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2025年04月04日
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【GWをもう一度味わいたいとツンデレに言ったら】

2013年05月12日
「GWと聞きましたが」
「…………」
 どういうわけか、ちなみがアホの子を見る目で俺を見る。
「……まだ若いのに、もうボケたか。なむー」
「拝むな」
「……GWはとっくの昔に終わった。残念でした。……分かったら成仏しろ」
「まだ死んでない」
「……むぅ」(不満げ)
「なんでやねん。それはそうと、俺は冷凍保存されていたので連休を過ごした記憶がないので、その旨を担任教師の年齢詐称してる小学生に言ったら、特例で改めて連休をもらえないだろうか」
「…………」
 珍しくちなみが目を見開いてる。可愛い。
「……時々、タカシは全力でとんでもない嘘をぶちこんでくるから侮れない」
「いや、大谷先生が小学生というのは周知の事実だと思ったが」
 廊下の方から可愛らしいくしゃみが聞こえてきた気がしたが、気のせいだ。
「……それじゃなくて、冷凍保存の方」
「ああ。最近の冷凍食品はすごいね。チャーハンなんて店のと比べても遜色ないレヴェルだよね。チャハハーン」
「……そんな話はしていない」
「なんの話だっけ。サメ?」
「……タカシはすぐにサメの話をしたがる。……正直まるで興味がないくせに、どうしてサメの話をしたがるのか」
「そんなのはどうでもいい。兎に角、俺はもう一度連休を味わいたいんだ」
「……もう、一度?」
 ちなみの眉が跳ね上がる。なんという失言を。
「それにしても今日もちなみは可愛いなァ。ちゅーしていい?」
「……もう一度、味わいたいと、言った?」
 俺の必死の抵抗を完全に無視し、ちなみはジロリと俺を睨み上げた。
「ああ、もう一度ちなみの唇の感触を味わいたいと言った」
「……そういう気持ち悪い妄言は、また後にしろ」
「はい」
 本当に嫌そうな顔をされたので、素直にうなずく。
「……もう一度味わいたい。つまり、一度連休を経験した。……それ即ち、冷凍保存が嘘であったなによりの証左……っ!」
「そりゃそうだろ、ばーか」
 探偵が謎の解明編の時とかにする、ズビシと指を突きつけるアレをされたので、馬鹿にする。
「…………」
 ちなみがびっくりした。目を見開いて口もポカーンと開いてる。可愛い。
「…………」
 ややあって、ちなみは頬を膨らませて不満を分かりやすく表した。可愛い。
「小学生か」ナデナデ
「……背と胸で頻繁に間違われるが、タカシと同級生だ。なでるな、馬鹿」
「いや、今回に関してはそのほっぺぷくーの抗議に関して言ってるのだが」
「…………」(ほっぺぷくー)
「うぅむ。可愛い」ナデナデ
「……怒っているのだけど」ムスー
「騙されたことを?」
「……騙されてなんてない。最初から冷凍されないのは知ってた。なのに、まるで私が信じてたみたいにされたのが非常に不満だ。乗ってあげただけなのに」ムスー
「それは、ほら、俺の方が上手だったということで決着してくださいよ」ナデナデ
「……タカシ如きが私より上手など、片腹大激痛。……あと、なでるな、馬鹿」
「ちっちゃい子をなでるのが途方もなく好きなので諦めてください」
「……ちっちゃくない。他の子が異常に発育がいいだけだ。私は平均的だ」
「無理が過ぎる」
「……道理など、犬にでも食わせてしまえ」
「つるぺたの方が俺に大人気ですよ? ナタデココくらい大人気」
「…………」
 非常に微妙な顔をされた。
「ナタ・デ・ココ・ブッタ・ギル。オレサマ・オマエ・マルカジリ!」
「……うるさい」
「カタカナを並べると、どうしてもマルカジリが出てきますよね」
「……いいから黙って滅べ、馬鹿野郎」
「ぎあああ」ナデナデ
「……馬鹿にされた。タカシ如きに馬鹿にされるなど、屈辱の極みだ」
「後学のために聞いておきたいのだけど、ちなみの中で俺の評価ってどのくらいのレベルなんですかね」
「……うーん。……頑張れ鉛筆、負けるな包丁研ぎ器。……の、間くらい?」
「なるほど、わからん」
「……どうでもいいレベル」
「なんと悲しい事実なのか」
「……というか」
「?」
「……連休中、ずっと一緒に遊んでたのに、どうして冷凍保存されていた、などと明らかな嘘をついたのか、理解に苦しむのだけど」
「ちなみと益体もない話をするのが、とても好きなんだ」
「…………」
「?」
「……わ、私はお断りだ。……そ、その。……ば、ばーか」
 ほんのり頬を染めてそんなことを言ってくるので、頭をなでました!
