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2025年04月20日
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【あんまんが好きなツンデレ】

2010年04月25日
 学校から帰り道、ボクっ娘が幸せそうな顔してあんまんを食っていたので、背後から忍び寄りあんまんを横からかじった。
「あああああ! ボクのあんまんが! ……やっぱりタカシだ! 何すんだよぉ!」
 振り返った梓が俺を見て声を荒げた。
「むぐむぐ……寒い屋外で食うあんまんは美味いな」
「悪びれもせず『うまいにゃー』って! タカシのばかばかばか! ばか饅頭!」
 にゃーとは言ってないし、饅頭の意味も分からない。
「何を怒ってるんだ? ははっ、可愛い顔が台無しだぞ♪」
「そんな心にもないこと言われても誤魔化されないもん! べんしょーしてよ!」
「ちょっと今日は財布の紐が固く結びすぎて開かないから、また後日な」
「タカシの財布、紐なんてついてないだろ! いーから早くコンビニ行く!」
「ちょっと今日は脳の調子が悪くて日本語が理解できないから、また後日な」
「タカシすっごく日本語しゃべってるよ! ぺらぺらだよ! バイリンガルだよ!」
 バイリンガルではないです。
「いーから行く! んで、ボクにあんまんおごる! 最後にタカシが謝る!」
 ほっぺを膨らませた梓に引っ張られ、コンビニへ。
「申し訳ありませんでした」
「いきなり謝ってどうすんだよぉ! しかも謝ってるの店員さんにだし!」
 店員さんは困惑した笑顔を見せた。
「相変わらずタカシは馬鹿で困るよぉ……ええっと、あんまんとにくまんとカレーまんください」
「随分食うな。冬眠に備え肉を蓄えてるのか?」
「タカシ女の子に対して失礼すぎるよぉ! おごりだから沢山食べないともったいないでしょ!」
「なるほど、納得……ええっ!? 俺、弁償するのあんまんだけって聞いたよ?」
「罰だよ、罰! これくらい当然だよ!」
「罰って、そんな酷いことしたか?」
「ボクの大切なもの奪っておいて、よくそんなこと言えるね!」
 梓の言葉に、店内にいる客の視線が俺に集中した。
「あ、梓、その言い方はちょっと……」
「……ボク、すっごく大事にしてたのに。無理やりだなんて、酷すぎるよ」
 客たちが俺を犯罪者を見る目で見ている。何事かヒソヒソ話されてる内容を知りたいような知りたくないような。
「さー梓いくらでもおごってあげるからとっとと出て行こうな。可愛い可愛い梓のためなら、いくら散財しても平気さ」
 これ以上梓に喋らせては、冗談抜きで警察を呼ばれてしまう。
「か、可愛いとか言うなよ! ……で、でもホントにいいの?」
「いいに決まってるだろ。俺は梓が何より大事なのさ」(なでなで)
「……え、えっと、ホントに?」
「……う」
 何を勘違いしたか知らないが、梓がうるむ目で俺をじっと見つめた。
「……ほ、ホントにボクのことが何より大事なの?」
「あ、う、と、その……だな」
「……お客さん、買うなら早くしてくれます?」
 こめかみを震わす店員さんの声に、俺と梓は慌てて合わせていた目を逸らすのだった。

「あー……疲れた」
 どうにか注文の品を買って外に出る。なんであんまんを買うだけでこれほど苦労しなけりゃいけないのだろう。
「タカシが変なことばっか言うからだよぉ」
 梓は紙袋からあんまんを取り出し、大きく口を開けてかぶりついた。
「むぐむぐ……おいひい。奢りだと尚更おいしく感じるね」
 梓は幸せそうにむぐむぐと口を上下させた。
「そいつぁーよござんした。俺にも一個くれ」
 紙袋を開き、饅頭を取り出してかぶりつく。これはカレーまんだな。
「あっ、全部ボクのなのに……タカシはひどいね」
「俺の金で買ったんだからいいだろ、別に」
「まぁいいけど。……ところで、その、さっき言ったのって」
「さっきって?」
「だ、だから、その、……ボクのことが何より大事って」
「最近寒いな。早く帰らないと凍死する恐れがあるので早く帰ろうばびゅーん」
「あっ、ばびゅーんって言って走って行った! 待ってよー!」
 俺は追いかけてくる梓からカレーまんを咥えたまま走って逃げるのだった。
 ……本当のこと言うのは、恥ずかしいしな。

