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2025年04月19日
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【エイプリルフールとボクっ娘】
2010年05月12日
4月1日、嘘の日。さぁ、嘘だ。嘘をつきまくろう。
というわけで、騙されやすそうな梓に電話する。
『ボクっ娘ー、喫茶店行こう。奢っちゃる』
『ボクっ娘って呼ぶなよぉ! ボクには梓……えっ、奢り!? いくいくいく!』
尻尾でもついてりゃ千切れんばかりに振っているであろう梓を連れ、いつもの喫茶店に行く。
「マスター、いつもの」
「あんたいつも違うもん食ってるよ」
「じゃあラーメン」
「……うちは喫茶店だよ」
「知ってる。アイスコーヒーでいいや」
「…………」
なんだか憮然としてるマスターをほって梓を見る。未だにメニューと格闘していた。
「うーん、ショートケーキもいいけどモンブランもいいなぁ。あ、チョコケーキもいいなぁ、うーん悩むなぁ」
「マスター、連れは梅パフェをご所望だ」
「そんなの所望してないよ! 梅パフェなんてないし!」
結局奢りということでみっつ全部頼み、しばし待つ。
「ところで、なんで奢ってくれたの? バイトのお金が入ったの?」
騙されているとも知らず、ニコニコと梓が話しかけてきた。
「日ごろの感謝を込めてな。何かと迷惑かけてるから」
「め、迷惑だなんて……そんなには、えっと、あんまり、だよ?」
否定しようとしたが、できなかったようだ。チクショウ。
悔しいので梓が騙されたと気づいた時のリアクションを想像しにやけていると、指摘されたのでいじめる。
程なく、アイスコーヒーとケーキ三種がテーブルに置かれた。
「わぁ……」
「梓、よだれ垂れてる」
だらーんと梓の口から涎が垂れていた。
「わっ、わわわわわ」
そして垂れた涎は俺のアイスコーヒーに注がれていた。
「ごっ、ごめん! 新しいの注文するよ」
「問題ない」
「え?」
ずずずずずーっ。
「うわああああ! なっ、なに飲んでるんだよぉ!?」
「うーむ、砂糖替わりになると思ったが苦いばかりだな。梓、もちっとよだれ足してくれ」
「やらないよ! なに考えてんだよぉ!」
さらに飲もうとしたら奪われたので、梓がケーキを食う様を見るぐらいしかすることがない。
「うまいか?」
「もぎゅもぎゅ……うん! 最高!」
満面の笑顔で答えられると、多少良心が痛む。だがしかし、エイプリルフールと気がつかなかった梓が悪いのだ!
「……はぁ、おいしかったぁ。ごちそうさま」
「うむ、じゃあ出るか」
レシートを持ってレジへ。
「1900円になります」
「だそうだ」
「……へ? 奢ってくれるんだよね?」
「ふはははは! 今日は4月1日、エイプリルフールだ! 騙されおったな!」
「……あの、タカシ?」
「気がつかなかったおまえが悪いんだぞ。ほれ、自分の分を払え」
「……今日、4月2日だよ?」
「まったまた、んなわけ……」
無言で梓が携帯を差し出す。そこに表示されてるのは、4月2日。
「……勘違い?」
騙そうとした罰として、全額奢らされました。悔しい。スカートめくってやれ。
怒られた。
「パンツ脱がす方がよかったか?」
超怒られた。
というわけで、騙されやすそうな梓に電話する。
『ボクっ娘ー、喫茶店行こう。奢っちゃる』
『ボクっ娘って呼ぶなよぉ! ボクには梓……えっ、奢り!? いくいくいく!』
尻尾でもついてりゃ千切れんばかりに振っているであろう梓を連れ、いつもの喫茶店に行く。
「マスター、いつもの」
「あんたいつも違うもん食ってるよ」
「じゃあラーメン」
「……うちは喫茶店だよ」
「知ってる。アイスコーヒーでいいや」
「…………」
なんだか憮然としてるマスターをほって梓を見る。未だにメニューと格闘していた。
「うーん、ショートケーキもいいけどモンブランもいいなぁ。あ、チョコケーキもいいなぁ、うーん悩むなぁ」