「この馬鹿呼ばわりは大変心地よいですね!」ナデナデ
「……う、うるさい。……あんまりなでるな、ばか。……う、うぅー」
 小さく口を尖らせ、困った顔で俺をチラチラ見てくるので、興奮しました!
「……うぅ。今日もタカシは変態だ」
 しかし、俺の鼻息の荒さから興奮を読み取り、ウンザリした顔をされたので、今回の勝負は引き分けと言っていいだろう。

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【寝起きにツンデレがそばにいたら】

2013年02月08日
「……ん、んぐ。……ふわあああ~」
「……やっと起きた」
「うわらばっ!?」
「……うわらば?」
 目が覚めたら視界いっぱいにちなみの顔だったのでうわらばが出た。
「え、あの、なんでちなみが俺の家にいるの? 結婚したっけ?」
「……タカシと結婚とか噴飯モノ確定」
「失礼な。じゃあ、なんでこんな朝早くから我が家にいるのでしょうか」
「……膝枕のため?」
「え」
 そういえば今日の枕はいつもより柔らか度数が高めだよなー。しかも心なしか温かいよなー。いわゆる体温的なソレだよなー。
「……なんで膝枕をされている」
「……してほしそうな顔をしていたから?」
「寝てただけです」
「……貧乳に膝枕されるのは嫌と申すか」(涙目)
「そうは申さぬけど!」
「……いつもならそう言いながらなでるのに、今日はなでないし。……やっぱ嫌なんだ」(涙目)
「ええい! 体勢的になでにくいからなでないだけだっての!」ナデナデ
「…………」(嬉しい)
「はぁ……。で、朝っぱらから何の用だ?」
「……なんか妖怪? ……なんちて。……うひゃひゃ?」
「別にお前が言う必要はないです」ナデナデ
「…………」(嬉しい)
「で」
「?」
 ちなみは不思議そうに小首を傾げた。
「や、ハテナじゃなくて。何の用かと聞いているのです」
「……んーと。……んーと」
「ないのですか。用事が」
「……いや、ある。……なんの用もないのにタカシの家になんて来たりしない」
「いや、何の用もなくても来てほしいですがね。それはそうと、用事はなんですか」
「……んーと。……何にしよ」
「何にしよって聞こえましたが」
「……あ、そだ。……ごそごそ、じゃーん」
「そ、それはぁ!」
「……ご存知、タカシの大好きなネコミミ。……そしてそれを、そうちゃーく」スチャ
「猫耳カチューシャを携帯していることにも驚くが、それをためらいもなく頭部につける年頃の乙女にも驚いた」
「……うるさい。……あ、こほん。……うるさいにゃん」
「なんという媚力か……ッ!」ナデナデナデ
「……くにゃーん」(嬉しい)
「で」
「にゃ」
「いや、可愛いけど。結局何用なのですか」
「……ぺろぺろ」
「鼻を舐めないで」
「……まずい」
「鼻の味までは保証できません」
「……今日もタカシにはがっかりだ」
「意味が分からん」
「……がっかりしたので、膝枕はここまでー」スッ
「あああああ」
「……で」ゴソゴソ
「なにをしている」
「……見た通り、タカシと同衾している」
「同衾とか言うなっ! 柔らかく『一緒の布団に入ってる』とか言ってくださいよ!」
「……一緒の意味だし」
「いや、同衾のバヤイは色恋とか性関連の色々が含まれる意味合いなのでそのあの」
「……猫相手に発情するとか、タカシの性欲は果てしない」ガクガク
「ねこちなみん相手なので発情もしますよ」
「……あ、あぅ」
 普通に照れないで。困ります。色々。
「……にゃ、にゃー」ペロペロ
「ぶべべ。顔を舐めるな」
「……まずい」
「俺の顔の味見に来たのか?」
