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2025年02月04日
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幼馴染「…………」クイクイ 後編
2012年04月06日
──男宅──
男「はー……疲れた」
母「よっすよっす」
男「あ、母さん。帰ってたのか、おかえり」
母「ただーま。そしておかーり、我が息子よ」
男「ん、ただいま。飯は?」
母「食ってった」
男「そか。すぐに風呂の準備するから、ちょっと待っててくれ」
母「んー。でも、早くしないと缶タワーが完成しちゃうよ?」
男「タワーって……うわ、なんつー量の空き缶だ。どんだけ飲んでんだ」
男「はー……疲れた」
母「よっすよっす」
男「あ、母さん。帰ってたのか、おかえり」
母「ただーま。そしておかーり、我が息子よ」
男「ん、ただいま。飯は?」
母「食ってった」
男「そか。すぐに風呂の準備するから、ちょっと待っててくれ」
母「んー。でも、早くしないと缶タワーが完成しちゃうよ?」
男「タワーって……うわ、なんつー量の空き缶だ。どんだけ飲んでんだ」
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幼馴染「…………」クイクイ 前編
2012年04月06日
男「ん? ああ。おはよう、幼馴染」
幼馴染「おはよう、男」
男「それはいいが、せめて声をかけてくれ。無言で服の裾を引っ張られると、ちょっと驚く」
幼馴染「……ごめんなさい」シュン
男「ああいやいや、怒ってるわけじゃなくて。次から気をつけれくれればいいし、無理なら無理で別に構わないし」
幼馴染「分かった。頑張る」フンス
男「いや、別に頑張ることではない」
幼馴染「…………」シュン
男「そんなんで悲しそうにするな」ムニムニ
幼馴染「ほっへひっはははひへ(ほっぺ引っ張らないで)」
幼馴染「おはよう、男」
男「それはいいが、せめて声をかけてくれ。無言で服の裾を引っ張られると、ちょっと驚く」
幼馴染「……ごめんなさい」シュン
男「ああいやいや、怒ってるわけじゃなくて。次から気をつけれくれればいいし、無理なら無理で別に構わないし」
幼馴染「分かった。頑張る」フンス
男「いや、別に頑張ることではない」
幼馴染「…………」シュン
男「そんなんで悲しそうにするな」ムニムニ
幼馴染「ほっへひっはははひへ(ほっぺ引っ張らないで)」
【ツンデレを代用品にしたら】
2012年03月31日
パソコンにたまった画像データを整理してたら、バンブーブレードのタマちゃんの画像か大量に出てきたので、似た背格好をしてるちなみをなでよう。
「ちなみ、ちなみ」
ちょいちょいと手招きすると、こちらに気づいたちなみがちょこちょこと寄ってきた。
「……何?」
何やら不機嫌そうにつぶやいているが、それがコイツのデフォルトなので特に気にせず頭をなでる。
「……なでたいだけか。今日もタカシは人の頭部に興奮する変態だ」
「失敬な。別に興奮はしてないぞ。ただちなみをなでたくなっただけだ」
「…………」
「無言で頬を染めるな」
「そっ、染めてない。……や、やれやれ。今日もタカシは私を好き過ぎる。ちょっとは隠せばいいのに」
「いや、別にそういうわけでは。ただバンブレのタマちゃんの代用品にお前が調度良いと思ったので」
「ほう」
ちなみからプレッシャーが発生した。こいつぁマズイ。
「……人を漫画やアニメの代用品にするとは。……これは許せない。……本当に」
「い、いや、その、なんというか」
「……言い訳は?」
「ごめんなさい何も思いつきません」
「……はぁ。本当に、タカシは愚かだ。……そんなこと言われて気分を悪くしない者などいないというのに」
「いや、本当に悪かった。とはいえ、タマちゃんに恋焦がれてしまったのもまた事実。俺はどうすればいいんだろうか?」