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【ボクっ娘に私と言わせてみた】

2010年04月24日
 テスト勉強は嫌だけど赤点はもっと嫌なので、勉強会を開くことにした。先生役にボクっ娘を拉致した。
「タカシっていっつも無理やりだよね……」
「人聞きの悪いこと言うない。んでは、ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いします、先生」
「せ、先生? ……じゃ、じゃあボクの言うことちゃんと聞くんだよ、タカシ君」
 偉そうなのでデコピンする。
「ううう~……先生って言ったの、タカシなのに……」
 悲しげな梓と一緒に勉強開始。30分ほど頑張ってると、飽きた。
「なぁ、ボクっ娘」
「梓だって何回も何回も言ってるだろ! タカシ脳みその代わりにスポンジでも入ってるんじゃないの!?」
「たまには“ボク”ではなく、“私”と言ったらどうだ?」
「え? な、なんで?」
「こないだKanonやってたら、そういうネタがあったので」
「……意味分かんない」
「それとも梓は私と言えませんか? 女の子なのに私と言えませんか? 貧乳だから言えませんか?」
「むっ、胸は関係ないだろッ!」
 梓は顔を真っ赤にして、自分の薄い胸を覆い隠した。
「なら言えるだろ。言えたら頭なでなでするぞ」
「う……べ、別に頭なんか撫でてほしくないけど、その、タカシがあんまりにも哀れだから言ってあげるよ!」
 梓は簡単に転んだ。
「んじゃ言うよ。こほん……え、えと、わ、わた……」
 梓は顔を真っ赤にして、自分の頬を覆った。
「……ううう~、なんか知んないけど、すっごい恥ずかしい……」
「ならパンツ見せながら言ったらどうだ? 恥ずかしさが紛れるかもしれんぞ。ぐっどあいでーあー」
「それ以上に恥ずかしいよ! ばっどあいでーあーだよ! こら、覗こうとするな!」
 机の下からパンツ覗こうとしたら怒られた。見たいのに。
「いーから言うよ。え、えっと、その……わ、わた」
「わたし」
「タカシが言ってどうすんだよぉ! ボクが言うんだよ!」
「飽きた。休憩終了、勉強再開するぞ」
「…………」(ほっぺぷくー)
「どした、梓? 急性おたふく風邪か?」
「違うよ! まだ言ってないのに、勉強しようとするなよな!」
「もーいーじゃん。勉強しないと赤点取るぞ?」
「それはタカシの話だろ? ボクは普段から真面目に授業受けてるから、赤点なんて取ったことないもん♪」
 誇らしげに胸を張る梓のほっぺを引っ張る。
「いててててて! ……う~、ボク、まだ撫でてもらってないのに……」
「…………」
「……? ……あっ! な、なんでもない、なんでもないよ! ボク、何にも言ってないよ!」
 梓は顔を真っ赤にして狼狽した。
「……ええと、だな。もうちっと休憩したい気分なんで、暇つぶしに私って言わせて遊ぼうかな……なんて」
「……し、しょうがないなぁ。付き合ってあげるよ」
 梓は顔を真っ赤にしたまま、仕方なさそうに言った。

「……撫でたいんですが」
「も、もうちょっと! もうちょっとだから! わ、わた……う、ううう、言えないよぅ」
 1時間粘っても梓は私と言えなかった。いい加減待ち疲れた。
「あーもーいい。よく頑張った。敢闘賞」
 梓をひっ捕まえて膝に抱き、頭をなでなでする。
「ううう……言えてないのに、撫でられてる……」
「素直に喜んどけ。ほらほら、いーこいーこ」
「こ、子供じゃないんだから、撫でられただけで喜んだりするわけないだろ!」
 にやけた顔で言われても、信じられません。
「んじゃ、私って言えるようになったら、もっとすごいご褒美やろう。練習しておけ」
「す、すごいごほうび!? なんだろ、なでなで以上……超なでなで?」
 いつも通りお馬鹿な梓を、俺はなでなでし続けた。