 ちなみはモソモソと布団の中にもぐり、俺の胸に自分の顔をぴたりとつけた。
「お、おい」
「……久々に休みだから、来た。……だけ」
 こもった声が布団の中から聞こえてきた。
「……学校だと、……くっつけないし」
「それは、なんというか、その、……イチャイチャしにきたということでよろしいか?」
「……よろしくない。……にゃ。……今日もタカシは性欲に支配されている。……にゃ」
 ちなみが布団から顔だけ出した。かわいい。
「かわいい」スリスリ
 かわいいので、ほっぺを手でスリスリしたりする。
「んー。うにゃにゃ」
「うにゃにゃとか! もっとそういう萌え台詞をお願いします!」
「……サービスしなきゃよかった」
 どういうことかちなみが落ち込んだ。
「そう言わずにもっとサービスお願いしますよ」ギュッ
「……勝手に抱きしめるな。そんなのは許可してない」
「いいですか?」
「……まあ、どうしてもと言うのなら」
「ヤッタネ!」ギュー
「……やれやれ。これだからタカシは困る」ギュー スリスリ
「なんかそちらからも抱き返されてるような。さらに言うなら、スリスリもされてるような」
「……超勘違い。これだから童貞は困る」スリスリスリ
「そうだろうか」
「……そうなの」ムギュギュ スリスリ ペロペロ
「擬音が多すぎやしませんか」
「……なんのことやら」
「無理がありすぎるかと」
「…………」
 突然ちなみが黙って俺の顔を見上げた。
「ん? どした?」ナデナデ
「……ちゅー。……が、したくなった」
「え」
「……ちゅー」
「え、いや、あの」
「……ちゅー。……にゃ」
「ここでまさかの猫投入……ッ!」
「……にゃー?」(小首を傾げつつ)
「ええぇえいっ!」

「…………」
「……はー。……すごかった」
「感想を言わないで!」
「……あんないっぱいされるとは思わなかった」
「素の感想は恥ずかしいです。やめて」
「……初めてなのに、まさかあんなに舌を」
「すいません俺が悪かったですどうかもう勘弁してください」
「……勘弁してほしければ、またちゅーしろ。いっぱいしろ。休みの度にしろ」クイクイ
 熱っぽい目でこちらを見てるネコミミつけたちっこいのが、俺の服を両手でクイクイと引っ張る。
「うん、分かった。結婚しよう」
 そりゃ俺の頭もおかしくなりますよ!(断言)
「…………。……ま、まだ早いと思う」
 ものすごい赤い顔でそんなことを言われては、身動きが取れなくなります。
「え、えーと。その、冗談なのですが。ほら、結婚とか噴飯モノって言ってたし」
「…………。……わ、分かってたし。ばればれだし。……私も冗談だし」
 ならどうして俺をぺしぺし叩いているのですか。
「うー。……ばか。しね。ばか」ペシペシ
「痛い痛い。まあ、それはその、数年後のお楽しみということで」
「…………う、うん」
 ちなみが湯気を出して撃沈したという噂。

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【ツンデレと初詣へ行ったら】

2013年01月03日
 お正月なのでちなみを誘って初詣に行きたいと思ったんだ。
「それがどうしてこうなった」
「……にゃー」
 なんかね。ちなみの家に行って部屋に行ったらネコミミっぽいのをつけた知り合いがようこそって感じで手をくいくい招いてるんです。
「あ、招き猫か!」ナデナデ
「……くにゃーん」(嬉しい)
「で、何やってんスか」
「……今年の干支にちなんで、コスプレ?」
「今年の干支は蛇なのですが」
「……猫じゃなかったっけ?」
「猫は干支に入っておりません」
