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2024年11月24日
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【雷が大好きなツンデレ】
2010年05月25日
昼を過ぎたころから空模様が怪しくなって、下校時にはもう大雨だった。
「どうした別府、帰らんのか?」
「傘、持ってきてねー。雨降るなんて聞いてねー」
机に突っ伏しながら、俺の様子を見に来たみことに答える。
「天気予報見なかったのか? 今日の降水確率は90%だと言ってたぞ」
「遅刻しそうなのにテレビなんて見れねーっての」
席を立ち、窓際に立つ。激しく降る雨に、窓が細かく震えていた。
「よく降るな。しっかし、雷でも落ちそうだな……」
俺の言葉に誘われたわけでもないだろうが、稲光が走った。直後、轟音が教室に響く。
「おお、結構近いな。みこと、おまえ雷とか平気……」
みことは、窓にへばりつき、目を輝かせて空を見つめていた。
「…………」
「……みこと?」
「……はぁ~っ。たまらんな」
どこか恍惚とした表情で、みことは呟いた。
「何がたまらいんだ?」
「……! い、いたのか別府!」
明らかに狼狽した様子で、みことは俺の方を振り返った。
「いたもなにも、最初からいるっつーの。で、どしたんだ?」
「なっ、なんでもない! いいから詮索するな!」
「……雷、好きなのか?」
みことの顔が一瞬で赤く染まった。
「わ、悪いか! ……そりゃ、自分でも変な嗜好だとは思うが、こればかりはどうにもできんのだ……」
「……んー、別にいいんじゃないか? 俺も尊大な言葉遣いする変な女が好きだけど、変とは思わんし」
「そ、そうか。……待て。尊大な言葉遣いする変な女って……」
「お、雨上がってきたな。通り雨だったか。んじゃ帰るか、みこと」
「待て! 重大なことなのだ! その変な女とは誰だ、タカシ!」
必死の形相で追いかけてくるみことから逃げるように、俺は教室を出た。
「どうした別府、帰らんのか?」
「傘、持ってきてねー。雨降るなんて聞いてねー」
机に突っ伏しながら、俺の様子を見に来たみことに答える。
「天気予報見なかったのか? 今日の降水確率は90%だと言ってたぞ」
「遅刻しそうなのにテレビなんて見れねーっての」
席を立ち、窓際に立つ。激しく降る雨に、窓が細かく震えていた。
「よく降るな。しっかし、雷でも落ちそうだな……」
俺の言葉に誘われたわけでもないだろうが、稲光が走った。直後、轟音が教室に響く。
「おお、結構近いな。みこと、おまえ雷とか平気……」
みことは、窓にへばりつき、目を輝かせて空を見つめていた。
「…………」
「……みこと?」
「……はぁ~っ。たまらんな」
どこか恍惚とした表情で、みことは呟いた。
「何がたまらいんだ?」
「……! い、いたのか別府!」
明らかに狼狽した様子で、みことは俺の方を振り返った。
「いたもなにも、最初からいるっつーの。で、どしたんだ?」
「なっ、なんでもない! いいから詮索するな!」
「……雷、好きなのか?」
みことの顔が一瞬で赤く染まった。
「わ、悪いか! ……そりゃ、自分でも変な嗜好だとは思うが、こればかりはどうにもできんのだ……」
「……んー、別にいいんじゃないか? 俺も尊大な言葉遣いする変な女が好きだけど、変とは思わんし」
「そ、そうか。……待て。尊大な言葉遣いする変な女って……」
「お、雨上がってきたな。通り雨だったか。んじゃ帰るか、みこと」
「待て! 重大なことなのだ! その変な女とは誰だ、タカシ!」
必死の形相で追いかけてくるみことから逃げるように、俺は教室を出た。
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