「……ないすあいであを閃いた。死んで来世は漫画のインクになり、バンブーブレードの作者に使われるのを期待するのはどうだろうか」
「のっとないすあいであ。あまりに期待値が低すぎるし、そもそも死ぬのは嫌です」
「……ダメだ、このタカシは使えねえ」
「人に言われるままホイホイ死ぬのが使える奴なら、俺は使えない奴でいいです」
「……ちぇ。じゃあ、とりあえず、代用品扱いした私へ謝罪するにだー」
「そうだな。それは本当にごめんなさい」(ぺこり)
「……あと、その謝罪の意を込めて頭をなでろ」
「はい。ごめんな」(なでなで)
「ん。ん。……じゃ、可愛いとか言いながらなでろ」
「え、いや、なんで」
「なでろ」
「……はい」
何か先ほどとはまた違うプレッシャーを感じたので、素直に応じることにする。
「ちなみは可愛いなあ」(なでなで)
「……ん。んぅ。ん。……次、片手でほっぺをふにふにしながらなでろ」
「…………。ええと、俺の勘違いでなければ、もはやこれは謝罪とか関係ないような」
「早くしろ、のろま」
「……まあいいか」(なでなでふにふに)
「ん。んー。ん。……ほふぅ。左右交代」
「はい」(ふにふになでなで)
「ん。んにゃー。にゃむ。……次は両手でほっぺ」
「……ええと」
「……は、早くする」
「はい」
何か色々思ったが、向こうも色々思っているようで、何やら頬が赤かったので素直にちなみのほっぺを両手でつつみこむ。そして、優しくすりすりふにふにする。
「……ん。んー。次、抱っこ」
「もうなんというか、結婚でもしませんか?」
「……な、なんといううぬぼれ。誰がタカシなんかに惚れているというのか」
「んで、抱っこはするのか?」
「……す、する。……わ、悪い?」
両手をこちらに差し出しつつも、ちなみはすねたような視線を俺に向けた。
「よし、じゃあ抱っこが終わったら結婚しましょうね」
「……しない。……調子に乗るな、ばか」
「痛え」
俺に抱っこされながら、肩をがじがじかじるちなみだった。
「ちなみ、ちなみ」
ちょいちょいと手招きすると、こちらに気づいたちなみがちょこちょこと寄ってきた。
「……何?」
何やら不機嫌そうにつぶやいているが、それがコイツのデフォルトなので特に気にせず頭をなでる。
「……なでたいだけか。今日もタカシは人の頭部に興奮する変態だ」
「失敬な。別に興奮はしてないぞ。ただちなみをなでたくなっただけだ」
「…………」
「無言で頬を染めるな」
「そっ、染めてない。……や、やれやれ。今日もタカシは私を好き過ぎる。ちょっとは隠せばいいのに」
「いや、別にそういうわけでは。ただバンブレのタマちゃんの代用品にお前が調度良いと思ったので」
「ほう」
ちなみからプレッシャーが発生した。こいつぁマズイ。
「……人を漫画やアニメの代用品にするとは。……これは許せない。……本当に」
「い、いや、その、なんというか」
「……言い訳は?」
「ごめんなさい何も思いつきません」
「……はぁ。本当に、タカシは愚かだ。……そんなこと言われて気分を悪くしない者などいないというのに」
「いや、本当に悪かった。とはいえ、タマちゃんに恋焦がれてしまったのもまた事実。俺はどうすればいいんだろうか?」
「……ないすあいであを閃いた。死んで来世は漫画のインクになり、バンブーブレードの作者に使われるのを期待するのはどうだろうか」
「のっとないすあいであ。あまりに期待値が低すぎるし、そもそも死ぬのは嫌です」
「……ダメだ、このタカシは使えねえ」
「人に言われるままホイホイ死ぬのが使える奴なら、俺は使えない奴でいいです」
「……ちぇ。じゃあ、とりあえず、代用品扱いした私へ謝罪するにだー」
「そうだな。それは本当にごめんなさい」(ぺこり)
「……あと、その謝罪の意を込めて頭をなでろ」
「はい。ごめんな」(なでなで)
