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2024年11月21日
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幽霊「幽霊です」 男「怖いなあ」 後編
2012年07月24日
男「ふぅ……。終わった」
幽霊「お疲れ様です、おにーさん」
男「ん。じゃ戻ろっか?」
幽霊「はい」
女「あ、お、終わったのね。お、お疲れ様」
男「ひゅーどろどろ」
女「忘れろって言ったでしょうがッ!!!」
男「ひぃ」
幽霊「お、鬼もかくやと思えるほどの怖さです! 思わず弟子入りしたくなります!」ブルブル
男「待て、コイツの恐怖と幽霊の目指す恐怖のベクトルは明らかに違うぞ。こいつの撒き散らす恐怖は物理的なもので、幽霊が目指すのは精神的な恐怖だろ?」
幽霊「あ、そでした。おにーさんの指摘には小生感服です」
男「一人称がおかしいが、分かってくれて何よりだ」ナデナデ
幽霊「えへへー」
幽霊「お疲れ様です、おにーさん」
男「ん。じゃ戻ろっか?」
幽霊「はい」
女「あ、お、終わったのね。お、お疲れ様」
男「ひゅーどろどろ」
女「忘れろって言ったでしょうがッ!!!」
男「ひぃ」
幽霊「お、鬼もかくやと思えるほどの怖さです! 思わず弟子入りしたくなります!」ブルブル
男「待て、コイツの恐怖と幽霊の目指す恐怖のベクトルは明らかに違うぞ。こいつの撒き散らす恐怖は物理的なもので、幽霊が目指すのは精神的な恐怖だろ?」
幽霊「あ、そでした。おにーさんの指摘には小生感服です」
男「一人称がおかしいが、分かってくれて何よりだ」ナデナデ
幽霊「えへへー」
男「で、女」クルッ
女「……な、なによ。まだ馬鹿にする気!?」
男「さっきのひゅーどろどろは怖かったです」ナデナデ
女「あ……」
幽霊「?」
女「……い、今更なによ。そ、そんなことされても、別に……」
男「ああ怖い怖い女のひゅーどろどろの怖いこと山のごとしだ」ナデナデ
女「……うー///」
幽霊「……ああ! おねーさんも頭なでられたかったんですね!」
女「なっ、ちがっ///!?」
幽霊「うんうん、分かります分かります。おにーさんは人格破綻者ですが、なでられると途方もなく嬉しくなりますもんね?」
女「ち、違うわよっ! 誰がこんな奴に!」
男「屈託のない笑みで人格破綻者って言われた。もうダメだ」ガックシ
幽霊「落ち込む姿がとてもよく似合ってます」
女「どんだけ打たれ弱いのよ。……で」
男「DE?」
女「……な、なでなでは、終わりなの?」
男「」
幽霊「ほほう。これが目が点になる、という現象ですね」
男「……はっ! なんだ夢か」
幽霊「しょうゆおいしいです」
女「……お、終わりなら、別にそれでいいケド。幽霊ちゃんばっかひいきしてるなんて思ってないし」ナミダメ
男「い、いかん、身体が勝手に女の頭を」ナデナデ
女「……か、勝手になら仕方ないわよね」ニマニマ
幽霊「いい加減お腹空きました。いつまでこの茶番を見てればいいんでしょうか」
男「知らない間に幽霊も口が悪くなってしまったなあ。お父さん悲しいよ」
幽霊「おにーさんはおとーさんでしたか」
男「初耳だ」
幽霊「相変わらず破綻した思考です」
女「…………」クイクイ
男「ん、ああ」ナデナデ
女「んへへー♪」ニマニマ
幽霊「うーんキモイです」
女「ええっ!?」
男「しっ、黙っててやれ」
女「アンタまで!? ううっ……もういいわよ!」
男「あっ、嘘ウソ冗談です。ぐひひひ、もっと俺をなでさせろー」
幽霊「妖怪なで男が出現しました。この妖怪は夜な夜な街を徘徊しては周囲の人間をなでるのですが、よく痴漢に間違えられて留置所に入れられるので現在の留置所は乗車率150%です」
女「何その嘘解説」
男「留置所に乗車率とは言わないだろ」
幽霊「ふたりがかりで責められて泣きそうです」ナミダメ
男「ああこれは申し訳ない。昨今の留置所は未来型だからしゅっぽしゅっぽと走るので乗車率で合ってるに違いないよ」ナデナデ
幽霊「なでなでげっと。しめしめ」
女「……あ、アンタは妖怪なで男なんだから、私もなでたいでしょ!? 特別になでさせてあげるわよ!」
男「妖怪とかこの現代社会に馬鹿じゃねえの」
女「むきーっ!!!」
幽霊「まったくです」
女「幽霊ちゃんが言うなっ! 幽霊ちゃんも妖怪の一種でしょ!」
幽霊「……幽霊も妖怪なのですか?」
男「たゆらとなどかに脳を吸い取られちゃったのか、全く分からない。1+1ってみかんだっけ?」
幽霊「そうです」
男「算数と国語が融和するとは思わなかったよ。流石は幽霊」ナデナデ
幽霊「しめしめ」
女「いーから私も混ぜろッ!」
男「は、はい。……べ、別に殴られるのが怖いからなでるんじゃないんだからねっ!」ナデナデ
幽霊「そのツンデレ語はただの負け惜しみにしか聞こえません」
男「しまった」
女「そんなのどーでもいいから、もっと誠心誠意なでろ、ばか」
男「あ、いかん。なんか顔とかべろんべろんに舐めたくなった。いい?」
女「いくないっ!」
幽霊「おにーさんは頭おかしいですね」
男「どさくさに紛れてハーレムの時間が終わってしまった。後悔が凄まじい。もっとなでたかった」
女「アンタが余計なこと言わなけりゃ、そ、その……もうちょっとアレしてもよかったんだけどさ。……も、もーちょっと考えなさいよね!」
男「分かった、ゴム買ってくる」
女「~~~~~!」ドゲシッ
幽霊「真っ赤になりながらの全力拳です」
男「何か考える方向性を誤った様子」ハナヂ
幽霊「どして輪ゴムを買うだけで怒られるんですか?」
男「ああ。輪ゴムじゃなくて、ゴムってのはコ」
女「説明するなっ! いーから机の上片付けろっ! ご飯よ!」
男「この嫁は暴力的に過ぎる」
女「だっ、誰が嫁よ、誰が!///」ポカポカ
男「あいたた」
幽霊「急に攻撃の威力が弱まりました。作為的なものを感じます」
女「幽霊ちゃんはハンバーグいらないのね」
幽霊「おにーさんがいらないって言ってました」
