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2024年12月04日
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【ツンデレと初詣へ行ったら】
2013年01月03日
お正月なのでちなみを誘って初詣に行きたいと思ったんだ。
「それがどうしてこうなった」
「……にゃー」
なんかね。ちなみの家に行って部屋に行ったらネコミミっぽいのをつけた知り合いがようこそって感じで手をくいくい招いてるんです。
「あ、招き猫か!」ナデナデ
「……くにゃーん」(嬉しい)
「で、何やってんスか」
「……今年の干支にちなんで、コスプレ?」
「今年の干支は蛇なのですが」
「……猫じゃなかったっけ?」
「猫は干支に入っておりません」
「……ま、いっか」
「えええええ!? いや、ちっともよくないですよ娘さん! でも可愛いからいいような気もする!」ナデナデ
「……なでんなー」
「で、一人でコスプレして暇をつぶしてたと。随分と寂しい正月だな」
「……例年だと、このくらいの時期にタカシが初詣に誘いに来てたので、今年もそうかなと思い、策を巡らしたに過ぎない」
「え、策なのこれ」ナデナデ
「……なでんなー」
「嫌です」ナデナデ
「……くにゃーん。……策。……可愛い猫になり、タカシを萌え死にさせる策。……正月から死ぬがよいよいよい(残響音含む)」
「ふむ。じゃ、可愛いポーズして」
「……任せるにゃー」
ちなみはベッドに仰向けで転がり、両手を猫手にした状態でこちらを見た。転がった拍子におへそがちらりと顔を出して大変に、大変に。
「うむ。200点」ナデナデナデ
「……なでんなー」
「大変に大変に可愛くてお兄さん満足です。嫁に来ませんか?」
「……論外」
「それは残念。ところで、一緒に初詣行きませんか?」
「……行く」
ということで、ちなみと一緒に近所の神社へやってきた。あ、外に出るのでネコミミのカチューシャは外させました。
「……ネコミミモードは独り占めしたいとタカシは言う。……独占欲の固まりだ」
「恥の感情があるだけです」
「……こんな貧乳を連れ歩くのは恥ずかしい、とタカシは言う」ションボリ
「とても違います。冗談と分かっててあえて言うが、お前と一緒に歩いて嬉しく思いこそすれ、恥ずかしいなんて思うわけないだろ」
「…………。……は、恥ずかしいことを言うタカシは恥ずかしい奴だ」
寒さとは違う理由だろう、ちなみは頬を染めて俺の腕をちょこんとつまんだ。
「はいはい」ナデナデ
「……う、ううー。なでんなー」
「とか行ってる間に賽銭箱の前まで来たと説明する俺は素敵だろう」
「……ち、ちっとも素敵じゃないもん」
五円玉を賽銭箱に放り込み、鈴をガランガラン鳴らす。
「……うるさい」
「仕様です」
「……うー」
隣で迷惑そうに眉をひそめるちなみを置いて、二回礼して二回手を打つ。……さて、どうしよう。何も浮かばない。
……よし、こうしよう。
心の中でむにゃむにゃ唱えて、最後に一例して賽銭箱の前から離れる。ややあって、ちなみも駆け足でこちらにやって来た。
「……勝手にどっか行くな、ばか」
「勝手にどっかに行く習性がある俺を放っておく方が悪い」
「……分かった。次から首輪でもつける」
「しまった、逆らったら奴隷にされた」
「……よし、奴隷。……肩を揉め」
「乳もないのに肩がこるのか」
「……この奴隷は逆らうから駄目だ」ションボリ
「ほれ、いーからちょっと離れるぞ。ここは人が多いし、立ち止まったりしたら通行の邪魔だ」
正月ということもあり、下手したら迷子になってしまうほど賽銭箱周辺は人が多い。はぐれないようにちなみの手を握る。はぐれないためにね。
「わ。……す、隙あらば手を握ってくる。……き、今日のオカズにされるに違いない」
「はい!」
「今すぐ手を離したい……」
などと言いながら少し笑ってるちなみと一緒に、境内の中でも少し人気のない場所へやってきた。屋台がある場所と反対に位置しているから、人がいないのかな。