「ん。ん。……じゃ、可愛いとか言いながらなでろ」
「え、いや、なんで」
「なでろ」
「……はい」
何か先ほどとはまた違うプレッシャーを感じたので、素直に応じることにする。
「ちなみは可愛いなあ」(なでなで)
「……ん。んぅ。ん。……次、片手でほっぺをふにふにしながらなでろ」
「…………。ええと、俺の勘違いでなければ、もはやこれは謝罪とか関係ないような」
「早くしろ、のろま」
「……まあいいか」(なでなでふにふに)
「ん。んー。ん。……ほふぅ。左右交代」
「はい」(ふにふになでなで)
「ん。んにゃー。にゃむ。……次は両手でほっぺ」
「……ええと」
「……は、早くする」
「はい」
何か色々思ったが、向こうも色々思っているようで、何やら頬が赤かったので素直にちなみのほっぺを両手でつつみこむ。そして、優しくすりすりふにふにする。
「……ん。んー。次、抱っこ」
「もうなんというか、結婚でもしませんか?」
「……な、なんといううぬぼれ。誰がタカシなんかに惚れているというのか」
「んで、抱っこはするのか?」
「……す、する。……わ、悪い?」
両手をこちらに差し出しつつも、ちなみはすねたような視線を俺に向けた。
「よし、じゃあ抱っこが終わったら結婚しましょうね」
「……しない。……調子に乗るな、ばか」
「痛え」
俺に抱っこされながら、肩をがじがじかじるちなみだった。
【ぼっちツンデレにただ一人優しい男】
2012年03月29日
教室でぼーっとしてると、まつりが息を切らせながら教室に入ってきた。その瞬間、彼女の目が驚愕で見開かれた。
「人が必死で走ってきたというのに、どうして誰もいないのじゃ! ……って、うわ、変なのがいるのじゃ。これはいない方がよかったのじゃ」
「よかった、まつりにも教室の隅にいる名状しがたい何かが見えてたのか。俺だけかと思って一人でSAN値減らしてたよ」
「えええええっ!? えっ、えっ? なっ、何かおるのかえっ!?」
軽い冗談だったのだけれど、まつりは俺の腕にしがみつくと、ガタガタ震えながら先程俺が言った教室の隅を凝視しだした。もちろんそこに何かがいるはずもないのだけれど。
「こっ、これっ! 嘘じゃろ、嘘じゃよな? の?」
「そうだな、そうだといいな……」(なでなで)
「なんで優しい目でわらわの頭をなでるかや!? ……え、わらわ死ぬの?」
「うん」
まつりが震源地となってしまったので、そろそろ嘘だと告げてあげる。
「やっぱりなのじゃー! わらわは分かってたけど! 分かってたけど! もーそういう嘘は言っちゃダメなのじゃ!」
「嫌です」
「断ったらダメなのじゃっ! むぅぅ……と、ところで、どうして貴様の他に誰もいないのじゃ?」
「空気感染する致死性の病気が爆発的に流行って、みんな死んだんだ」
「もーちょっとバレにくい嘘をつくのじゃ!」
「お化けはバレにくい嘘だったのか?」
「そ……それは、その、あれじゃよ。きっ、貴様に付き合ってやったのじゃ! じゃからこれ以上その話題を続けるのは禁止なのじゃっ!」
痛いところを付かれたのか、まつりは顔を真っ赤にしながらそう怒鳴った。
「へーへー。まあ実際のところは分からん。俺も登校したらご覧の状態だったもので」
「ぬー……一体どうしたのかのう?」
「俺が思うに、世界はもう俺とまつりを残して絶滅してしまったのではないだろうか」
まつりが「何言ってんだコイツ」という顔をしたので、ほっぺを引っ張ってやる。
「あぅーっ! 何も言っとらんのにーっ!」
「目が口ほどに物を言ってたからな」
「ううう……あんまりなのじゃ……」
手を離してやると、まつりは悲しそうにほっぺをさすさすした。可哀想になったので俺もさすさすしてあげる。
「ぐしゅぐしゅ……触るでない、おろかものぉ……」
「姫さまお体に触りますぞグヘヘヘ、なんちて」
「死ねばいいのじゃ」
俺への好感度を犠牲に、まつりが元気になった。大きな代償だった。
