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2024年11月23日
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【一人マックをツンデレに見られたら】
2010年03月22日
帰宅途中、小腹が空いたのでマックに寄った。
「いらっしゃいませ、こんにちは。こちらでお召し上がりでしょうか」
「ん。牛の死肉を二つ」
店員さんが嫌そうな顔をしたので、普通にハンバーガー二個とコーラを注文する。
窓際の席に座り、むしゃむしゃ食ってたらなんかちっこいのが窓の外を通った。見覚えあるなーとか思ってたら、ちっこいのと目が合った。
「うわ、アンタ一人でマックいるの? 寂しい奴ねー」
ちっこいの──レミットは、わざわざ店内に入ってきて俺に軽口を叩いた。
「レミットも一緒に死肉を貪らないか?」
レミットはすごく嫌そうな顔をした。近くで食べてた人も迷惑そうに俺を見た。
「いや、美味しい死肉だから安心だぞ? レミットも死肉好きか? 俺は牛乳を腐乱させたモノと死肉を一緒に食うのも好きなんだけど、ちょい高いからなぁ」
チーズバーガーを食べてた隣の客が自分の食べてるものを嫌そうに見た後、席を移っていった。
「死肉死肉ゆーなっ! 普通にハンバーガーって言いなさいよっ! ほら、アンタのせいでお客さんも他所行っちゃったじゃない!」
「まぁまぁ。これでも食って落ち着け」
ぎゃーぎゃー騒いでるレミットの口に、食いかけのハンバーガーを突っ込む。
「むが!?」
「んむ、変な顔」
「もがもが……ぷはー。ちょっと、いきなり何すんのよ!」
「間接キス」
「間接キスぅ? ったく、くだんないことばっか……かんせつ、キス……って、えええええ!?」
すごくうるさい。
「知らないのか? 間接キスとは、関節を極めるあまり脱臼してしまい」
「う……うう、ううぅーっ! な、なんてコトすんのよっ!」
人が折角即興ネタを披露している最中だというのに、レミットときたら顔を真っ赤にして俺を睨むばかり。
「照れてます?」
「てっ、照れてないっ! 怒ってるの!」
「あー……まぁアレだ。直接じゃなかったんだしいいじゃん、別に」
「よくないわよっ! なんでアンタなんかと間接とは言え、キスなんかしなくちゃいけないのよっ!」
「その言い振りだと、直接ならよかったってことだな?」
「ちーがーうっ! アンタ頭の中綿か何か詰まってんじゃないの!?」
「ま、ま。とりあえず落ち着いて。一緒にハンバーガー食おう。な?」
レミットの頭を撫でてなだめすかし、もう一度間接キスにlet'sトライ!
「頭なでんなぁ!」
注意:レミットは頭を撫でられるのを大変嫌います。忘れてた代償に手を噛まれた。
「あいたた……あのさ、なでないから一緒に食べよ? 一人で食っててもつまんないし。な?」
「嫌! いい? なんか勘違いしてるみたいだから言っとくけど、あたし、アンタなんか大っ嫌いなんだからっ!」
なんとなく分かっていたけど、面と向かって言われるとかなり堪える。だがしかし、自分の気持ちだけははっきりと伝えておく。
「しかし、俺はレミットが大好きだぞ?」
「そ、そーいうあけすけな所が嫌いなの! 嫌い嫌い、大嫌い!」
これは困った。困ったが、なんと言われても嫌えないのがまた困る。
「そ、そんな困った顔しても謝んないからね! 悪いとも思ってないし!」
「はあ」
しかし、誰より困った顔をしているのが目の前のちっちゃいのだと、本人は気づいてるのだろうか。
「……ぅ、そ、その……ばーか!」
どうしたもんかと思ってると、レミットは突然店から出て行った。
「んーむ。難しい年頃だと思いませんが、店員さん。ところでこの死肉うまいですね死肉」
「お願いですから、店内で危険な言葉を連呼しないでくださいぃ……」
側にいた店員さんに同意を求めたのに、なんか泣かれた。
「……はぁ」
マックから飛び出した後、あたしは一目散に自宅に逃げ帰った。ベットに腰掛けていると、あたしの口から勝手にため息がこぼれる。
……折角一緒にご飯食べる機会だったのに、逃げちゃった。しかも、酷いこと言っちゃったし。……嫌われたかなぁ?