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【ドジっ娘なボクっ娘】

2010年04月23日
 学食で飯を食ってると、ガシャンという何かをこぼした音と同時にとんでもない熱さが背中を覆う。
「熱っ、熱い! なんだ、局所的に温度変化が起きたか! ていうかマジ熱い!」
「ご、ごめんなさい! うどんこぼしちゃった!」
 振り向くと、ボクっ娘がぺこぺこ頭を下げていた。とりあえず上着を脱ぎ、熱さからの脱却を図る。
「うー、熱かった」
「ごめん、ごめんねタカシ」
「あー、もういいからそうペコペコすんな」
 未だ頭を下げ続けてるボクっ娘にそう言うと、梓は心配そうな目つきで俺を見た。
「うう……ごめんね。ボク、その制服洗って返すよ」
「いい。お前ドジだから、ボロボロになって返って来ること間違いなしだ」
「ドジじゃないよ! 大丈夫だから、貸してって」
「いいっての、気にすんな」
「いいからいいから。貸して貸して、貸してーーーーーーーッ!」
 無理やり制服を奪おうとする梓と、させまいとする俺の力が拮抗し、結果俺の制服が音を立てて破れた。
「あ……」
「……梓たん?」
「え、えと、……ごめんね?」
 上目遣いに様子を伺う梓に、俺はにこやかに微笑みながらほっぺを引っ張った。
「てめぇ、何しやがる!」
「あぅーーーーーーーッ!」
「火傷させた後は制服ビリビリにしやがって! 何の恨みがある!」
「あぅ、あぅ、あぅ」
 一通り引っ張って満足したので手を離すと、梓は目に涙を浮かべてほっぺをさすった。
「うー……痛い」
「しかし、困ったな……裁縫なんてできねぇよ」
「ちゃんす! ボク、ボクがやるよ! ボク、裁縫できるよ!」
「…………」
「うわ、すっごい疑わしい目で見てる。だいじょーぶだって、大船に乗ったつもりで任せてよ!」
「失敗したら初めてを頂くぞ?」
「ヤだよッ!」
「じゃあ渡さん」
「う……う~っ、わ、分かったよ! いいよ、約束するよ!」
「マジか!? なら」
「何いきなりズボン脱いでんだよ、ばかっ!」
「いや、どうせ失敗するし、なら今頂いてもいいかと」
「なんでもいいから早くズボン履けっ! パンツ丸出しだよっ!」
 そう言えばズボン脱ぎっぱなしだった。周囲の目が痛い。慌ててズボンを履く。
「とにかく、大丈夫だから貸してよ」
「んー……じゃ、任せる」
「やたっ♪ キレイにして返すから、期待して待っててね」
 汁の跡がある制服を渡すと、梓は抱きしめるようにして受け取った。どうにも不安が残るが、とにかく任そう。
 そうして制服を渡した翌日、梓は紙袋を持って俺の机の前に立った。
「はい、できたよ」
「おおっ、もう出来たのか。思ったより早かったな」
 頭をなでると、梓はほにゃほにゃに顔を緩ました。
「えへへっ、ちょー頑張ったんだよ?」
「んじゃ早速……」
 紙袋を取り出し、中から制服を取り出す。
「おおっ、ちゃんとしてるじゃん」
「だろ? だろ? へへーっ、頑張ったもん」
 破れた箇所も綺麗……とは言い難いがしっかり繕われてて、しかもその上に可愛いウサギのアップリケまでしてあって……
「なんじゃこりゃーッ!!!」
「わっ、松田だ松田」
「貴様、何の恨みがあってこんなファンシーにしやがった!?」
「か、可愛いかなって……可愛くない?」
「可愛いけど、俺が着てみろ。こうなるんだぞ?」
 制服を羽織ると、教室のそこかしこで“ぷっ”と吹き出す音が聞こえた。
「わぁ、タカシすっごい可愛い……」
 うっとりした顔で言われても嬉しくない。
 約束を破られたのでどんな体位で初めてを頂こうか考えてると、梓の手に絆創膏がいくつも貼ってあるのに気づいてしまった。
「……た、タカシ怒ってる? ご、ごめんね、すぐ取るから……」
「……いや、まぁこれはこれで、いいかもしれんな」
「……いいの?」
「なんか、頑張ってくれたみたいだし」
「え? ……あっ!」
 梓は慌てた様子で手を後ろに隠した。今更隠されてもなぁ。
「……本当は、あんまり裁縫って得意じゃないんだ」
 ごめんね、と梓は小さく笑った。
「……ったく、んな無理してやんなくてもよかったのに」
「う~、折角やってやったのに感謝の言葉もない……」
 不満そうな梓の頭を、優しくなでる。
「た、タカシ?」
「……サンキュな、梓。大事に着るよ」
「あ……。そ、そうだよ。ボクの白魚のような指を傷まみれにしてまでやったんだから、大事に大事に着ないとしょーちしないよ?」
 梓は顔を真っ赤にしたまま胸を張るのだった。