「よし、ここなら落ち着けるか」
「……あ、あの、えと、……な、なんでもない」
「? まあいいや。あ、そこにベンチがある。あそこに座ろうぜ」
「……ん」
スッチャスッチャとベンチのところまで歩き、そこで気づいた。いつまで手を握ってんだ、俺。慌てて手を離す。
「あ、や、その。わざと手を握っていたのではないのですよ?」
「……わ、わー。私も気づかなかった」
「…………」
「……う、うぅ」
「……ああ。そうだな」ナデナデ
「……優しさが逆に不愉快だ」
小さく頬を染めて、ちなみは俺を睨んだ。ああもう。
「……い、いーから座れ。疲れた」
「そだな」
というわけで、ちなみと並んで腰を下ろす。ふぅ、人が多くて少し疲れた。
「で。何をお願いしましたか、ちなみさん」
「……隣の馬鹿が今すぐ緑色の泡になって死にますように?」
「神様って化学兵器なの?」
「……紫色の泡でもいい」
「色の問題じゃない。そういうのはアンブレラ社とかに頼みなさい」
「……分かった、そうする」
「しまった、善意のアドバイスの結果俺が死ぬ。これも広い視点で見れば自殺になるんだろうか」
「……で、タカシは何をお願いしたの?」
寒いのか、ちなみは手をすりすりとこすり合わせながら俺に訊ねた。
「ん、んー。まあ、その、なんちうか」
「……目の前の貧乳が今すぐ俺のものになりますように、って?」
「そういうのは神様にお願いしてもどうにもならないだろ」
「……こんな貧乳娘なんかいらない、とタカシは言う」ションボリ
「いや、くれるなら超欲しいですが、くれるのか?」
「……大変に迷惑。今すぐ死ね」
「一体どうしろと言うのだ」
「……えへへ。……それで、何をお願いしたの?」
「んー。……ええと、笑うなよ?」
「……今からタカシが抱腹絶倒間違いなしのネタを披露するのか。……楽しみ」ワクワク
「あまりの緊張に胃に穴が開きそうだ。だがそうではなくて、馬鹿にするなよという意味で笑うなよと言ったのです」
「……分かった、努力する」
「それで充分。……えーと、だな。……その、来年もまたこうしてちなみと初詣に来れますように、と……その、ね?」
「…………。……あ、あははー。……は、恥ずかしい奴め。……あ、あははー」
「あの。全力で顔が赤いのですが」
「ま、まほかーんた。……タカシの方が赤いのは確定的に明らか」
「恥ずかしいのです」
「……実を言うと、私も恥ずかしい」
そんなわけで、ベンチに赤い顔が二つ並ぶ珍しい見世物が完成してしまいました。ええい。
「……え、えい」ギュッ
「はうわっ」
突如、手を握られた。そりゃはうわとか言っちゃいますよ。
「……さ、寒さが限界突破した。……緊急避難で、そ、その、……て、手を握る必要がある。……な、なので、仕方なく近くの野郎で暖を取る羽目になった。……手を握りたくなったわけじゃない」
「……あああああ! もう、ああ、もう。なあちなみ、ちょっとお前の家に帰って件のネコミミつけてくれませんか!?」
「……犯される。間違いない」
「間違いです」
脳がクールダウンした。助かった。
「ちょっとイチャイチャしたくなっただけです」
「……断る」
「ネバネバでもいいです」
「……それなら可」
「ちなみの判定基準が分からんのだが」
「……冗談に決まってる。……まあ、家に帰ることに異論はない。……さ、寒いからね。……だから、一緒に帰ろ?」
ごくん、とつばを飲み込む。無駄にでかい音だったのか、ちなみの顔がみるみる赤くなっていく。
「……そ、そーゆーことはしないもん」
「な、なんの話だか俺には皆目見当が!」
「……えっち」
「う」
と、いうわけで、再び手を繋いでちなみの家へ向かいました。そういうことはしませんでした。
「……うー。いつまで触ってるか、変態」
「これはえっちなことに含まれないという判断なのでいいのです!」
「……うー」
ただ、ネコミミモードのちなみを後ろから抱きかかえ、お腹をなでなでスリスリはしました。たくさんしました!