「……ま、いっか」
「えええええ!? いや、ちっともよくないですよ娘さん! でも可愛いからいいような気もする!」ナデナデ
「……なでんなー」
「で、一人でコスプレして暇をつぶしてたと。随分と寂しい正月だな」
「……例年だと、このくらいの時期にタカシが初詣に誘いに来てたので、今年もそうかなと思い、策を巡らしたに過ぎない」
「え、策なのこれ」ナデナデ
「……なでんなー」
「嫌です」ナデナデ
「……くにゃーん。……策。……可愛い猫になり、タカシを萌え死にさせる策。……正月から死ぬがよいよいよい(残響音含む)」
「ふむ。じゃ、可愛いポーズして」
「……任せるにゃー」
 ちなみはベッドに仰向けで転がり、両手を猫手にした状態でこちらを見た。転がった拍子におへそがちらりと顔を出して大変に、大変に。
「うむ。200点」ナデナデナデ
「……なでんなー」
「大変に大変に可愛くてお兄さん満足です。嫁に来ませんか?」
「……論外」
「それは残念。ところで、一緒に初詣行きませんか?」
「……行く」
 ということで、ちなみと一緒に近所の神社へやってきた。あ、外に出るのでネコミミのカチューシャは外させました。
「……ネコミミモードは独り占めしたいとタカシは言う。……独占欲の固まりだ」
「恥の感情があるだけです」
「……こんな貧乳を連れ歩くのは恥ずかしい、とタカシは言う」ションボリ
「とても違います。冗談と分かっててあえて言うが、お前と一緒に歩いて嬉しく思いこそすれ、恥ずかしいなんて思うわけないだろ」
「…………。……は、恥ずかしいことを言うタカシは恥ずかしい奴だ」
 寒さとは違う理由だろう、ちなみは頬を染めて俺の腕をちょこんとつまんだ。
「はいはい」ナデナデ
「……う、ううー。なでんなー」
「とか行ってる間に賽銭箱の前まで来たと説明する俺は素敵だろう」
「……ち、ちっとも素敵じゃないもん」
 五円玉を賽銭箱に放り込み、鈴をガランガラン鳴らす。
「……うるさい」
「仕様です」
「……うー」
 隣で迷惑そうに眉をひそめるちなみを置いて、二回礼して二回手を打つ。……さて、どうしよう。何も浮かばない。
 ……よし、こうしよう。
 心の中でむにゃむにゃ唱えて、最後に一例して賽銭箱の前から離れる。ややあって、ちなみも駆け足でこちらにやって来た。
「……勝手にどっか行くな、ばか」
「勝手にどっかに行く習性がある俺を放っておく方が悪い」
「……分かった。次から首輪でもつける」
「しまった、逆らったら奴隷にされた」
「……よし、奴隷。……肩を揉め」
「乳もないのに肩がこるのか」
「……この奴隷は逆らうから駄目だ」ションボリ
「ほれ、いーからちょっと離れるぞ。ここは人が多いし、立ち止まったりしたら通行の邪魔だ」
 正月ということもあり、下手したら迷子になってしまうほど賽銭箱周辺は人が多い。はぐれないようにちなみの手を握る。はぐれないためにね。
「わ。……す、隙あらば手を握ってくる。……き、今日のオカズにされるに違いない」
「はい!」
「今すぐ手を離したい……」
 などと言いながら少し笑ってるちなみと一緒に、境内の中でも少し人気のない場所へやってきた。屋台がある場所と反対に位置しているから、人がいないのかな。
「よし、ここなら落ち着けるか」
「……あ、あの、えと、……な、なんでもない」
「? まあいいや。あ、そこにベンチがある。あそこに座ろうぜ」
「……ん」
 スッチャスッチャとベンチのところまで歩き、そこで気づいた。いつまで手を握ってんだ、俺。慌てて手を離す。
「あ、や、その。わざと手を握っていたのではないのですよ?」
