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2024年11月21日
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【ツンデレにしっぽを触らせてくれって言ったら】
2010年07月01日
放課後。普通の学生であれば部活動に、それに所属していない者は羽を伸ばせる時間だ。俺は後者にカテゴライズされる人間であるはずなのだが、今日も会長の奴隷として生徒会室に監禁されてます。
「そして疲れた俺は寝る」
「寝るな、阿呆。寝るなら仕事を終えてからにしろ、阿呆。早く死ね阿呆」
会長に押し付けられた仕事を一人で必死にこなした俺を、会長は優しく労わるわけでもなく、ただただ罵倒した。なんて酷い奴だ。
「ぬ? ……なんじゃ、その目は」
「生まれつきです」
「目つきの悪い奴よのぉ。それだけでも恐れられているというのに、いつも無表情じゃから、誰からも恐がられているのじゃぞ?」
「俺ほど人畜無害な奴はいないというのに、酷い話だと思わないか」
「人畜無害、のぉ……」
会長は俺を頭の先から足のつま先まで遠慮なくじろじろ見た。
「まあ、そうじゃの。見た目よりも中身の方がよほど酷いからの、貴様は」
「悪だ。俺の目の前に悪がいる。滅さなければ……!」
「ほほう。ワシに勝負を挑むか。勇気と蛮勇を履き違えておるようじゃが、どこで命を賭けるかは個人の自由じゃ。ほれ、構えよ」
会長が愉快そうに口角を吊り上げると同時に、スカートの裾からふわりとしっぽが姿を現した。
会長の正体は狐の妖怪であり、その中でも結構な力を持ってる存在らしい。いや、本人の談だからどこまで本当なのか知らないけど。
そんなわけで戦ったりなんてしたらほぼ間違いなく負けるというかこちらが滅されるので、論外だ。ていうか、それ以前に女の子に手をあげるとか超嫌いなのでやらないけど。
「とぅー」
ちうわけで戦いを忌避すべく、会長のしっぽをもふっと触る。
「ふひゃっ!? ち、違う、戦う、戦うと言ったのじゃ! 誰も触れとは言ってないのじゃ!」
「もふもふもふ」
「こやつ今日もワシの話を聞いておらぬ!? ええい、何を一心不乱に人のしっぽをもふもふしとるか!」
「なー会長、しっぽ触っていい?」
「聞く前にすでに触っておる! 触るどころか、顔を埋めておる!」
「会長のしっぽは触ると気持ちいいし、真っ白な毛が一本一本つやつやしてて、すごく綺麗だよね。売ったら結構な金になりそうだよね」
「こやつワシより悪魔度が高いのじゃ!?」
妖怪より悪魔っぽいのか、俺。
「まあ、売らないけど。このしっぽは俺だけのものだから!」
「だっ、誰が貴様のものじゃ、たわけ! ワシのものに決まっておろう!」
「じゃあ会長は俺のものだ!」
「──っ!? そっ、そっ、そんなわけあるか、愚か者っ!」
会長は顔を真っ赤にして俺をべしべし叩いた。会長は妖怪なのでその破壊力たるや泣きそうになりそうだが、しっぽをぶりゅぶりゅ振ってるので、その意味を考えると嬉しい。
「おおぅ、しっぽが右へ左へ大移動だ。捕まえにくくて困るぜ」
「だっ、だから触るでないと言っておろう!」
会長は俺をむぎゅーっと押して、しっぽから遠ざけた。
「ふぅ……まったく。よいか? しっぽは狐にとって大切なものなのじゃ。そうやたら触ってよいものではないのじゃぞ?」
「そうなのか。じゃあ、今後は触るたびに申し訳ないと思うようにするよ」
「何の解決にもなってないのじゃ! ええい、貴様はもうワシのしっぽに触れてはならぬ!」
「やれやれ。そこまで嫌がられては仕方がない。会長のぺたーんとしたおっぱいで我慢するよ。あーあ、俺は巨乳フェチだからそんなぺったんこには興味ないんだけどなあ」
「ダメに決まっているであろう、阿呆!」
「何ィ!? 本当は貧乳フェチで、会長のおっぱいが俺の好みにジャストフィットしてるのを看破されないため、思ってもいない事を言って巧みにその胸に触ろうとしたのに、それすらも不許可と!?」