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【ボクっ娘が「うぐぅ」って言ったら】

2010年04月23日
「ねーねータカシタカシ、ボクね、新しい技身につけたよ」
「登校して間なしに、ボクっ娘が寄ってきて変なこと言い出した」
「誰に向かって言ってるんだよ! ボクっ娘じゃなくて梓! 変なことなんて言ってない!」
 いっぱい突っ込まれた。
「で、なんだ? 技?」
「そだよ! これ食らったら、タカシなんて一発でけーおーだよ!」
 偉そうに胸を張るボクっ娘に、少なからず興味を覚える。
「ふむ……んじゃ、その技とやらをやってみ。ただし、けーおーされなかった場合恥辱を与える」
「ち、恥辱? ……だ、大丈夫だよね、けーおーするもんね。……う、うぐぅ」
「…………」
「うぐぅ、うぐぅ、うぐぅ!」
「…………」
「……うぐ?」
「……今更感が強いです。点をつけるとしたら2点」
「2点!?」
「しかも、1000点満点で、だ」
「うああ、すっごい悪い……タカシの好きなゲームのキャラだって情報なのに……」
「何年前の情報だ、ばか。今いちばん熱をあげてるのは水銀燈だ。おばかさぁんとか言ってみろ」
「おばかさぁん」
「貴様、俺様に向かって馬鹿とはいい度胸だ!」
「言ってみろって言われたから言ったのに怒られてる!?」
「いや、褒めたんだ」
「……相変わらずタカシは変だね」
 ちょっと嬉しそうに梓は苦笑した。
「とにかく、けーおーされなかったので恥辱を与える」
「う、うう……嫌だよぉ」
 ふるふる小さく震える梓の頭を撫でる。
「た、タカシ?」
「高校生にもなって頭を撫でられるという恥辱に身を震わすがいい! わはははは!」
「……えへへ、撫でられちゃった」
 しかし、梓は恥ずかしがるどころか嬉しそうに頬を染め、にっこり笑うではないか。
「…………」
 くそぅ、俺の方が恥ずかしくなってきた。もうやめた。
「あっあっ、やめちゃダメだよ。罰になんないもん」
「いや、しかし」
「いいから! もっとなでなでしないとダメ!」
「…………」
 なにか、俺に対する罰のように気がしてならない。
「えへ~♪」
 相好を崩しまくって微笑む梓とは対照的に、級友たちのいぶかしげな視線に晒されてる俺は苦い感情で一杯でした。
 ええい、なんでこんなことしてんだ。チョップしてやれ、チョップ。えい。
「あぅっ! タカシひどい、チョップした!」
「いや、幸せそうな梓の顔見てたら、つい」
「ひどいことしたから、なでなで回数あっぷ! ボクの気が済むまでなでなでしないとダメ!」
「…………」
 いらんことはすまい、と心に誓いつつ、俺は幸せそうな梓を撫で続けるのだった。