「……わ、わー。私も気づかなかった」
「…………」
「……う、うぅ」
「……ああ。そうだな」ナデナデ
「……優しさが逆に不愉快だ」
 小さく頬を染めて、ちなみは俺を睨んだ。ああもう。
「……い、いーから座れ。疲れた」
「そだな」
 というわけで、ちなみと並んで腰を下ろす。ふぅ、人が多くて少し疲れた。
「で。何をお願いしましたか、ちなみさん」
「……隣の馬鹿が今すぐ緑色の泡になって死にますように?」
「神様って化学兵器なの?」
「……紫色の泡でもいい」
「色の問題じゃない。そういうのはアンブレラ社とかに頼みなさい」
「……分かった、そうする」
「しまった、善意のアドバイスの結果俺が死ぬ。これも広い視点で見れば自殺になるんだろうか」
「……で、タカシは何をお願いしたの?」
 寒いのか、ちなみは手をすりすりとこすり合わせながら俺に訊ねた。
「ん、んー。まあ、その、なんちうか」
「……目の前の貧乳が今すぐ俺のものになりますように、って?」
「そういうのは神様にお願いしてもどうにもならないだろ」
「……こんな貧乳娘なんかいらない、とタカシは言う」ションボリ
「いや、くれるなら超欲しいですが、くれるのか?」
「……大変に迷惑。今すぐ死ね」
「一体どうしろと言うのだ」
「……えへへ。……それで、何をお願いしたの?」
「んー。……ええと、笑うなよ?」
「……今からタカシが抱腹絶倒間違いなしのネタを披露するのか。……楽しみ」ワクワク
「あまりの緊張に胃に穴が開きそうだ。だがそうではなくて、馬鹿にするなよという意味で笑うなよと言ったのです」
「……分かった、努力する」
「それで充分。……えーと、だな。……その、来年もまたこうしてちなみと初詣に来れますように、と……その、ね?」
「…………。……あ、あははー。……は、恥ずかしい奴め。……あ、あははー」
「あの。全力で顔が赤いのですが」
「ま、まほかーんた。……タカシの方が赤いのは確定的に明らか」
「恥ずかしいのです」
「……実を言うと、私も恥ずかしい」
 そんなわけで、ベンチに赤い顔が二つ並ぶ珍しい見世物が完成してしまいました。ええい。
「……え、えい」ギュッ
「はうわっ」
 突如、手を握られた。そりゃはうわとか言っちゃいますよ。
「……さ、寒さが限界突破した。……緊急避難で、そ、その、……て、手を握る必要がある。……な、なので、仕方なく近くの野郎で暖を取る羽目になった。……手を握りたくなったわけじゃない」
「……あああああ! もう、ああ、もう。なあちなみ、ちょっとお前の家に帰って件のネコミミつけてくれませんか!?」
「……犯される。間違いない」
「間違いです」
 脳がクールダウンした。助かった。
「ちょっとイチャイチャしたくなっただけです」
「……断る」
「ネバネバでもいいです」
「……それなら可」
「ちなみの判定基準が分からんのだが」
「……冗談に決まってる。……まあ、家に帰ることに異論はない。……さ、寒いからね。……だから、一緒に帰ろ?」
 ごくん、とつばを飲み込む。無駄にでかい音だったのか、ちなみの顔がみるみる赤くなっていく。
「……そ、そーゆーことはしないもん」
「な、なんの話だか俺には皆目見当が!」
「……えっち」
「う」
 と、いうわけで、再び手を繋いでちなみの家へ向かいました。そういうことはしませんでした。
「……うー。いつまで触ってるか、変態」
「これはえっちなことに含まれないという判断なのでいいのです!」
「……うー」
 ただ、ネコミミモードのちなみを後ろから抱きかかえ、お腹をなでなでスリスリはしました。たくさんしました!