男「知らない間に俺はそんなことを言っていたのか。二重人格に違いない。封印された右腕がうずくとか言わなきゃいけないの?」
幽霊「それ邪気眼です」
男「邪王炎殺黒龍波!」ナデナデ
女「ひゃっ! ……も、もう///」
男「なんかいい感じにまとまった。ありがとう邪気眼」ナデナデ
女「……ご、ご飯だから。なでるのは後でね?」
幽霊「それはいいことを聞きました。この後はおにーさんのエンドレスなで時間なのですね?」
男「エンドレス!?」
女「……はーい、ハンバーグの登場よ。二人とも食べちゃって。自信作なんだから!」
幽霊「わーい!」
男「あの、お二方。なでるのはまるで異論はないのですが、エンドレスという単語に一抹の不安を感じるのですが」
幽霊「じゅーじゅーと良い音をたてています。でみぐらるそーすがいいにおいです。よられが出そうです」ダラダラ
男「出てる出てる。そしてどういうわけか幽霊が俺の真上に浮かんでるせいで、その涎が全部俺に」
幽霊「うわ、汚いです」
男「なんて言い草だ。チクショウ、全部舐めとってやる!」レロレロ
幽霊「ふわああん!」
女「妖怪かッ!」ドゲシッ
男「顔についた涎を舐めとっただけなのに、殴られるわ泣かれるわ散々だ」ハナヂ
幽霊「うわーん、おねーさーん!」ダキッ
女「はいよしよし。本当、酷い奴よねー、男って」ナデナデ
男「なんかうっすら甘かったような」
幽霊「ふわああああん!!」
女「男ッ!」
男「感想も許されぬとは」
男「泣かれたり殴られたりしたものの、どうにか落ち着いた様子」
幽霊「ぐすぐす……」
女「次また幽霊ちゃんにセクハラしたら殺すからね」
男「セクハラなどしてない。垂らされた涎を舐めとっただけだ」
女「それがセクハラだって言ってるのよ! 普通に拭けッ!」
男「次があればそうする。でも次したら殺されるって言う話だし、どうすればいいの」
女「知らないわよ。ほら、二人とも手合わせて。はい、いただきます」
幽霊「いただきまーす」
男「遠い夢が見えなくなったよ 呟いて空を見上げたら」
幽霊「もぐもぐ……おいしーです! おねーさんは料理の天才です!」
女「い、言い過ぎよぉ。悪い気はしないけどね」
男「流れる星の向こう側に 君との約束がまぶしくうつる」
女「そこの馬鹿、歌ってないで食え」
男「今からサビなのに」
女「ああ?」
男「すいません殺さないでください。いただきます」モグモグ
女「ったく。……で、ど、どう?」
男「おいしい」モグモグ
女「……そ、そっか。ま、まあ、私が作ったんだからトーゼンだけどね!」
男「おいしい」モグモグ
女「……えへへー♪」ニコニコ
幽霊「もぐもぐもぐ。おかわりください」
男「げぶはー。こんなうまい飯食ったの久しぶりだ。余は満足じゃ」ポンポン
幽霊「よはまんぞくじゃー」ポンポン
女「ほら二人とも、食べてすぐ横になると牛になるわよ」
男「それは大変にいけない。なぜなら牛とは即ち巨乳であり、幽霊や女がそんなのになったら世を儚んで死ぬ人が多発するから。俺とか」
女「幽霊ちゃん、一緒に横になりましょ」
幽霊「巨乳化作戦開始です」
男「分かった、大人しく死ぬからどうか横にならないでください」ドゲザ
幽霊「まだ出会って時間そんなに経ってないけど、おにーさんはどうしようもないですね」
女「そうなのよ。ほら早く顔あげろ馬鹿」
男「いや、冗談なのはわかってたけど、わずかでも巨乳になる可能性がそこにあるなら、命を賭けるに十分すぎる理由なので」
幽霊「無駄にかっこよくて困ります」
女「見た目は全然かっこよくはないけどね。何この十人並みな顔」
男「失敬な。じゃあ腹ごなしというわけじゃないけど、お風呂入ってくるよ」
幽霊「あ、私も入ります」
男「やったあ!!!!」
女「なっ、ちょ、ダメに決まってるでしょ!」
幽霊「どしてですか?」
女「ど、どうしてって……女の子が男と一緒にお風呂なんて、ダメに決まってるでしょ!」
男「大丈夫、ちょっと構えがおっぱいホールドのまま固定されるだろうが、何もしないよ」
女「お前ちょっと黙ってろ」
男「だまえよっとまとってろ? 何言ってんだお前」
女「だ・ま・れ」ギュー
男「ぐえええ」
幽霊「いつもの光景です。じゃ、私は先にお風呂で待ってますね」
女「だから、ダメだってば! こんなのと一緒に入ったら妊娠しちゃうわよ!」
男「任せろ!」
女「否定しろッ!」
幽霊「私は幽霊なので妊娠とか無理です」
男「じゃあ生でし放題なのか! やったあ!」
女「うわ……」
男「あ、すいません冗談です。悪質な冗談です。引かないでください」ドゲザ
女「謝るくらいなら最初から言わなきゃいいのに。まあコイツのことだから、どうせいざとなったら腰が引けるだろうから心配してないけど」
男「そうそう、俺=チキンという式が成り立つくらい根性ナシなんだ。だから、一緒にお風呂に入っても全く問題ないよ?」
幽霊「なるほど」
女「納得しないの! だから、ダメに決まってるでしょ! こいつは妖怪いやらしなんだから!」
男「また妖怪にされた」
幽霊「しかし、見た感じ私の身体は10歳くらいのようです。そんな身体に妖怪いやらしとはいえ、果たして欲情するでしょうか?」
男「します。ああいや違うしないしませんするもんか!」
女「語るに落ちてるわよ」
幽霊「じゃあおねーさん、一緒に入りましょう」
女「あ、それはいいわね」
男「三人一緒かあ。入れるかなあ? ま、詰めれば大丈夫か」
女「私達がお風呂に入ってる間、ちょっとでも浴室に近寄ったら目抉るからね」
男「……え? あれ、三人一緒でえろえろシーンじゃないの? くンずほぐれつじゃないの?」
幽霊「洗いっこしましょう、おねーさん」
女「はいはい。じゃあ私達はお風呂入ってくるから、アンタは洗い物しててね」
男「あ、はい。……え? あれ?」
男「くそぅ。くそぅ。どうして俺が洗い物をしなくちゃいけないんだ。俺もごしごしもみもみいやんいやーんの世界にいきたいのに!」ゴシゴシ
