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2024年11月22日
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【花粉症に悩むツンデレ】

2012年03月29日
「くしゅっ。はっくしゅ。はぶしゅ」
「花粉症か。辛そうだな。だが、どうしてわざわざ俺の席まで来る。……いや、そこまではいい。どうして、俺を凝視しながらくしゃみをし、くしゃみのしぶきを俺に浴びせるのだ」
 さっきから俺にくしゃみまくるちなみのほっぺを引っ張りながら訴えかける。
「……タカシにくしゃみを浴びせると、青緑色のあぶくになって消えるという噂を聞いたため」
「ヤベェ、こいつ俺を殺す気だ」
「……だが、情報に少々誤りがあったようだ。美少女のくしゃみではならないようだ」
「美少女?」
「……可愛くないと申すか」(不満げ)
「申しません」(なでなで)
「むふー。……というところで、追加情報。美少女のくしゃみを浴びると、タカシは美少女の悩みを聞きたくなる症状に襲われるらしい」
「ほう。折角だし聞いてみるか。ちなみ、何か悩みあるか?」
「……タカシなんかに話すほど落ちぶれてない」
「…………」
「……でも、どうしても聞きたいと言うなら、話さなくもない」
「いや、別にそこまでは」
「……ちなみの悩み、聞いてくれないの?」(うるうる)
「よし騙されよう! ちなみ、どうか俺に悩みを話してくれ! お前の助けになりたいんだ!」
「……特にない。仮にあっても、ロリコンに悩みを話すとか無理だし」
「分かってましたよ、この展開は」
「……ただ、まあ、くしゃみが止まらないのが悩みと言えば悩み。さあ、解決しろ。失敗したら鼻をもぐ」
「目の前のお嬢さんが怖いです」
「……お鼻さんを、もぐもぐしちゃうぞっ☆」
「言い方を可愛くすればいいという話ではないと、どうか気づいて」
「……ぶひーって言わない。これはタカシには効かないか」
「冷静に俺への対処を記録しないで。ていうかそんなのどうでもいいんだ。花粉症か、俺はかかったことないからイマイチ分からんが、辛そうだな」
「……辛い。くしゃみをするたび、近所のようじょが『おねえちゃん、ちゅーしてー』って寄ってくるのが面倒だ」
「花粉症にそんな素敵な症状が!? ちなみ、それ俺にうつせ!」
「しめしめ、今日も騙されてる。……それじゃ、くしゃみをするので、口を大きく開けるように」
「汚いから嫌です」
「……しょうがない。直接キスをするので、目をつむって震えているように」
「悪化してる! あと、分かってるとは思うが、汚いってのは冗談だからな?」
「……ふむ。じゃあ、今度瓶に涎を詰めて進呈しよう」
「汚いです」
「解せぬ」
「解せ。しっかし、花粉症なあ……薬とかないのか?」
「ある。……けど、眠くなる。ぐーぐー」
「ここで寝るな」
「……どこでも寝る子供みたいで可愛い?」
「可愛い」(なでなで)
「……可愛かろう可愛かろう。存分に可愛がるがいい」
 周辺から「あの二人何?」という囁き声が聞こえ出したので、なでなでを止める。
「……むぅ」(不満げ)
「とにかく、お悩み解決だな。花粉症は薬を飲みゃ大丈夫、眠気も可愛いので問題ナシ、と」
「……しかし、寝てる私は天使のように可愛いので、タカシに襲われる可能性が出てきた。……このままでは寝てる間に処女を奪われかねない。……いや、奪われる」
「なんで訂正した」
「……なので、これからは眠くなったらタカシのタカシにゴムをつけよう。これなら、奪われた際に妊娠する可能性を大幅に軽減できる」
「なんかもう色々間違ってるけど、どこから訂正したらいい?」
「……私が花粉症にかかっている、というところから」
「最初の最初だと!? え、じゃあ本当はかかってないの?」
「……そう。騙したった。……すごい?」
「ちょっとびっくりした。すごいすごい」(なでなで)
「……タカシを騙すことなど、私にかかれば楽勝だぜー」
 とか言いながら、得意げに鼻息を漏らすちなみだった。

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