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2024年11月24日
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【ボクッ娘に「お前は俺の犬だからな」って言ったら】

2010年02月13日
 犬が欲しいけど母が動物アレルギーなので飼えない。
「だから今日からお前は俺の犬。決定」
「その決定待った! なぜならばボクはわんわんではないから!」
 そんな訳でボクっ娘に栄誉ある役を授けたのだけど、どういうわけか怒った顔をしている。
「犬。さんはい」
「う……うるさいなあ。わんわんはわんわんだよ! わんわんわん!」
「早速わんわん言うとは、犬の自覚充分だな。これからの調教もその調子で頑張るンだ!」
「頑張らないンだ! ていうか女の子に調教とか言うな、ばかっ!」
「ええっ、男の子に調教するの!? ……あ、想像したらそんな悪くない! 普段からボクボク言う奴を相手してるから?」
「ボクのせいにするなっ、ばかっ!」
 普段からボクボク言う奴が怒った。
「まあそう怒るな」(なでなで)
「わふわふ♪」(嬉しそう)
「このように、なでられる=喜ばしい生物は犬なのでお前は犬」
「ううう……なんでタカシになでられると喜んじゃうんだろ……」
 がっかり感が強い梓だった。
「じゃ、とりあえず尿をする箇所を教えるから覚えろ。間違えたら殺す」
「もう調教する段に入ってる!? ていうか罰が怖すぎるよ!」
「トイレは人間用のところで頑張れ。で、寝る場所がここ」
「寝る場所って……そこ、タカシのベッドじゃん」
「ペットと一緒に寝るのって素敵だよね」
「タカシのことだからボクにえっちなことするに決まってるよ! お断りだよっ!」
「優しくするよ?」
「嫌に決まってるだろ!」
「やらしくするよ?」
「超嫌に決まってるだろっ!」
 断り文句がパワーアップした。
「納得したところで次。散歩は朝と夕方の二回、登校前と帰宅後に行う」
「納得してないのに……あの、散歩って、タカシと一緒?」
「ああ」
「……散歩だから、手とか繋ぐ?」
「ああ」
「……しょ、しょうがないなあ。嫌だけど、タカシの遊びに付き合ってあげるよ」
 口調だけ渋りながら、梓は頬を染めた。
「あ、そうだ。散歩の際、風邪などひかないよう注意しろよ」
「風邪って……いま夏だよ?」
「全裸だから夏でもひくだろ」
「全裸!? 外だよ!?」
「犬に服着せるのって可哀想だろ」
「わんわん“役”だろ! 明らかにボクの方が可哀想だよ!」
「全裸の奴と手繋いでるんだぞ? 知り合いだと思われる俺の方が可哀想だ」
「知り合いを全裸にして外に連れ出すなっ、ばかっ!」
「分かった。全裸にするのは家の中だけにする」
「それでいいんだよ。……あれ?」
 気づいてない内に話を進める。
「後は……エサか。犬って何食うんだろ。ニワトリの頭?」
「怖いよ、怖すぎるよ!」
「梓、お前は何の頭が好き?」
「なんで頭限定なの!? 女の子は主にケーキとかパフェとか甘いのが好きなものなの!」
「女性だからって全員が全員甘味が好きとは思わんが」
「知らないの? 女の子は砂糖菓子でできてるんだよ? だから、常に甘いものを補充してないと壊れちゃうんだよ」
 ちょっと偉そうに梓が講釈を垂れる。
「じゃあエサは砂糖でいいか」
「調味料じゃん! 加工された品がいいよ! ケーキとか! ケーキ食べたいケーキ! あ、なんかホントに食べたくなった! ケーキケーキケーキ! タカシ買ってきて!」
 だだっ子のようにケーキをせがむので、しぶしぶ買ってきた。
「うー……おいひい♪ これが毎回食べれるなら、ボク本当にタカシのわんわんになってもいいよ?」
「俺の財布が悲鳴をあげているので却下」
「うー……残念だよ。まあ、ケーキ食べれたからいいや♪」
 嬉しそうにおごりケーキをぱくつく梓だった。

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