、ああ、言ったな」
「ほれ見たことか!」
何がだ。
「いや、それと告白とどう繋がるのだ。ツナガル☆バングル」
「繋がりまくり☆ばんぐりまくりだよっ! つまり、ボクにずっと側にいてほしいってことだろ? それもー告白だよ!」
「ばんぐりまくりって何?」
「そんなところに食いつくなっ! それ言い出したらタカシが先に言ったツナガル☆バングルの方が意味分かんないよっ!」
「じゃあ説明してやる。ツナガル☆バングルとは、俺が以前体験版で遊んだゲームで、割と面白かったような記憶がある」
「そんな説明のーせんきゅーだよっ! ていうかいうかていうかさ、……あの、告白のつもりじゃなかったの?」
こっくりうなずくと、梓の顔が赤やら青やらになって大変愉快。
「……た、タカシはさ、さっきまでのやりとり、忘れたよね?」
「俺が誰かの弱みをたやすく忘れるような聖人君子に見えるか?」
「……忘れないと、もータカシにご飯作ってやんない」
「лиёЩбЯгф」
「日本語は忘れなくていいの!」
「なんだ。ま、アレだ。兵糧攻めに遭っては敵わないので、とりあえず忘れてやろう」
「なんでそんな偉そうなんだよ……」
「好かれてる側だから」
「わ、忘れろって言ってるだろ、ばかっ!」
真っ赤な顔でみそ汁をばしゃばしゃかけてくる梓だった。ていうか超熱い。やめてください。
【ボクっ娘は男がまだ寝てると思っているようです】
2010年02月10日
なんかボクっ娘が遊びに来たので遊んだら夜になったので泊めた。
明けて翌日。朝なので起きようかでも眠いなあとまどろんでたら、何やらがさごそとボクっ娘付近から物音が。
「ふわあああ~……あふ。おあよー、タカシ」
ねぼすけなボクっ娘にしては珍しく、俺より先に起きたようだ。よし俺も負けじと起きようと思うが、まぶたの野郎が俺の意思に反して開こうとしない。
「おあよー、おあよーってば。朝ご飯食べよーよ」
ゆさゆさとボクっ娘に揺さぶられる。徐々に意識が覚醒していく。よし、起きる。起きるぞ。
「zzz……」
「うー、zが出るばかりで起きない……」
自分が思う以上に俺という存在は頑ななようで、zを出すばかりでまぶたが開く様子がない。つか眠い。休みなんだからもっと寝させろ。
「……寝てる、んだよね?」
そうです。寝てます。だからほっとけ。昼になれば起きるから。
「……えいっ」
ぼふっ、という軽い音と共に、俺のすぐ隣に何かが寝転んだような感覚。
「えへへー♪ そいねー♪」
やたら嬉しそうな声が隣から聞こえまする。
「……ふへー♪」
人が操る言葉以外の何かを発しながら、梓が俺の頬をつんつんとつつく。たぶん。目つぶってるから分からんが。
「……もちょっとやってもだいじょぶかな? だいじょぶだよね?」
あまりだいじょぶではない、とこっちが言う前に何か柔らかいものが俺の体をぎゅっと包み込んだ。
「はふ~……。あー、しゃーわせ」
耳元から聞きなれた奴の声がすることから、たぶん抱きしめられてる。胸元に当たる控えめすぎる柔らかい感覚はアレか。アレなのか。
「あー。うー。一生こうしてたいにゃー」
「しかし、それでは日常生活を送るための行為全てが困難ではないかと愚考する次第です」
このままでは俺の理性がメルトでダウンするので、なんでもない風を装いながら梓に話しかける。
「あー、そかもしんないねー。でも、しゃーわせだからしょーがないのだー。……あり?」
ほにゃほにゃの笑顔を崩し、不思議そうな顔で俺を見つめる梓。
「どうかしたか?」
「え、えっと……あれ? ……起きてる?」
「寝てる」
「起きてるじゃん! すっごい目開いてる! しかもめちゃめちゃ会話してる!」
「そういう人なんだ」
「そんな人いないっ! ていうか離れろっ、ばかっ!」
「しかし、俺は抱きつかれているので、俺から離れるというのはとても難しいのです」
「うっ、うっさい!」
ばばばっと手を解き、梓は慌てて俺から離れた。赤い顔で俺を睨んでいる。
「う~……お、起きてるなら起きてるって言えよなっ!」
「起きてる」
「言うのが遅いっ!」
「起きてる」(0.1秒)
「そういうことじゃないの! 分かってるくせに! タカシのばか!」
「馬鹿だと!? 許せぬ発言! 罰として俺が寝てると勘違いしての痴態全てを友人らに一言一句違わず伝える!」
「な……なんておっそろしーこと考え付くんだよ!? タカシ悪魔だよ! ていうか痴態言うなっ!」