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【ツンデレの家で便所を借りたら】

2012年12月09日
 昨今の寒さときたら、便座の冷たさのあまり便所に行くのをためらうほどだ。
「その点お前の家のトイレはいいな。いつでもいつだって便座が温かい。ただ夏場が大変そうで可哀想に思います」
「……今日も馬鹿なんだね。がんばれ、がんばれ」ナデナデ
 憐憫に満ちた瞳の友人に冒頭から頭をなでられる俺です。コンチクショウ。
「冗談に決まっとろーが」
「……なんだ。タカシのことだ、その程度の知能指数しかないと思ったのに。……タカシにはがっかりだ」ムー
「なぜ俺が失望されなければならない」
「……ところで、便所を借りに来ただけなのか。もしそうなら大変に迷惑なので二度と来るな」
「この娘さんは酷いことを言うね。遊びに来たら尿意をもよおしただけだよ」
「……うら若い娘の前で尿意とか、もうそういうプレイをする前フリとしか思えない」
「さすがに童貞の身で聖水プレイはハードルが高すぎます」
「……やーい童貞。ばーかばーか」
「繰り返すが、この娘さんは酷いことを言うものだ」
 言われっぱなしも悔しいので、ちなみのほっぺを引っ張って溜飲を下げる。
「……で、遊びって何するの」
「ほっぺを引っ張られてるんだから、何らかの反応がほしいところですね」
「……痛い、でもお兄ちゃんのくれた痛みだから、嬉しい」
「何の話ですかっ!?」
「……いざという時、なんかそういうこと言った方が喜びそうなので、練習」
「しなくていいです」
 否定の意を込めてちなみの頭をぐしぐしなでる。
「……分かった。呼称を『にぃにぃ』に変更する」
「何も分かっちゃいない、ということは理解した」
 褒めてない。胸を張るな。えっへんじゃねえ。
「はぁ……。あと、お兄ちゃんじゃねえ。いや勿論そう呼ばれることに異論はないというかその!」
「……これはびっくり。タカシが相手とか100回生まれ変わってもありえないのに、当然自分が相手と思い込んだ台詞が飛び出した」
「これが101回の生まれ変わりなので、可能性はあるな」
「…………。そういう返しがぽんっと出てくるのは、ちょっとすごいと思う」
「そ、そうかなぁデヘヘうへへへイヒヒヒヒ」
「ただ、そのあとの酷い顔にはただただ残念だ」ションボリ
「全くだ……」ションボリ
「……まあいい。101回めの生まれ変わりなら仕方ないので、する?」
「いいのっ!? 口からでまかせが得意でよかった!」
「……当然、嘘だが」
「おや、まあ」
「……んじゃ、何しよっか。ゲームでもする? それともトランプとか?」
「じゃあトランプマンのものまねするから、トランプ貸して」
「……ゲームしよう」
「びっくりするくらいクオリティーの低いものまねだったので、正直助かった」
 そんなわけで、ゲーム機のセッティング。なのだが。
「いつになったらこの家にSFC以外のハードが現れるのだ」
「……お母さんが昔使ってたのをもらったから、新しいのは現れない予感」
「なるほど。それなら大事に使わないとな」
「…………。……ん」
 何やら嬉しそうに小さく微笑んで、ちなみはコクコクうなずいた。
「どしました」
「……ん、別に。……んふふ」
「だから、どしたっての」
「……んんん。なんでもない。……ただ、私の眼に間違いはなかったな、と再認識しただけ」
「?」
「いいの。……あ、そだ。……晩ご飯、食べてく?」
「いや、流石にそこまで甘えるつもりはないから遠慮しとく」
「……残念、もうお母さんはスーパーに買物に出かけた。……タカシがいなければ、大量の食材は消費しきれず廃棄される運命にある」
「晩飯食うと、なんか泊まる運びになるからなあ……」