「……って、違う違う違う! あたし、元々あんな奴好きじゃないし? もっと……えと、じゃ、じゃにーず系? とか好きだし?」
……全然知んないけど。友達とするテレビの話とか、あんまりついてけないし。アイツと話してるのが一番楽しいし。
「……いやいや、楽しくない。楽しくないもん」
ぼふりとベットに寝そべり、なんとなく口元に手をやる。
「……間接、キス……」
口にして、顔から火が出るかと思った。クッションに顔を埋め、ベットの上を跳ね回る。
「……うぅぅぅぅ~。違うもん。好きじゃないもん。嫌いだもん」
頭に浮かんでくるアイツの顔を必死で振り払いながら、あたしは何度も何度も『嫌い』と呪文のように唱え続けた。
「いらっしゃいませ、こんにちは。こちらでお召し上がりでしょうか」
「ん。牛の死肉を二つ」
店員さんが嫌そうな顔をしたので、普通にハンバーガー二個とコーラを注文する。
窓際の席に座り、むしゃむしゃ食ってたらなんかちっこいのが窓の外を通った。見覚えあるなーとか思ってたら、ちっこいのと目が合った。
「うわ、アンタ一人でマックいるの? 寂しい奴ねー」
ちっこいの──レミットは、わざわざ店内に入ってきて俺に軽口を叩いた。
「レミットも一緒に死肉を貪らないか?」
レミットはすごく嫌そうな顔をした。近くで食べてた人も迷惑そうに俺を見た。
「いや、美味しい死肉だから安心だぞ? レミットも死肉好きか? 俺は牛乳を腐乱させたモノと死肉を一緒に食うのも好きなんだけど、ちょい高いからなぁ」
チーズバーガーを食べてた隣の客が自分の食べてるものを嫌そうに見た後、席を移っていった。
「死肉死肉ゆーなっ! 普通にハンバーガーって言いなさいよっ! ほら、アンタのせいでお客さんも他所行っちゃったじゃない!」
「まぁまぁ。これでも食って落ち着け」
ぎゃーぎゃー騒いでるレミットの口に、食いかけのハンバーガーを突っ込む。
「むが!?」
「んむ、変な顔」
「もがもが……ぷはー。ちょっと、いきなり何すんのよ!」
「間接キス」
「間接キスぅ? ったく、くだんないことばっか……かんせつ、キス……って、えええええ!?」
すごくうるさい。
「知らないのか? 間接キスとは、関節を極めるあまり脱臼してしまい」
「う……うう、ううぅーっ! な、なんてコトすんのよっ!」
人が折角即興ネタを披露している最中だというのに、レミットときたら顔を真っ赤にして俺を睨むばかり。
「照れてます?」
「てっ、照れてないっ! 怒ってるの!」
「あー……まぁアレだ。直接じゃなかったんだしいいじゃん、別に」
「よくないわよっ! なんでアンタなんかと間接とは言え、キスなんかしなくちゃいけないのよっ!」
「その言い振りだと、直接ならよかったってことだな?」
「ちーがーうっ! アンタ頭の中綿か何か詰まってんじゃないの!?」
「ま、ま。とりあえず落ち着いて。一緒にハンバーガー食おう。な?」
レミットの頭を撫でてなだめすかし、もう一度間接キスにlet'sトライ!
「頭なでんなぁ!」
注意:レミットは頭を撫でられるのを大変嫌います。忘れてた代償に手を噛まれた。
「あいたた……あのさ、なでないから一緒に食べよ? 一人で食っててもつまんないし。な?」
「嫌! いい? なんか勘違いしてるみたいだから言っとくけど、あたし、アンタなんか大っ嫌いなんだからっ!」
なんとなく分かっていたけど、面と向かって言われるとかなり堪える。だがしかし、自分の気持ちだけははっきりと伝えておく。
「しかし、俺はレミットが大好きだぞ?」
「そ、そーいうあけすけな所が嫌いなの! 嫌い嫌い、大嫌い!」
これは困った。困ったが、なんと言われても嫌えないのがまた困る。
「そ、そんな困った顔しても謝んないからね! 悪いとも思ってないし!」
「はあ」
しかし、誰より困った顔をしているのが目の前のちっちゃいのだと、本人は気づいてるのだろうか。
「……ぅ、そ、その……ばーか!」
どうしたもんかと思ってると、レミットは突然店から出て行った。
「んーむ。難しい年頃だと思いませんが、店員さん。ところでこの死肉うまいですね死肉」
「お願いですから、店内で危険な言葉を連呼しないでくださいぃ……」
側にいた店員さんに同意を求めたのに、なんか泣かれた。
「……はぁ」
マックから飛び出した後、あたしは一目散に自宅に逃げ帰った。ベットに腰掛けていると、あたしの口から勝手にため息がこぼれる。
……折角一緒にご飯食べる機会だったのに、逃げちゃった。しかも、酷いこと言っちゃったし。……嫌われたかなぁ?
「……って、違う違う違う! あたし、元々あんな奴好きじゃないし? もっと……えと、じゃ、じゃにーず系? とか好きだし?」
……全然知んないけど。友達とするテレビの話とか、あんまりついてけないし。アイツと話してるのが一番楽しいし。
「……いやいや、楽しくない。楽しくないもん」
ぼふりとベットに寝そべり、なんとなく口元に手をやる。
「……間接、キス……」
口にして、顔から火が出るかと思った。クッションに顔を埋め、ベットの上を跳ね回る。
「……うぅぅぅぅ~。違うもん。好きじゃないもん。嫌いだもん」
頭に浮かんでくるアイツの顔を必死で振り払いながら、あたしは何度も何度も『嫌い』と呪文のように唱え続けた。
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