「それが嫌なら朝ごはんを俺に作るのだな。ふふ……ふわーっはっはっは!」
「あ、お腹空いたんだね。何がいーい? パン? ごはん?」
普段俺を餌付けしているクセが出たのか、梓のテンションが普通に戻った。
「ごはん。玉子焼きが食べたい」
「ん、分かったよ。卵あったかなあ……」
「なかったら産め」
「ボク哺乳類!」
「カモノハシも哺乳類だが、卵を産む。頑張ればお前もできる!」
「頑張らない! なんだって朝から変なことばっか言うかなぁ……」
「たぶん、起き抜けに抱きつかれて気分が高揚してるからじゃないかな?」
「まっ、混ぜっ返すなっ、ばかっ! せっかく忘れてたフリしてたのにい! もー、タカシのばかぁ!」
真っ赤な顔で俺をぺけぽけ叩く梓だった。
明けて翌日。朝なので起きようかでも眠いなあとまどろんでたら、何やらがさごそとボクっ娘付近から物音が。
「ふわあああ~……あふ。おあよー、タカシ」
ねぼすけなボクっ娘にしては珍しく、俺より先に起きたようだ。よし俺も負けじと起きようと思うが、まぶたの野郎が俺の意思に反して開こうとしない。
「おあよー、おあよーってば。朝ご飯食べよーよ」
ゆさゆさとボクっ娘に揺さぶられる。徐々に意識が覚醒していく。よし、起きる。起きるぞ。
「zzz……」
「うー、zが出るばかりで起きない……」
自分が思う以上に俺という存在は頑ななようで、zを出すばかりでまぶたが開く様子がない。つか眠い。休みなんだからもっと寝させろ。
「……寝てる、んだよね?」
そうです。寝てます。だからほっとけ。昼になれば起きるから。
「……えいっ」
ぼふっ、という軽い音と共に、俺のすぐ隣に何かが寝転んだような感覚。
「えへへー♪ そいねー♪」
やたら嬉しそうな声が隣から聞こえまする。
「……ふへー♪」
人が操る言葉以外の何かを発しながら、梓が俺の頬をつんつんとつつく。たぶん。目つぶってるから分からんが。
「……もちょっとやってもだいじょぶかな? だいじょぶだよね?」
あまりだいじょぶではない、とこっちが言う前に何か柔らかいものが俺の体をぎゅっと包み込んだ。
「はふ~……。あー、しゃーわせ」
耳元から聞きなれた奴の声がすることから、たぶん抱きしめられてる。胸元に当たる控えめすぎる柔らかい感覚はアレか。アレなのか。
「あー。うー。一生こうしてたいにゃー」
「しかし、それでは日常生活を送るための行為全てが困難ではないかと愚考する次第です」
このままでは俺の理性がメルトでダウンするので、なんでもない風を装いながら梓に話しかける。
「あー、そかもしんないねー。でも、しゃーわせだからしょーがないのだー。……あり?」
ほにゃほにゃの笑顔を崩し、不思議そうな顔で俺を見つめる梓。
「どうかしたか?」
「え、えっと……あれ? ……起きてる?」
「寝てる」
「起きてるじゃん! すっごい目開いてる! しかもめちゃめちゃ会話してる!」
「そういう人なんだ」
「そんな人いないっ! ていうか離れろっ、ばかっ!」
「しかし、俺は抱きつかれているので、俺から離れるというのはとても難しいのです」
「うっ、うっさい!」
ばばばっと手を解き、梓は慌てて俺から離れた。赤い顔で俺を睨んでいる。
「う~……お、起きてるなら起きてるって言えよなっ!」
「起きてる」
「言うのが遅いっ!」
「起きてる」(0.1秒)
「そういうことじゃないの! 分かってるくせに! タカシのばか!」
「馬鹿だと!? 許せぬ発言! 罰として俺が寝てると勘違いしての痴態全てを友人らに一言一句違わず伝える!」
「な……なんておっそろしーこと考え付くんだよ!? タカシ悪魔だよ! ていうか痴態言うなっ!」
「それが嫌なら朝ごはんを俺に作るのだな。ふふ……ふわーっはっはっは!」
「あ、お腹空いたんだね。何がいーい? パン? ごはん?」
普段俺を餌付けしているクセが出たのか、梓のテンションが普通に戻った。
「ごはん。玉子焼きが食べたい」
「ん、分かったよ。卵あったかなあ……」
「なかったら産め」
「ボク哺乳類!」
「カモノハシも哺乳類だが、卵を産む。頑張ればお前もできる!」
「頑張らない! なんだって朝から変なことばっか言うかなぁ……」
「たぶん、起き抜けに抱きつかれて気分が高揚してるからじゃないかな?」
「まっ、混ぜっ返すなっ、ばかっ! せっかく忘れてたフリしてたのにい! もー、タカシのばかぁ!」
真っ赤な顔で俺をぺけぽけ叩く梓だった。