男「仕方ない、このスポンジを幽霊、この皿を女に見立て、ここに擬似風呂場を形成しよう。皿も女の胸もまっ平らだから見立てやすいな。わはは」カチャカチャ
男「『さあさあ幽霊ちゃん、大人しく胸を揉ませなさい!』『お、おねーさん、突然どうしたんですか!?』『男から守るって言って来たけど、本当は幽霊ちゃんを襲いたくて来たのよ! だからほら!』」キュッキュ
男「『だ、誰か助けてください、誰か! お……おにーさーげぶっ」
女「……何をやってるのよ」
男「言いつけ通り皿洗いを。あと、いきなり殴らないでください」
女「うっさい! 風呂場まで響く声をあげながらやるな! うるさいし近所迷惑だし私達の物真似が旨すぎるッ! なによその隠れた特技!?」
男「『そんな怒らないでください、おねーさん』」
女「ドやかましいッ! いい? もうその小劇場するんじゃないわよ!」
男「はい。あと、バスタオルを身体に巻いているようですが、もう少し結び目を甘くしないと、解けていやーん的なラッキースケベイベントは起きませんよ?」
女「格言にある通り、一度死なないと馬鹿なの治らないの?」
男「どうやらそのようで」
女「……はぁ。とにかく、余計なことしないでよね」
男「任せろ、得意だ」
女「…………」
男「気のせいか、まるで信用されてないような」
幽霊「おねーさん、まだですかー?」フヨフヨ
女「ちょ、幽霊ちゃん!?」
男「神よ!!!!!」
幽霊「? 幽霊ですよ? ひゅーどろどろ」
女「ふっ、服! 服着なさい! なんで裸で浮かんでるのよ!」
幽霊「お風呂の途中なので」
男「…………」ジーッ!
女「見るなッ!」ドゲシッ
男「見てません!」ジーッ!
女「せめて幽霊ちゃんから目を逸らして言え! なんで殴り倒されてまで見続けてるか!」ドゲシゲシ
男「すいません! すいません!」ジーッ!
女「はぁはぁ……あ」ハラリ
男「よし、続けざまに女のラッキースケベイベントもget! コンシューマー版では髪がうまい具合にここそこを隠す予定ですが、今回の現実版では全部見られます」ジーッ!
女「み、み、み、見るな、変態ッ!///」ドゲシッ
男「ありがとうございます!」
幽霊「はぷしゅっ」
男「女に踏まれたり幽霊に鼻水をつけられたりしたが、二人の裸を見れたのでトータルとしては大成功と言っていいだろう」カチャカチャ
幽霊「はふー。あがりましたよ、おにーさん」フヨフヨ
男「お、幽霊。先ほどは素晴らしいものをありがとうございました」ペコリン
幽霊「いえいえ、どいたまして。もしよかったら、もっとくしゃみをしましょうか?」ペコリン
男「それに感謝したのではない」
幽霊「裸の方でしたか。おにーさんはえっちです」
男「そうですそうです。で、女の機嫌はどう? まだ怒ってる?」
幽霊「顔を赤くしたまま、ずーっと黙ってました」
男「よく分からないが、生命の危険を感じる程度にはヤバそうだな。ヤクいぜ!」
幽霊「やくいぜー」
女「…………」
男「そして今、ゆっくりと湯上がりの女が登場! 素早くDOGEZAへトランスフォーム!」
女「……お、お風呂。空いたから」
男「あ、はい。……ええと。怒ってないの?」
女「……じ、事故だから。事故だからあんまり繰り返し怒ってもしょうがないし」
男「でも、俺は繰り返し思い出すよ?」
女「……の、脳内は犯罪じゃないから別にいい。あっ、でも幽霊ちゃんの裸は忘れなさいよ! あれは明らかに犯罪だから!」
男「つまり、お前の裸を思い出す分には構わない、と」
女「……そ、そゆコト///」
男「痴女」
女「がーっ!!!」
幽霊「痴女が変態に襲いかかってます」
男「妖怪か何かにかじられたのか頭がヤケにズキズキするが、風呂入ったら治った」
女「妖怪じゃないわよ!」
幽霊「おふとん、おふとん」ゴロゴロ
女「こら幽霊ちゃん、転がらないの。布団一つしか敷けないくらい狭いんだから、危ないでしょ?」
男「おふとん」ゴロゴロ
女「アンタまでするな」ムギュッ
男「ぐえっ」
幽霊「おにーさんの顔がおねーさんに踏み潰されています。さながら不動明王です」
女「ったく……それで、私たちはここで寝るけど、アンタはどこで寝るの?」
男「一緒に寝ます」
女「ああ?」
男「いえすいません俺なんて便所に篭ってます」
幽霊「ますます妖怪じみてます」
女「冗談はいいから。どこで寝るの?」
男「んー。そこらの漫喫に泊まるよ」
女「ちょっと! そんなのダメに決まってるでしょ!」
男「や、流石に嫁入り前の女性と一緒に寝るのは気が引けますし。我が家に他に寝る場所ないですし。一日くらい大丈夫ですよ」
女「……はぁ。ちょっと幽霊ちゃん、こっち来て」
幽霊「ナイショ話ですね」
男「何やら女と幽霊でごにょごにょと話している。羨ましいことこの上ねぇ。俺も混じりてえ」
幽霊「けっかはっぴょー」
女「き、協議の結果、今日だけはアンタも一緒に寝てもいいことになったわよ」
男「えっ」
女「だ、だからあ! い、一緒に寝ていいの! 布団一つしかないからしょーがないでしょ!?///」
男「え、いや、しかし」
幽霊「おにーさんは、いやらしいことしますか?」
男「はい! ……いや、何もしませんよ?」
女「やっぱやめようかなあ」
男「あー、うん、その方がいいと思いますよ?」
女「だーっ、もうっ! 手を出さないなら一緒に寝ていいって言ってるんだから、素直に寝るって言いなさいよ!」
男「痴女」
幽霊「ちじょ」
女「がーっ!!!」
男「なんで俺だけぼっこぼこにされたか未だ理解が及ばないが、手を出さないので一緒に寝させてください」ドゲザ
女「はーっ、はーっ……最初っからそう言やいいのよ」
幽霊「おしっこちびりそうなくらい怖いです」ブルブル
男「笹食ってる場合じゃねえ!」
女「おしっこに反応するなッ! ほら、幽霊ちゃんを真ん中に挟んで寝るわよ」
男「挟む、という単語に思わず二人のおっぱいを見てため息をついてしまったが、言うと怒られそうだから黙っていよう」
女「全部言ってるわよッ!」
幽霊「挟む、とおっぱいの間にどんな関係が?」
男「ああ。それはね、パ」
