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2024年11月22日
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【ロングをツインテールにしてきたツンデレに異常反応するタカシ】

2010年05月25日
「……お、おはよう、別府」
「ん、おはよ。みこ……」
 みことの声に振り返ると、普段まっすぐに下ろしている黒髪が、今日はツインテールになっていた。
「…………」
「な、なんだ、その目は?」
「ッッッッッッきゃーーーーーーー! 可愛い可愛い超可愛い! 持って帰る!」
 有無を言わさずみことを抱きかかえ(お姫様抱っこ!)、家に帰ろうとしたら首を絞められた。
「な・に・を・す・る!」
「ぐぇぇ……」
 どうにかしてみことの魔の手から逃れ、改めて彼女を見る。ていうか視姦する。
「……な、なんだ! じろじろ見るな!」
「無理! 貴様、俺をツインテールフェチと知っての狼藉か!? 目の前に理想が存在してるのに手が出せないこの無念、貴様に分かるとでも!?」
「思い切り出していたであろうが!」
 言われてみれば、確かに連れ去ろうとした。何か考える前に本能が実行したんだろうね。
「まったく……相変わらず馬鹿だな、別府は」
「馬鹿とか言うな。失礼な」
 みことのツインテールの片割れを手に持ち、思い切り嗅ぐ。
「な、な……!?」
「スー……ああ、いい匂い。堪らんなぁ。ツインテール最高」
「貴様は一度死ね!」
 二階の窓から放り投げられた。我ながらよく死ななかったもんだ。

 その夜。みことは自室で自分の髪の手入れをしていた。
「まったく、タカシの奴はとんでもないな。……しかし、好きとは聞いていたが、これほど効果があるとは……」
 ブラシを置き、姿見で自分の髪を見る。艶やかな黒髪は、自分でも少し自信があった。
「……ふん。タカシの馬鹿をからかうには、この髪型もいいかもしれんな」
 自分自身に言い訳するように、みことは自分のツインテールを触った。
「明日もこの髪型だと、タカシはどんな顔するかな……?」
 タカシの驚く顔を想像し、みことは顔を綻ばせた。その表情は、普段の凛とした顔と違い、年相応の少女の顔だった。

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