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2024年12月04日
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【素直クール へそ】

2014年06月09日
 近頃ちょお暑い。梅雨だからね。しょうがないね。
「どうだ? クーの夏服だぞ? 薄着だぞ? 半袖だぞ?」グイグイ
「もがもが」
 ただ、女性の夏服を口に突っ込まれるのはしょうがなくない。
「む、どうしてクーの服を食う。そんな性癖があったのか? しょうがない、クーの古着を持ってこよう」
「もが……ねーよ! おまーがガンガン服を押し付けてくるからだよ!」
「そうか。少々勘違いした」ペコリ
「コイツは……」
 登校するなりクラスメイトのクーに寄ってこられるのは通例なのだが、登校するなり服を食わされるのは初経験だったので油断した。
「それで、クーの夏服姿はどうだ? ワキや腹の視界占有率も上がり、今すぐにでも押し倒したいだろう?」ワクワク
「いいえ」
「馬鹿なッ!?」ガーン
「頭いいのになあ……」ハァ
「腋巫女のコスプレをした方がいいのか?」
「人の性癖をワキに固定するない。もうちょっとノーマルだよ」
「むう」
「ただ、まあ、へそは嫌いではないね。舐めていい?」
「任せろ!」ガバッ
「冗談です!!!」グイッ
「むう」
 ものすごい勢いで服をまくり上げたので同じ勢いで戻す。びっくりした。びっくりした。
「クーは一向に構わんぞ?」
「俺が一向に構うの! 学校だぞ!?」
「問題ない。クーにはお前しか見えないからな?」
「ぐ」
 ああ、もう。こういうところは本当に。
「だからほら、舐めろ」ガバッ
「ええぇい!」グイッ
 いやもうホントこっちのこういうところは勘弁してください。
「むう」
「むうじゃねえ! TPOを考えろっ!」
「む? では、ここではなければいいのか?」
「そりゃ、まあ」
「分かった!」キラキラ
「もう嫌な予感がするよ」

「へそー!」ガバッ
「ぬああ!? ええい!」グイッ
「む?」
「てめぇこのクー野郎! ここがどこか分かってるのか!? 男子トイレだぞ! 見ろ、何の罪もない男子生徒たちの怯えた顔を!」
 男子だけの安全地帯に現れた闖入者に、誰もが怯えと戸惑いの色を浮かべていた。
「…………。ふむ、クーがちゅーしたいと思えるのはやはりお前だけだな」エッヘン
「そんな話はしてねえ」グリグリ
「ぬああ! つむじを指でぐりぐりするな!」
「いいえ」グリグリ
「ぬああああ!」

「酷い目に遭った……」グスン
 とりあえずクーを小脇に抱えてトイレから緊急脱出し、廊下で息を整える。
「そりゃこっちの台詞だ。よもやクーが男子トイレに入ってくるような痴女だったとは予想だにしなかったよ」
「お前がいる場所ならどこへでも行ける。いつだってお前はクーに力をくれるのだ」エヘン
「台詞だけなら素敵なのに、実際にやったことはただの覗きだからなあ」
「いつだってお前はクーに覗きをする力をくれる」
「俺のせいにしやがった!」
「ということは……クーが知らず覗きをしてしまったのはお前のせいだな。覗きはよくないぞ? 次からはクーの着替えなりトイレなり覗けばいいからな?」
「この野郎!」グリグリ
「つむじがああ!」

「また酷い目に遭った……」グスン
「俺のせいにするからだ」
「お前は狭量だな。だがクーはそんなお前も受け入れるぞ?」
「本当に俺が狭量なら、今ごろクーはDV被害に遭ってるぞ」
「SMか。クーにはそんな趣味はないが、ある程度までなら受け入れるぞ?」
「こいつめげねえなあ」グリグリ
「クーのつむじが消滅する!!?」
 いらぬ心配をするクーだった。

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Comment
無題
クーさんちょお可愛い
No title
安定の可愛い
しかしこれは痴女に分類されるのだろうか…?
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