女「説明するなッ!」ドゲシッ
男「子供の知的好奇心を押さえ付けたくなかったがために起こった事件と言えよう」ハナヂ
女「はぁはぁ……ほら、寝た寝た!」
幽霊「じゃあ、私が真ん中です。いっとーしょー」
男「なんで寝る前にこんな疲れなくちゃいけないんだ」
女「アンタのせいじゃないの! ほら、電気消すわよ」パチ
男「よし、真っ暗だ。これなら身体に触っても誰が触ったか分かるまい。しめしめ」
女「この状況で触るのなんてアンタしかいないから、もし触られたら問答無用でアンタを殴るわよ」
男「冤罪発生率が100を超えました。助けて」
女「あら、誰か私の身体に触ったような気がするわねー。じゃ、殴るわね?」
男「酷すぎる! まだ何もしてねえのに! くそぅ、こうなったら破れかぶれだ、そのうすぺたい乳を触ってやる!」
女「うすぺたいとか言うなッ!」
幽霊「うふふふ」
男「ほら見ろ、幽霊だってpgrするほどお前の乳は薄いのだ」
幽霊「うふふ、違います。なんだか、とってもとっても楽しいです。……夢みたいです」
幽霊「みんなと一緒に学校に行って、おにーさんとおねーさんとお買い物して、一緒にご飯を食べて、お風呂に入って、一緒に寝て。……まるで、家族みたいです」
女「幽霊ちゃん……」
男「ふむ。さしずめ幽霊は俺らの子供か」
女「なっ、ちょっ、何言ってるのよ!///」
幽霊「あはは。……生まれ変わったら、また、おにーさんとおねーさんと一緒に……」
女「えっ……」
男(幽霊が、消えた)
女「ちょ、ちょっと。幽霊ちゃん、どこ行っちゃったの? ちょっと、脅かさないでよ」
男(まさか)
女「あ、あれ? どこ? 押入れ? もー、夜も遅いんだからかくれんぼは明日にしなさいよね」ドタドタ
男(……成仏?)
女「お、おかしいわね……ど、どこ行っちゃったのかしら」
男「……女」
女「ちょ、ちょっと、アンタも何をぼーっとしてんのよ。ほ、ほら、早く幽霊ちゃんを探さないと。あの子まだ小さいんだから、見つけてあげないと泣いちゃうわよ?」
男「もう、幽霊は……」
女「まだ!」
男「!」
女「……まだ分からないじゃない。どこか隠れてるだけかもしれないじゃない。だから、まだ言わないでよぉ……」ポロポロ
男「……分かった。俺も探すよ」
女「……ありがと。ごめん」
幽霊「私も探します」
女「ありがとね、幽霊ちゃ……ゆっ、幽霊ちゃん!?」
幽霊「二度見です」フヨフヨ
男「お前、成仏したんじゃなかったのか!? 消えたのは一体!?」
幽霊「おしっこしたくなったので、秘技、てれぽーとを使いました。短い距離なら一瞬です」
女「もう……もうっ! 心配かけないでよっ!」ギュッ
幽霊「てへぺろ」
男「はぁ……。フラグ立ってたのに見事にへし折ったなあ」
幽霊「コブラと呼んでください」
女「あははっ……はぁ。あーなんか脱力しちゃった。じゃ、寝直そっか?」
幽霊「はい。また川の字で寝ます。私が真ん中です。これだけは譲れないのです」
男「はいはい」ナデナデ
──数年後──
男「zzz……」
女「あーもう、休みだからっていつまで寝てるのよ! もう昼よ!」
男「うああ……眠い、超眠い……。なぜならどっかの嫁が昨日寝かせてくれなかったから」
女「う、うるさいっ! アンタが毎日相手してくれないのが悪いのっ!」
???「けんかですか?」フヨフヨ
女「あっ、ち、違うのよ、幽霊ちゃん?」
幽霊「けんかしたなら愛想をつかしているはずです。おにーさん、私と結婚しましょう」
男「しません。つか、お前いつになったら成仏すんだ」
男(あれからずっと幽霊は俺に取り憑いたままだ。どういうことだ)
幽霊「おにーさんが死んだら成仏します。一緒に転生です」
男「女神転生!」ババッ
女「何そのかつおぶしみたいな動き」
幽霊「か、かっこいいです……!」キラキラ
男「かっこよかろう、かっこよかろう。わっはっは」
幽霊「思わず欲情するくらいかっこいいです」ズルズル
男「ズボンを脱がさないでください。もう出ません。ていうかお前も女と一緒に昨日したろ」
幽霊「幽霊は無尽蔵なのです」ヌガセヌガセ
男「適当なことを。あとパンツ返せ」
幽霊「おちんちんさんこんにちは。今日はちょっと元気ないですね?」
男「人の下腹部に挨拶しないで!」
女「…………」マジマジ
男「お前もじっくりと観察しないで!」
女「い、いーじゃない別に! 減るもんじゃないし! ……お、お嫁さんだし///」
男「うっ。……ああもう、この嫁は可愛いなあ!」ナデナデ
女「……え、えへへー♪」ニコニコ
男「ただ、いい大人だってのに未だに頭から昆布が垂れているのには閉口」
女「まだ言うかッ! ツインテールだって言ってるでしょうがッ! アンタが好きだって言うからしてるのにッ!」
男「そう怒るなよ、はるぴー」
女「女よッッッッッ!」
幽霊「ためが長いです。すずねえですか?」
女「はるぴーだのすずねえだの、何なのこの家族」
男「幸せ家族に決まってるだろ」
女「うわー……」
幽霊「正直ドン引きです」
男「決まったと思ったのになあ。ままならないなあ。……しょうがない、死ぬか!」
女「すぐに諦めるなッ!」
幽霊「わくわく」キラキラ
男「そこの幽霊さん、わくわくしないで」
幽霊「生まれ変わったら私と結婚しましょうね、おにーさん?」
女「むっ。……ま、まあ、今は私と結婚してるケドね?」ギュッ
男「突然抱きつかれて一瞬うろたえたが、いつものうすぺたい感触に平静を取り戻した。ふうやれやれ」
女「アンタ本当に私のこと好きなの!?」
男「じゃなきゃ結婚しねーだろ」ナデナデ
女「あっ……う、うう……///」
幽霊「こっちのうすぺたいのはどですか?」ギュッ
男「成長知らずでうれしちいね!」
女「アンタそのうち私に刺されるわよ」ムギュッ
幽霊「そしたら生まれ変わって一緒ですね、おにーさん」ムギュッ
女「ふん。言っとくけどね、私は生まれ変わってもまたコイツと一緒になる予定よ?」ムギュギュッ
幽霊「残念ながら予約済みです。次の次の人生では譲らなくもないです」ムギュギュッ