「じゃあ次の案。まつりはクラスメイト全員に蛇蝎の如く嫌われており、教師も含め全員でボイコットをしたから誰もいないのではないか」
「酷過ぎる案なのじゃあ! それなら貴様が嫌われている方がまだ現実味があるのじゃ!」
「ばか、確かに俺は女生徒からは酷く嫌われているが、一部の男子生徒からはセクハラヒーローと崇められているのだぞ?」
「知らんっ! ああそうそう、セクハラばかりしておる貴様がどうして停学にならないのか、その理由に尾ひれがつき、最近この学校の新たな七不思議になったらしいぞ」
「非常に不名誉だ」
「そんなことはないのじゃ。そ、それより、さっきの話なのじゃ。わ、わらわ、別に嫌われておらんよな?」
「ん、ああ。俺は大好きですよ?」(なでなで)
「きっ、貴様のことはどうでもいいんじゃっ!」
何やら顔を真っ赤にして怒鳴ってきました。そんな怒らなくていいのに。
「……そ、そじゃなくて、わらわが級友に嫌われている、という話じゃ。嘘じゃよな? の?」
「ああ、級友だけでなく教師にまで嫌われるという徹底っぷりだ」
「そこは嘘じゃなくていいのじゃようわーんっ!!!」
「ああ泣かしてしまった今日も泣くまつりは可愛いがとりあえず泣き止ませよう。ほーらアメちゃんだよー」
「思い切り子供扱いなのじゃっ! もっとしっかり泣き止まして欲しいのじゃ!」
「じゃ、いらない?」
「……ま、まあ、一応貰っとくのじゃ」
アメの力で半分泣き止んだ。やはり子供だ。
「ころころ……ぐしゅ。そ、それで、なんでわらわは嫌われておるのじゃ? わらわ、何かした?」
「分からん。だが、俺は……俺だけは、ずっとまつりの味方だ」
「……ぬ、ぬし様……」
がしっとまつりの手を握り、目を見つめる。うるむ瞳が小さく揺れ、やがてゆっくりと閉じられ──
「というタイミングでよもやのチャイム。そして教室に戻ってくる生徒たち」
「……? へ? ……ぬわああっ!?」
ようやっと気づいたのか、まつりはものすごい勢いで俺から離れ、周囲をきょろきょろ見た。
「……あ、あれ? ぼいこっとは? なんでみんな普通にしてるかや?」
「なんでも何も、俺が言ったの全部嘘だから」
「えええええーっ!?」
「さっきの時間は移動教室だったからいなかっただけ。そう黒板に書いてたけど、お前の席に鞄がなかったので、急ぎ黒板の文字を消し、今回の作戦を実行したのです」
「え、じゃあ、本当はみんなわらわのこと嫌ってないのかえ?」
「当たり前だろ。俺ぐらいだよ、お前のことを死ぬほど嫌っていて、調教でもして好き勝手しようとしているのは」
「ついさっきわらわの味方だよって優しく微笑んだ者の台詞じゃないのじゃあっ! わらわのときめきを返せっ!」
「まっちぽんぷ おいしいです」
「やっぱり貴様なんて大っ嫌いなのじゃーっ!」
軽い(重い?)冗談で涙目になり、俺をぽかぽか叩くまつりは可愛いなあ。
「人が必死で走ってきたというのに、どうして誰もいないのじゃ! ……って、うわ、変なのがいるのじゃ。これはいない方がよかったのじゃ」
「よかった、まつりにも教室の隅にいる名状しがたい何かが見えてたのか。俺だけかと思って一人でSAN値減らしてたよ」
「えええええっ!? えっ、えっ? なっ、何かおるのかえっ!?」
軽い冗談だったのだけれど、まつりは俺の腕にしがみつくと、ガタガタ震えながら先程俺が言った教室の隅を凝視しだした。もちろんそこに何かがいるはずもないのだけれど。
「こっ、これっ! 嘘じゃろ、嘘じゃよな? の?」
「そうだな、そうだといいな……」(なでなで)
「なんで優しい目でわらわの頭をなでるかや!? ……え、わらわ死ぬの?」
「うん」
まつりが震源地となってしまったので、そろそろ嘘だと告げてあげる。
「やっぱりなのじゃー! わらわは分かってたけど! 分かってたけど! もーそういう嘘は言っちゃダメなのじゃ!」
「嫌です」