「マスター、連れは梅パフェをご所望だ」
「そんなの所望してないよ! 梅パフェなんてないし!」
結局奢りということでみっつ全部頼み、しばし待つ。
「ところで、なんで奢ってくれたの? バイトのお金が入ったの?」
騙されているとも知らず、ニコニコと梓が話しかけてきた。
「日ごろの感謝を込めてな。何かと迷惑かけてるから」
「め、迷惑だなんて……そんなには、えっと、あんまり、だよ?」
否定しようとしたが、できなかったようだ。チクショウ。
悔しいので梓が騙されたと気づいた時のリアクションを想像しにやけていると、指摘されたのでいじめる。
程なく、アイスコーヒーとケーキ三種がテーブルに置かれた。
「わぁ……」
「梓、よだれ垂れてる」
だらーんと梓の口から涎が垂れていた。
「わっ、わわわわわ」
そして垂れた涎は俺のアイスコーヒーに注がれていた。
「ごっ、ごめん! 新しいの注文するよ」
「問題ない」
「え?」
ずずずずずーっ。
「うわああああ! なっ、なに飲んでるんだよぉ!?」
「うーむ、砂糖替わりになると思ったが苦いばかりだな。梓、もちっとよだれ足してくれ」
「やらないよ! なに考えてんだよぉ!」
さらに飲もうとしたら奪われたので、梓がケーキを食う様を見るぐらいしかすることがない。
「うまいか?」
「もぎゅもぎゅ……うん! 最高!」
満面の笑顔で答えられると、多少良心が痛む。だがしかし、エイプリルフールと気がつかなかった梓が悪いのだ!
「……はぁ、おいしかったぁ。ごちそうさま」
「うむ、じゃあ出るか」
レシートを持ってレジへ。
「1900円になります」
「だそうだ」
「……へ? 奢ってくれるんだよね?」
「ふはははは! 今日は4月1日、エイプリルフールだ! 騙されおったな!」
「……あの、タカシ?」
「気がつかなかったおまえが悪いんだぞ。ほれ、自分の分を払え」
「……今日、4月2日だよ?」
「まったまた、んなわけ……」
無言で梓が携帯を差し出す。そこに表示されてるのは、4月2日。
「……勘違い?」
騙そうとした罰として、全額奢らされました。悔しい。スカートめくってやれ。
怒られた。
「パンツ脱がす方がよかったか?」
超怒られた。
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【自動的なボクっ娘】
2010年05月10日
登校してきた梓を捕まえ、いきなり切り出す。
「自動ドアやエスカレーターってあるよな。自動で動いて便利だよな」
「う、うん?」
「だから、おまえも自動的になれ。命令だ」
「じ、自動的に? なんで? 命令?」
「そうだな……とりあえず、俺を見かけたら『ごしゅじんさま、なでなでしてほしいです、わふわふ♪』と自動的に言え」
「なんでボクがそんなこと言わないといけないんだよぉ!」
「あと、俺の弁当も作ってこい。パンは飽きた」
「ヤだよ! めんどいもん」
「それから、学校の行き帰りは俺についてこい。鞄を持たしてやる」
「……タカシ、ボクの話聞いてる?」
「以上、追加もあるかもしれないが頼むな」
梓の頭に手を載せると、怒られた。
「全然聞いてない! それならボクも言うよ! タカシは今日からボクの家来! 肩揉んだり鞄持ったり頭なでたりしないとダメなんだから!」
「よし、任せろ」
片手で梓の肩を揉み、鞄をわきで挟み、あまった手で頭を撫でる。
「だ、誰も一度にしろとは言ってないよぉ!」
「いかがですか、梓様」
「やっぱり聞いてない!? あいたたた!」
頭に置いた手に力を入れ、梓の頭をわしづかみにして宙吊りにする。
「軽いな。やっぱ乳がないと体重も軽くなるのか?」
「関係ないよぉ! いいから降ろせよ、ばかぁ!」
これ以上いじめると本格的に泣かれそうなので、降ろす。
「ううううう……なんでいつもいつもいじめるんだよぉ!」
「愛情の裏返しじゃないか?」
「本人が言ったら信憑性0だよぉ! うわ~ん、タカシのばかぁ!」