男「なんだか普通の人とは別の意味で死ぬのが怖いよ」サワサワ
女「おしりを触るな!」
幽霊「孕ませの合図ですか?」ワクワク
男「違います」
幽霊「がーん」
終わり
女「……な、なによ。まだ馬鹿にする気!?」
男「さっきのひゅーどろどろは怖かったです」ナデナデ
女「あ……」
幽霊「?」
女「……い、今更なによ。そ、そんなことされても、別に……」
男「ああ怖い怖い女のひゅーどろどろの怖いこと山のごとしだ」ナデナデ
女「……うー///」
幽霊「……ああ! おねーさんも頭なでられたかったんですね!」
女「なっ、ちがっ///!?」
幽霊「うんうん、分かります分かります。おにーさんは人格破綻者ですが、なでられると途方もなく嬉しくなりますもんね?」
女「ち、違うわよっ! 誰がこんな奴に!」
男「屈託のない笑みで人格破綻者って言われた。もうダメだ」ガックシ
幽霊「落ち込む姿がとてもよく似合ってます」
女「どんだけ打たれ弱いのよ。……で」
男「DE?」
女「……な、なでなでは、終わりなの?」
男「」
幽霊「ほほう。これが目が点になる、という現象ですね」
男「……はっ! なんだ夢か」
幽霊「しょうゆおいしいです」
女「……お、終わりなら、別にそれでいいケド。幽霊ちゃんばっかひいきしてるなんて思ってないし」ナミダメ
男「い、いかん、身体が勝手に女の頭を」ナデナデ
女「……か、勝手になら仕方ないわよね」ニマニマ
幽霊「いい加減お腹空きました。いつまでこの茶番を見てればいいんでしょうか」
男「知らない間に幽霊も口が悪くなってしまったなあ。お父さん悲しいよ」
幽霊「おにーさんはおとーさんでしたか」
男「初耳だ」
幽霊「相変わらず破綻した思考です」
女「…………」クイクイ
男「ん、ああ」ナデナデ
女「んへへー♪」ニマニマ
幽霊「うーんキモイです」
女「ええっ!?」
男「しっ、黙っててやれ」
女「アンタまで!? ううっ……もういいわよ!」
男「あっ、嘘ウソ冗談です。ぐひひひ、もっと俺をなでさせろー」
幽霊「妖怪なで男が出現しました。この妖怪は夜な夜な街を徘徊しては周囲の人間をなでるのですが、よく痴漢に間違えられて留置所に入れられるので現在の留置所は乗車率150%です」
女「何その嘘解説」
男「留置所に乗車率とは言わないだろ」
幽霊「ふたりがかりで責められて泣きそうです」ナミダメ
男「ああこれは申し訳ない。昨今の留置所は未来型だからしゅっぽしゅっぽと走るので乗車率で合ってるに違いないよ」ナデナデ
幽霊「なでなでげっと。しめしめ」
女「……あ、アンタは妖怪なで男なんだから、私もなでたいでしょ!? 特別になでさせてあげるわよ!」
男「妖怪とかこの現代社会に馬鹿じゃねえの」
女「むきーっ!!!」
幽霊「まったくです」
女「幽霊ちゃんが言うなっ! 幽霊ちゃんも妖怪の一種でしょ!」
幽霊「……幽霊も妖怪なのですか?」
男「たゆらとなどかに脳を吸い取られちゃったのか、全く分からない。1+1ってみかんだっけ?」
幽霊「そうです」
男「算数と国語が融和するとは思わなかったよ。流石は幽霊」ナデナデ
幽霊「しめしめ」
女「いーから私も混ぜろッ!」
男「は、はい。……べ、別に殴られるのが怖いからなでるんじゃないんだからねっ!」ナデナデ
幽霊「そのツンデレ語はただの負け惜しみにしか聞こえません」
男「しまった」
女「そんなのどーでもいいから、もっと誠心誠意なでろ、ばか」
男「あ、いかん。なんか顔とかべろんべろんに舐めたくなった。いい?」
女「いくないっ!」
幽霊「おにーさんは頭おかしいですね」
男「どさくさに紛れてハーレムの時間が終わってしまった。後悔が凄まじい。もっとなでたかった」
女「アンタが余計なこと言わなけりゃ、そ、その……もうちょっとアレしてもよかったんだけどさ。……も、もーちょっと考えなさいよね!」
男「分かった、ゴム買ってくる」
女「~~~~~!」ドゲシッ
幽霊「真っ赤になりながらの全力拳です」
男「何か考える方向性を誤った様子」ハナヂ
幽霊「どして輪ゴムを買うだけで怒られるんですか?」
男「ああ。輪ゴムじゃなくて、ゴムってのはコ」
女「説明するなっ! いーから机の上片付けろっ! ご飯よ!」
男「この嫁は暴力的に過ぎる」
女「だっ、誰が嫁よ、誰が!///」ポカポカ
男「あいたた」
幽霊「急に攻撃の威力が弱まりました。作為的なものを感じます」
女「幽霊ちゃんはハンバーグいらないのね」
幽霊「おにーさんがいらないって言ってました」
男「知らない間に俺はそんなことを言っていたのか。二重人格に違いない。封印された右腕がうずくとか言わなきゃいけないの?」
幽霊「それ邪気眼です」
男「邪王炎殺黒龍波!」ナデナデ
女「ひゃっ! ……も、もう///」
男「なんかいい感じにまとまった。ありがとう邪気眼」ナデナデ
女「……ご、ご飯だから。なでるのは後でね?」
幽霊「それはいいことを聞きました。この後はおにーさんのエンドレスなで時間なのですね?」
男「エンドレス!?」
女「……はーい、ハンバーグの登場よ。二人とも食べちゃって。自信作なんだから!」
幽霊「わーい!」
男「あの、お二方。なでるのはまるで異論はないのですが、エンドレスという単語に一抹の不安を感じるのですが」
幽霊「じゅーじゅーと良い音をたてています。でみぐらるそーすがいいにおいです。よられが出そうです」ダラダラ
男「出てる出てる。そしてどういうわけか幽霊が俺の真上に浮かんでるせいで、その涎が全部俺に」
幽霊「うわ、汚いです」
男「なんて言い草だ。チクショウ、全部舐めとってやる!」レロレロ
幽霊「ふわああん!」
女「妖怪かッ!」ドゲシッ
男「顔についた涎を舐めとっただけなのに、殴られるわ泣かれるわ散々だ」ハナヂ
幽霊「うわーん、おねーさーん!」ダキッ
女「はいよしよし。本当、酷い奴よねー、男って」ナデナデ
男「なんかうっすら甘かったような」
幽霊「ふわああああん!!」
女「男ッ!」
男「感想も許されぬとは」
男「泣かれたり殴られたりしたものの、どうにか落ち着いた様子」