「……こほん。『痛い、でもにぃにぃのくれた痛みだから、嬉しい』」
「するな。練習をするな」
「……ま、いい。……とにかく、そゆことなので、晩ご飯は食べて行け」
 そゆことらしい。

拍手[23回]

【ツンデレに理想郷について話したら】

2012年11月10日
 こんなにネコミミが好きなのに、この世界ときたら女の子にネコミミを生やしやがらねえ。
「おかしいと思いませんか!?」プンスカ
「……思う」
「よもや賛同を得られるとは! よし、一緒に神を成敗しにいこうではないか、ちなみ!」
「……ただ、まあ、タカシがおかしいのはいつものことなので、殊更言う必要もない気もする」
「いや、俺の頭の話ではなくて、この世界のコトワリをね。ちなみに、俺の頭はおかしくない」
「……名前を呼ばれた。本当にタカシは私が好きで好きで困る。迷惑なので自殺しろ」
「呼んでねえ。『前に述べた事柄に、あとから簡単な補足などを付け加えるときに用いる。ついでに言うと、という意味合い』のちなみに、という言葉を使っただけです。あと、自殺はしたくないです」
「……また呼ばれた。そして自殺はしろ」
「嫌だっての」
 ちなみの眉間をむぎゅーっと押して断りをいれる。
「……そこでもいいけど、もうちょっと眉寄りのトコ押したら、もっと眼精疲労が取れるのに。これだからタカシは使えない」
「お仕置きで疲労を取ろうとするな」
 とはいえ、一応眉頭の周辺を押してやる。
「む。ちなみ、押しにくいのでちょっと顔を上向きにして」
「むっ。……人の身体を小さいと申すか」
「申すのです」
「……申されては仕方ない」
 顔が上向きになったので、両手の親指でくいくいとちなみの眉をマッサージする。
「んー。んぅ。んー」
「うるさい」
「……気持ちよさのアピール中なのに。タカシにはがっかりだ」
「がっかり。……そう思いだした、がっかり世界だ! ネコミミの話をしてたのに、どうしてちなみのマッサージをしているのか! こんなことしてる場合じゃない!」
「……うーん。顔のマッサージのあとは、おっぱいのマッサージをしないと。誰かしてくれないかなあ」
「あっ! 丁度俺なんか上手だと思いますよ! なんか嫌な予感がしますが全力で気にしないことにします!」
 元気よくハイと手を上げて立候補する。
「……じゃあ、頑張れ」
「ハイ!」
 そんなわけで、くいくいくいとちなみの顔をマッサージする。
「んー。結構上手だね、タカシ」
「金取れそうなレヴェルか?」
「……唇の下っかわを噛んで発音しているので、お金は取れない」
「抜かった! こんなところで帰国子女の弊害が出ようとは……!」
「……この国から出たことないくせに」
「アイ ドント ハブ ア パスポゥト」
「発音がカタカナ。……ん。もーいーよ」
「しまった、マッサージに夢中になるあまりかくれんぼをしていたことに気づかなかった! これでは即座に捕まってしまう!」
「……もーいーよ、という響きからかくれんぼだと連想、思うがままに言ったと推測」
「当たり」(なでなで)
「…………」(ちょっと嬉しい)
「それで、お、お、お、おっぱいマッサージの話ですが!」
「?」
「おっぱい! おっぱいマッサージですよ! ほら、よく知らないけど大きくするために揉んだりするんでしょう!? ありえないですよね! 揉みたいから言いませんが! だけどまあ、ありえないですよね!」
「……本当にタカシはロリコンなんだなあ。ちなみ」
「みつを、みたいに言うな」(なでなで)
「ふふん。……まあ、なんだ。おっぱいマッサージとか、させるわけない」
「ですよねー。分かってたんです。本当に分かってたんです。だけど、一縷の望みに託したんです」
「ふははははー。ばーか」ペシペシ
 高らかに笑いながら人の頭をぺしぺしするちなみ。こっそり背伸びしてるが、気づかないフリをしてあげるのがマナーです。