「あーもう泣くな。子供かおまえは」
泣いてしまった梓の頭を優しくなでると、すぐにはにかむような笑顔を見せてくれた。
……まったく。この笑顔を見たいからいじめてる、なんて言えないよな。
「自動ドアやエスカレーターってあるよな。自動で動いて便利だよな」
「う、うん?」
「だから、おまえも自動的になれ。命令だ」
「じ、自動的に? なんで? 命令?」
「そうだな……とりあえず、俺を見かけたら『ごしゅじんさま、なでなでしてほしいです、わふわふ♪』と自動的に言え」
「なんでボクがそんなこと言わないといけないんだよぉ!」
「あと、俺の弁当も作ってこい。パンは飽きた」
「ヤだよ! めんどいもん」
「それから、学校の行き帰りは俺についてこい。鞄を持たしてやる」
「……タカシ、ボクの話聞いてる?」
「以上、追加もあるかもしれないが頼むな」
梓の頭に手を載せると、怒られた。
「全然聞いてない! それならボクも言うよ! タカシは今日からボクの家来! 肩揉んだり鞄持ったり頭なでたりしないとダメなんだから!」
「よし、任せろ」
片手で梓の肩を揉み、鞄をわきで挟み、あまった手で頭を撫でる。
「だ、誰も一度にしろとは言ってないよぉ!」
「いかがですか、梓様」
「やっぱり聞いてない!? あいたたた!」
頭に置いた手に力を入れ、梓の頭をわしづかみにして宙吊りにする。
「軽いな。やっぱ乳がないと体重も軽くなるのか?」
「関係ないよぉ! いいから降ろせよ、ばかぁ!」
これ以上いじめると本格的に泣かれそうなので、降ろす。
「ううううう……なんでいつもいつもいじめるんだよぉ!」
「愛情の裏返しじゃないか?」
「本人が言ったら信憑性0だよぉ! うわ~ん、タカシのばかぁ!」
「あーもう泣くな。子供かおまえは」
泣いてしまった梓の頭を優しくなでると、すぐにはにかむような笑顔を見せてくれた。
……まったく。この笑顔を見たいからいじめてる、なんて言えないよな。
【流しそうめんとボクっ娘】
2010年05月09日
暑い。こうも暑くてはボクっ娘をいじめてもすっきりしない。
というわけでリナを丸め込み、そうめん大会をすることにした。
「では、流しそうめん大会を開催します」
「え? ど、どういうこと?」
「ここから流れてくる素麺をどんどん食べてください。では、開始~」
ぷっぷくぷーという吹奏楽部のラッパ音と共に、超巨大な素麺流しの上流から素麺が流れてきた。
「わっ、き、来たよ! そーめん!」
「ああ、言い忘れてたけど一番素麺食えなかった奴罰ゲームな」
梓が取ろうとした素麺を奪いながらそう言った。
「あああああ! ボクのそーめん取った! ……え、罰ゲーム?」
「むぐむぐ……なに、ちょっと処女を喪失するだけだ。軽い軽い」
言いながら梓が取ろうとした素麺を再び頂く。
「重いよ! すっごく重いよ! ていうかボクのそーめん取るな!」
「むぐむぐ……たまに素麺食うと美味いな。梓、おまえも食えよ」
言いながら梓の素麺を奪う。
「だから取るなよ! ボクのそーめん!」
梓が憤慨しながら俺の素麺を奪いにかかった。
「わっ馬鹿、人のとる奴があるか。そこ流れてる素麺取れよ」
取られないよう梓の頭を左手でホールドしながら右手で素麺をすする。
「タカシがボクの取っちゃうから食べれないんだよ!」
「口移しでいいならやってもいいぞ」
「嫌だよッ!」
「贅沢だなぁ。昔の人はすいとんを喜んで食っていたと言うのに……」
「そーめんが嫌なんじゃなくて口移しが嫌なだけだよ!」
わーわー言ってる隙をついて梓の前を流れる素麺をかっさらう。
「あああああ! また取った! また!」
「むぐむぐ、うまひ」
梓の邪魔をしながらしばらく食ってると、ぷっぷくぷーというラッパ音が聞こえた。
「お、終わったみたいだな」
「……結局全然食べれなかった。タカシが邪魔ばっかりするから!」
「じゃあ罰ゲームをば」
梓のスカートの中に手を突っ込むと、思い切り殴られた。
「な、な、何すんだよ馬鹿ぁ!」