「断ったらダメなのじゃっ! むぅぅ……と、ところで、どうして貴様の他に誰もいないのじゃ?」
「空気感染する致死性の病気が爆発的に流行って、みんな死んだんだ」
「もーちょっとバレにくい嘘をつくのじゃ!」
「お化けはバレにくい嘘だったのか?」
「そ……それは、その、あれじゃよ。きっ、貴様に付き合ってやったのじゃ! じゃからこれ以上その話題を続けるのは禁止なのじゃっ!」
痛いところを付かれたのか、まつりは顔を真っ赤にしながらそう怒鳴った。
「へーへー。まあ実際のところは分からん。俺も登校したらご覧の状態だったもので」
「ぬー……一体どうしたのかのう?」
「俺が思うに、世界はもう俺とまつりを残して絶滅してしまったのではないだろうか」
まつりが「何言ってんだコイツ」という顔をしたので、ほっぺを引っ張ってやる。
「あぅーっ! 何も言っとらんのにーっ!」
「目が口ほどに物を言ってたからな」
「ううう……あんまりなのじゃ……」
手を離してやると、まつりは悲しそうにほっぺをさすさすした。可哀想になったので俺もさすさすしてあげる。
「ぐしゅぐしゅ……触るでない、おろかものぉ……」
「姫さまお体に触りますぞグヘヘヘ、なんちて」
「死ねばいいのじゃ」
俺への好感度を犠牲に、まつりが元気になった。大きな代償だった。
「じゃあ次の案。まつりはクラスメイト全員に蛇蝎の如く嫌われており、教師も含め全員でボイコットをしたから誰もいないのではないか」
「酷過ぎる案なのじゃあ! それなら貴様が嫌われている方がまだ現実味があるのじゃ!」
「ばか、確かに俺は女生徒からは酷く嫌われているが、一部の男子生徒からはセクハラヒーローと崇められているのだぞ?」
「知らんっ! ああそうそう、セクハラばかりしておる貴様がどうして停学にならないのか、その理由に尾ひれがつき、最近この学校の新たな七不思議になったらしいぞ」
「非常に不名誉だ」
「そんなことはないのじゃ。そ、それより、さっきの話なのじゃ。わ、わらわ、別に嫌われておらんよな?」
「ん、ああ。俺は大好きですよ?」(なでなで)
「きっ、貴様のことはどうでもいいんじゃっ!」
何やら顔を真っ赤にして怒鳴ってきました。そんな怒らなくていいのに。
「……そ、そじゃなくて、わらわが級友に嫌われている、という話じゃ。嘘じゃよな? の?」
「ああ、級友だけでなく教師にまで嫌われるという徹底っぷりだ」
「そこは嘘じゃなくていいのじゃようわーんっ!!!」
「ああ泣かしてしまった今日も泣くまつりは可愛いがとりあえず泣き止ませよう。ほーらアメちゃんだよー」
「思い切り子供扱いなのじゃっ! もっとしっかり泣き止まして欲しいのじゃ!」
「じゃ、いらない?」
「……ま、まあ、一応貰っとくのじゃ」
アメの力で半分泣き止んだ。やはり子供だ。
「ころころ……ぐしゅ。そ、それで、なんでわらわは嫌われておるのじゃ? わらわ、何かした?」
「分からん。だが、俺は……俺だけは、ずっとまつりの味方だ」
「……ぬ、ぬし様……」
がしっとまつりの手を握り、目を見つめる。うるむ瞳が小さく揺れ、やがてゆっくりと閉じられ──
「というタイミングでよもやのチャイム。そして教室に戻ってくる生徒たち」
「……? へ? ……ぬわああっ!?」
ようやっと気づいたのか、まつりはものすごい勢いで俺から離れ、周囲をきょろきょろ見た。
「……あ、あれ? ぼいこっとは? なんでみんな普通にしてるかや?」
「なんでも何も、俺が言ったの全部嘘だから」
「えええええーっ!?」
「さっきの時間は移動教室だったからいなかっただけ。そう黒板に書いてたけど、お前の席に鞄がなかったので、急ぎ黒板の文字を消し、今回の作戦を実行したのです」
「え、じゃあ、本当はみんなわらわのこと嫌ってないのかえ?」
「当たり前だろ。俺ぐらいだよ、お前のことを死ぬほど嫌っていて、調教でもして好き勝手しようとしているのは」