「ええい。でもまあ、ちなみの顔をむいむいするのもそう悪くなかったので、まあいいや」
「むっ。……そこは、私に怒ってくれないと、困る」
 言葉通り、さっき俺がマッサージしてたちなみの眉が困ったように八の字を描いた。
「困られても困る。そもそも怒るの嫌いなんです」
「ばーかばーかばーか。……怒った?」(くりっと小首を傾げつつ)
「あまり」(なでなで)
 ちなみの顔がますます困っていく。可愛い。
「……ううううう。……怒れ。おーこーれ」ペシペシ
 両手を振り上げ、ちなみは俺の頬をぺしぺし叩いた。だが、もともと非力なので、鬱陶しいだけでちっとも痛くない。
「ああもう、分かった分かった。えーと、このー!」
「……もっと真剣に怒れ」
「これでなんとかなりません?」
「……やれやれ。これだからタカシは」
 どうして俺が呆れられてる段になってるのか。
「……まあいい、場は整った」
 そう言うと、ちなみはコホンと咳払いをひとつして、懐から何か取り出した。
「……まあまあ、そう怒るな。……このネコミミに免じて許してはどうか」
「ね、ね、ね、ね、ネコミミだぁ!!!」
 そう。ちなみが懐から取り出したのは、果たして俺が渇望して止まない、ネコミミ(のカチューシャ)だったのだ!!!
「……そうちゃーく。ふにゃーん」ネコミミモード
「あああ可愛いなあ。ちなみは可愛いなあ。ねこちなみんは可愛いなあ」(なでなでなで)
「ふにゃーん。くにゃーん」
「あああああ」(なでなでなで)
「……鼻息が荒い」(迷惑げ)
「興奮してるからね!」(なでなでなで)
「……うーん、気持ち悪い」
「はい! すいません! はい!」(なでなで)
「……なで量が減ってる。そんなのでショックを受けるな。いつものことだろうに」
「ご褒美と受け取ろうと努力はしたのですが、どうにも!」(なでなで)
「……やれやれ」(ぽふぽふ)
「ん?」
「……ここに座りたい、と猫が申している」(ぽふぽふ)
 ちなみがぽふぽふと俺の腿を叩く。
「つまり、お膝に乗せて抱っこの許可が出たということでいいんですか!?」
「……のー」
「チクショウ! この世界はいつもこうだ! 期待させるだけ期待させて最後に裏切る! ええい、憎らしい! ええい!」
「……怒った?」
「怒った!」
「……やったー。やっとタカシを怒らせることに成功。ぶい」
「ぶいじゃねえ」
「……じゃあ、満足したので、膝に座らせろ」
「え」
「……怒らせるための嘘だった。膝には座りたい、と猫が申している」
「なんと。この猫はなんて素敵なのだ!」
 というわけで、猫のためにあぐらをかいてその時を待つ。
「ど、どうぞ」
「ふにゃーん」ポフリ
「ネコミミにゃんにゃんが俺の膝に!!!」
「……とてもうるさい。やめておけばよかった」ウンザリ
「時すでにお寿司! 大変にお寿司! ふはははは!」(なでなで)
「……寿司。お寿司食べたい。にゃー」
「あ、今度一緒に食べに行こっか?」
「……ふにゃ」コクコク
「よし、ネコミミ娘とのデートにこぎつけることに成功! その時が楽しみだ!」
「デートではない。……あ、当然だけど、その時は普通のちなみとして行くので、ヨロシコ」
「ええっ!? そしてヨロシコ!?」
「ふにゃふにゃ」スリスリ
「だけどまあ今現在ネコミミの娘さんがふにゃふにゃ言いながらスリスリしてきたからまあいいや!」
「……あ、当然全部おごりね」
「え。いや、それは一介の学生にはちょっとだけ難しいような。もちろん無理すればできるのですが、それでも」
「くにゃーん」スリスリ
「おごりとか当然じゃあないですか!」(なでなで)
「……たやすし」
 自分でもそう思うます。

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