「罰ゲームに処女喪失。軽い軽い」
「重いよ! 誰だよ、こんな犯罪みたいな罰ゲーム考えたの!」
「ああ、俺。リナがぐだぐだぬかしてたけど、乳責めしたら大人しくなったいててててて」
ぎぅ~っと梓にほっぺをつねられた。
「乳責めって、何やったんだよ!」
「いーから処女を謙譲しろ。それとも、もう非処女か?」
「処女だよッ! ……あ」
いまさら口を閉じても、自ら大声で周囲に知らせてしまった後なので意味ないよ。
「う、う~~~~~~! タカシぃ! どーしてくれるんだよぉ!」
「案ずるな。今から非処女になれば問題ない」
梓のスカートの中に手を突っ込むと、思い切り殴られた。
「タカシの馬鹿ッ! ど変態! 特殊趣味! うわ~~~ん!」
「待て梓! 俺はボクっ娘が好みなだけで特殊じゃないぞ!」
泣きダッシュをかます梓に叫ぶが、返事は当然のように返ってこなかった。
「……ま、罰ゲームなんて冗談なんだけどな」
どうやって許してもらおうか考えながら、俺は殴られた頬をさすった。
というわけでリナを丸め込み、そうめん大会をすることにした。
「では、流しそうめん大会を開催します」
「え? ど、どういうこと?」
「ここから流れてくる素麺をどんどん食べてください。では、開始~」
ぷっぷくぷーという吹奏楽部のラッパ音と共に、超巨大な素麺流しの上流から素麺が流れてきた。
「わっ、き、来たよ! そーめん!」
「ああ、言い忘れてたけど一番素麺食えなかった奴罰ゲームな」
梓が取ろうとした素麺を奪いながらそう言った。
「あああああ! ボクのそーめん取った! ……え、罰ゲーム?」
「むぐむぐ……なに、ちょっと処女を喪失するだけだ。軽い軽い」
言いながら梓が取ろうとした素麺を再び頂く。
「重いよ! すっごく重いよ! ていうかボクのそーめん取るな!」
「むぐむぐ……たまに素麺食うと美味いな。梓、おまえも食えよ」
言いながら梓の素麺を奪う。
「だから取るなよ! ボクのそーめん!」
梓が憤慨しながら俺の素麺を奪いにかかった。
「わっ馬鹿、人のとる奴があるか。そこ流れてる素麺取れよ」
取られないよう梓の頭を左手でホールドしながら右手で素麺をすする。
「タカシがボクの取っちゃうから食べれないんだよ!」
「口移しでいいならやってもいいぞ」
「嫌だよッ!」
「贅沢だなぁ。昔の人はすいとんを喜んで食っていたと言うのに……」
「そーめんが嫌なんじゃなくて口移しが嫌なだけだよ!」
わーわー言ってる隙をついて梓の前を流れる素麺をかっさらう。
「あああああ! また取った! また!」
「むぐむぐ、うまひ」
梓の邪魔をしながらしばらく食ってると、ぷっぷくぷーというラッパ音が聞こえた。
「お、終わったみたいだな」
「……結局全然食べれなかった。タカシが邪魔ばっかりするから!」
「じゃあ罰ゲームをば」
梓のスカートの中に手を突っ込むと、思い切り殴られた。
「な、な、何すんだよ馬鹿ぁ!」
「罰ゲームに処女喪失。軽い軽い」
「重いよ! 誰だよ、こんな犯罪みたいな罰ゲーム考えたの!」
「ああ、俺。リナがぐだぐだぬかしてたけど、乳責めしたら大人しくなったいててててて」
ぎぅ~っと梓にほっぺをつねられた。
「乳責めって、何やったんだよ!」
「いーから処女を謙譲しろ。それとも、もう非処女か?」
「処女だよッ! ……あ」
いまさら口を閉じても、自ら大声で周囲に知らせてしまった後なので意味ないよ。
「う、う~~~~~~! タカシぃ! どーしてくれるんだよぉ!」
「案ずるな。今から非処女になれば問題ない」
梓のスカートの中に手を突っ込むと、思い切り殴られた。
「タカシの馬鹿ッ! ど変態! 特殊趣味! うわ~~~ん!」
「待て梓! 俺はボクっ娘が好みなだけで特殊じゃないぞ!」
泣きダッシュをかます梓に叫ぶが、返事は当然のように返ってこなかった。
「……ま、罰ゲームなんて冗談なんだけどな」
どうやって許してもらおうか考えながら、俺は殴られた頬をさすった。