幽霊「ぐすぐす……」
女「次また幽霊ちゃんにセクハラしたら殺すからね」
男「セクハラなどしてない。垂らされた涎を舐めとっただけだ」
女「それがセクハラだって言ってるのよ! 普通に拭けッ!」
男「次があればそうする。でも次したら殺されるって言う話だし、どうすればいいの」
女「知らないわよ。ほら、二人とも手合わせて。はい、いただきます」
幽霊「いただきまーす」
男「遠い夢が見えなくなったよ 呟いて空を見上げたら」
幽霊「もぐもぐ……おいしーです! おねーさんは料理の天才です!」
女「い、言い過ぎよぉ。悪い気はしないけどね」
男「流れる星の向こう側に 君との約束がまぶしくうつる」
女「そこの馬鹿、歌ってないで食え」
男「今からサビなのに」
女「ああ?」
男「すいません殺さないでください。いただきます」モグモグ
女「ったく。……で、ど、どう?」
男「おいしい」モグモグ
女「……そ、そっか。ま、まあ、私が作ったんだからトーゼンだけどね!」
男「おいしい」モグモグ
女「……えへへー♪」ニコニコ
幽霊「もぐもぐもぐ。おかわりください」
男「げぶはー。こんなうまい飯食ったの久しぶりだ。余は満足じゃ」ポンポン
幽霊「よはまんぞくじゃー」ポンポン
女「ほら二人とも、食べてすぐ横になると牛になるわよ」
男「それは大変にいけない。なぜなら牛とは即ち巨乳であり、幽霊や女がそんなのになったら世を儚んで死ぬ人が多発するから。俺とか」
女「幽霊ちゃん、一緒に横になりましょ」
幽霊「巨乳化作戦開始です」
男「分かった、大人しく死ぬからどうか横にならないでください」ドゲザ
幽霊「まだ出会って時間そんなに経ってないけど、おにーさんはどうしようもないですね」
女「そうなのよ。ほら早く顔あげろ馬鹿」
男「いや、冗談なのはわかってたけど、わずかでも巨乳になる可能性がそこにあるなら、命を賭けるに十分すぎる理由なので」
幽霊「無駄にかっこよくて困ります」
女「見た目は全然かっこよくはないけどね。何この十人並みな顔」
男「失敬な。じゃあ腹ごなしというわけじゃないけど、お風呂入ってくるよ」
幽霊「あ、私も入ります」
男「やったあ!!!!」
女「なっ、ちょ、ダメに決まってるでしょ!」
幽霊「どしてですか?」
女「ど、どうしてって……女の子が男と一緒にお風呂なんて、ダメに決まってるでしょ!」
男「大丈夫、ちょっと構えがおっぱいホールドのまま固定されるだろうが、何もしないよ」
女「お前ちょっと黙ってろ」
男「だまえよっとまとってろ? 何言ってんだお前」
女「だ・ま・れ」ギュー
男「ぐえええ」
幽霊「いつもの光景です。じゃ、私は先にお風呂で待ってますね」
女「だから、ダメだってば! こんなのと一緒に入ったら妊娠しちゃうわよ!」
男「任せろ!」
女「否定しろッ!」
幽霊「私は幽霊なので妊娠とか無理です」
男「じゃあ生でし放題なのか! やったあ!」
女「うわ……」
男「あ、すいません冗談です。悪質な冗談です。引かないでください」ドゲザ
女「謝るくらいなら最初から言わなきゃいいのに。まあコイツのことだから、どうせいざとなったら腰が引けるだろうから心配してないけど」
男「そうそう、俺=チキンという式が成り立つくらい根性ナシなんだ。だから、一緒にお風呂に入っても全く問題ないよ?」
幽霊「なるほど」
女「納得しないの! だから、ダメに決まってるでしょ! こいつは妖怪いやらしなんだから!」
男「また妖怪にされた」
幽霊「しかし、見た感じ私の身体は10歳くらいのようです。そんな身体に妖怪いやらしとはいえ、果たして欲情するでしょうか?」
男「します。ああいや違うしないしませんするもんか!」
女「語るに落ちてるわよ」
幽霊「じゃあおねーさん、一緒に入りましょう」
女「あ、それはいいわね」
男「三人一緒かあ。入れるかなあ? ま、詰めれば大丈夫か」
女「私達がお風呂に入ってる間、ちょっとでも浴室に近寄ったら目抉るからね」
男「……え? あれ、三人一緒でえろえろシーンじゃないの? くンずほぐれつじゃないの?」
幽霊「洗いっこしましょう、おねーさん」
女「はいはい。じゃあ私達はお風呂入ってくるから、アンタは洗い物しててね」
男「あ、はい。……え? あれ?」
男「くそぅ。くそぅ。どうして俺が洗い物をしなくちゃいけないんだ。俺もごしごしもみもみいやんいやーんの世界にいきたいのに!」ゴシゴシ
男「仕方ない、このスポンジを幽霊、この皿を女に見立て、ここに擬似風呂場を形成しよう。皿も女の胸もまっ平らだから見立てやすいな。わはは」カチャカチャ
男「『さあさあ幽霊ちゃん、大人しく胸を揉ませなさい!』『お、おねーさん、突然どうしたんですか!?』『男から守るって言って来たけど、本当は幽霊ちゃんを襲いたくて来たのよ! だからほら!』」キュッキュ
男「『だ、誰か助けてください、誰か! お……おにーさーげぶっ」
女「……何をやってるのよ」
男「言いつけ通り皿洗いを。あと、いきなり殴らないでください」
女「うっさい! 風呂場まで響く声をあげながらやるな! うるさいし近所迷惑だし私達の物真似が旨すぎるッ! なによその隠れた特技!?」
男「『そんな怒らないでください、おねーさん』」
女「ドやかましいッ! いい? もうその小劇場するんじゃないわよ!」
男「はい。あと、バスタオルを身体に巻いているようですが、もう少し結び目を甘くしないと、解けていやーん的なラッキースケベイベントは起きませんよ?」
女「格言にある通り、一度死なないと馬鹿なの治らないの?」
男「どうやらそのようで」
女「……はぁ。とにかく、余計なことしないでよね」
男「任せろ、得意だ」
女「…………」
男「気のせいか、まるで信用されてないような」
幽霊「おねーさん、まだですかー?」フヨフヨ
女「ちょ、幽霊ちゃん!?」
男「神よ!!!!!」
幽霊「? 幽霊ですよ? ひゅーどろどろ」
女「ふっ、服! 服着なさい! なんで裸で浮かんでるのよ!」
幽霊「お風呂の途中なので」
男「…………」ジーッ!