「わ、ワシの胸の大きさなどどうでもよいであろう、阿呆!」
「でもしっぽがブンブンしてるので、あながち嫌ではなかったのだね」
「わひゃ!? みっ、見るな、阿呆!」
会長は両手で自分のしっぽを押さえつけ必死に動きを止めようとしたが、その程度では止まる気配すらなかった。
「う、うぬぬぅ……! ええい、見るな、こっちを見るなあ!」
「恥ずかしそうなだし、俺も負けじと尻でも振ろうか?」
「明らかにワシを馬鹿にしておるな、貴様!?」
「そんなつもりはないのに。まあ見て欲しくないなら、見ないよ」(ふにふに)
「だからと言ってワシの耳をふにふにするのを許可した覚えはないっ!」
目を逸らしつつ、会長の頭から飛び出てる狐の耳をふにふにしたら怒られた。
「しょうがない。今日のところは抱っこだけで我慢するよ」
会長を一度抱き上げ、先に俺が椅子に座り、その俺の上に会長を下ろす。
「誰がそんなものを許可した!? あっ、こら、頭をなでるな!」
「ぐーぐー」
「明らかな嘘寝息じゃっ! 人の頭をなでながら寝る奴などおらんっ!」
「小さいからかどうか知らないけど、会長は体温が高いので、冷房のよく効いたこの部屋で抱っこすると気持ちいいよね」
「知らんっ! ええい、なでるなと言ってるであろうっ! こやつの頭についてるのは飾りかや!?」
がうがう怒りながらも、えらい勢いでしっぽを振ってる会長だった。
「そして疲れた俺は寝る」
「寝るな、阿呆。寝るなら仕事を終えてからにしろ、阿呆。早く死ね阿呆」
会長に押し付けられた仕事を一人で必死にこなした俺を、会長は優しく労わるわけでもなく、ただただ罵倒した。なんて酷い奴だ。
「ぬ? ……なんじゃ、その目は」
「生まれつきです」
「目つきの悪い奴よのぉ。それだけでも恐れられているというのに、いつも無表情じゃから、誰からも恐がられているのじゃぞ?」
「俺ほど人畜無害な奴はいないというのに、酷い話だと思わないか」
「人畜無害、のぉ……」
会長は俺を頭の先から足のつま先まで遠慮なくじろじろ見た。
「まあ、そうじゃの。見た目よりも中身の方がよほど酷いからの、貴様は」
「悪だ。俺の目の前に悪がいる。滅さなければ……!」
「ほほう。ワシに勝負を挑むか。勇気と蛮勇を履き違えておるようじゃが、どこで命を賭けるかは個人の自由じゃ。ほれ、構えよ」
会長が愉快そうに口角を吊り上げると同時に、スカートの裾からふわりとしっぽが姿を現した。
会長の正体は狐の妖怪であり、その中でも結構な力を持ってる存在らしい。いや、本人の談だからどこまで本当なのか知らないけど。
そんなわけで戦ったりなんてしたらほぼ間違いなく負けるというかこちらが滅されるので、論外だ。ていうか、それ以前に女の子に手をあげるとか超嫌いなのでやらないけど。
「とぅー」
ちうわけで戦いを忌避すべく、会長のしっぽをもふっと触る。
「ふひゃっ!? ち、違う、戦う、戦うと言ったのじゃ! 誰も触れとは言ってないのじゃ!」
「もふもふもふ」
「こやつ今日もワシの話を聞いておらぬ!? ええい、何を一心不乱に人のしっぽをもふもふしとるか!」
「なー会長、しっぽ触っていい?」
「聞く前にすでに触っておる! 触るどころか、顔を埋めておる!」
「会長のしっぽは触ると気持ちいいし、真っ白な毛が一本一本つやつやしてて、すごく綺麗だよね。売ったら結構な金になりそうだよね」
「こやつワシより悪魔度が高いのじゃ!?」
妖怪より悪魔っぽいのか、俺。
「まあ、売らないけど。このしっぽは俺だけのものだから!」
「だっ、誰が貴様のものじゃ、たわけ! ワシのものに決まっておろう!」
「じゃあ会長は俺のものだ!」
「──っ!? そっ、そっ、そんなわけあるか、愚か者っ!」
会長は顔を真っ赤にして俺をべしべし叩いた。会長は妖怪なのでその破壊力たるや泣きそうになりそうだが、しっぽをぶりゅぶりゅ振ってるので、その意味を考えると嬉しい。
「おおぅ、しっぽが右へ左へ大移動だ。捕まえにくくて困るぜ」