「ついさっきわらわの味方だよって優しく微笑んだ者の台詞じゃないのじゃあっ! わらわのときめきを返せっ!」
「まっちぽんぷ おいしいです」
「やっぱり貴様なんて大っ嫌いなのじゃーっ!」
軽い(重い?)冗談で涙目になり、俺をぽかぽか叩くまつりは可愛いなあ。
【花粉症に悩むツンデレ】
2012年03月29日
「くしゅっ。はっくしゅ。はぶしゅ」
「花粉症か。辛そうだな。だが、どうしてわざわざ俺の席まで来る。……いや、そこまではいい。どうして、俺を凝視しながらくしゃみをし、くしゃみのしぶきを俺に浴びせるのだ」
さっきから俺にくしゃみまくるちなみのほっぺを引っ張りながら訴えかける。
「……タカシにくしゃみを浴びせると、青緑色のあぶくになって消えるという噂を聞いたため」
「ヤベェ、こいつ俺を殺す気だ」
「……だが、情報に少々誤りがあったようだ。美少女のくしゃみではならないようだ」
「美少女?」
「……可愛くないと申すか」(不満げ)
「申しません」(なでなで)
「むふー。……というところで、追加情報。美少女のくしゃみを浴びると、タカシは美少女の悩みを聞きたくなる症状に襲われるらしい」
「ほう。折角だし聞いてみるか。ちなみ、何か悩みあるか?」
「……タカシなんかに話すほど落ちぶれてない」
「…………」
「……でも、どうしても聞きたいと言うなら、話さなくもない」
「いや、別にそこまでは」
「……ちなみの悩み、聞いてくれないの?」(うるうる)
「よし騙されよう! ちなみ、どうか俺に悩みを話してくれ! お前の助けになりたいんだ!」
「……特にない。仮にあっても、ロリコンに悩みを話すとか無理だし」
「分かってましたよ、この展開は」
「……ただ、まあ、くしゃみが止まらないのが悩みと言えば悩み。さあ、解決しろ。失敗したら鼻をもぐ」
「目の前のお嬢さんが怖いです」
「……お鼻さんを、もぐもぐしちゃうぞっ☆」
「言い方を可愛くすればいいという話ではないと、どうか気づいて」
「……ぶひーって言わない。これはタカシには効かないか」
「冷静に俺への対処を記録しないで。ていうかそんなのどうでもいいんだ。花粉症か、俺はかかったことないからイマイチ分からんが、辛そうだな」
「……辛い。くしゃみをするたび、近所のようじょが『おねえちゃん、ちゅーしてー』って寄ってくるのが面倒だ」
「花粉症にそんな素敵な症状が!? ちなみ、それ俺にうつせ!」
「しめしめ、今日も騙されてる。……それじゃ、くしゃみをするので、口を大きく開けるように」
「汚いから嫌です」
「……しょうがない。直接キスをするので、目をつむって震えているように」
「悪化してる! あと、分かってるとは思うが、汚いってのは冗談だからな?」
「……ふむ。じゃあ、今度瓶に涎を詰めて進呈しよう」
「汚いです」
「解せぬ」
「解せ。しっかし、花粉症なあ……薬とかないのか?」
「ある。……けど、眠くなる。ぐーぐー」
「ここで寝るな」
「……どこでも寝る子供みたいで可愛い?」
「可愛い」(なでなで)
「……可愛かろう可愛かろう。存分に可愛がるがいい」
周辺から「あの二人何?」という囁き声が聞こえ出したので、なでなでを止める。
「……むぅ」(不満げ)
「とにかく、お悩み解決だな。花粉症は薬を飲みゃ大丈夫、眠気も可愛いので問題ナシ、と」
「……しかし、寝てる私は天使のように可愛いので、タカシに襲われる可能性が出てきた。……このままでは寝てる間に処女を奪われかねない。……いや、奪われる」
「なんで訂正した」
「……なので、これからは眠くなったらタカシのタカシにゴムをつけよう。これなら、奪われた際に妊娠する可能性を大幅に軽減できる」
「なんかもう色々間違ってるけど、どこから訂正したらいい?」
「……私が花粉症にかかっている、というところから」
「最初の最初だと!? え、じゃあ本当はかかってないの?」
「……そう。騙したった。……すごい?」