女「見るなッ!」ドゲシッ
男「見てません!」ジーッ!
女「せめて幽霊ちゃんから目を逸らして言え! なんで殴り倒されてまで見続けてるか!」ドゲシゲシ
男「すいません! すいません!」ジーッ!
女「はぁはぁ……あ」ハラリ
男「よし、続けざまに女のラッキースケベイベントもget! コンシューマー版では髪がうまい具合にここそこを隠す予定ですが、今回の現実版では全部見られます」ジーッ!
女「み、み、み、見るな、変態ッ!///」ドゲシッ
男「ありがとうございます!」
幽霊「はぷしゅっ」
男「女に踏まれたり幽霊に鼻水をつけられたりしたが、二人の裸を見れたのでトータルとしては大成功と言っていいだろう」カチャカチャ
幽霊「はふー。あがりましたよ、おにーさん」フヨフヨ
男「お、幽霊。先ほどは素晴らしいものをありがとうございました」ペコリン
幽霊「いえいえ、どいたまして。もしよかったら、もっとくしゃみをしましょうか?」ペコリン
男「それに感謝したのではない」
幽霊「裸の方でしたか。おにーさんはえっちです」
男「そうですそうです。で、女の機嫌はどう? まだ怒ってる?」
幽霊「顔を赤くしたまま、ずーっと黙ってました」
男「よく分からないが、生命の危険を感じる程度にはヤバそうだな。ヤクいぜ!」
幽霊「やくいぜー」
女「…………」
男「そして今、ゆっくりと湯上がりの女が登場! 素早くDOGEZAへトランスフォーム!」
女「……お、お風呂。空いたから」
男「あ、はい。……ええと。怒ってないの?」
女「……じ、事故だから。事故だからあんまり繰り返し怒ってもしょうがないし」
男「でも、俺は繰り返し思い出すよ?」
女「……の、脳内は犯罪じゃないから別にいい。あっ、でも幽霊ちゃんの裸は忘れなさいよ! あれは明らかに犯罪だから!」
男「つまり、お前の裸を思い出す分には構わない、と」
女「……そ、そゆコト///」
男「痴女」
女「がーっ!!!」
幽霊「痴女が変態に襲いかかってます」
男「妖怪か何かにかじられたのか頭がヤケにズキズキするが、風呂入ったら治った」
女「妖怪じゃないわよ!」
幽霊「おふとん、おふとん」ゴロゴロ
女「こら幽霊ちゃん、転がらないの。布団一つしか敷けないくらい狭いんだから、危ないでしょ?」
男「おふとん」ゴロゴロ
女「アンタまでするな」ムギュッ
男「ぐえっ」
幽霊「おにーさんの顔がおねーさんに踏み潰されています。さながら不動明王です」
女「ったく……それで、私たちはここで寝るけど、アンタはどこで寝るの?」
男「一緒に寝ます」
女「ああ?」
男「いえすいません俺なんて便所に篭ってます」
幽霊「ますます妖怪じみてます」
女「冗談はいいから。どこで寝るの?」
男「んー。そこらの漫喫に泊まるよ」
女「ちょっと! そんなのダメに決まってるでしょ!」
男「や、流石に嫁入り前の女性と一緒に寝るのは気が引けますし。我が家に他に寝る場所ないですし。一日くらい大丈夫ですよ」
女「……はぁ。ちょっと幽霊ちゃん、こっち来て」
幽霊「ナイショ話ですね」
男「何やら女と幽霊でごにょごにょと話している。羨ましいことこの上ねぇ。俺も混じりてえ」
幽霊「けっかはっぴょー」
女「き、協議の結果、今日だけはアンタも一緒に寝てもいいことになったわよ」
男「えっ」
女「だ、だからあ! い、一緒に寝ていいの! 布団一つしかないからしょーがないでしょ!?///」
男「え、いや、しかし」
幽霊「おにーさんは、いやらしいことしますか?」
男「はい! ……いや、何もしませんよ?」
女「やっぱやめようかなあ」
男「あー、うん、その方がいいと思いますよ?」
女「だーっ、もうっ! 手を出さないなら一緒に寝ていいって言ってるんだから、素直に寝るって言いなさいよ!」
男「痴女」
幽霊「ちじょ」
女「がーっ!!!」
男「なんで俺だけぼっこぼこにされたか未だ理解が及ばないが、手を出さないので一緒に寝させてください」ドゲザ
女「はーっ、はーっ……最初っからそう言やいいのよ」
幽霊「おしっこちびりそうなくらい怖いです」ブルブル
男「笹食ってる場合じゃねえ!」
女「おしっこに反応するなッ! ほら、幽霊ちゃんを真ん中に挟んで寝るわよ」
男「挟む、という単語に思わず二人のおっぱいを見てため息をついてしまったが、言うと怒られそうだから黙っていよう」
女「全部言ってるわよッ!」
幽霊「挟む、とおっぱいの間にどんな関係が?」
男「ああ。それはね、パ」
女「説明するなッ!」ドゲシッ
男「子供の知的好奇心を押さえ付けたくなかったがために起こった事件と言えよう」ハナヂ
女「はぁはぁ……ほら、寝た寝た!」
幽霊「じゃあ、私が真ん中です。いっとーしょー」
男「なんで寝る前にこんな疲れなくちゃいけないんだ」
女「アンタのせいじゃないの! ほら、電気消すわよ」パチ
男「よし、真っ暗だ。これなら身体に触っても誰が触ったか分かるまい。しめしめ」
女「この状況で触るのなんてアンタしかいないから、もし触られたら問答無用でアンタを殴るわよ」
男「冤罪発生率が100を超えました。助けて」
女「あら、誰か私の身体に触ったような気がするわねー。じゃ、殴るわね?」
男「酷すぎる! まだ何もしてねえのに! くそぅ、こうなったら破れかぶれだ、そのうすぺたい乳を触ってやる!」
女「うすぺたいとか言うなッ!」
幽霊「うふふふ」
男「ほら見ろ、幽霊だってpgrするほどお前の乳は薄いのだ」
幽霊「うふふ、違います。なんだか、とってもとっても楽しいです。……夢みたいです」
幽霊「みんなと一緒に学校に行って、おにーさんとおねーさんとお買い物して、一緒にご飯を食べて、お風呂に入って、一緒に寝て。……まるで、家族みたいです」
女「幽霊ちゃん……」
男「ふむ。さしずめ幽霊は俺らの子供か」
女「なっ、ちょっ、何言ってるのよ!///」
幽霊「あはは。……生まれ変わったら、また、おにーさんとおねーさんと一緒に……」
女「えっ……」
男(幽霊が、消えた)
女「ちょ、ちょっと。幽霊ちゃん、どこ行っちゃったの? ちょっと、脅かさないでよ」
男(まさか)
女「あ、あれ? どこ? 押入れ? もー、夜も遅いんだからかくれんぼは明日にしなさいよね」ドタドタ
男(……成仏?)