「だっ、だから触るでないと言っておろう!」
会長は俺をむぎゅーっと押して、しっぽから遠ざけた。
「ふぅ……まったく。よいか? しっぽは狐にとって大切なものなのじゃ。そうやたら触ってよいものではないのじゃぞ?」
「そうなのか。じゃあ、今後は触るたびに申し訳ないと思うようにするよ」
「何の解決にもなってないのじゃ! ええい、貴様はもうワシのしっぽに触れてはならぬ!」
「やれやれ。そこまで嫌がられては仕方がない。会長のぺたーんとしたおっぱいで我慢するよ。あーあ、俺は巨乳フェチだからそんなぺったんこには興味ないんだけどなあ」
「ダメに決まっているであろう、阿呆!」
「何ィ!? 本当は貧乳フェチで、会長のおっぱいが俺の好みにジャストフィットしてるのを看破されないため、思ってもいない事を言って巧みにその胸に触ろうとしたのに、それすらも不許可と!?」
「わ、ワシの胸の大きさなどどうでもよいであろう、阿呆!」
「でもしっぽがブンブンしてるので、あながち嫌ではなかったのだね」
「わひゃ!? みっ、見るな、阿呆!」
会長は両手で自分のしっぽを押さえつけ必死に動きを止めようとしたが、その程度では止まる気配すらなかった。
「う、うぬぬぅ……! ええい、見るな、こっちを見るなあ!」
「恥ずかしそうなだし、俺も負けじと尻でも振ろうか?」
「明らかにワシを馬鹿にしておるな、貴様!?」
「そんなつもりはないのに。まあ見て欲しくないなら、見ないよ」(ふにふに)
「だからと言ってワシの耳をふにふにするのを許可した覚えはないっ!」
目を逸らしつつ、会長の頭から飛び出てる狐の耳をふにふにしたら怒られた。
「しょうがない。今日のところは抱っこだけで我慢するよ」
会長を一度抱き上げ、先に俺が椅子に座り、その俺の上に会長を下ろす。
「誰がそんなものを許可した!? あっ、こら、頭をなでるな!」
「ぐーぐー」
「明らかな嘘寝息じゃっ! 人の頭をなでながら寝る奴などおらんっ!」
「小さいからかどうか知らないけど、会長は体温が高いので、冷房のよく効いたこの部屋で抱っこすると気持ちいいよね」
「知らんっ! ええい、なでるなと言ってるであろうっ! こやつの頭についてるのは飾りかや!?」
がうがう怒りながらも、えらい勢いでしっぽを振ってる会長だった。
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【実は注射が怖いツンデレ】
2010年06月03日
委員長が学校を休んだので、お見舞いに行きました。
「うーす。調子悪そうだな、委員長」
「あ、別府さん……」
部屋に入る。委員長は布団に入ったまま俺を出迎えた。
「風邪か? 腹出して寝るから」
「うー……お腹いたい」
「(突っ込めないほどしんどいのか)病院で注射してもらえばすぐ治るぞ?」
「! ……別府さん、なに世迷いごと言ってるんですか?」
「よ、世迷いごとって……別に変なこと言ってないだろ? ただ、注射すればって」
「注射ってなんですか注射って。私の体に傷をつけたいのですか? 傷物にするのが別府さんの趣味ですか?」
「ひ、人聞きの悪いことを……」
「大体ですね、注射っていうそれ自体がおかしいんです。肌に針を刺すんですよ? そんなの、拷問以外の何物でもないじゃないですか」
「拷問って、んな大袈裟な……」
「大袈裟なもんですか! 暴行・鞭打ち・鉄の処女・切断・性的虐待、そして注射ですよ! アムネスティ・インターナショナルに怒られますよ!?」
「い、いや、アムなんたらとか知らないし、ていうか注射は別に拷問とかじゃなくて……」
「とにかく! そんな野蛮なことをさせようだなんて、金輪際思わないことです」
「……注射が怖いだけで、そんな無茶苦茶な理論展開しないでも(ボソッ)」
「なっ! だ、誰が注射が怖いと言いましたか!?」
「えっ、な、何が?(ヤバッ、聞こえたか?)」
「こ、怖くなんか全然ないですよ? あんなの、お子様だって鼻歌交じりにできますよ! なんなら今すぐ打ちましょうか? 今ここで!」