【はらぺこボクっ娘】
2010年05月07日
放課後、しっぽを振ってついてくるボクっ娘を連れだらだら帰っていたら「ぐぅ」と盛大な音がした。
「ボクっ娘、はらぺこか?」
「は、はらぺことか言うなよぉ! それにボクっ娘じゃなくて梓! 覚える気ないんでしょ!?」
「はらぺこキャラのためにどっかで飯食うか。マックでいいな?」
「う……べ、別にいいけど」
頭をなでると途端に大人しくなるので、大変便利。ただ、頬を染めるのはやめて。
そんなわけではらぺこを連れマックへ。店内は学校帰りの学生達が多数たむろっていた。
「多いな……はらぺこ、薙ぎ払え」
「無理だよ! はらぺこって呼ぶな!」
仕方ないので大人しく列に並ぶ。しばらく待つと、俺と同じくらいの年の可愛い店員さん笑顔を向けてくれた。
そして、ここで食えとか一緒に揚げ芋を食えとか一所懸命ナンパするので、意を汲んで席に招待したら梓に叱られた。
「あれはナンパじゃなくてマニュアルなの! 分かれよぉ!」
「分かった上での行為だ」
「余計タチ悪いよぉ!」
なんか知らんが怒ってる梓をからかってると、店員さんがハンバーガーを持ってきた。俺が二個、梓が一個。
「はらぺこなのに一つで足りるのか?」
「はらぺこはらぺこ言うなよぉ……。ボク、そんなはらぺこじゃないもん」
なんて言いながらすでに包み紙を破っている梓ははらぺこだと思う。
「もにゅもにゅ……おいしいねぇ」
さっきまで怒っていたのに、もう笑顔を見せてくれる。簡単というか子供というか可愛いなぁ。
などといつまでも梓の顔を見ていても仕方ないので、俺も彼女に倣いハンバーガーにかぶりつく。
「うん、結構うまいな。やはり死んだ獣の肉をすり潰した物はうまい」
梓が嫌そうな顔をした。
「タカシって、デリカシーないよね」
「そうでもないぞ。食事中に下の話題はできるだけ避けるようにしている。ところで今朝トイレ行ったら史上稀に見る大物が」
「言ってる傍から何言ってんだよぉ!」
梓のハンバーガーを口に突っ込まれる。
「むぐむぐ……うまい」
ぺろりと一口で平らげ、ついでに梓の指もれろん。
「うひゃっ!? な、何すんだよぉ!」
「妖怪指舐め。ボクっ娘やらはらぺこやらの指を舐めて暮らす可哀想な妖怪」
「全部ボクのことじゃないかよぉ! それに可哀想ってどういうことだよぉ! もー怒った、コレ没収!」
梓は俺の残ったハンバーガーを奪い、そそくさと噛り付いた。
「あっ、俺のチキンバーガー! 貴様、俺の鳥さんを返せ!」
「やだよーだ! 罰だもん、もうボクのだもん!」
言いながらも梓は食いきってしまった。
「はらぺこの本領発揮か……くっ、侮っていた」
「だから、はらぺこって言うな!」
怒りながらも腹が膨れて満足したのか、梓は笑顔だった。
「ボクっ娘、はらぺこか?」
「は、はらぺことか言うなよぉ! それにボクっ娘じゃなくて梓! 覚える気ないんでしょ!?」
「はらぺこキャラのためにどっかで飯食うか。マックでいいな?」
「う……べ、別にいいけど」
頭をなでると途端に大人しくなるので、大変便利。ただ、頬を染めるのはやめて。
そんなわけではらぺこを連れマックへ。店内は学校帰りの学生達が多数たむろっていた。
「多いな……はらぺこ、薙ぎ払え」
「無理だよ! はらぺこって呼ぶな!」
仕方ないので大人しく列に並ぶ。しばらく待つと、俺と同じくらいの年の可愛い店員さん笑顔を向けてくれた。
そして、ここで食えとか一緒に揚げ芋を食えとか一所懸命ナンパするので、意を汲んで席に招待したら梓に叱られた。
「あれはナンパじゃなくてマニュアルなの! 分かれよぉ!」
「分かった上での行為だ」
「余計タチ悪いよぉ!」
なんか知らんが怒ってる梓をからかってると、店員さんがハンバーガーを持ってきた。俺が二個、梓が一個。
「はらぺこなのに一つで足りるのか?」
「はらぺこはらぺこ言うなよぉ……。ボク、そんなはらぺこじゃないもん」
なんて言いながらすでに包み紙を破っている梓ははらぺこだと思う。