「それがどうしてこうなった」
「……にゃー」
なんかね。ちなみの家に行って部屋に行ったらネコミミっぽいのをつけた知り合いがようこそって感じで手をくいくい招いてるんです。
「あ、招き猫か!」ナデナデ
「……くにゃーん」(嬉しい)
「で、何やってんスか」
「……今年の干支にちなんで、コスプレ?」
「今年の干支は蛇なのですが」
「……猫じゃなかったっけ?」
「猫は干支に入っておりません」
「……ま、いっか」
「えええええ!? いや、ちっともよくないですよ娘さん! でも可愛いからいいような気もする!」ナデナデ
「……なでんなー」
「で、一人でコスプレして暇をつぶしてたと。随分と寂しい正月だな」
「……例年だと、このくらいの時期にタカシが初詣に誘いに来てたので、今年もそうかなと思い、策を巡らしたに過ぎない」
「え、策なのこれ」ナデナデ
「……なでんなー」
「嫌です」ナデナデ
「……くにゃーん。……策。……可愛い猫になり、タカシを萌え死にさせる策。……正月から死ぬがよいよいよい(残響音含む)」
「ふむ。じゃ、可愛いポーズして」
「……任せるにゃー」
ちなみはベッドに仰向けで転がり、両手を猫手にした状態でこちらを見た。転がった拍子におへそがちらりと顔を出して大変に、大変に。
「うむ。200点」ナデナデナデ
「……なでんなー」
「大変に大変に可愛くてお兄さん満足です。嫁に来ませんか?」
「……論外」
「それは残念。ところで、一緒に初詣行きませんか?」
「……行く」
ということで、ちなみと一緒に近所の神社へやってきた。あ、外に出るのでネコミミのカチューシャは外させました。
「……ネコミミモードは独り占めしたいとタカシは言う。……独占欲の固まりだ」
「恥の感情があるだけです」
「……こんな貧乳を連れ歩くのは恥ずかしい、とタカシは言う」ションボリ
「とても違います。冗談と分かっててあえて言うが、お前と一緒に歩いて嬉しく思いこそすれ、恥ずかしいなんて思うわけないだろ」
「…………。……は、恥ずかしいことを言うタカシは恥ずかしい奴だ」
寒さとは違う理由だろう、ちなみは頬を染めて俺の腕をちょこんとつまんだ。
「はいはい」ナデナデ
「……う、ううー。なでんなー」
「とか行ってる間に賽銭箱の前まで来たと説明する俺は素敵だろう」
「……ち、ちっとも素敵じゃないもん」
五円玉を賽銭箱に放り込み、鈴をガランガラン鳴らす。
「……うるさい」
「仕様です」
「……うー」
隣で迷惑そうに眉をひそめるちなみを置いて、二回礼して二回手を打つ。……さて、どうしよう。何も浮かばない。
……よし、こうしよう。
心の中でむにゃむにゃ唱えて、最後に一例して賽銭箱の前から離れる。ややあって、ちなみも駆け足でこちらにやって来た。
「……勝手にどっか行くな、ばか」
「勝手にどっかに行く習性がある俺を放っておく方が悪い」
「……分かった。次から首輪でもつける」
「しまった、逆らったら奴隷にされた」
「……よし、奴隷。……肩を揉め」
「乳もないのに肩がこるのか」
「……この奴隷は逆らうから駄目だ」ションボリ
「ほれ、いーからちょっと離れるぞ。ここは人が多いし、立ち止まったりしたら通行の邪魔だ」
正月ということもあり、下手したら迷子になってしまうほど賽銭箱周辺は人が多い。はぐれないようにちなみの手を握る。はぐれないためにね。
「わ。……す、隙あらば手を握ってくる。……き、今日のオカズにされるに違いない」
「はい!」
「今すぐ手を離したい……」
などと言いながら少し笑ってるちなみと一緒に、境内の中でも少し人気のない場所へやってきた。屋台がある場所と反対に位置しているから、人がいないのかな。
「よし、ここなら落ち着けるか」
「……あ、あの、えと、……な、なんでもない」
「? まあいいや。あ、そこにベンチがある。あそこに座ろうぜ」
「……ん」