「お、落ち着け委員長! 別に怖くてもいいじゃん! どっか弱点あるほうが可愛いし!」
「! ……か、可愛いとか、言わないでください」(半分顔を布団で隠し、真っ赤な顔でむーっとこちらを睨みつつ)
「あ……いや、えと、ごめん?」
「謝られても嬉しくないです! 悪いと思うなら、私の言う事きいてください!」
「な、なんだ? なんでもいいぞ?」
「お、……おなか、さすってください」(超真っ赤な顔)
「うーす。調子悪そうだな、委員長」
「あ、別府さん……」
部屋に入る。委員長は布団に入ったまま俺を出迎えた。
「風邪か? 腹出して寝るから」
「うー……お腹いたい」
「(突っ込めないほどしんどいのか)病院で注射してもらえばすぐ治るぞ?」
「! ……別府さん、なに世迷いごと言ってるんですか?」
「よ、世迷いごとって……別に変なこと言ってないだろ? ただ、注射すればって」
「注射ってなんですか注射って。私の体に傷をつけたいのですか? 傷物にするのが別府さんの趣味ですか?」
「ひ、人聞きの悪いことを……」
「大体ですね、注射っていうそれ自体がおかしいんです。肌に針を刺すんですよ? そんなの、拷問以外の何物でもないじゃないですか」
「拷問って、んな大袈裟な……」
「大袈裟なもんですか! 暴行・鞭打ち・鉄の処女・切断・性的虐待、そして注射ですよ! アムネスティ・インターナショナルに怒られますよ!?」
「い、いや、アムなんたらとか知らないし、ていうか注射は別に拷問とかじゃなくて……」
「とにかく! そんな野蛮なことをさせようだなんて、金輪際思わないことです」
「……注射が怖いだけで、そんな無茶苦茶な理論展開しないでも(ボソッ)」
「なっ! だ、誰が注射が怖いと言いましたか!?」
「えっ、な、何が?(ヤバッ、聞こえたか?)」
「こ、怖くなんか全然ないですよ? あんなの、お子様だって鼻歌交じりにできますよ! なんなら今すぐ打ちましょうか? 今ここで!」
「お、落ち着け委員長! 別に怖くてもいいじゃん! どっか弱点あるほうが可愛いし!」
「! ……か、可愛いとか、言わないでください」(半分顔を布団で隠し、真っ赤な顔でむーっとこちらを睨みつつ)
「あ……いや、えと、ごめん?」
「謝られても嬉しくないです! 悪いと思うなら、私の言う事きいてください!」
「な、なんだ? なんでもいいぞ?」
「お、……おなか、さすってください」(超真っ赤な顔)
【耳鳴り】
2010年05月29日
「……どしたの? 眉間に皺なんか寄せちゃって。……似合わないよ」
「ほっとけ。キーンって耳鳴りがすんだよ。うっとうしい」
「耳鳴り……わたし、治す方法知ってる」
「何っ!? 本当か? やってくれ」
「……いいの? 後悔しない?」
「うむ、任せる」
ちなみは少し考えて、俺の横に立った。そして、
「はひゃあ!」
あろうことか俺の耳をなめた。れろんって。
「な、な、な、何を……」
「……治ったでしょ?」
「な、何が」
「耳鳴り」
言われてみれば、確かに耳鳴りは治まっている。
「おお……おお! 凄いなちなみ! 見事! 褒美に俺の口付けをやろう」
「いらない」
ぴしゃりと言われて軽くへこむも、耳鳴りが治ったことに機嫌の良さは止まらない。
うむ、この喜びを誰かに伝えたい。誰かいないか……おお、かなみがいるじゃないか。
「よお!」
「…………」
喜色満面で話しかけたというのに、かなみときたら不機嫌そうに俺を一瞥しただけで、またそっぽを向いてしまった。
「なんだ? 機嫌悪そうだな」
「……ほっといてよ」
「さては、耳鳴りか? 耳鳴りだろ? よし、俺が治してやろう」
かなみが何か言う前に彼女の耳に口を寄せ、れろん。
「ひゃああああ! 何すんのよ、変態!」
耳鳴りを治してあげたんだよ、と言おうと口を開く前に殴られた。殴られた。殴られてる。
目が覚めたら夜だった。
「ほっとけ。キーンって耳鳴りがすんだよ。うっとうしい」
「耳鳴り……わたし、治す方法知ってる」
「何っ!? 本当か? やってくれ」