「もにゅもにゅ……おいしいねぇ」
さっきまで怒っていたのに、もう笑顔を見せてくれる。簡単というか子供というか可愛いなぁ。
などといつまでも梓の顔を見ていても仕方ないので、俺も彼女に倣いハンバーガーにかぶりつく。
「うん、結構うまいな。やはり死んだ獣の肉をすり潰した物はうまい」
梓が嫌そうな顔をした。
「タカシって、デリカシーないよね」
「そうでもないぞ。食事中に下の話題はできるだけ避けるようにしている。ところで今朝トイレ行ったら史上稀に見る大物が」
「言ってる傍から何言ってんだよぉ!」
梓のハンバーガーを口に突っ込まれる。
「むぐむぐ……うまい」
ぺろりと一口で平らげ、ついでに梓の指もれろん。
「うひゃっ!? な、何すんだよぉ!」
「妖怪指舐め。ボクっ娘やらはらぺこやらの指を舐めて暮らす可哀想な妖怪」
「全部ボクのことじゃないかよぉ! それに可哀想ってどういうことだよぉ! もー怒った、コレ没収!」
梓は俺の残ったハンバーガーを奪い、そそくさと噛り付いた。
「あっ、俺のチキンバーガー! 貴様、俺の鳥さんを返せ!」
「やだよーだ! 罰だもん、もうボクのだもん!」
言いながらも梓は食いきってしまった。
「はらぺこの本領発揮か……くっ、侮っていた」
「だから、はらぺこって言うな!」
怒りながらも腹が膨れて満足したのか、梓は笑顔だった。
【買い物に付き合わせるツンデレ】
2010年05月06日
たまの休日くらい家でのんびりエロ本でも読みたいもんだと机にかじりついてると、電話が鳴った。
「タカシ? ボクだよ。暇だよね。買い物行くからついてきて」
「俺にはボクと喋る知り合いはいません」
「ぼ、ボクだよ! ボク、ボクだって!」
「ただ、一人称がボクの肉奴隷は一人います」
「肉奴隷とか言うな! いーから10分以内にいつもの待ち合わせのとこ来て! 来なかったらもう宿題見せてあげないから!」
「すぐ準備いたします、梓様」
ぱぱぱっと着替えて家出て全力ダッシュ。いつもの場所に梓がふくれっ面で立っていた。
「遅いよ! 女の子を待たすなんてサイテーだよ!」
「はぁっ、はぁっ……お、おまえな、家からここまで10分で来ること自体無理なんだぞ……ぜぃぜぃ」
「そんなの知んないよっ! ほら、とっとと行くよ!」
ぜぇぜぇ言ってる俺を置いて、梓は先に行ってしまった。追いかけように疲れて動くのしんどい。
ふと目を横に向けると、うまそうに果物汁をすすってる女性がいた。俺も飲もうと自販機に近づき硬貨を入れる。
「なんで着いて来てないんだよぉ!」
涙目の梓がいつの間にか俺の後ろにいたので驚いた。
「いや、ノド渇いて」
「なんか言ってからにしろよぉ! ……後ろ見たらタカシいなくて、びっくりしたじゃん」
ぐしぐしと目をこする梓を見てると、なんとなく申し訳なく感じる。
「悪ぃ悪ぃ。ほら、ジュースおごってやるから好きなの選べ」
「こ、こんなので誤魔化されないんだから! ……オレンジがいい」
「ほいほい」
ぽちっとボタンを押下し、梓に渡す。
「コーラじゃん! ボク、オレンジって言ったよ!? ボク炭酸飲めないよ!」
「委細了承済みだ」
「……う~! タカシのいじめっこ!」
梓は激しくコーラをシェイクし、俺に渡した。
「これはタカシが飲んで!」
「いや、おまえめちゃめちゃシェイクしてたじゃん。飲めねぇよ」
「罰ゲームだよ! でも、飲まないならボクにもういじわるしたらダメだよ?」
そう言ってにんまり笑う梓に、俺は軽く笑いかけると勢いよくコーラのプルタブを引き上げた。
当然の帰結として、コーラが俺と梓に降り注いだ。
「ひゃああああ!?」
「ふはははは! この程度で俺様が梓をいじめることをやめるわけがないだろう!」
「……笑ってるけど、罰ゲーム失敗だよ。コーラ浴びたけど、飲んでないもんね。だから、もうボクのこといじめたらダメだからね」
にっこり笑う梓の頬に、軽く手を添える。
「え? な、なに?」
そして、ぺろりと梓の頬を舐めた。