「ちょっとびっくりした。すごいすごい」(なでなで)
「……タカシを騙すことなど、私にかかれば楽勝だぜー」
とか言いながら、得意げに鼻息を漏らすちなみだった。
「花粉症か。辛そうだな。だが、どうしてわざわざ俺の席まで来る。……いや、そこまではいい。どうして、俺を凝視しながらくしゃみをし、くしゃみのしぶきを俺に浴びせるのだ」
さっきから俺にくしゃみまくるちなみのほっぺを引っ張りながら訴えかける。
「……タカシにくしゃみを浴びせると、青緑色のあぶくになって消えるという噂を聞いたため」
「ヤベェ、こいつ俺を殺す気だ」
「……だが、情報に少々誤りがあったようだ。美少女のくしゃみではならないようだ」
「美少女?」
「……可愛くないと申すか」(不満げ)
「申しません」(なでなで)
「むふー。……というところで、追加情報。美少女のくしゃみを浴びると、タカシは美少女の悩みを聞きたくなる症状に襲われるらしい」
「ほう。折角だし聞いてみるか。ちなみ、何か悩みあるか?」
「……タカシなんかに話すほど落ちぶれてない」
「…………」
「……でも、どうしても聞きたいと言うなら、話さなくもない」
「いや、別にそこまでは」
「……ちなみの悩み、聞いてくれないの?」(うるうる)
「よし騙されよう! ちなみ、どうか俺に悩みを話してくれ! お前の助けになりたいんだ!」
「……特にない。仮にあっても、ロリコンに悩みを話すとか無理だし」
「分かってましたよ、この展開は」
「……ただ、まあ、くしゃみが止まらないのが悩みと言えば悩み。さあ、解決しろ。失敗したら鼻をもぐ」
「目の前のお嬢さんが怖いです」
「……お鼻さんを、もぐもぐしちゃうぞっ☆」
「言い方を可愛くすればいいという話ではないと、どうか気づいて」
「……ぶひーって言わない。これはタカシには効かないか」
「冷静に俺への対処を記録しないで。ていうかそんなのどうでもいいんだ。花粉症か、俺はかかったことないからイマイチ分からんが、辛そうだな」
「……辛い。くしゃみをするたび、近所のようじょが『おねえちゃん、ちゅーしてー』って寄ってくるのが面倒だ」
「花粉症にそんな素敵な症状が!? ちなみ、それ俺にうつせ!」
「しめしめ、今日も騙されてる。……それじゃ、くしゃみをするので、口を大きく開けるように」
「汚いから嫌です」
「……しょうがない。直接キスをするので、目をつむって震えているように」
「悪化してる! あと、分かってるとは思うが、汚いってのは冗談だからな?」
「……ふむ。じゃあ、今度瓶に涎を詰めて進呈しよう」
「汚いです」
「解せぬ」
「解せ。しっかし、花粉症なあ……薬とかないのか?」
「ある。……けど、眠くなる。ぐーぐー」
「ここで寝るな」
「……どこでも寝る子供みたいで可愛い?」
「可愛い」(なでなで)
「……可愛かろう可愛かろう。存分に可愛がるがいい」
周辺から「あの二人何?」という囁き声が聞こえ出したので、なでなでを止める。
「……むぅ」(不満げ)
「とにかく、お悩み解決だな。花粉症は薬を飲みゃ大丈夫、眠気も可愛いので問題ナシ、と」
「……しかし、寝てる私は天使のように可愛いので、タカシに襲われる可能性が出てきた。……このままでは寝てる間に処女を奪われかねない。……いや、奪われる」
「なんで訂正した」
「……なので、これからは眠くなったらタカシのタカシにゴムをつけよう。これなら、奪われた際に妊娠する可能性を大幅に軽減できる」
「なんかもう色々間違ってるけど、どこから訂正したらいい?」
「……私が花粉症にかかっている、というところから」
「最初の最初だと!? え、じゃあ本当はかかってないの?」
「……そう。騙したった。……すごい?」
「ちょっとびっくりした。すごいすごい」(なでなで)
「……タカシを騙すことなど、私にかかれば楽勝だぜー」
とか言いながら、得意げに鼻息を漏らすちなみだった。