「……いいの? 後悔しない?」
「うむ、任せる」
ちなみは少し考えて、俺の横に立った。そして、
「はひゃあ!」
あろうことか俺の耳をなめた。れろんって。
「な、な、な、何を……」
「……治ったでしょ?」
「な、何が」
「耳鳴り」
言われてみれば、確かに耳鳴りは治まっている。
「おお……おお! 凄いなちなみ! 見事! 褒美に俺の口付けをやろう」
「いらない」
ぴしゃりと言われて軽くへこむも、耳鳴りが治ったことに機嫌の良さは止まらない。
うむ、この喜びを誰かに伝えたい。誰かいないか……おお、かなみがいるじゃないか。
「よお!」
「…………」
喜色満面で話しかけたというのに、かなみときたら不機嫌そうに俺を一瞥しただけで、またそっぽを向いてしまった。
「なんだ? 機嫌悪そうだな」
「……ほっといてよ」
「さては、耳鳴りか? 耳鳴りだろ? よし、俺が治してやろう」
かなみが何か言う前に彼女の耳に口を寄せ、れろん。
「ひゃああああ! 何すんのよ、変態!」
耳鳴りを治してあげたんだよ、と言おうと口を開く前に殴られた。殴られた。殴られてる。
目が覚めたら夜だった。
【一緒に寝たがるツンデレ】
2010年05月27日
みんなで集まって遊ぼうということになって、なぜか場所が俺の部屋。だらだらと時間は過ぎ、気がつけば夜になってた。
「はいはい、もう夜だぞ。みんな帰った帰った」
「……もう、終電過ぎてる。……帰るの、無理」
「そうですわね……今から帰るのは、少し大変ですわね」
「リナ! おまえは迎えに来てもらえばいいだろうが、金持ちなんだから」
「あら、今日は家の者全員に暇を出していて誰もいなんですの。ですから、それは無理ですわね」
「そうじゃな。んむんむ、仕方ないのう」
「……しかし、こんな狭いところで寝るのか? 私は嫌だぞ」
「大丈夫、タカシを追い出せばスペース空くわよ。ていうか、元からそのつもり。女の子と一緒に寝させるわけないじゃないの」
「ここ誰の部屋だったかな~……いえ、なんでもないです」
かなみににらまれたので黙る。
「……追い出すの、可哀想。……私なら、一緒に寝ても……いいよ?」
ちなみの言葉に、部屋の空気が止まった。
「あ、あ~らちなみさん、随分と大胆な台詞ですわね?」
「……? なにが?」
「じゃ、じゃから、タカシなどと一緒に寝るなどと……」
「……昔は一緒に寝てたし、平気」
「し、しかし、昔と今ではお互い色々違うと思うのだが……」
「……だいじょぶ。……そんなことより、一人で寝させるほうが……可哀想」
「タカシ! アンタからもなんか言いなさいよ!」
「ん? ……んー、別にいいんじゃないか? 手出さなきゃいいんだろ? 任せとけって」
ちなみを除く視線が俺に集中する。
「……なら、私も一緒に寝る」
「はぁ?」
「私もそうさせてもらおうかしら」
「へ? いや、何言って……」
「仕方ないのぅ、儂もそうするか」
「おい、まつりまで何言ってんだよ」
「自分だけ、というわけにもいかないか……仕方ない、私も同衾させてもらおう」
「同衾とか言うな、みこと!」
うやむやのままに娘さんたちと一緒に寝ることになってしまった。頑張って耐えよう。
「はぁ……んじゃ電気消すぞー」
部屋の明かりを消し、やたら人口密度の高い布団の中に入る。
「むにゃむにゃ、ですわ」
超わざとらしい寝言を言いながら、リナが俺の右腕に頭を乗せた。
「……すぴー」
その反対側に、はっきりすぴーと言いながらちなみが頭を乗せる。
「……ね、寝てるからだからね。寝相だからね」
そんな寝言ありえねぇと思いながら、かなみが俺の右足にしがみつく。
「思ったよりいいガタイしとるのぅ。……ちょっとドキドキじゃ」
もう寝言とかそんなレベルじゃない言葉を吐きながらまつりが左足に。
「……残されたのはここだけか。……少し緊張するが……し、仕方ない」
なんて言いながらみことが俺の……俺の一番大事な場所に顔を!
「そそそそこはダメだー!」
振りほどこうにも両手両足は固定済み! 動けない!