「な! ななななにを!?」
「ほれ、飲んだぞ。おまえにもコーラ掛かってたからな」
「のの飲んだって!? 舐めたじゃん! ぺろって!」
「まぁおまえの全身舐めれば飲む量に値するだろうけど……いいか?」
「だ、ダメダメダメダメ! ダメのダメダメだよっ! 何考えてんだよっ!」
「はっはっは。しかし、こんだけ濡れちまったら着替えないとダメだな」
「……しょうがない、今日は買い物諦めるよ。タカシの家行こ? たしかボクの服の替えあったよね」
「ああ、いつかおまえが泊まりに来て小便漏らした時に買った替えがある」
「そ、そういうこと言うなよぉ! あの時は怖い映画見たから、仕方なかったんだよっ!」
真っ赤な顔で俺を叩く梓の頭をなでながら、俺たちは家に帰った。
「タカシ? ボクだよ。暇だよね。買い物行くからついてきて」
「俺にはボクと喋る知り合いはいません」
「ぼ、ボクだよ! ボク、ボクだって!」
「ただ、一人称がボクの肉奴隷は一人います」
「肉奴隷とか言うな! いーから10分以内にいつもの待ち合わせのとこ来て! 来なかったらもう宿題見せてあげないから!」
「すぐ準備いたします、梓様」
ぱぱぱっと着替えて家出て全力ダッシュ。いつもの場所に梓がふくれっ面で立っていた。
「遅いよ! 女の子を待たすなんてサイテーだよ!」
「はぁっ、はぁっ……お、おまえな、家からここまで10分で来ること自体無理なんだぞ……ぜぃぜぃ」
「そんなの知んないよっ! ほら、とっとと行くよ!」
ぜぇぜぇ言ってる俺を置いて、梓は先に行ってしまった。追いかけように疲れて動くのしんどい。
ふと目を横に向けると、うまそうに果物汁をすすってる女性がいた。俺も飲もうと自販機に近づき硬貨を入れる。
「なんで着いて来てないんだよぉ!」
涙目の梓がいつの間にか俺の後ろにいたので驚いた。
「いや、ノド渇いて」
「なんか言ってからにしろよぉ! ……後ろ見たらタカシいなくて、びっくりしたじゃん」
ぐしぐしと目をこする梓を見てると、なんとなく申し訳なく感じる。
「悪ぃ悪ぃ。ほら、ジュースおごってやるから好きなの選べ」
「こ、こんなので誤魔化されないんだから! ……オレンジがいい」
「ほいほい」
ぽちっとボタンを押下し、梓に渡す。
「コーラじゃん! ボク、オレンジって言ったよ!? ボク炭酸飲めないよ!」
「委細了承済みだ」
「……う~! タカシのいじめっこ!」
梓は激しくコーラをシェイクし、俺に渡した。
「これはタカシが飲んで!」
「いや、おまえめちゃめちゃシェイクしてたじゃん。飲めねぇよ」
「罰ゲームだよ! でも、飲まないならボクにもういじわるしたらダメだよ?」
そう言ってにんまり笑う梓に、俺は軽く笑いかけると勢いよくコーラのプルタブを引き上げた。
当然の帰結として、コーラが俺と梓に降り注いだ。
「ひゃああああ!?」
「ふはははは! この程度で俺様が梓をいじめることをやめるわけがないだろう!」
「……笑ってるけど、罰ゲーム失敗だよ。コーラ浴びたけど、飲んでないもんね。だから、もうボクのこといじめたらダメだからね」
にっこり笑う梓の頬に、軽く手を添える。
「え? な、なに?」
そして、ぺろりと梓の頬を舐めた。
「な! ななななにを!?」
「ほれ、飲んだぞ。おまえにもコーラ掛かってたからな」
「のの飲んだって!? 舐めたじゃん! ぺろって!」
「まぁおまえの全身舐めれば飲む量に値するだろうけど……いいか?」
「だ、ダメダメダメダメ! ダメのダメダメだよっ! 何考えてんだよっ!」
「はっはっは。しかし、こんだけ濡れちまったら着替えないとダメだな」
「……しょうがない、今日は買い物諦めるよ。タカシの家行こ? たしかボクの服の替えあったよね」
「ああ、いつかおまえが泊まりに来て小便漏らした時に買った替えがある」
「そ、そういうこと言うなよぉ! あの時は怖い映画見たから、仕方なかったんだよっ!」
真っ赤な顔で俺を叩く梓の頭をなでながら、俺たちは家に帰った。