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【はわわわ】

2010年04月22日
 たまの休日に部屋を掃除してると、ToHeartが出てきた。しかもエロい方の。
 たまらずインストール→プレイ→コンプリートの三段コンボを決めたら夜が明けた。
 そういうわけで今日は朝から超眠いのに、教室に着くなりボクっ娘が嬉しそうに尻尾を振って寄ってくるからたまらない。
「ねーねータカシ、帰りにゲーセン寄ってかない? ボクね、久しぶりに格ゲーしたいんだよ」
「うーん……朝からうるさいぞ、マルチ」
「まるち? 違うよ、梓だよ」
「んー……いや、どう見てもマルチだ。耳に付属物がついてないのは除いたとしても、髪型ショートカットだし、ちっこいし」
「ち、ちっこいのは仕方ないよ! 努力じゃどうしようもないもん」
「それに、袖あまってるし、胸ちっこいし、常々はわわわ言ってるし」
「袖あまってるのは、その、一番小さい服でもボクには大きいからだよ……。それと、はわわわなんて言ったことないよ」
「胸について言及しないのはなぜ?」
「……いっつも思うんだけど、タカシはボクにだけいじわるだね」
「特別扱いされたことを光栄に思うがいい」
「なんでそんな偉そうなのかなぁ……」
「あーもーうるさいなぁ。マルチならマルチらしく、はわわわわ~とか言って目ぇ回してろ!」
「は、はわわわわ?」
「……んー、まぁギリギリ及第点かな。ただ、目が回ってないのがマイナス」
「そんな、いきなり目回せとか言われても回せないよ」
「よし、そこまで覚悟があるなら回してやる」
「えっ、いや別にボクはうわあああ!」
 椅子から立ち上がり、梓をくるくる回すと、梓は悲鳴を上げながら俺に回されるがままに回転した。
「よし、こんなもんかな」
「は……はわわわわ~」
 30回転ほどすると、梓は目を回しながらも律儀にはわわと言った。
「うむ、完璧だ。花丸をやろう」
「う、う~……ふらふらする」
 梓は言葉どおりふらふらしながら、右へ左へよろよろ傾いていた。そしてぐらりと、俺の方に傾いた。
「わっ! ご、ごめん、こけちゃった」
 梓の尻が俺の膝の上に収まった。
「……んー、寒いしちょうどいいや。今日はこのまま授業受けよう」
「だっ、ダメだよ! 何考えてんだよ! 頭おかしいよ!」
「暖かいよ? 具体的に言うなら、梓の尻の温もりが俺の太ももを伝い、全身に行き渡り」
「言わなくていいよ! ほら、みんな見てるよ? 変だと思われてるよ!」
「うー、眠い」
「こら、こんな状況で寝るな! な、なに抱きしめてるんだよ! どこ触ってるんだよ、そこおっぱいだよぉ!」
「ん? またまた、ご冗談を。こんな薄い胸が存在するわけないだろ」
「う、うぐぐぐ……どこまで馬鹿にしたら気が済むんだよぉ」
「ぐーぐー」
「寝てる!? こら起きろ、寝るならこの手ほどいてからにしろよ、先生来ちゃうよお!」
 俺の上で何かが離れようとしているが、寒いので離す訳にはいかない!
「あっ、こら、ぎゅっとするな! ……あっ、チャイム鳴っちゃった。早く、本当に先生来ちゃうよぉ!」
「zzz」
「こら、本当にもう時間ないんだってば! 早く、早く……あ」
「……またか、別府」

 なんか起きたら職員室にいて、説教食らってたんだけど、なんでだろう。
「なぁ梓、なんで俺怒られたんだ?」
「知んないよ、ばかっ!」
 教室に戻るなりボクっ娘に訊ねたら、梓は顔を真っ赤にして俺に怒鳴るのだった。

拍手[8回]