「あ、ああ、あああああ……」
母さん、俺、成長したよ。
「はいはい、もう夜だぞ。みんな帰った帰った」
「……もう、終電過ぎてる。……帰るの、無理」
「そうですわね……今から帰るのは、少し大変ですわね」
「リナ! おまえは迎えに来てもらえばいいだろうが、金持ちなんだから」
「あら、今日は家の者全員に暇を出していて誰もいなんですの。ですから、それは無理ですわね」
「そうじゃな。んむんむ、仕方ないのう」
「……しかし、こんな狭いところで寝るのか? 私は嫌だぞ」
「大丈夫、タカシを追い出せばスペース空くわよ。ていうか、元からそのつもり。女の子と一緒に寝させるわけないじゃないの」
「ここ誰の部屋だったかな~……いえ、なんでもないです」
かなみににらまれたので黙る。
「……追い出すの、可哀想。……私なら、一緒に寝ても……いいよ?」
ちなみの言葉に、部屋の空気が止まった。
「あ、あ~らちなみさん、随分と大胆な台詞ですわね?」
「……? なにが?」
「じゃ、じゃから、タカシなどと一緒に寝るなどと……」
「……昔は一緒に寝てたし、平気」
「し、しかし、昔と今ではお互い色々違うと思うのだが……」
「……だいじょぶ。……そんなことより、一人で寝させるほうが……可哀想」
「タカシ! アンタからもなんか言いなさいよ!」
「ん? ……んー、別にいいんじゃないか? 手出さなきゃいいんだろ? 任せとけって」
ちなみを除く視線が俺に集中する。
「……なら、私も一緒に寝る」
「はぁ?」
「私もそうさせてもらおうかしら」
「へ? いや、何言って……」
「仕方ないのぅ、儂もそうするか」
「おい、まつりまで何言ってんだよ」
「自分だけ、というわけにもいかないか……仕方ない、私も同衾させてもらおう」
「同衾とか言うな、みこと!」
うやむやのままに娘さんたちと一緒に寝ることになってしまった。頑張って耐えよう。
「はぁ……んじゃ電気消すぞー」
部屋の明かりを消し、やたら人口密度の高い布団の中に入る。
「むにゃむにゃ、ですわ」
超わざとらしい寝言を言いながら、リナが俺の右腕に頭を乗せた。
「……すぴー」
その反対側に、はっきりすぴーと言いながらちなみが頭を乗せる。
「……ね、寝てるからだからね。寝相だからね」
そんな寝言ありえねぇと思いながら、かなみが俺の右足にしがみつく。
「思ったよりいいガタイしとるのぅ。……ちょっとドキドキじゃ」
もう寝言とかそんなレベルじゃない言葉を吐きながらまつりが左足に。
「……残されたのはここだけか。……少し緊張するが……し、仕方ない」
なんて言いながらみことが俺の……俺の一番大事な場所に顔を!
「そそそそこはダメだー!」
振りほどこうにも両手両足は固定済み! 動けない!
「あ、ああ、あああああ……」
母さん、俺、成長したよ。
【生徒に惚れてるツンデレ教師】
2010年05月27日
新任教師として、女教師がやってきた。
「はい、授業を始めます。えっと、それじゃ116ページの問題を……別府くん。当然、出来るでしょ?」
「はは、俺に出来るわけないじゃねえか馬鹿」
「立ってなさい」
やたら俺ばかり指す嫌な教師。他の奴は普通なのに……嫌われてるのか?