スッチャスッチャとベンチのところまで歩き、そこで気づいた。いつまで手を握ってんだ、俺。慌てて手を離す。
「あ、や、その。わざと手を握っていたのではないのですよ?」
「……わ、わー。私も気づかなかった」
「…………」
「……う、うぅ」
「……ああ。そうだな」ナデナデ
「……優しさが逆に不愉快だ」
小さく頬を染めて、ちなみは俺を睨んだ。ああもう。
「……い、いーから座れ。疲れた」
「そだな」
というわけで、ちなみと並んで腰を下ろす。ふぅ、人が多くて少し疲れた。
「で。何をお願いしましたか、ちなみさん」
「……隣の馬鹿が今すぐ緑色の泡になって死にますように?」
「神様って化学兵器なの?」
「……紫色の泡でもいい」
「色の問題じゃない。そういうのはアンブレラ社とかに頼みなさい」
「……分かった、そうする」
「しまった、善意のアドバイスの結果俺が死ぬ。これも広い視点で見れば自殺になるんだろうか」
「……で、タカシは何をお願いしたの?」
寒いのか、ちなみは手をすりすりとこすり合わせながら俺に訊ねた。
「ん、んー。まあ、その、なんちうか」
「……目の前の貧乳が今すぐ俺のものになりますように、って?」
「そういうのは神様にお願いしてもどうにもならないだろ」
「……こんな貧乳娘なんかいらない、とタカシは言う」ションボリ
「いや、くれるなら超欲しいですが、くれるのか?」
「……大変に迷惑。今すぐ死ね」
「一体どうしろと言うのだ」
「……えへへ。……それで、何をお願いしたの?」
「んー。……ええと、笑うなよ?」
「……今からタカシが抱腹絶倒間違いなしのネタを披露するのか。……楽しみ」ワクワク
「あまりの緊張に胃に穴が開きそうだ。だがそうではなくて、馬鹿にするなよという意味で笑うなよと言ったのです」
「……分かった、努力する」
「それで充分。……えーと、だな。……その、来年もまたこうしてちなみと初詣に来れますように、と……その、ね?」
「…………。……あ、あははー。……は、恥ずかしい奴め。……あ、あははー」
「あの。全力で顔が赤いのですが」
「ま、まほかーんた。……タカシの方が赤いのは確定的に明らか」
「恥ずかしいのです」
「……実を言うと、私も恥ずかしい」
そんなわけで、ベンチに赤い顔が二つ並ぶ珍しい見世物が完成してしまいました。ええい。
「……え、えい」ギュッ
「はうわっ」
突如、手を握られた。そりゃはうわとか言っちゃいますよ。
「……さ、寒さが限界突破した。……緊急避難で、そ、その、……て、手を握る必要がある。……な、なので、仕方なく近くの野郎で暖を取る羽目になった。……手を握りたくなったわけじゃない」
「……あああああ! もう、ああ、もう。なあちなみ、ちょっとお前の家に帰って件のネコミミつけてくれませんか!?」
「……犯される。間違いない」
「間違いです」
脳がクールダウンした。助かった。
「ちょっとイチャイチャしたくなっただけです」
「……断る」
「ネバネバでもいいです」
「……それなら可」
「ちなみの判定基準が分からんのだが」
「……冗談に決まってる。……まあ、家に帰ることに異論はない。……さ、寒いからね。……だから、一緒に帰ろ?」
ごくん、とつばを飲み込む。無駄にでかい音だったのか、ちなみの顔がみるみる赤くなっていく。
「……そ、そーゆーことはしないもん」
「な、なんの話だか俺には皆目見当が!」
「……えっち」
「う」
と、いうわけで、再び手を繋いでちなみの家へ向かいました。そういうことはしませんでした。
「……うー。いつまで触ってるか、変態」
「これはえっちなことに含まれないという判断なのでいいのです!」
「……うー」
ただ、ネコミミモードのちなみを後ろから抱きかかえ、お腹をなでなでスリスリはしました。たくさんしました!
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