女「お、おかしいわね……ど、どこ行っちゃったのかしら」
男「……女」
女「ちょ、ちょっと、アンタも何をぼーっとしてんのよ。ほ、ほら、早く幽霊ちゃんを探さないと。あの子まだ小さいんだから、見つけてあげないと泣いちゃうわよ?」
男「もう、幽霊は……」
女「まだ!」
男「!」
女「……まだ分からないじゃない。どこか隠れてるだけかもしれないじゃない。だから、まだ言わないでよぉ……」ポロポロ
男「……分かった。俺も探すよ」
女「……ありがと。ごめん」
幽霊「私も探します」
女「ありがとね、幽霊ちゃ……ゆっ、幽霊ちゃん!?」
幽霊「二度見です」フヨフヨ
男「お前、成仏したんじゃなかったのか!? 消えたのは一体!?」
幽霊「おしっこしたくなったので、秘技、てれぽーとを使いました。短い距離なら一瞬です」
女「もう……もうっ! 心配かけないでよっ!」ギュッ
幽霊「てへぺろ」
男「はぁ……。フラグ立ってたのに見事にへし折ったなあ」
幽霊「コブラと呼んでください」
女「あははっ……はぁ。あーなんか脱力しちゃった。じゃ、寝直そっか?」
幽霊「はい。また川の字で寝ます。私が真ん中です。これだけは譲れないのです」
男「はいはい」ナデナデ
──数年後──
男「zzz……」
女「あーもう、休みだからっていつまで寝てるのよ! もう昼よ!」
男「うああ……眠い、超眠い……。なぜならどっかの嫁が昨日寝かせてくれなかったから」
女「う、うるさいっ! アンタが毎日相手してくれないのが悪いのっ!」
???「けんかですか?」フヨフヨ
女「あっ、ち、違うのよ、幽霊ちゃん?」
幽霊「けんかしたなら愛想をつかしているはずです。おにーさん、私と結婚しましょう」
男「しません。つか、お前いつになったら成仏すんだ」
男(あれからずっと幽霊は俺に取り憑いたままだ。どういうことだ)
幽霊「おにーさんが死んだら成仏します。一緒に転生です」
男「女神転生!」ババッ
女「何そのかつおぶしみたいな動き」
幽霊「か、かっこいいです……!」キラキラ
男「かっこよかろう、かっこよかろう。わっはっは」
幽霊「思わず欲情するくらいかっこいいです」ズルズル
男「ズボンを脱がさないでください。もう出ません。ていうかお前も女と一緒に昨日したろ」
幽霊「幽霊は無尽蔵なのです」ヌガセヌガセ
男「適当なことを。あとパンツ返せ」
幽霊「おちんちんさんこんにちは。今日はちょっと元気ないですね?」
男「人の下腹部に挨拶しないで!」
女「…………」マジマジ
男「お前もじっくりと観察しないで!」
女「い、いーじゃない別に! 減るもんじゃないし! ……お、お嫁さんだし///」
男「うっ。……ああもう、この嫁は可愛いなあ!」ナデナデ
女「……え、えへへー♪」ニコニコ
男「ただ、いい大人だってのに未だに頭から昆布が垂れているのには閉口」
女「まだ言うかッ! ツインテールだって言ってるでしょうがッ! アンタが好きだって言うからしてるのにッ!」
男「そう怒るなよ、はるぴー」
女「女よッッッッッ!」
幽霊「ためが長いです。すずねえですか?」
女「はるぴーだのすずねえだの、何なのこの家族」
男「幸せ家族に決まってるだろ」
女「うわー……」
幽霊「正直ドン引きです」
男「決まったと思ったのになあ。ままならないなあ。……しょうがない、死ぬか!」
女「すぐに諦めるなッ!」
幽霊「わくわく」キラキラ
男「そこの幽霊さん、わくわくしないで」
幽霊「生まれ変わったら私と結婚しましょうね、おにーさん?」
女「むっ。……ま、まあ、今は私と結婚してるケドね?」ギュッ
男「突然抱きつかれて一瞬うろたえたが、いつものうすぺたい感触に平静を取り戻した。ふうやれやれ」
女「アンタ本当に私のこと好きなの!?」
男「じゃなきゃ結婚しねーだろ」ナデナデ
女「あっ……う、うう……///」
幽霊「こっちのうすぺたいのはどですか?」ギュッ
男「成長知らずでうれしちいね!」
女「アンタそのうち私に刺されるわよ」ムギュッ
幽霊「そしたら生まれ変わって一緒ですね、おにーさん」ムギュッ
女「ふん。言っとくけどね、私は生まれ変わってもまたコイツと一緒になる予定よ?」ムギュギュッ
幽霊「残念ながら予約済みです。次の次の人生では譲らなくもないです」ムギュギュッ
男「なんだか普通の人とは別の意味で死ぬのが怖いよ」サワサワ
女「おしりを触るな!」
幽霊「孕ませの合図ですか?」ワクワク
男「違います」
幽霊「がーん」
終わり
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完璧だ!大好きだ!最高だ!
もっとやってください!