その辺りを追求するため、俺は職員室に侵入した。普通に入ると、普段の奇行のせいで2時間は説教される。
件の教師の机の発見。椅子の前に入って奴を待つ。放課後になってかなり時間が経っているせいか、誰もいない。程なく、例の教師が戻ってきた。そして、目の前の椅子に座る。う、パンツ見える。
「はぁ~……今日も2組だけ無茶苦茶になっちゃった……。うー、どうして私こうなんだろう……」
2組って、俺のクラスじゃん。などと思いながらもパンツから目が離せない。
「……私だけが悪いんじゃないよね。タカシくんが気づかないのが悪いよね。こういうのって、男の方からするのが当然なんだし」
……何の話だ? などと思いながらもパンツに近づいてしまう。
「……でも、この年になって初めて男の人を好きになるなんて……。しかも、相手が生徒だなんて……あー、どーしよー……」
……ほぅ、それは興味深い。でも、それより俺は目の前の白いパンツのほうが興味深い。突いちゃえ、えい。
「ひっ! な、なに?」
「……や」
机の下を覗き込んだ教師と目が合う。
「な、なな、なんでこんなとこにいるのよ!? 聞いてた? さっきの聞いてた? ていうかなんで突いたの!?」
「ここにいるのは忍び込んでいたため。さっきのは聞いてた。突いたのは欲情したから」
「~~~~~!! だ、ダメでしょ別府くん! 人の机の下に忍び込んだり、……つ、突いたりしたら!」
「努力はする。で、先生。惚れたってのは……」
「惚れません! 誰も別府くんに惚れてません! キミが聞いたのは幻聴です! ほら、もう帰りなさい!」
暗に認めてるようなもんだけど……まぁいいか。
「そだな、先生と一緒になら帰る」
「せ、先生は忙しいんです! ○つけたり、×つけたり!」
「最近テストやってないじゃねえか……。もう遅いし、帰ろうぜ。送ってくよ」
少し強引に先生の手を引っ張る。あまりの細さに、少し驚いた。
「……強引。それに先生の住んでるところ、遠いよ?」
「どうせ暇な身だ、気にするな」
「……じゃ、一緒に帰る」
「うむ。放課後デートだ」
「ほ、ほうかごでーと!? ちっ、違いますよ、これは単に教師と生徒が偶然一緒に帰っただけで……」
「あーもーなんでもいいから帰ろうぜ。俺、先生のこと色々知りたいんだ」
「きっ、教師としてなら答えてあげますよ?」
あくまで教師にこだわる先生に、俺は笑って手を握り職員室を後にした。
「はい、授業を始めます。えっと、それじゃ116ページの問題を……別府くん。当然、出来るでしょ?」
「はは、俺に出来るわけないじゃねえか馬鹿」
「立ってなさい」
やたら俺ばかり指す嫌な教師。他の奴は普通なのに……嫌われてるのか?
その辺りを追求するため、俺は職員室に侵入した。普通に入ると、普段の奇行のせいで2時間は説教される。
件の教師の机の発見。椅子の前に入って奴を待つ。放課後になってかなり時間が経っているせいか、誰もいない。程なく、例の教師が戻ってきた。そして、目の前の椅子に座る。う、パンツ見える。
「はぁ~……今日も2組だけ無茶苦茶になっちゃった……。うー、どうして私こうなんだろう……」
2組って、俺のクラスじゃん。などと思いながらもパンツから目が離せない。
「……私だけが悪いんじゃないよね。タカシくんが気づかないのが悪いよね。こういうのって、男の方からするのが当然なんだし」
……何の話だ? などと思いながらもパンツに近づいてしまう。
「……でも、この年になって初めて男の人を好きになるなんて……。しかも、相手が生徒だなんて……あー、どーしよー……」
……ほぅ、それは興味深い。でも、それより俺は目の前の白いパンツのほうが興味深い。突いちゃえ、えい。
「ひっ! な、なに?」
「……や」
机の下を覗き込んだ教師と目が合う。
「な、なな、なんでこんなとこにいるのよ!? 聞いてた? さっきの聞いてた? ていうかなんで突いたの!?」
「ここにいるのは忍び込んでいたため。さっきのは聞いてた。突いたのは欲情したから」
「~~~~~!! だ、ダメでしょ別府くん! 人の机の下に忍び込んだり、……つ、突いたりしたら!」
「努力はする。で、先生。惚れたってのは……」
「惚れません! 誰も別府くんに惚れてません! キミが聞いたのは幻聴です! ほら、もう帰りなさい!」
暗に認めてるようなもんだけど……まぁいいか。
「そだな、先生と一緒になら帰る」
「せ、先生は忙しいんです! ○つけたり、×つけたり!」
「最近テストやってないじゃねえか……。もう遅いし、帰ろうぜ。送ってくよ」
少し強引に先生の手を引っ張る。あまりの細さに、少し驚いた。
「……強引。それに先生の住んでるところ、遠いよ?」
「どうせ暇な身だ、気にするな」
「……じゃ、一緒に帰る」
「うむ。放課後デートだ」
「ほ、ほうかごでーと!? ちっ、違いますよ、これは単に教師と生徒が偶然一緒に帰っただけで……」
「あーもーなんでもいいから帰ろうぜ。俺、先生のこと色々知りたいんだ」
「きっ、教師としてなら答えてあげますよ?」
あくまで教師にこだわる先生に、俺は笑って手を握り職員室を後にした。